JPS596808B2 - ダイヤモンドの製法 - Google Patents

ダイヤモンドの製法

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JPS596808B2
JPS596808B2 JP51003280A JP328076A JPS596808B2 JP S596808 B2 JPS596808 B2 JP S596808B2 JP 51003280 A JP51003280 A JP 51003280A JP 328076 A JP328076 A JP 328076A JP S596808 B2 JPS596808 B2 JP S596808B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はダイヤモンド種晶上にダイヤモンドを成長させ
るための改良方法およびそのための装置改良に関するも
のである。
高温高圧法によるダイヤモンド結晶の合成は公知である
好適なダイヤモンド製造方法はホール(Hall)等の
米国特許第2947610号およびストロング( S
trong )の同第2947 6 0 9号明細書中
に記載されている。
また、かかる方法を実癩するための装置はホールの同第
2941248号明細書中に記載されている。
上記の方法におけるダイヤモンドの成長は、特定の触媒
兼溶媒物質群中の1員から成る金属薄膜を通して炭素が
拡散することによって行われる。
かかる方法は工業用ダイヤモンドの商業的製造のために
使用されて大きな成功をおさめたとは言え、金属薄膜を
通しての炭素の流れは典型的な原料物質としての黒鉛と
生成されるべきダイヤモンドとの間の溶解度差によって
規定されるという事実のため、かかるダイヤモンド成長
の際における最終的な結晶の大きさは制限を受けること
になる。
つまり、系内の圧力低下および(または)転化されるべ
き黒鉛中の毒作用のため、このような溶解度差は長い時
間が経つ内に著しく減少してしまうのが普通なのである
他方、ウエントルフ・ジュニア( Wen to r
f ,J r.)の米国特許第3297407号明細書
中に記載された方法においては、ダイヤモンド種晶上に
ダイヤモンドを成長させるためにダイヤモンド種晶と炭
素源との間の温度差が利用される。
それにより、炭素の濃度勾配を生み出して種晶上に炭
素を沈着させようというわけである。
ウエントルフ・ジュニアの温度勾配法の場合にもまた、
前記のホール等およびストロングの特許明細書中に記載
された触媒兼溶媒物質が使用される。
種晶上におけるダイヤモンドの成長を推進するのは、温
度差を持った炭素源および種晶の両位置間における溶融
触媒兼溶解物質のダイヤモンド溶解度の差である。
そのための反応容器の一般的構造としては、ダイヤモン
ド安定領域内の圧力が一層容易に保持できるような圧力
安定系の得られることが最も重要である。
前記のウエントルフ・ジュニアの特許明細書中に記載さ
れた方法において、圧力および温度を極めて綿密に調整
し、しかも(薄膜法の場合に比べ)長い成長時間にわた
って比較的小さな温度勾配を維持すれば、薄膜法の場合
よりも大形のダイヤモンドを得ることができる。
しかしこれまでの所、極めて高品質のダイヤモンド製品
を信頼可能に製造しようという試みに際しては、明らか
に相反する幾つかの問題が同時に発生する事実が認めら
れてきた。
主な問題としては、(1)自発的な核生成(自然核生成
)の傾向が強いこと、(2)ダイヤモンド種晶の溶解が
早過ぎる傾向があること、および(3)ダイヤモンド製
品中に宝石級の色彩や模様が得られるように制御を行な
うのが不可能であることが挙げられる。
温度勾配が「安全値」を超えて増大するのに伴ない、ダ
イヤモンド種晶付近にダイヤモンド結晶の自発的な核生
成が起るが、これは望ましくない。
なぜなら、成長期間を長くすることによって約1/20
カラット以上の大きさのダイヤモンドを種晶から成長さ
せようとする場合、生成した核からの成長がダイヤモン
ド種晶からの成長と競合し、その結果として複数の結晶
同士が衝突すれば応力破壊が起ることになるからである
また、溶融触媒兼溶媒物質中にダイヤモンド種晶が部分
的または全体的に溶解することも時機を誤れば望ましく
ない。
なぜなら、種晶が溶解してしまうと互いに隔たった場所
から無秩序にダイヤモンドの成長が進行し、それらが出
会えば乱雑できずの多い製品が生成するからである。
更にまた、ダイヤモンドの成長過程に対する再現性のあ
る制御が不可能であることも望ましくない。
なぜなら、ドーパント(dopant ) 、ゲツタ(
getter)、コンペンセーター(compensa
tor)などの使用により、特異な色模様、きずのない
特性および最適の物理的性質を持ったダイヤモンド製品
を製造することが不可能だからである。
小形のダイヤモンドを段隔的に拡大することによって大
形のダイヤモスドを製造しようという試みも過去におい
て提唱された。
かかる方法によれば、黒鉛一触媒混合物のかたまりの中
に小形のダイヤモンドが設置され、それから可能な程度
まで新たなダイヤモンド成長が引起される(薄膜力。
こうして拡大された結晶が、所望に応じ、次の段階の拡
大を行わせるための装置内に導入される。
このように「玉ねぎの皮」式の段階的な成長を行わせる
方法は、古い層と新しい層との界面における不純物の吸
蔵が避けられないという欠点を有している。
また、相異なる色のダイヤモンド層を成長させた場合に
は、相次ぐ層の間に鮮明な境目すなわち境界が形成され
ることにもなる。
不純物の吸蔵が避けられ、しかも相異なる色の間に拡散
性の境界が得られれば好ましいことである。
このようなダイヤモンド結晶を製造するためには、連続
的な成長を行わせながら、その間に所望の色彩を制御可
能に導入することが必要である。
そこで、遮断層を用いてこれを達成しようというのが本
発明の目的である。
さてこの度、触媒兼溶媒物質塊の一方の側に炭素源物質
を使用しかつ他方の側にダイヤモンド種晶物質を使用し
ながら炭素源物質と種晶物質との間に温度差を維持する
高温高圧法において、核生成およびダイヤモンド種晶の
溶解を抑制するための1つ以上の遮断層を触媒兼溶媒物
質塊と種晶物質との間に挿入すれば大形で高品質のダイ
ヤモンド製品の得られることが見出された。
また、炭素源物質および(または)触媒兼溶媒物質塊中
にドーパント、カララント( colorant )お
よびコンペンセーターを含有させれば、本発明方法によ
る宝石級の製品中に所定の色彩および模様が生み出され
る。
本発明は宝石級の大きさのダイヤモンド製品を製造する
ための方法および装置に関するものである。
総括的な着想の理解を助けるため、本発明の色々な側面
を詳しく記載するのに先立って基本的な手段を概述する
簡潔な導入部が挿入される。
基本的な手段とは、ダイヤモンド合成混合物を収容した
反応容器に対して炭素状態図のダイヤモンド安定領域内
の温度および圧力を加えることである。
その場合の合成混合物は触媒一溶媒物質塊によって隔て
られたダイヤモンド種晶物質および炭素源物質から成る
これらの要素は後述のごとく積層状態に配置されるが、
その他の状態に配置することも可能である。
反応容器の加熱を制御することにより、ダイヤモンド種
晶物質がダイヤモンド安定領域内の最低温度付近の温度
を示しかつ炭素源物質が最高温度付近の温度を示すよう
な温度勾配が合成混合物中に生み出される。
その際、実質的なダイヤモンド成長パターンが発現する
までは種晶表面およびその付近における触媒兼溶媒物質
の作用を阻止すれば、宝石級の大きさのダイヤモンドの
成長を妨げる自発的な核生成(自然核生成)および種晶
の侵食が最少限におさえられる。
このような結果を達成するためには、触媒兼溶媒物質塊
と種晶物質との間に核生成抑制用または隔離用遮断層あ
るいはその両方を挿入すればよい。
更にまた、触媒兼溶媒物質の作用を阻止すると同時に、
一定量のドーパント、ゲツクー、コンペンセーターまた
はそれらの混合物を合成混合物中に添加すれば、所定の
色彩、色模様、着色帯などを有するダイヤモンド製品が
信頼可能な程度の再現性をもって製造される。
いかなる反応容器構造の場合であれ、遮断層および触媒
兼溶媒物質塊は相異なる物質から成ることが好ましい。
好ましくは、核生成抑制用遮断層はコバルト、鉄、マン
ガン、チタン、クロム、タングステン、バナジウム、ニ
オブ、タンタル、ジルコニウム、以上の金属の合金、天
然雲母、多結晶質の高密度アルミナ、粉末アルミナ、石
英、石英ガラス、六方晶系の窒化ホウ素結晶、立方晶系
の窒化ホウ素結晶、ウルフ鉱型構造の窒化ホウ素結晶、
白金族金属の1員で保護された炭化ケイ素などから構成
される。
好ましくは、隔離用遮断層は白金、モリブデン,チタン
、タンタル、タングステン、イリジウム、オスミウム、
ロジウム、パラジウム、バナジウム、ルテニウム、クロ
ム、ハフニウム、レニウム、ニオブ、ジルコニウム、以
上の金属の合金などから構成される。
もし核生成抑制用遮断層が併用されるならば、隔離用遮
断層は核生成抑制用遮断層と異なる物質から成ることが
好ましい。
炭素源物質および触媒兼溶媒物質はかかる目的のために
従来使用されてきた任意のものであってよく、それらは
前記のウエントルフ・ジュニアの特許明細書中に数多く
例示されている。
なお、好適な物質は本明細書中においても後記に例示さ
れる。
本発明に関連した場合、以下の術語は記載のごとき意味
を有する。
(a) ドーパントー成長するダイヤモンドの位置に
存在すればダイヤモンドの結晶格子内に侵入し、そして
