JPS597331B2 - 軸受 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は軸受、具体的には軸受の軸受部材間に、例えば
内輪と外輪との間に挿着されたスライド部材を有する、
特に転炉用に適した軸受に関する。

近年、装填材料の重量変化が金属製造法、特に製鋼法の
製造過程を制御するために利用されている。従つて、運
転中の重量変化の正確な測定は極めて重要なものとなる
。重量変化の測定のため荷重セルを転炉に設けることが
知られている。

例えば、英国特許第１３７３６５２号明細書の装置にお
いては、荷重セルは支持トラニオンの軸受ハウジングの
軸受台構造体の下に配設され、支持トラニオンの軸受ハ
ウジングは軸受台の荷重セル収容用凹所内のローラによ
つて垂直方向にガイドされている。

他の装置においては、荷重セルは軸受一・ウジングと支
持構造体との間に配置され、軸受ハウジングは水平方向
の力に適応させるためプレートまたはガイドロツドによ
つてそれらを包囲する支持構造体上に支持されている。
しかしながら、従米の装置には多数の欠点がある。

すなわち、一方においては、荷重セルの収容および支持
は軸受ハウジングの垂直方向へのガイドと同じくどちら
かといえば複雑な機械的構造を必要とし、しかもその機
構は製鋼プラントにおける苛酷な条件に耐えうるとは限
らないうえ、他方では従来の軸受ハウジングのガイドは
垂直な力のみが荷重セルに作用し横方向の力が全く作用
しないということを保証するものではない。横方向の力
が作用すると測定結果を歪曲し、極端な場合には荷重セ
ルの破壊を招く。公知構造の他の大きな欠点は、現存プ
ラントへの荷重セルの後からの取付けは、軸受ハウジン
グを支持構造体と同じく荷重セルに関する要件に適合さ
せなければならないので、困難であり、しかも費用がか
かることである。本発明は、上記欠点および難点を解消
すべくなされたものであつて、その目的は、荷重測定装
置を収容する機械的構造がより簡単で、その支持トラー
オン軸受・・ウジングがその支持構造体と同様、重量測
定装置を装備されていない現在使用されている転炉の軸
受ハウジングおよび支持構造体と同じように設計されて
いて、転炉プラントに最も簡単な方法で荷重測定装置を
装備することができる、力測定手段、すなわち、荷重セ
ルまたは線歪計を装備した冶金用容器、特に製鋼用転炉
を製作することにある。

さらに、荷重測定装置に荷重が完全に垂直方向に加わる
ことを保障すると共に、荷重測定装置の軸受面に横の力
および他の抑制しがたい影響が発生するのを防止するた
め、支持構造体に対する転炉軸受の静的に規制された支
持および取付けを実現し、それによつて正確な計量を保
証することにある。本発明によれば、上記目的は、軸受
部材間にスライド部材を挿着されたスライド部材を有す
る軸受を用い、かつ荷重測定装置を軌道輪の一方とスラ
イド部材との間に配置することによつて達成することが
できる。

重量を多数の荷重測定装置に配分させるようにし、個々
の各荷重測定装置を小荷重測定範囲用のものに設計すれ
ばよいようにするのが有利である。このようにすると、
最大荷重測定範囲の小さな荷重測定装置は本質的に荷重
測定公差が狭いので正確な計量作業ができる利点がある
。内輪と外輪との間に設けられた保持器の凹所に挿着さ
れたスライド部材、好ましくは合成材料製のスライド部
材を有し、前記内輪がスライド部材のスライド面にささ
えられているスライド連接軸受を用いた好ましい実施例
は、荷重測定装置を外輪とスライド部材との間に配置し
たことを特徴とするものである。

好ましくは、荷重測定装置は軸受の周辺の一部のみ、好
ましくはほぼ下側領域の周辺の９０部に相当する軸受の
圧力帯に設けられる。

スライド部材はラジアル方向に移動可能にガイドするの
が適当である。

本発明は軸受構造の二つの変形例をも含むものである。

例えば、第一の変形例においては、スライド部材と荷重
測定装置が、軸受構造体を包囲するブシユの凹所に挿着
され、外輪が荷重測定装置上に載設され、該外輪とスラ
イド部材との間に荷重測定装置が位置している。この構
造は、ドイツ国公開公報第２４５７６０６号に記載され
ている伸縮軸受、例えば、軸受ハウジング内で軸方向に
変位可能なスライドブシユを有し、内輪が支持トラニオ
ンに固定された空間リングによつて所定位置に取付けら
れている軸受であつて、円筒形プロツクがスライドブシ
ユの穴にスライド部材として挿着されており、軸受金か
らなるスリーブで包囲されていることを特徴とするスラ
イド、連接または減摩軸受にとつて特に有利である。こ
の実施例の軸受では荷重測定装置はスライド、連接また
は減摩軸受の外輪とスライド部材との間に配置されてい
る。第二の変形例は、転炉の支持トラニオンに固定され
たスライドブシユと内輪との間に挿着されたスライド部
材を有する、ドイツ国実用新案第７５０２９９８号によ
り知られているスライド連接軸受に関するもので、本発
明に従つて、荷重測定装置が内輪と、該内輪の凹所に配
置され、かつラジアル方向に移動可能にガイドされてい
るスライド部材との間に挿入されている。

