JPS596979Y2 - 切断機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は切断機、詳しくはテーブルに固定された下刃と
略垂直方向に上下運動される可動ビームに設けた上刃と
により素材を切断する切断機に関するものである。

従来、この種の切断機において上刃を取付けた可動ビー
ムは、両端を案内するのみである。

このために摺動抵抗が大きく、摺動面が摩耗し易いこと
、摩耗した時の補修が困難なこと、および切断抵抗によ
る前後方向の力に対してたわみ易いため、上刃と下刃と
の前後方向隙間が一定しない等の不具合を有している。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであり、その目
的は摺動面を多くして摩耗を少なくすると共に、下刃と
上刃の前後方向隙間を簡単な操作で調整出来るようにし
た切断機を提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

第１図は縦断面側面図であり、テーブル１と左右一対の
サイドフレーム２，２と前面プレート３とにより切断機
本体４を構或し、左右一対のサイドフレーム２，２間に
跨り平面コ字状の可動取付体５が前後移動自在に支承し
てあり、可動取付体５は左右一対の側板６，６の前端間
に固設した前板７とより構威してある。

１２は連結板材である。前記前面プレート３と前板７と
の間には可動ビーム８が略垂直方向に上下動自在に設け
られ、その下端には前記テーブル１に固設した下刃９と
対峙して上刃１０が設けてある。

１１は板押えである。

次に各部を詳細に説明する。

各サイドフレーム２には左右一対のガイドピン１３が穿
設され、該ガイドピン１３が前記可動取付体５の各個板
６に穿設した左右一対の前後方向ガイド穴１４に摺動片
１３ａを介して摺動自在に嵌挿して可動取付体５を前後
方向に移動自在としてある。

また、前記可動取付体５の前板７の前面７ａには案内沓
１５が左右方向に間隔的に複数固設してあると共に、ピ
ン１６が前方に向けて左右方向に間隔的に複数固設され
、各ピン１６の先端側は可動ビーム８の左右方向に間隔
的に削設した複数の開口１７より前方に突出しかつその
先端部にはローラ取付材１８が前後移動自在に嵌合して
ある。

該各ローラ取付材１８の両端には一対のローラ１９が支
承され、ローラ取付材１８をピン１６のネジ部１６ Ｈ
にネジ合したナット２０により締付けるとローラ１９が
可動ビーム８の前面８ａに固設したガイドプレート２１
に圧接しかつ後面８ｂに固設したガイドプレート２２が
前記案内沓１５に接触して可動ビーム８は前板７に対し
て上下動自在に支承される。

なお、可動ビーム８を上下動するには機械的リンク機構
、油圧を利用したもの、油圧を利用したものと機械的装
置の組合せたもの等、従来一般的に用いられているもの
で良く、実施例では油圧シリンダ２３を用いている。

また、前記左右一対のサイドフレーム２，２間に亘り回
転軸２４が回転自在に横架支承され、該回転軸２４は側
板６に穿設した大径孔２５内を貫通しかつ一方のサイド
フレーム２より外方に突出した部分にはハンドル２６が
固設してある。

また、回転軸２４にはピニオン２７か固設され、該ピニ
オン２７は前記側板６の孔２８内に回転自在に嵌挿した
ホルダ２９にボルト３０で゛固設したセグメントギャ３
１と噛合し、該ホルダ２９内にはサイドフレーム２に固
設した軸３２が球面軸受３３を介して連結され、ホルダ
中心Ａと軸中心Ｂとはαだけ偏心している。

次に作動を説明する。

油圧シリンダ２３を伸縮して可動ビーム８を上下動する
と、可動ビーム８は前後一対のガイドプレート２１．２
２を介してローラ１９と案内沓１５に沿って上下動して
上刃１０と下刃９とで鋼板等を切断できる。

また、可動ビーム８はローラ１９を回転させながら、案
内沓１５に摺接して上下動するので、可動ビーム８の上
下抵抗は軽減されて円滑に上下動すると共に、摺接面の
摩耗が著しく減少する。

また、ハンドル２６により回転軸２４を回転するとピニ
オン２７を介してセグメントギャ３１が回転し、ホルダ
２９も回転する。

この時軸３２とホルダ２９とは偏心αしているからホル
ダ２９が軸３２に対して回転すると可動取付体５はガイ
ド穴１４を介してガイドピン１３に沿って前後移動する
。

例えばハンドル２６を反時計方向（矢印イ）に回転して
ピニオン２７を同一方向に回転するとセグメントギャ３
１は時計方向（矢印口）に回転し、ホルダ２９も同一方
向に回転するのでその中心Ａは偏心軸中心Ｂに対してＡ
′位置に回転移動するために可動取付体５は右方（矢印
ハ）に移動する。

これにより、可動ビーム８が可動取付体５と同時に前後
移動し上刃１０が下刃９に対して前後方向に移動するの
で、上刃１０と下刃９との前後方向隙間をハンドル２６
を回転すると簡単な操作で調整できる。