ダイヤモンド成長物の物理的、機械的および(または)
電気的性質に影響を及ぼすような不純物。
(b)ケツタ一一成長するダイヤモンドの位置にその原
子が存在すれば、ダイヤモンドの結晶格子内に1種以上
のドーパント物質が侵入するのを防止または制限するよ
うな物質。
(c)コンペンセーター一成長するダイヤモンドの位置
にその原子が存在すればダイヤモンドの結晶格子内に侵
入し、そして結晶格子内に存在する1種以上のドーパン
ト物質がダイヤモンド成長物の物理的、機械的および(
または)電気的性質に及ぼす通常の影響を部分的または
全体的に打消すような物質。
かかる物質は当業者にとって公知である。
それらは後記において数多く例示される。
たとえば、ドーパントとしてホウ素が単独で添加される
かあるいは特にアルミニウムと共に添加されれば青白色
の宝石が製造される。
簡便には、かかるアルミニウムを触媒兼溶媒物質と合金
化してもよい。
勿論、炭素源物質および触媒兼溶媒物質の多重層も使用
できるが、その場合の各層に1種以上のドーパント、ゲ
ツター、コンペンセーターなどを含有させれば後記に例
示されるごどき所望の効果が得られる。
たとえばある実癩態様に従えは、1つの層にアルミニウ
ム、チタン、ジルコニウムまたはそれらの合金を含有さ
せる一方、別の層には窒素、ホウ素またはそれらの源泉
物質を含有させることができる。
その場合、各層に関する拡散経路の長さが異なれは、最
終のダイヤモンド製品中には着色帯が簡便に得られるの
である。
ダイヤモンド種晶物質は1個の単結晶であることが好ま
しい。
特に、かかる単結晶の立方体面が遮断層または触媒兼溶
媒物質塊と接触するように配置すれは一層好ましい。
また、別の好適な実施態様に従えは、ダイヤモンド種晶
物質が互いに隔たった位置に存在する多数の単結晶から
成っていてもよい。
添付の図面に関連してなされる以下の説明を読めは、本
発明は一層良く理解されるはずである。
全ての実症態様に共通することであるが、本発明の方法
および改良された反応容器を使用するための高温高圧装
置の好適な実例は前記のホールの米国特許第29412
48号の主題を成すものであって、それの略図が第1図
に示されている。
第1図に示された装置10は、焼結炭化タングステン製
の1対のポンチ1 1 . 1 1’および同じ材料製
の中間ベルトまたはダイ部材12から成っている。
ダイ部材12は中央に位置する開口を規定し、またポン
チ1 1 . 1 1’と共に2つの環状空間を規定し
ている。
ポンチ11とダイ部材12との間およびポンチ11′と
ダイ部材12との間にはガスケット/絶縁材アセンブリ
13.13’が含まれていて、その各々は断熱性かつ非
導電性の1対のパイ口フイライト部材14および16並
びに中間の金属ガスケット17から成っている。
各ポンチは、導電性リング24によって包囲されたパイ
ロフイライト製のプラグまたは円板23から成る末端キ
ャンプアセンブリを有している。
上記のアセンブlJ13,13’は、末端キャツプアセ
ンブIJ 1 9 , 1 9’および導電性金属端板
21,21′と共に、反応容器30によって占められる
べき空間22を規定するのに役立つ。
第1の好適な実施態様に従えは、本発明の方法および装
置は少なくとも1個の開口を持った核生成抑制用遮断層
を使用する。
第2図に示された反応容器30は、鋼製の保持リング3
1および32が追加されている点を除けは、ストロング
の米国特許第3030662号明細書(引用によって本
明細書の記載の一部を成す)中に記載されたものとほぼ
同じである。
反応容器30は中空の外部円筒33を有している。
円筒33は純粋な塩化ナトリウムから成ることが好まし
いが、その他の材料(たとえはタルク)から成っていて
もよい。
円筒33用の材料を選択する際の一般的な基準は、(a
)加圧下において相転移および(または)圧縮により一
層強くかつ剛い伏態に転化しないこと並びに(b)高温
高圧を加えた際に(たとえはパイロフイライトや多孔質
アルミナに関して見られるような)体積の断絶が実質的
に現われないことである。
前記の米国特許第3030662号明細書(第1列59
行目から第2列2行目まで)中に示された基準を満足す
る材料は円筒33の製造にとって有用である。
円筒33の内部に隣接して、黒鉛製の抵抗加熱管34が
同ノ6的に設置されている。
反応容器30が空間22内に配置された時には、加熱管
34が端板21,21’と電気的に接触する結果、本発
明方法の実症に際して制両しながら加熱を行うことがで
きる。
次に、加熱管34の内部には塩製の円柱状ライナープラ
グ36が同心的に設置され、そしてその上に中空の塩製
スリーブ37およびその内容物が設置されている。
かかる装置内において高温高圧を加えるための作業技術
は当業者にとって公知である。
なお、以上の説明は高温高圧装置の1つの実例に関する
ものに過ぎない。
所要の温度および圧力を与え得るものであれは、その他
各種の装置を本発明の範囲内において使用することが可
能である。
実際の温度、圧力、金属性触媒兼溶媒物質(以後は触媒
兼溶媒金属と呼ぶことがある)および較正技術は、引用
によって本明細書の記載の一部を成す前記の特許明細書
中に明記されている。
第2図の場合、スリーブ37の底部には少なくとも1個
のダイヤモンド種晶39を埋込んだ包埋円板38が収容
されている。
ダイヤモンド種晶の表示は模型的なものである。
粒状物質層または固形円板から成る核生成抑制用遮断層
42の穴41を貫通して種晶39の上面が露出されるよ
うにするため、図示のごとく、種晶39は円板38の表
面40から十分な距離だけ突き出して設置されている。
その結果、穴41は種晶39で満たされる一方、種晶3
9の露出上面(好ましくは立方体面)は触媒兼溶媒金属
塊43の下面と接触することになる(第3図)。
金属塊43の厚さは反応容器内に生じる温度差を決定す
るのに役立つ。
すなわち、金属塊43が厚くなるほど温度差は大きくな
る。
塩製スリーブ37の内部にはまた、炭素源44が設置さ
れ、そしてその上に塩製ブラグ46が配置されている。
炭素源44は、所望に応じ、ダイヤモンドのみ、ダイヤ
モンドおよび黒鉛、あるいは黒鉛のみから成り得る。
ダイヤモンドと混合された場合、黒鉛はあらゆる空隙を
埋めるのに役立つ。
本発明方法の実施に際して起り得る体積の収縮を少なく
するという目的からすれは、炭素源44は主としてダイ
ヤモンドから成ることが好ましい。
本発明方法の実施に当っては、作業温度および圧力下に
存在する全ての黒鉛は触媒兼溶媒金属中への溶解に先立
ってダイヤモンドに転化する。
従って、黒鉛がダイヤモンドに転化する際の体積変化に
原因する圧力低下を最少限におさえれば、作業温度下に
おける圧力は常にダイヤモンド安定領域内に保たれるこ
とになる。
なお、金属塊43の縦方向位置もまた温度勾配に影響を
及ぼす。
圧力伝達部材36 ,37 .38および46は、円筒
33の場合と同じ基準を満足する材料から作られる。
組立てに先立ち、部材33 , 36 ,37,38お
よび46はいずれも100に200℃(たとえは124
℃)で少なくとも24時間にわたって真空乾燥される。
圧力伝達部材36,37.38および46については、
勿論、その他の形状を組合わせて使用することもできる
とは言え、第2図に示されたこれらの部材の配列は製造
および組立ての点で最も簡便なものであることが判明し
ている。
たとえは、スリーブ37が要素38,42,43および
44をちょうど収容するだけの長さを有するようにした
方が簡単な場合もある。
その場合、要素46には加熱管34の内部にぴったりは
まるだけの大きな直径が与えられるわけである。
核生成抑制用遮断層42は使用すべき触媒兼溶媒金属と
は異なる物質から構成される。
かかる物質は、コバルト、鉄、マンガン、チタン、クロ
ム、タングステン、バナジウム、ニオブ、クンクル、ジ
ルコニウム、以上の金属の合金、天然雲母、多結晶質の
高密度アルミナ、粉末アルミナ、石英、石英ガラス、六
方晶系の窒化ホウ素結晶、立方晶系の窒化ホウ素結晶、
ウルフ鉱型構造の窒化ホウ素結晶、および白金族金属の
1員で保護された炭化ケイ素から成る群より選ばれる。
炭化ケイ素粒子は塩化ナトリウムのごとき不活性物質と
混合され、固形円板として成形され、それから(金属塊
43の下面と接触する)上面が白金族金属の1員の薄層
で保護されることが好ましい。
核生成抑制用遮断層42の厚さは約1〜約10ミルの範
囲内にあるものとする。
天然雲母(たとえは白雲母)は最初に約800℃で12
〜15時間にわたって焼成すべきである。
雲母の厚さは約2〜3ミルであることが好ましい。
ダイヤモンド種晶39の周囲のかなりの距離にわたって
自発的なダイヤモンド核生成の抑制された環境を得るた
め、触媒兼溶媒金属塊43の下面の十分な範囲が遮断層
42によって被覆される。
好ましくは、金属塊43の下面全体が遮断層42によっ
て被覆される。
しかし、もし下面全体を被覆しないのであれは、ダイヤ
モンドについて所望される横方向の成長寸法を少なくと
も50%上回る距離にわたって遮断層42が種晶からあ
るゆる方向に広がるようにすべきである。
遮断層42が前記の金属物質中の1員から成る場合には
、ダイヤモンド種晶39と穴41の内壁との間に多少の
間隙を設け、その中へ円板38の材料が入り込むように
しなければならない。
このような関係は第3図中に一層詳しく示されている。
種晶39を包囲するように設計された穴41を有する金
属円板の場合、穴の直径と種晶の最大寸法との比は1.