以下、本発明の実施例を示す添付の図面を参照して本発
明を説明する。

第１図において、１で示される製鋼用転炉は二つの支持
トラニオン３，４を有する支持リング２に挿着されてい
る。

支持トラニオン３，４は伸縮軸受５と固定軸受６に取付
けられており、それらの軸受・・ウジング７，８は軸受
台９，１０によつて基礎に連結されている。固定軸受６
に連合した支持トラニオン４はチルテイングドライブ１
１に接続されていて、このドライブ１１はトルク支点１
２により基礎上に支持されている。第２図および第３図
は固定軸受６の構造および荷重測定装置１３を示すもの
で、伸縮軸受５およびそれに連合した荷重測定装置も同
様に設計されている。

固定軸受６の軸受ハウジング７は軸受ハウジング上部部
材７″および軸受ハウジング下部部材７Ｉ並びにシール
材１４を備えた横ぶた１５で構成されている。内輪１６
と外輪１７との間でオーストリア国特許第３１５５９０
号に詳述されているように、円筒形スライド部材２０，
２１が保持器１９の穴１８に挿着されている。これらの
スライド部材２０，２１は合成樹脂で作られたスライド
プレート２２，２３と該スライドプレートを包囲する支
持リング２４，２５とから成る。スライドプレート２２
，２３の軸方向の膨張は支持リング２４，２５のそれよ
り幾分大きく、すなわち、軸受に荷重が加わつたときス
ライドプレート２２，２３がへこむ量だけ大きくして、
支持リング２４，２５も荷重伝達に関与するようにする
のが好ましい。このようにすると、球状の内輪１６のジ
ヤケツト面と共働するスライドプレート２２，２３は完
全に包囲されるので、合成材料を用いた場合、高温でも
クリープだけでなくフローインクも生じることはない。
保持器１９は外輪と強固に連結されるのでスライド゛部
材２０，２１は内輪１６と同じ運動をすることができず
、スライドすることを余儀なくされる。本発明によれば
、荷重測定装置、特に荷重セル１３は外輪１７とスライ
ド部材２１との間に遊びをもつて保持器１９の穴１８の
中に、すなわち、好ましくは、第２図に２６で示される
約９００の軸受下部周辺部に挿着される。

しかしながら、原理的には、重量による力以外の力、例
えば、スカルプツシング中に生じる力をも測定できるよ
うにするため軸受にその全周辺にわたつて荷重測定装置
を設けることもできる。スライド部材２１は保持器１９
内のスライドシートでラジアル方向に移動可能にガイド
されるので、荷重が加えられたときスライド部材２１は
、その下に配置された荷重測定装置１３に荷重を確実に
伝達し、これは荷重を受けてへこむ。さらに、スライド
シートは内輪１６の周面方向へのスライド部材２１の移
動を防止するので、その軸方向に作用する力のみが荷重
測定装置１３に作用し、それに対して垂直方向の力は保
持器１９によつて吸収される。軸受の全荷重測定装置の
電気用コンジツト（図示せず）は軸受内部で束ねられ、
一つのストランドとして外部へ導びかれる。

荷重測定装置を軸受ハウジングの外側に配置したもので
は一軸受当り荷重測定装置を８個までしか使用できなか
つたが、本発明による軸受では（軸受のサイズによるが
）一軸受当り荷重測定装置を１８個まで設けることが容
易にできる。

間隔用ブシユ２７は固定軸受６を支持トラニオン４上に
かつドライブ１１に対して固定する働きをもつ。第４図
は本発明に係る軸受の変形例を示し、伸縮軸受に適応し
たもので、荷重測定装置は一方の軌道輪１７とスライド
部材２１との間に配置されている。なお、第１図〜第３
図に示されている部材に対応する部材には同じ参照番号
を付してある。伸縮軸受側支持トラニオン３は軸受構造
体２８に取付けられている。図では、軸受構造体２８と
して内輪１６と外輪１７からなるスライド軸受の構造を
示しているが、この軸受はスライド軸受の代りに連接軸
受または減摩軸受、特に振り子ローラ軸受を採用するこ
ともできる。かぎ形スライドブシユ２９は軸受の外輪１
７にかぶせてあり、このスライドブシユ２９はフエザー
キ一３０によつてふたざに対する回転を阻止されている
。本発明に従い、軸受の圧力帯には荷重測定装置、特に
荷重セル１３がスライドブシユ２９の穴１８内にわずか
な遊びをもつて挿着されており、その荷重測定装置の下
には円筒形プロツクとして設計されたスライド部材２１
が挿着されている。