また、調整後の可動取付体５と可動ビーム８との取付状
態は何ら変化しないので、同一条件で切断できる。

本考案は以上の様になり、歯車２７を回転して歯車３１
を介してホルダ２９を回転すると可動取付体５が軸３２
とホルダ２９との偏心量によって前後方向ガイド穴１４
、ガイドピン１３に沿って前後方向に直線的に移動する
。

したがって、歯車２７を回転するとの簡単な操作によっ
て上刃１０と下刃９との前後方向隙間を調整できる。

また、可動取付体５は前後方向ガイド穴１４とガイドピ
ン１３を介して直線状に前後方向に移動するから上刃１
０は常に同一姿勢を維持して移動するから下刃９となす
角度（スクイ角、逃げ角）が常時一定となって確実に切
断作業できる。

また、可動ビーム８の後面８ｂに設けたガイドプレート
２２を前板７の前面７ａに設けた案内沓１５に接触し、
可動ビーム８の前面８ａに設けたガイドプレート２１に
は前板７に設けたローラ１９が圧接しているから、可動
ビーム８はガイドプレート２２と案内沓１５との摺動部
及びガイドプレート２１とローラ１９との摺動部によっ
て上下動自在に支承されているから、可動ビーム８は可
動取付体５の前板７に沿ってスムーズに上下動できると
共に、長期間使用する場合にはガイドプレート２１，２
２又は案内沓１５を交換すれば良く耐久性が向上する。

また、前板７に固設したピン１６のネジ部１６ ａに螺
合したナット２０でローラ１９をガイドプレート２１に
圧接しているので、ガイドプレー１− ２１． ２２又
は案内沓１５が若干摩耗した場合にはナット２０を締付
けることでローラ１９とガイドプレート２１，ガイドプ
レート２２と案内沓２５とを圧接できるから、ガイドプ
レート２１ ．２２又は案内沓１５を交換せずに長期間
に亘って可動ビーム８をスムーズに上下動できると共に
、可動ビーム８が前板７に対して前後方向に徴動するこ
とが防止される。

また、ナット２０を弛めてローラ１９を備えたローラ取
付材１８をピン１６に沿って抜き出しできるから、可動
ビーム８を前板７より簡単に取り外しでき、ガイドプレ
ー｝ ２１， ２２又は案内沓１５を交換する作業を極
めて短時間に迅速に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１図は縦断
面側面図、第２図は上面図、第３図は後面図、第４図は
第１図のＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図は第４図の■一Ｖ
線断面図、第６図は第２図のＶＩ部拡大断面図、第７図
は第６図のＶＩＩ−ＶＩＩ線断面図である。 １はテーブル、２はサイドフレーム、４は切断機本体、
５は可動取付体、６は側板、７は前板、８は可動ビーム
、９は下刃、１０は上刃、１３はガイドピン、１４は前
後方向ガイド穴、２７は歯車、２９はホルダ、３１は歯
車、３２は軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーブル１と左右一対のサイドフレーム２，２とにより
   切断機本体４を構或し、該左右一対のサイドフレーム２
   ，２間に左右一対の側板６，６と前板７とを備えた可動
   取付体５を設け、該左右一対の側板６，６に前後方向ガ
   イド穴１４をそれぞれ形威し、前記左右一対のサイドフ
   レーム２，２には前後方向ガイド穴１４に前後方向摺動
   自在に嵌挿した左右一対のガイドピン１３をそれぞれ設
   けて、可動取付体５をサイドフレーム２，２に対して前
   後移動自在とし、前記サイドフレーム２に設けた軸３２
   と、前記側板６に回転自在に設けられかつ歯車３１を備
   えたホルダ２９とを偏心して嵌合連結し、該歯車３１を
   サイドフレーム２に回転自在に設けた歯車２７に噛合さ
   せ、前記テーブル１には下刃９を設け、上刃１０を備え
   た可動ビーム８を、前記可動取付体５の前板７の前面７
   ａに沿って上下動自在に設けると共に、前記可動取付体
   ５の前板７の前面７ａには案内沓１５を左右方向に間隔
   的に複数固設し、該前板７にはピン１６を前方に向けて
   左右方向に間隔的に複数固設すると共に、各ピン１６の
   先端側を前記可動ビーム８の左右方向に間隔的に削設し
   た複数の開口１７より前方に突出しかつその先端部には
   ローラ取付材１８を前後移動自在に嵌合し、該各ローラ
   取付材１８の両端には一対のローラ１９を支承すると共
   に、ローラ取付材１８をピン１６のネジ部１６ ａにネ
   ジ合したナット２０により締付けてローラ１９を可動ビ
   ーム８の前面８ａに固設したガイドプレート２１に圧接
   しかつ後面８ｂに固設したガイドプレート２２を前後案
   内沓１５に接触して可動ビーム８を前板１の前面７ａに
   沿つで上下動自在に支承したことを特徴とする切断機。