5:1ないし5:1の範囲内にあることが必要である。
上記のごとくにして設置されたダイヤモンド核生成抑制
用遮断層42がダイヤモンド種晶39の付近におけるダ
イヤモンド核生成を削減ないし排除するように働く際の
正確な機序はよくわかっていない。
しかし、このようにすれは、触媒兼溶媒塊にダイヤモン
ド成長パターンが確立するまでは、すなわち、少なくと
も種晶からのダイヤモンド成長物がかなり大きくなり、
適切な形状を成し、そして供給される炭素の流れを完全
に受容し得るようになるまではダイヤモンド核生成が抑
制されることが判明した。
ところが同じ装置を用いて同じ温度差の下で作業を行っ
ても、核生成抑制用遮断層がなけれは、不必要なダイヤ
モンド核生成が起るためにダイヤモンド成長物の集塊が
生成してしまうのである。
(遮断層42が触媒兼溶媒金属によって溶解された場合
を示す)第4図からわかる通り、新しいダイヤモンド成
長物は成長するに従って浴43の中にせり出してくる。
作業を停止し、次いで温度および圧力を低下させて反応
容器30を取出せは、再び凝固した触媒兼溶媒金属塊4
3中に埋込まれた新しいダイヤモンド成長物は種晶部位
から容易に分離する。
こうして得られたダイヤモンド製品は、金属塊43をこ
わして開くことにより容易に取出される。
もし凹みや肌荒れが見られれば、引続いて研摩を行って
もよい。
かかる装置において実殉された作業は後記の実癩例1〜
5に例示されている。
第2の好適な実癩態様に従えは、本発明の方法および装
置はやはり少なくとも1個の開口を持った核生成抑制用
遮断層を使用する。
ただし、その開口を貫通して少なくさも1個の触媒兼溶
媒物質の小突起が伸び、それによって触媒兼溶媒物質塊
とダイヤモンド種晶物質の収容空間とが相互に連絡され
る。
第5図に示された反応容器は、多くの点において、第2
図に示されたものと共通の構造を有している。
作業技術もまた同じである。以下の説明においては、以
前に記載されたものに対応する要素は同じ参照番号によ
って表示されるものとする。
第5図の場合、核生成抑制用遮断層42は触媒兼溶媒金
属塊43の下面に接触しながら金属塊43と円板38と
の間に配置されている。
この場合には、金属塊43の小突起43′が遮断層42
の穴41を貫通して円板38内に伸び、そしてダイヤモ
ンド種晶39の露出上面(好ましくは立方体面)に接触
している。
種晶39は円板38の主要表面よりも下方に埋込まれ、
そしてその上面が主要表面内の穴38′によって露出さ
れている。
所望ならば、2個以上のかかる小突起43′を使用する
こともできるが、その場合には各々の小突起43′に対
して別個の種晶が用意される。
穴38′および41は同じ中心および同じ直径を有する
ことが好ましい。
このような部品配置は第6図を見れは最も良くわかろう
反応容器の高温部分(反応容器のほぼ上半分)とダイヤ
モンドポケットとの間における温度差は20〜30℃の
範囲内にあることが好ましい。
この温度差は反応容器の構造たとえは触媒兼溶媒金属塊
の厚さや位置、加熱管の抵抗差、端板の熱伝導率などに
依存する。
特に、金属塊43の厚さおよび縦方向位置は反応容器内
に生じる温度差を決定するのに役立つ。
すなわち、金属塊43が厚くなるほど温度差は大きくな
る。
第5および6図に示された反応容器構造は、自発的なダ
イヤモンド核生成(ダイヤモンドの自然核生成)を抑制
すると同時に、種晶から成長したダイヤモンドの本体の
きすを削減するためにも役立つ。
遮断層42に関する寸法上の基準は、小突起43′が遮
断層42によって被覆されない点を除けは、第2および
3図に関連して述べられたものと同じである。
第5および6図の構造の場合、もし遮断層42が前記の
金属物質の1員から成るならば、ダイヤモンド種晶39
と遮断層42の最近接部との間に間隙を設けなければな
らない。
そうすれは、円板38の材料がこの間隙の中へ入り込む
ことになる。
様々の反応容器構造を用いた実験によれは、コバルトお
よび天然雲母は優秀な核生成抑制能力を有し、またタン
グステンは有用な核生成抑制能力を有することが立証さ
れた。
同様にして、合成雲母、白金およびニッケル(並びに実
症例6に示されるようにモリブデン)は核生成抑制物質
として役立たないことも実証された。
成長きずについて述べれは、触媒兼溶媒金属の小突起4
3′をダイヤモンド種晶と接触させて設置した場合、初
期の成長きずはこの小突起内に集まることが判明した。
小突起43′を通ってダイヤモンドの成長が進行し、そ
して触媒兼溶媒金属の浴43に到達するまでには、適切
な成長パターンが確立される。
その結果、引続いて新しいダイヤモンド成長物が拡大し
ながら浴43内にせり出して行くに当り、この位置以後
にはきすのない(または実質的にきずのない)成長が行
われるのである。
小突起43′が円柱状を成す場合、その直径は0.02
0インチを越えて0.100インチまでの範囲内にある
ものとする。
その他の形状を有する・ト突起については、小突起に泊
ったいずれかの位置における反応容器30の軸に垂直な
横断面積が0.020インチを越えて0.100インチ
までの範囲内の直径を持った円柱の横断面積と同等でな
ければならない。
30ミル(0.030インチ)を越える直径を持った円
柱状の小突起が使用された場合には、もとの小突起から
生じたダイヤモンドの突起が新しいダイヤモンド成長物
と一体的に結合している。
この突起は初期の成長きずを含んだものであって、新し
いダイヤモンド成長物を所望の形状に変換する際(たと
えは宝石彫形の際)の研摩により除去される。
小突起43′の(種晶39から金属塊43までの)高さ
は約30〜約60ミルの範囲内になけれはならない。
円柱状でない小突起の実例としては、尖端が種晶39に
接触した円錐状の小突起43′が考えられる。
また、小突起43′は金属塊43と一体化されている必
要はない。
すなわち、それが触媒兼溶媒金属から成るか、あるいは
十分な量の触媒兼溶媒金属を含有する限り、別個の小塊
として成形してから金属塊43と直接に接触させてもよ
い。
たとえば、小突起43′への炭素損失があってもなお残
存するだけの大きなダイヤモンド種晶が使用されること
を前提とすれは、金属塊43と種晶39とを相互に連絡
する小塊43′はニッケルまたはある種のニッケルー鉄
合金製の立方体、球またはその他の形状のものであり得
る。
なお、かかる別個の小塊43′を構成する(または小塊
43′中に含有される)触媒兼溶媒金属がダイヤモンド
と接触している場合に示す融点は、やはりダイヤモンド
と接触している場合に触媒兼溶媒金属塊43が示す融点
よりも高くなけれはならない。
このように、十分に大きなダイヤモンド種晶を使用しさ
えすれは初期の成長きずを小突起43′中?集めること
ができるため、かかる構造がもたらす時間的な利益を考
えると小突起43′の触媒兼溶媒金属による種晶の多少
の侵食は許容することができる。
かかる装置において実椎された作業は後記の実柿例7に
例示されている。
第3の好適な実椎態様に従えは、本発明の方法および装
置が包含する核生成抑制用遮断層の開口は、遮断層を貫
通しかつ触媒兼溶媒物質塊とダイヤモンド種晶物質の収
容空間とを相互に連絡する限定されたダイヤモンド成長
経路を構成する。
第7図に示された反応容器jOは前記の場合とほぼ同じ
形式および構造のものである。
かかる装置において高温高圧を加えるための作業技術も
前記の通りである。
第7および8図を見ると、塩製プラグ36上に支持され
た塩製スリーブ37の内部には、多数(または所望なら
ば1個)のダイヤモンド結晶のポケット39′を有する
塩製円板38が配置されている。
それのすぐ上には、少なくとも1本の細い針金を含有す
る不活性の遮断層42が設置されている。
遮断層42を貫通した針金の下端はダイヤモンド結晶の
ポケット39′に接触している一方、上端は触媒兼溶媒
金属塊43の下面に接触している結果、かかる針金は限
定されたダイヤモンド成長経路として役立つ。
不活性の遮断層42は溶融触媒兼溶媒金属に対して不容
性の物質(好ましくは塩化ナトリウム)の円板から成っ
ている。
とは言え、遮断層42はCaF2(ただし隣接する反応
容器構成要素はそれと共存可能な物質から成るものとす
る)、耐火性酸化物(たとえばA103,MgO,Zr
02, CaO , S i02, The2およびB
ed)、天然雲母、高温炭素によって還元されない高融
点ケイ酸ガラス(たとえばホウケイ酸ガラス)、磁器ま
たはケイ酸塩(たとえば水分を除去するため750℃で
焼成されたMgSiO3やパイロフイライト)からも成
り得る。
なお、遮断層42の厚さは約0.010〜0、030イ
ンチの範囲内になければならない。
第8図中に示された針金47 .48または第9図中に
示された穴49.50は、遮断層42中をまっすぐに貫
通していても、ジグザグ形に貫通していても、あるいは
垂直以外の方向に泊って配置されていてもよい。
第8図の実癩態様の場合、針金47.48は約0.00
1〜0.020インチの直径(円形でない針金について
はそれと同等の横断面積)を有することが好ましく、シ
かも可能ならば遮断層42と一体成形される。
針金47,48の上端(高温側)は触媒兼溶媒金属塊4
3に接触していなければならず、また下端(低温側)は
ポケット39′内のダイヤモンド(またはダイヤモンド
に変わるはずであるポケット内の黒鉛)に接触していな
ければならない。
ポケット39′は少なくとも1個のダイヤモンド結晶を
含有するが、また30(重量)%までの黒鉛を含有して
いてもよい。
ポケット39′内にはまた、針金47 .48の侵食を
最少限におさえるため、少量の触媒兼溶媒金属を設置す
ることが好ましい。
そのためには、触媒兼溶媒金属の円板をポケット39′
の内容物と針金の下端との間に配置すればよい。
かかる触媒兼溶媒金属の使用量は10〜50(重量)%
であり得る。
かかるダイヤモンド成長経路は、ダイヤモンドと接触し
ている場合の融点がやはりダイヤモンドと接触している
場合の触媒兼溶媒金属塊43の融点に匹敵するようない
ずれかの触媒兼溶媒金属から構成される(あるいは穴4
9,50の場合ならばかかる触媒兼溶媒金属で充填され
る)。
触媒兼溶媒金属の浴の大きさおよび所望のダイヤモンド
成長物の大きさに応じ、ただ1つのダイヤモンド成長経
路を設けてもよいし、あるいは多数のダイヤモンド成長
経路を設けてもよい。
炭素源44は前記のごとき物質から成り得る。
作業温度および圧力に到達すると、炭素源44中のダイ
ヤモンドと接触した触媒兼溶媒金属塊43が最初に融解
する。
融解が上から下へ進行する一方、炭素源44中の黒鉛は
ダイヤモンドに転化し、そしてダイヤモンドが触媒兼溶
媒金属中に溶解する。
最後に針金47 .48が融解すれば、炭素に富んだ溶
融触媒兼溶媒金属がダイヤモンドポケット39′と流通
状態となる結果、溶融針金47,48の下端と接触した
ダイヤモンド表面を「型板」として使用することにより
炭素がダイヤモンドとして析出し始める。
ダイヤモンドの成長は溶融針金47,48を上って触媒
兼溶媒金属の浴43内へと進行する。
各針金の上端は大形結晶の成長を開始させるための互い
に独立した1個の健全な種晶を誘導し、そしてそれから
生じた結晶は成長するに従って浴43内へせり出して行
く。
大形結晶(図示されていない)が到達し得る大きさは、
成長のために浴43内で利用できる容積および作業の継
続時間に依存する。
もし2個以上の大形結晶を製造するのであれば、成長し
た結晶の間で衝突が起る前に作業を停止すべきである。
第9図の実癩態様の場合には、第8図に示されたような
針金に代えて、針金47,48と同じ範囲内の直径を有
する開放通路すなわち穴49,50が使用される。
この場合の経過も実質的に同じである。
なぜなら、(天然雲母のごとき強固な物質を使用すれば
)作業温度および王力の下でも穴49.50は開放状態
に保たれるため、溶融触媒兼溶媒金属がダイヤモンドポ
ケット39′に到達するまで流入し得るからである。
このように流入した触媒兼溶媒金属はその場に溶融「針
金」を形成するから、低温側に炭素を輸送することが可
能となる。
その結果、ダイヤモンドの成長が開始し、そして穴49
.50を通って遮断層42の上側まで進行するため、
各々の穴について1個の種晶が誘導されることになる。
ダイヤモンド成長経路(針金47.48または穴49.