このスライド部材２１は軸受・・ウジング下部部材８″
に支持されている。この軸受構造においても、荷重測定
装置は下側周辺部の９００に相当する軸受の圧力帯に配
置するのが好ましい。支持トラニオン３の正面側に取付
けられたブシユ３１と環状ふた３２は軸受構造体２８を
支持トラニオン３に固定する働きをもつ。第５図は本発
明の他の実施例を示し、これも転炉用伸縮軸受５″に関
するもので、この場合にも同様な働きをする部材は同じ
番号を付してある。

支持トラニオン３にはスライドブシユ３３が取付けられ
ており、このブシユは環状ふた３２によつて固着されて
いる。ドイツ国実用新案第７５０２９９８号に詳述され
ている連接軸受５′は冠付外面を有する内輪１６と対応
する中空球状スライド面を有する外輪１７とからなり、
内輪１６には円筒形の穴が設けられている。

この構造は、上記ドイツ国実用新案第７５０２９９８号
のものとは、スライド部材２０，２１を収容する凹所１
８が設けられている点で異なつている。スライド部材２
０，２１はスライドブシユ３３と共働するので、回転運
動と縦の変位が起りうるが、外輪１７と内輪１６の間に
は傾斜および順応運動のみが起る。スライド部材２１は
凹所１８にラジアル方向に移動可能にガイドされ、荷重
測定装置、特に荷重セル１３はこれらのスライド部材２
１と内輪１６との間に配置され、ラジアル方向の力のみ
が荷重測定装置に作用する。スペーサリング３４は外輪
を固定する働きをする。

【図面の簡単な説明】

第１図は軸受を有する転炉の全体正面図、第２図はチル
テイングドライブを除いて軸受を第１図のからみた図、
第３図は第２図の−線における拡大断面図、第４図およ
び第５図は変形例を示す第３図と同様な拡大断面図であ
る。 １・・・・・・転炉、２・・・・−・支持リング、３，
４・・・・・・支持トラニオン、５・・・・・・伸縮軸
受、６・・・・・・固定軸受、７，８・・・・・・軸受
・・ウジング、９，１０・・・・・・軸受台、１１・・
・・・・チルテイングドライブ、１３・・・・・・荷重
測定装置、１６・・・・・・内輪、１７・・・・・・外
輪、１８・・・・・・穴、１９・・・・・・保持器、２
０，２１・・・・・・スライド部材、２２，２３・・・
・・・スライドプレート、２４，２５・・・・・・支持
リング、２７，２９ツ３１ラ３３゜゜゜・・・フシユ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 軸受部材間に挿着されたスライド部材を有する軸受
   であつて、軌道輪１６，１７の一方とスライド部材２１
   との間に荷重測定装置１３が配置されていることを特徴
   とする軸受。 ２ 内輪と外輪との間に設けられた保持器の凹所に挿着
   された合成材料製のスライド部材を有し、前記内輪がス
   ライド部材のスライド面に載置され、荷重測定装置１３
   が外輪１７とスライド部材２１との間に配置されている
   特許請求の範囲第１項記載の軸受。 ３ 荷重測定装置１３が軸受の周辺の一部のみを取巻い
   て、好ましくは下部周辺の９０°に相当する軸受の圧力
   帯２６に配置されている特許請求の範囲第１項または第
   ２項記載の軸受。 ４ スライド部材２１がラジアル方向に移動可能にガイ
   ドされている特許請求の範囲第１項〜第３項のいづれか
   の一項に記載の軸受。 ５ スライド部材２１と荷重測定装置が軸受構造体２８
   を包囲するブシユ２９の凹所に挿着され、外輪１７が前
   記荷重測定装置１３上に載設され、該外輪１７とスライ
   ド部材２１との間に荷重測定装置１３が位置する特許請
   求の範囲第１項〜第４項のいづれかの一項に記載の軸受
   。 ６ 転炉の支持トラニオンに固定されたスライドブッシ
   ュと内輪との間に挿着されたスライド部材を有し、前記
   荷重測定装置１３が内輪１６と該内輪１６の凹所１８に
   ラジアル方向に移動可能にガイドされているスライド部
   材２１との間に挿着されている特許請求の範囲第１項〜
   第４項のいづれかの一項に記載の軸受。