50)は長くて細い繊維状のダイヤモンド(たとえばダ
イヤモンドホイスカー)として残存する。
作業を停止してから温度および圧力を低下させて反応容
器30を取出した後、凝固した触媒兼溶渥金属塊43を
こわして開けば、その中に埋込まれた新しいダイヤモン
ド成長物が容易に取出される。
所望ならば、塩製円板38を溶解することによってダイ
ヤモンドホイスカーを回収することもできる。
減圧の際、各成長経路のダイヤモンドホイス力一とそれ
によって誘導された種晶から成長したダイヤモンドとの
間の結合は切断されるのが通例である。
これは明らかにその点における応力集中に原因する。
成長経路の横断面積に応じ、新し.い成長物の一部が欠
落し、そのためくぼみのある粗雑な面が生じる。
成長経路の横断面積が小さいほど、欠落部分の深さも小
さくなる。
宝石級のダイヤモンドの場合、このような損傷を受けた
而は平滑に研摩されなければならないから、この種の損
傷を少なくすればそれだけ大きな宝石が得られることに
なる。
いかなる成長経路についても0.020インチの最大直
径(またはそれ七同等の横断面積)を使用すれば、ポケ
ット39′内に多数の種晶が使用でき(従って各成長経
路を介して1個の独立した種晶が金属塊43に提供され
るように保証でき)ると同時に、上記のごとき損傷が最
少限におさえられることにもなる。
本発明の反応容器の組立てに当っては注意を払う必要が
ある。
ダイヤモンド成長物が得られない原因は、多くの場合、
反応容器の組立てがまずいために針金の移動が起り、従
ってポケット39′の内容物との接触が断たれることに
ある。
本発明のかかる好適な実症態様に基づくダイヤモンド製
品の製造は後記の実癩例8〜16に例示される。
第4の好適な実怖態様に従えば、ダイヤモンドと接触し
ている場合には溶解炭素で飽和された触媒兼溶媒金属塊
の融点よりも高い融点を示す隔離用遮断層が本発明の装
置中に包含される。
第10図に示された反応容器30は前記の場合とほぼ同
じ形式および構造のものである。
かかる装置において高温高圧を加えるための作業技術も
また前記の通りである。
第10図を見ると、スリーブ37の底部には少なくとも
1個のダイヤモンド種晶39の埋込まれた包埋円板38
が収容されている。
もし多数のダイヤモンド種晶を使用するのであれば、そ
れらは互いに隔たった位置に配置される。
ダイヤモンド種晶は1/4〜1/2mmの大きさで立方
体面を有するものが好ましい。
とは言え、ダイヤモンドはいかなる面からでも成長し得
る。
好ましくは、第12〜16図に示されるような穴を除い
た所定の区域にわたってダイヤモンド核生成を抑制する
ための手段(すなわち遮断層42)によって触媒兼溶媒
金属塊43の下面が被覆される。
他方、ダイヤモンド種晶39の部分的または全体的な溶
解をもたらすような早期の接触を防止するため、種晶3
9さ触媒兼溶媒金属塊43との間に隔離手段(すなわち
遮断層51)が配置される。
その際には、たとえば立方体面のごとく形の良い面が遮
断層51の下面と接触するようにダイヤモンド種晶39
を配置すべきである。
隔離用遮断層51は白金から構成されることが好ましい
とは言え、遮断層51は白金、モリブデン、チタン、タ
ンタル、タングステン、イリジウム、オスミウム、ロジ
ウム、パラジウム、バナシウム、ルテニウム、クロム、
ハフニウム、レニウム、ニオブ、ジルコニウムおよびそ
れらの合金から成る群より選ばれた任意の金属から構成
され得る。
かかる隔離用遮断層は種晶の露出上面の損傷を防止し、
それによって種晶上面の2つ以上の部位からダイヤモン
ド成長が起るのを防止する。
かかる保護が行われない場合には、ダイヤモンド種晶の
侵食が起る。
個々のダイヤモンド種晶について言えば、侵食は種晶を
全体的に破壊する場合と部分的に破壊する場合とがある
前者の場合には触媒兼溶媒金属塊の下面の互いに隔たっ
た部位においてダイヤモンド核生成が起り得る一方、後
者の場合には侵食された種晶上の幾つかの部位からダイ
ヤモンド成長が進行するのが通例である。
いずれの場合にせよ、こうして生じた新しいダイヤモン
ド成長物はお互い同士の間に秩序を欠き、しかも独立し
た成長物同士が出会えば界面に多くのきすが発生する。
いかなる反応容器構造の場合であれ、触媒兼溶媒金属塊
、核生成抑制用遮断層および隔離用遮断層に対しては相
異なる物質が使用される。
核生成抑制用遮断層42は前記のごとき物質から構成さ
れる。
遮断層42が雲母、多結晶質の高密度アルミナ、石英、
石英ガラス、あるいは溶融触媒兼溶媒金属が合金化した
り浸透したりすることの不可能な遮断層を与えるその他
の物質から成る場合には、溶融触媒兼溶媒金属の浴と遮
断層51(そして最終的には種晶39)との接触を可能
にするため、(第12〜14図に示されるごとく)遮断
層42を貫通する穴41を設けることが必要である。
勿論、遮断層42が金属から成る場合でも、所望ならば
穴を設けることができる。
ダイヤモンド種晶の隔離手段(すなわち遮断層51)に
ついて言えば、触媒兼溶媒金属とダイヤモンド種晶との
間の物理的接触が防止されるのは、触媒兼溶媒金属塊4
3が融解し、そして炭素源44からの炭素で飽和される
までである。
そのタイミングは、遮断層51が溶融触媒兼溶媒金属に
よって溶解される前に炭素飽和が終るようにすればよい
遮断層51が溶融触媒兼溶媒金属中に溶解してしまえば
、ダイヤモンド種晶39の露出上面は成長パターンを規
定し、そして新たなダイヤモンド成長が進行し得ること
になる。
隔離用遮断層を構成するための前記物質の中には作業温
度および圧力下においてダイヤモンドより安定な炭化物
を生成するものがあるが、かかる物質も十分に使用でき
る。
なぜなら、かかる炭化物生成過程は触媒兼溶媒金属の浴
が炭素で飽和される速度に比べて遅いからである。
たとえ炭化物が生成しても、最終的にはそれも触媒兼溶
媒金属の浴中で溶解されてしまう。
なお、白金がダイヤモンドよりも安定な炭化物を生成す
る形跡は認められなわった。
第12および13図の各々においては、包埋円板38の
突出部分と触媒兼溶媒金属塊43の下面との間に遮断層
51が配置されている。
埋込まれた種晶39は遮断層51の直下に配置されてい
て、その一面が遮断層51と直接に接触している。
第12図の場合、円板38を構成する材料によって種晶
39が穴41の内壁から分離されるようにすべきである
そうすれば第12および13図の配置の場合には、核生
成抑制用遮断層42が非金属性であり、しかも種晶39
の立方体面が新たなダイヤモンド成長のための「型板」
として提供される限り、ダイヤモンド種晶と新しいダイ
ヤモンド成長物54との関係は第17図に示されるよう
になる。
このように新しい・成長物が種晶を全く包囲しなければ
、きずを取去るために新しい成長物から除去すべき部分
は遥かに少なくなるから有利である。
核生成抑制用遮断層42が金属性であり、従って溶融触
媒兼溶媒金属によって溶解される場合でも、第11およ
び14図の配置を使用すれば第17図に示されるような
新しいダイヤモンド成長物を得ることができる。
前述の通り、図示のごとき形状の成長物が得られるのは
種晶39の立方体面が遮断層51と接触している場合で
ある。
触媒兼溶媒金属塊の突出部分43′は穴41の内壁にぴ
ったりとはまり込み、しかも穴41を貫通して種晶39
上の遮断層51と接触している。
核生成抑制用遮断層および隔離用遮断層の両方を使用す
ることの利点は次のようにして評価できる。
隔離用遮断層のみを使用した場合、高品質の大形ダイヤ
モンドを1個だけ成長させようとする試みの約70%に
おいては自発的なダイヤモンド核生成が見られ、そして
種晶からの新しいダイヤモンド成長物が妨害を受ける。
時にはかかる妨害が重大でないこともあるが、種晶から
の成長物がひどい損傷を受ける場合の方が遥かに多い。
核生成抑制用遮断層を併用した場合の改善は正に劇的で
あって、高品質の大形ダイヤモンドを1個だけ成長させ
ようとする試みの内で自発的なダイヤモンド核生成が見
られるのは約30%に過ぎなくなる。
実際、天然雲母の使用が始められて以来、ある実例にお
いては自発的なダイヤモンド核生成が見られなくなって
いる。
核生成抑制用遮断層として非金属性の固体物質たとえば
雲母や機械加工性アルミナが使用される場合には、第1
5および16図に示されるような配置が有用である。
いずれの場合にも、遮断層42を貫通する小さな穴52
が錐もみまたは押抜きによって設けられている。
この穴の直径は0.001〜0.020インチの範囲内
にあることが好ましい。
第15図の配置の場合には、触媒兼溶媒金属塊43が融
解すればそれは穴52の中に流入し、やがて一定時間後
に隔離用遮断層51と合金化してそれを融解し、それに
よってダイヤモンド種晶39に到達すると、逆に穴52
を上ってのダイヤモンド成長が開始される。
その結果、ダイヤモンド成長のための種晶が遮断層42
の上側に誘導されることになる。
第16図の配置の場合には、穴52が針金53によって
占められている。
かかる針金はたとえばニッケル、Fe一A1合金または
Fe−Ni合金から成り得るもので、遮断層42を貫通
して触媒兼溶媒金属塊43および隔離用遮断層51の両
方と接触している。
触媒兼溶媒金属塊43および引続いて針金53が融解し
、そしてその中に炭素が溶解されるに従い、隔離用遮断
層51が合金化し、そしてダイヤモンド成長が進行する
その結果、種晶が遮断層42の上側に誘導されることに
なる。
反応容器の高温部分(すなわち反応容器のほぼ上半分)
とダイヤモンドポケットとの間の温度差を維持するため
の手段は前記の通りである。
かかる好適な実癩態様に関係する作業の実例は後記の実
施例17〜24に見出される。
第5の好適な実施態様に従えば、本発明の方法および反
応容器は少なくとも1つの遮断層を包含すると同時に、
ドーバント、ゲツター、コンペンセーターおよびそれら
の混合物の中から選ばれた追加成分をも包含する。
かかる追加成分は、ダイヤモンド製品に色彩、模様、着
色帯などを付与するために使用される。
第18図に示された反応容器30は前記の場合とほぼ同
じ形式および構造のものである。
第18図を見ると、スリーブ37はプラグ36および4
6と共に空間55を規定しているが、これはたとえば第
19〜22図に示されるような円柱状の装填アセンブリ
を収容するためのものである。
これらの装填アセンブリは、特異な「スター」ダイヤモ
ンドを与え得る量のホウ素およびアルミニウムを導入す
ることを可能にし、かつ(あるいは)1個の大形ダイヤ
モンド結晶中に相次いで変化する色彩を導入することを
可能にする。
かかる装填アセンブリの形成に当っては、前記に述べら
れた各種要素中の任意のものが使用できる。
成長するダイヤモンドにとって(使用される触媒兼溶媒
金属の重量を基礎として)少なくとも1卿のホウ素およ
び2500ppII1のアルミニウムが同時に利用でき
るようにし、かつダイヤモンド種晶が適切に配置される
ようにすれば、立方体軸に関して対称的な宝石級のダイ
ヤモンド結晶を成長させることができる。
かかる結晶を所定の対称軸に沿ってながめた場合、青色
の中に1対の直交した無色または白色の筋が現われる。
その筋はまっすぐに伸びた三次元的なものであって、模
様全体の外観は対称的に見える。
更にまた、有色のダイヤモンド成長物が無色のダイヤモ
ンド成長物の内部に封入されたような結晶を製造するこ
とができる。
同様に、第1の有色ダイヤモンド成長物を第2の有色ダ
イヤモンド成長物の内部に封入することもできる。
ドーパント、ゲツターおよび(または)コンペンセータ
ーの選択に応じて様々な色彩の組合せが得られる。
たとえば、窒素は黄色から緑色にわたるダイヤモンドを
与え、ホウ素は濃青色のダイヤモンドを生じ、そしてア
ルミニウム、チタンおよびジルコニウムはそれぞれ無色
のダイヤモンドの成長を助けるのである。
通例、触媒兼溶媒金属および全ての反応容器構成要素中
には十分な量の窒素が存在するため、薄膜法および温度
勾配法のいずれによって製造されるダイヤモンドも強く
黄色に着色する。
典型的な窒素含量は約30〜40plllII1である
従って、薄膜法によって製造されたダイヤモンドを炭素
源中に使用するのが常である本発明方法の実施に際して
は、ゲツター、コンペンセーターおよび(または)ドー
.ベントを系内に添加しなくても(窒素に富んだ)黄色
のダイヤモンドが得られることになる。
ホウ素は(そして窒素も勿論のこと)ドーパントとして
作用する。
アルミニウムは窒素に対するゲツターとして作用する。
もし十分な量のアルミニウムが存在すれば、それは成長
するダイヤモンドの結晶格子内に侵入し、そしてやはり
結晶格子内に侵入することのある窒素に対するコンペン
セーターとして作用する。
チタンおよびジルコニウムはそれぞれゲツターとして作
用する。
初期の知識に反し、ホウ素は何の助けもなしに容易にダ
イヤモンドを青色に変えるわけではないことが見出され
た。
すなわち、溶融触媒兼溶媒金属中に僅か約iooppm
のアルミニウムが存在すれば、20μgのホウ素がダイ
ヤモンドを濃青色に変える。
しかるにアルミニウムが存在しなければ、溶融触媒兼溶
媒金属中に(20■を越える)多量のホウ素が存在しな
い限り、ダイヤモンド成長物は黄色ないし緑色を示す。
市販のホウ素は900ppmまでのアルミニウムを含有
するから、かかるホウ素を使用すれば例外なく青色のダ
イヤモンドが製造される。
なお、アルミニウムは触媒兼溶媒金属中にも不純物とし
て存在するのが通例である。
(ダイヤモンドに転化されるべき)黒鉛の重量を基礎と
して0.1〜20(重量)%のホウ素を使用すれば青色
から濃紫色にまでわたる色彩が得られることは、ウエン
トルフ・ジュニア等の米国特許第3148161号明細
書(第5段42〜46行目および第9段43〜46行目
)中にも明記されている。
その場合に使用されるホウ素もアルミニウムをはじめと
して痕跡量の不純物を含有するはずである。
しかし、(900ppmのアルミニウムを含有する市販
のホウ素が使用されるものと仮定して)ウエントルフ・
ジュニア等が規定したホウ素の総量を計算したところ、
系内に導入されるアルミニウムの最大量は(触媒兼溶媒
金属塊の重量を基礎として) 2 0 0 ppmに過
ぎないことが確認された。
それに対し、「スター」(青色の視野中に現われる直交
した白色の筋)の形成に必要なアルミニウムの最小量は
(触媒兼溶媒金属塊の重量を基礎として)約2500p
pmであると考えられる。
成長物中に異なる色彩を相次いで導入するためには、装
填アセンブリの構造中にドーパント、ゲツターおよび(
または)コンペンセーターを適当に配置することにより
、最初に成長媒質からある所定の色彩のダイヤモンドが
成長し、次いで所定の時間後にゲツターおよび(または
)コンペンセーターが溶融触媒兼溶媒金属中に侵入する
ようにすればよい。
その結果、最初の有色成長物は無色の成長物(または所
望ならば異なる色彩の成長物)の内部に封入され、しか
もそれが中断のない工程において達成される。
(第19図に示される)装填アセンブリ40は、濃青色
の「スター」ダイヤモンドの製造において成功をおさめ
たものである。
とは言え、(第20図に関連して後述されるごとく)雲
母のごとき非金属性物質から成る核生成抑制用遮断層を
導入すれば、第19図の配置はなお一層信頼できるもの
となる。
種晶39は隔離用遮断層51によって保護されている。
この遮断層51は白金から構成されることが好ましいけ
れど、かかる目的のため前記に列挙された物質中の任意
のものから構成され得る。
隔離用遮断層51の使用により、触媒兼溶媒金属の浴4
3が炭素源44からの炭素で飽和されるまでは溶融触媒
兼溶媒金属とダイヤモンド種晶との間の物理的接触が防
止される。
そのタイミングは、遮断層51が溶融触媒兼溶媒金属に
よって溶解される前に炭素飽和が終るようにすればよい
かかる保護が行われない場合には、前述のごとくにダイ
ヤモンド種晶の侵食が起る。
種晶39は包埋円板38中に埋込まれている。
露出した立方体面は遮断層51と接触しているが、やが
て新たなダイヤモンド成長のための適切な「型板」とし
て役立つ。
その上方には、下面が遮断層51と接触するようにして
触媒兼溶媒金属塊43が配置されている。
更に触媒兼溶媒金属塊43の上方には、ホウ素を含有す
る炭素源44(前記のごとき物質たとえば少量の黒鉛を
伴なったダイヤモンド)が配置されている。
炭素源44用のホウ素添加ダイヤモンドは、前記のウエ
ントルフ・ジュニア等の特許に基づき、十分な量のアル
ミニウムを含有する市販のホウ素の使用によって容易に
製造することができる。
(触媒兼溶媒金属塊の重量を基礎としてlp一以上とい
う)低い濃度のホウ素が要求されることから考えるとホ
ウ素添加ダイヤモンドを使用することが好ましいが、そ
の他の方法でホウ素を供給することもできる。
たとえば、炭素源44中にホウ素または炭化ホウ素の小
さな結晶を配置してもよむ)。
所要量(すなわち触媒兼溶媒金属塊の重量を基礎として
少なくとも0.25(重量)%)のアルミニウムは、触
媒兼溶媒金属のアルミニウム合金(たとえば3(重量)
%のアルミニウムを含有する鉄)の使用によって供給す
るのが最も良い。
ホウ素が含有される点を別にすれば、炭素源44は前記
のごとき物質から構成され得る。
作業温度および圧力に到達すると、炭素源44中の黒鉛
と接触した触媒兼溶媒金属43が融解し、そしてこの黒
鉛をダイヤモンドに転化する。
炭素源44中のダイヤモンドと接触した触媒兼溶媒金属
43はそれよりもやや高い温度下で融解し、そしてダイ
ヤモンドを溶解する。
融解した触媒兼溶媒金属が炭素源44中に侵入する一方
、触媒兼溶媒金属塊43の融解は上から下へと進行する
,その結果、炭素に富んだ溶融触媒兼溶媒金属が遮断層
51に到達してそれを合金化する時、それは既にホウ素
およびアルミニウムを含有している。
従って、溶融触媒兼溶媒金属が低温のダイヤモンド種晶
3βに到達して炭素を析出させることによりダイヤモン
ド成長が開始されれば、ホウ素およびアルミニウムは直
ちに新しい成長物中に侵入し得るわけである。
アルミニウムの一部は系内に存在する窒素の一部に対す
るゲツターとして作用する一方、別の一部はダイヤモン
ドの結晶格子内に侵入する。
結晶格子内に侵入したアルミニウムの一部は結晶格子内
に存在する窒素に対するコンペンセーターとして作用す
る。
すなわち、かかるアルミニウムが窒素原子の電子を拘束
する結果、それらの窒素原子は光学的に不活性となるめ
である。
残りのアルミニウムはコンペンセーターとして作用せず
に、伺らかの未知の理由から、垂直に伸びる互いに直交
した細長い平面状の帯を成して集まる。
かかる帯はダイヤモンド成長物の濃青色を背景として白
色に見える。
所定の対称軸の方向から(すなわち浴43内で成長した
状態について言えば上方から)ながめた場合、ががる帯
は結晶の相対するかどへ向って伸びる互いに直交した筋
となって現われるのである。
第20〜22図の装填アセンブリは、1個の結晶を中断
なく成長させながら異なる色彩を相次いで導入するため
のものである。
かかる装填アセンブリの各々においては、種晶39は所
望の配置に従って包埋円板38中に埋込まれ、そして隔
離用遮断層51により保護されている。
炭素源は(ドーパント、ゲツターおよび(または)コン
ペンセーターが添加される点を別にすれば)前記の通り
である。
また、かかる装填アセンブリの各各においては核生成抑
制用遮断層42が使用されている。
いかなる装填アセンブリの場合であれ、核生成抑制用遮
断層42は触媒兼溶媒金属塊および隔離用遮断層とは異
なる物質から構成されるが、かかる物質は前記のごとき
物質群中から選べばよい。
核生成抑制用遮断層および隔離用遮断層を併用すること
の利点は既に述べた通りである。
第20図の場合には、相次ぐ着色帯を生み出すため、別
個の触媒兼溶媒金属塊43,56、2つの炭素源44,
57並びにゲツターおよび(または)コンペンセーター
円板58が包含されている。
このような配置の使用により、黄色または緑色の心部が
無色の成長物で被覆されたようなダイヤモンド結晶を製
造する場合には、触媒兼溶媒金属塊43はアルミニウム
、チタン、ジルコニウムおよびマンガンを実質的に含有
しないことが必要である。
それ以外の場合ならば、公認されている触媒兼溶媒金属
および合金中の任意のものが使用できる。
黄色心部を得るためには、炭素源44は窒素含量の修正
されないダイヤモンドを含有すべきである。
また、触媒兼溶媒金属塊43も普通に見られる窒素汚染
物を含有するものとする。
このように、通例存在する窒素を除去しようとする特別
の努力を払わなければ、その窒素は種晶39から成長す
るダイヤモンドに侵入し、そしてかかる初期成長物に濃
黄色を与える。
次いで、アルミニウムを含有しない触媒兼溶媒金属塊5
6およびアルミニウム、チタンまたはジルコニウム・の
円板58の使用によって無色の成長物が形成される。
つまり、炭素源44が使い果されてしまえ:ば、高い濃
度(すなわち触媒兼溶媒金属塊の重量を基礎として1〜
10(重量)%)のアルミニウムの作用によって無色の
成長物が得られるのである。
最初に黄色を発現させる場合には、十分大きな黄色成長
物が得られる以前の浴内に多量のアルミニウム、チタン
またはジルコニウムが侵入するのを防止するため、それ
らの拡散を遅らせるように注意を払わなければならない
すなわち、円板58が触媒兼溶媒金属塊56と合金化し
、それから炭素源44の提供する拡散経路を通って作用
を及ぼすまでには、黄色心部を形成させるのに十分なだ
けの時間差がなければならない。
緑色心部を形成させるためには、非常に多量の窒素が必
要である。
そのためには、分解して追加の窒素を触媒兼溶媒金属の
浴43内に放出するような窒素化合物(たとえば窒化鉄
)を導入すればよい。
ゲツクーおよび(または)コンペンセーターがダイヤモ
ンド製造媒質中に侵入するまでの時間差を増大させるた
めには様々な配置が使用できる。
たとえば、ゲツクーおよび(または)コンペンセーター
を線、棒またはビレットの形で圧力伝達用プラグ36ま
たは46のくぼみの中に設置してもよいし、あるいは高
融点金属(たとえば白金、イリジウムまたはタングステ
ン)の薄層によって触媒兼溶媒金属塊から分離してもよ
い。
青色の心部が無色の成長物で被覆されたようなダイヤモ
ンド結晶を製造するためには、初期成長時にホウ素およ
びアルミニウムが共存する一方、触媒兼溶媒金属塊56
が汚染されない内に全てのホウ素が使い果されるように
注意を払わなければならない。
触媒兼溶媒金属塊43および56はいずれもアルミニウ
ムを含有することが必要である(たとえば1〜8(重量
)%のアルミニウムを含有する鉄から成ればよい)。
ドーパントとしてのホウ素は全て炭素源44の下部領域
内に設置されなければならない。
また、核生成抑制用遮断層42としては雲母のごとき非
金属性物質を使用すべきである。
なお、無色の成長物を得るための諸要素は黄色一無色の
組合せに関連して述べられたものと同じである。
第21図の配置はやはり黄色または緑色心部のダイヤモ
ンドを製造するためのものであって、第20図の配置と
ほとんど同様に設計されている。
この場合には、ゲッターおよび(または)コンペンセー
ターの円板58によって分離された2つの炭素源44
,57と共にただ1つの触媒兼浴媒金属塊43が使用さ
れている。
触媒兼溶媒金属塊43および炭素源44の組成は、第2
0図に関連して述べられた通り、新しいダイヤモンド成
長物の心部を黄色とするか緑色とするかによって決まる
第22図の配置は青色心部のダイヤモンドを製造するた
め特別に設計されたものであって、ホウ素がホウ素合金
または化合物の円板59の形で局在的に設置されている
全てのホウ素が使い果された後の成長物は、所望に応じ
、無色、淡黄色または淡緑色にすることができる。
ホウ素による青色発現を可能にするため、触媒兼溶媒金
属塊43はアルミニウムを含有することが好ましい。
核生成抑制用遮断層42は非金属性とすべきである。
炭素源44は、触媒兼溶媒金属塊43中に存在するアル
ミニウムの量と共に、外側の成長物が無色、淡黄色また
は淡緑色のいずれになるかを決定する。
また、触媒兼溶媒金属塊43中に十分多量のアルミニウ
ムが存在するならば、初期成長物を「スター」ダイヤモ
ンドにすることもできる。
反応容器の高温部分(すなわち反応容器のほぼ上半分)
とダイヤモンドポケットとの間に温度差を維持するため
の手段は前記の通りである。
本発明のかかる実施態様にとって好適な触媒兼溶媒物質
はFe ,Fe−Ni tFe−Ni−Co ,Fe−
AI,Ni−AI ,Fe−Ni−AIおよびF e
−N i −C o−AIである。
核生成抑制用遮断層として好適な物質は天然雲母および
コバルトであり、また隔離用遮断層として好適な物質は
白金である。
天然雲母を使用する場合には、前述のごとくにそれを先
ず焼成する必要がある。
鉄含量の高い合金を使用するほど、得られるダイヤモン
ドの黄色は淡くなる。
また、Niおよび(または)Coの量が多くなるほど、
得られるダイヤモンドの黄色は濃Xなる。
記載の反応容器構造にとって好適な圧力範囲は55〜5
7キロバール(kb)であり、また好適な温度範囲は1
330〜1430°Cである。
下記の実施例1〜5の各々においては、反応容器は20
〜30゜Cの範囲内の温度差を与えるような構造を有し
、炭素源は1(重量)部のSP−1黒鉛および薄膜法に
よって製造された3(重量)部の325メッシュダイヤ
モンドから成り、使用された種晶は1/4〜1/訃關の
ものであり、触媒兼溶媒金属は70Ni−30Feであ
り、そして温度はP t/P t −1 0Rh熱電対
を用いて測定された実施例 1 (本発明の実施例と比較するための従来技術の実施例) 圧力・・・・・・5 7 kb 温度( 14.0”14.2mV )・・・・・・14
30〜145−0℃炭素源・・・・・・210〜 核生成抑制用遮断層・・・・・・なし 時間・・・・・・24時間 少なくとも10個の黄色ダイヤモンド結晶が集塊を成し
て成長した。
1 / 2 mmの種晶はいくらか溶解し、それから再
び成長していた。
結晶形状は八面体または立方八面体であった。
実施例 2 圧力・・・・・・57kb 温度( 14.C)−14.2mV ) ・・・・・・
1430 〜1450°G炭素源・・・・・・210m
9 核生成抑制用遮断層・・・・・・(第2図のごとき)8
0ミルの穴を持った厚さ5ミルのFe円板 時間・・・・・・5時間40分 ただ1個の黄色ダイヤモンド結晶が種晶から現われで成
長した。
不必要なダイヤモンド核生成は見られなかった。
結晶形状は尖端に小さな立方体面を有する八面体であっ
た。
実施例 3 圧力・・・・・・5 7 kb 温度( 14.C)−14.2mV )−1430 〜
14508C炭素源・・・・・・2 1 Qm9 核生成抑制用遮断層・・・・・・実施例2のごときもの
であるが、金属塊43よりも直径がやや小さい 時間・・・・・・31−!一時間 2 種晶からの成長物の重量・・・・・・43.7m9形が
良く、対称的で、しかも比較的きずの少ない1個のダイ
ヤモンド結晶が種晶から成長した。
結晶形状は尖端に小さな立方体面を有する黄色の八面体
であった。
また、Fe円板42で被覆されない部分の金属塊43の
下面にも小さなダイヤモンド結晶が成長した。
この実験によれば、Feは核生成抑制能力を有すること
が確認された。
しかしながら、新たなダイヤモンド成長が開始する前に
種晶の部分的な溶解が認められた。
実施例 4 (本発明の実施例と比較するための従来技術の実施例) 圧力、温度および炭素源は実施例1の場合と同じであり
、しかも核生成抑制用遮断層は使用され1 なかった。
時間は247時間であった。実施例1の場合と同じく、
自発的な核生成によって黄色結晶の集塊が成長した。
種晶は約2×2龍の大きさに成長し、しかもそれにはダ
イヤモンドの「ふじつぼ」が付着していた。
また、やはり自発的な核生成によって5個の独立した小
さな結晶が成長した。
実施例 5 圧力・・・・・・58kb 温度(14.0 〜14.2mV ) ・・・・・・1
430 〜1450°C炭素源・・・・・・2007% 核生成抑制用遮断層・・・・・・(第2図のごとき)厚
さ1ミルのTi円板 時間・・・・・・43時間 種晶からの成長物の重量・・・・・・147.6ηただ
1個の淡黄色ダイヤモンド結晶が種晶から成長した。
自発的なダイヤモンド核生成は見られなかった。
きすも僅かであった。結晶の窒素含量は極めて低かった
様々な反応容器構造を用いた実験によれば、コバルトお
よび天然雲母は優秀な核生成抑制能力を有し、またタン
グステンは有用な核生成抑制能力を有することが立証さ
れた。
同様にして、合成雲母、白金、ニッケルおよびモリブデ
ンは核生成抑制用として役立たないことが実証された。
下記の実施例6および7の各々においては、反応容器は
20〜30℃の範囲内の温度差を与えるような構造を有
し、炭素源は1(重量)部のSP−1 黒鉛(ナショナ
ル・カーボン.カン’/ 乞H)および薄膜法によって
製造された3(重量)部の325メッシュダイヤモンド
から成り、使用された種晶は1/4〜1/2龍のもので
あり、触媒兼溶媒金属は7 0 Ni −3 0 Fe
であり、そして温度はPt/Pt−10Rh熱電対を用
いて測定された0実施例 6 圧力・・・・・・56kb 温度( 14.2mV) = 1430 〜1450°
C炭素源・・・・・・210ダ 核生成抑制用遮断層・・・・・・(第5図のごとき)小
突起用の穴を有する厚さ10ミルのMo円板 小突起の形状・・・・・・直径40ミル×高さ10ミル
で、金属塊43と一体化されたもの 2 時間・・・・・・45丁時間 種晶からの成長物の重量・・・・・・約60〜Mo円板
は核生成抑制用として役立たないにもかかわらず、美し
い透明な黄色ダイヤモンド結晶が種晶から成長した。
その他に4個のダイヤモンド結晶が自発的に成長し、そ
して種晶からの最適成長物と衝突してそれを妨害した。
とは言え小突起は浴43内へせり出した成長物における
きずの発生を防止する点で大いに役立った。
種晶からの成長物の形状は立方体面に沿って尖端の切取
られた八面体であった。
実施例 7 圧力・・・・・・5 7 kb 温度( 14.1mV)−1420 〜1440°C炭
素源・・・・・・2101n9 核生成抑制用遮断層・・・・・・(第5図のごとき)小
突起用の40ミルの穴を中央に有する厚さ2〜5ミルの
Fe円板を2枚重ね合わせたもの 小突起の形状・・・・・・直径40ミル×高さ10ミル
で、金属塊43と一体化されたもの 1 時間・・・・・・417時間 種晶からの成長物の重量・・・・・・961′Iy?美
しい透明な淡黄色ダイヤモンド結晶が種晶から成長した
自発的なダイヤモンド核生成は全く起らなかった。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた八面体で
あった。
小突起43′は結晶の初期成長時における著しいきずの
発生を防止する点で成功をおさめた。
このように、ダイヤモンド核生成を抑制すると同時に新
しい成長物の本体から成長きずを排除するという能力を
利用することにより、ダイヤモンド種晶から大形ダイヤ
モンドを制御可能に成長させるという点で極めて著しい
改善が達成された。
以下の実施例の各々は宝石級のダイヤモンド結晶の製造
を例示するものである。
実施例8〜12の各々においては、作業圧力は57キロ
バール、作業温度は1500℃、そして炭素源44は黒
鉛とダイヤモンドとの1:3混合物(ただし実施例8,
10および11においては少量の他種物質が添加されて
いる)であった。
実施例 8 触媒兼溶媒金属塊・・・・・・700m9(鉄98%、
アルミニウム1%、リン1%) 遮断層42・・・・・・厚さ0.020インチのNaC
1円板 針金・・・・・・直径0.010インチのニッケル線1
本ダイヤモンドポケット39シ・・・・・251n9(
ダイヤモンド75%、黒鉛25%) 時間・・・・・・23時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・14〜内部にき
すのあるただ1個の透明な(ほとんど無色の)ダイヤモ
ンドが針金で誘導された種晶から成長した。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた八面体で
あった。
実施例 9 触媒兼溶媒金属塊・・・・・・7 0 0m9(鉄97
.5%、アルミニウム2.5%) 遮断層42・・・・・・厚さ0.20インチのNaC1
円板針金・・・・・・直径0.003インチのニッケル
線1本ダイヤモンドポケット39′・・・・・・25m
9(ダイヤモンド75%、黒鉛25%) 時間・・・・・・25.5時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・16.6rru
?針金で誘導された種晶から成長したただ1個のダイヤ
モンドは、ほんの僅かしかきずのない極めて淡い黄色の
結晶であった。
このダイヤモンドは2537人の光の下で青色のリン光
を発し、半導性を示さず、また低い窒素含量を有してい
た。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた八面体で
あった。
実施例 10 触媒兼溶媒金属塊・・・・・・700m9(鉄92,5
%、7.5%アルミニウム)十約10pPのホウ素(B
4Cとして) 遮断層42・・・・・・厚さ0.020インチのNaC
1円板 針金・・・・・・直径0.005インチのニッケル線1
本十直径7ミルのインパール線1本 ダイヤモンドポケット3q・・−・・25■(ダイヤモ
ンド75%、黒鉛25%)十厚さ2ミル×直径187ミ
ルのニッケル円板 時間・・・・・・約43時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・18η(ニッケ
ル線からのみ) ただ1個のダイヤモンド結晶がニッケル線で誘導された
種晶から成長した。
検査の結果、インパール線はダイヤモンドポケット39
′の内容物と正しく接触していなかったことがわかった
この結晶は濃青色のもので、半導性を示し、また弱いリ
ン光を発した。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた八面体で
あった。
実施例 11 触媒兼溶媒金属塊・・・・・・7007r19(鉄97
%、アルミニウム7%)−1−5ppmのホウ素遮断層
42・・・・・・厚さ0.020インチのNaC1円板 針金・・・・・・直径0.005インチのニッケル線1
本ダイヤモンドポケット39′・・・・・・25〜(ダ
イヤモンド75%、黒鉛25%)十厚さ2ミル×直径1
37ミルのニッケル円板 時間・・・・・・93時間 ダ,イヤモンド成長物の重量・・・・・・527%針金
で誘導された種晶から成長したただ1個のダイヤモンド
結晶は淡青色のもので、半導性を示し、また2537λ
の紫外線の下で明るいリン光を発した。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた八面体で
あった。
実施例 12 触媒兼溶媒金属塊・・・・・・700Tn&(鉄97%
、アルミニウム3%) 遮断層42・・・・・・厚さ0.020インチのNaC
1円板 針金・・・・・・直径0.005インチのニッケル線6
本ダイヤモンドポケット3 9’・・・・・八面体面が
針金と接触するように配置された2〜3mmのダイヤモ
ンド種晶1個 時間・・・・・52時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・6個の結晶の平
均として約14ダ (針金で誘導された各々の種晶から1個ずつ)合計6個
の,無色のダイヤモンド結晶が得られた。
これらの結晶は八面体面を上に向けた結晶学的に相似の
配置状態で成長した。
下記の実施例13〜17の各々においては、作業圧力は
55キロバール(kb)、作業温度は1450〜150
0°C1そして作業時間は5時間であった。
炭素源44は黒鉛とダイヤモンドとの1=3混合物、そ
して触媒兼溶媒金属塊はニッケルー鉄合金(51Ni−
49Fe)であった。
針金が成長経路として働く全ての実施例においては、ニ
ッケル線が使用され、フエルニコ(Fe一Ni−Co)
合金の円板(厚さ0.002インチ×直径0.187イ
ンチ)が成長経路とポケット39′中のダイヤモンドと
の間に接触して配置された。
場合によっては、反応容器の装填の際に所要の接触が達
成されず、そのため成長の起らないことがあった。
ダイヤモンドポケット39′はダイヤモンドと黒鉛との
3:1混合物0.025gから成っていた。
いずれの実施例においても、限定されたダイヤモンド成
長経路から成長した結晶の大きさは約3/4〜1mrr
tであり、また色は淡黄色であった。
実施例 13 遮断層42・・・・・・厚さ0.028インチのNaC
1円板 成長経路・・・・・・直径0.005インチのニッケル
線1本、直径0.010インチのニッケル線1本、直径
0.020インチのニッケル線1本ダイヤモンド成長物
・・・・・・2本の太い針金から1個の結晶が成長した
直径0.005インチの針金からは成長がなかった。
実施例 14 遮断層42・・・・750℃で焼成された厚さ0.0
2 3インチのパイロフイライト(アルミナケイ酸塩)
円板 成長経路・・・・・・直径0.005インチのニッケル
線1本、直径0.010インチのニッケル線1本、直径
0.020インチのニッケル線1本ダイヤモンド成長物
・・・・・・各成長経路から1個の結晶が成長した。
実施例 15 遮断層42・・・・・・厚さ0.028インチの機械加
工性アルミナ円板 成長経路・・・・・・直径0.005インチのニッケル
線1本、直径0.010インチのニッケル線1本、直径
0.020インチのニッケル線1本ダイヤモンド成長物
・・・・・・直径0.005インチの成長経路から1個
の結晶が成長した。
他の成長経路からは成長がなかった(組立て時に針金が
動いてしまった)。
実施例 16 遮断層42・・・・・・厚さ0.27インチの機械加工
性MgO円板 成長経路・・・・・・直径o.oioインチのニッケル
線1本、直径0.020インチの穴1個 ダイヤモンド成長物・・・・・・直径O、010インチ
の針金からは成長がなかった。
穴からは1個の結晶が成長し、また反応容器の装填時に
生じたMgO円板の割れ目に沿って数個の小さな結晶が
成長した。
ダイヤモンドポケット39′から触媒兼溶媒金属の浴に
至る限定されたダイヤモンド成長経路の長さは、ダイヤ
モンド種晶と接触した部分の成長経路(たとえば針金4
7,48)を溶融状態に保つだけの温度が得られなくな
るほどにダイヤモンドポケット39′が反応容器の高温
部分から離れさえしなければ問題ない。
好適な長さは20〜40ミルの範囲内にある。
下記の実施例17〜24の各々においては、反応容器は
20〜30℃の範囲内の温度差を与えるような構造を有
し、炭素源は1(重量)部のSP一1黒鉛(ナショナル
・カーボン・カンパニー製)および薄膜法によって製造
された3(重量)部の325メッシュダイヤモンドから
成り、使用された種晶は1/4〜1 / 2 mmのも
のであり、そして温度はPt/Pt−1 0 Rh熱電
対を用いて測定されたO 実施例 17 圧力・・・・・・57kb 温度( 13.2mv) ・・−−−− 1340 〜
1360°G触媒兼溶媒金属・・・・・・51Ni−4
9Fe炭素源・・・・・・210ダ 核生成抑制用遮断層・・・・・・触媒兼溶媒金属塊の下
面全体を被覆する厚さ5ミルのFe円板 隔離用遮断層・・・・・・Fe円板と接触しながら同じ
広がりを有する厚さ5ミルのTa円板 種晶配置・・・・・・Ta円板と接触しながら間隔を置
い配置された5個の種晶 時間・・・・・・22時間40分 4個の種晶の各々から1個ずつ、合計4個の黄色結晶が
成長した。
1個の種晶からは集塊が生じた。
新しいダイヤモンド成長物の大きさは10〜201ng
(1/20〜1/10カラット)にわたった。
これらの結晶は1つの面付近に小さな介在物を含有して
いたが、それ以外は透明であった。
いずれの場合にも、結晶形状は立方体面によって変形さ
れた立方八面体であった。
実施例 18 圧力・・・・・・57kb 温度( 13.9mV ) ・・・−1400 〜14
20 0G触媒兼溶媒金属・・・・・・51Ni−49
Fe炭素源・・・・・・210■ 核生成抑制用遮断層・・・・・・なし 隔離用遮断層・・・・・・触媒兼溶媒金属塊の下面全体
を被覆する厚さ1ミルのW円板 種晶配置・・・・・・W円板と接触しながら間隔を置い
て配置された5個の種晶 時間・・・・・・5時間 各種晶から1個ずつ、合計5個の淡黄色結晶が成長した
新しい成長物の重量は平均1.52mgであり、また立
方体面に沿った大きさは約1 mrnであった。
結晶は形が良く、透明で、しかも介在物をほとんど含有
しなかった。
いずれの場合にも、結晶形状は立方体面によって変形さ
れた立方八面体であった。
複数の種晶を使用する場合には、核生成を抑制する必要
性は低下する。
適切な作業条件および8〜1o..i当り1個の種晶密
度の下では、核生成抑制用遮断層を省略することもでき
る。
実施例 19 圧力・・・・・・5 6 kb 温度( 13.4mV )−・・1360 〜1380
°C触媒兼溶媒金属・・・・・・5 1 Ni −4
9 Fe炭素源・・・・・・4 5 01n9 核生成抑制用遮断層・・・・・・直径150ミルの穴を
有する厚さ5ミルのCo円板 隔離用遮断層・・・・・・(第12図のごとき)厚さ1
ミルのPi円板 種晶配置・・・・・・第12図の通り 時間・・・・・・67時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・213Tn9種
晶からのダイヤモンド成長物は宝石級の黄色結晶であっ
た。
その他にも、種晶からの成長物が占める領域の外に3個
の極めて小さな結晶が成長した。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた八面体で
あった。
実施例 20 圧力・・・・・・5 7 kb 温度( 13.:3−13.6mV) =”・1360
〜1400 0C触媒兼溶媒金属・・・・・・51N
i−49Fe炭素源・・・・・・4007715? 核生成抑制用遮断層・・・・・・(第41図のごとき)
厚さ5ミルのFe円板 隔離用遮断層・・・・・・(第11図のごとき)厚さ5
ミルのMO円板 種晶配置・・・・・・第11図の通り 時間・・・・・・85時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・190.4■た
だ1個の美しい黄色結晶が成長した。
結晶形状は立方八面体であった。
実施例 21 圧力・・・・・・5 6 k’b 温度( 1 3.7mV )−”1 3 9 0〜1
4 0 5°C触媒兼溶媒金属・・・・・・5 1 N
i −4 9 Fe炭素源・・・・・・400m9 核生成抑制用遮断層・・・・・・直径150ミルの穴を
有する厚さ9ミルのCo円板 隔離用遮断層・・・・・・直径150ミルの穴にはめ込
まれた厚さ1ミルのPt円板 種晶配置・・・・・・第12図の通り 3 時間・・・・・・681時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・156■ただ1
イ紳美しい黄金色結晶が成長した。
結晶形状は変形された八面体稜を有する立方八面体であ
った。
実施例 22 圧力・・・・・・56.5kb 温度( 1 3.2mV )−・・・1 3 4 5〜
1 3 6 0°C触媒兼溶媒金属・・・・・・pe+
3(重量)%のAl炭素源・・・・・・500■ 核生成抑制用遮断層・・・・・・なし 隔離用遮断層・・・・・・1×20×20ミルのPt円
板 種晶配置・・・・・・第12図の通り 時間・・・・・・160時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・206m9ただ
1個の美しいほとんど無色の結晶が成長した。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた立方八面
体であった。
この結晶は2537人の光の照射から1時間にわたって
リン光を発し、約2250人〜3.30μの紫外線およ
び600〜50μの光に対して実質的に一様な高い透過
率を有し、しかも半導性および熱ルミネッセンスを示し
た。
80°Kにおける結晶の熱伝導率は少なくとも180W
/濯・0Kであった。
実施例 23 圧力・・・・・・実施例22の通り 温度・・・・・・実施例22の通り 触媒兼溶媒金属・・・・・・実施例22の通り炭素源・
・・・・・実施例22の通り 核生成抑制用遮断層・・・山なし 隔離用遮断層・・・・・・1×20×20ミルのPt円
板 種晶配置・・・・・・第12図の通り 時間・・・・・・161時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・2561n9種
晶からの成長物は宝石級の無色結晶であった。
その他にも、1個の小さなダイヤモンド結晶(22Tn
9)が成長して種晶からの成長物を僅かに妨害した。
きすを研摩によって取除いたところ、194■の結晶が
得られた。
この結晶は実施例22の場合と同様にリン光性、紫外線
透過性、導電性、熱伝導性および熱ルミネツセンスを示
した。
耐摩耗性も極めて太きかった。
砥石車摩耗試験を行なっても極めて少量のダイヤモンド
しか除去されないため、多量のコランダムが除去された
場合には正確な測定値を得ることができない。
3gのダイヤモンド種晶における試験結果によれば、1
20000〜168000にわたる研削比が得られた。
実施例 24 圧力・・・・・・5 5 kb 温度・・・・・・1300°C 触媒兼溶媒金属・・・・・・(予め合金化された)95
Fe−5AI 炭素源・・・・・・500■ 核生成抑制用遮断層・・・・・・直径7ミルの穴を有す
る厚さ2ミルの(焼成)天然雲母円板 隔離用遮断層・・・・・・1×20×20ミルのPt円
板 種晶配置・・・・・第15図の通り 時間・・・・・・190時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・140■ただ1
個のほとんど無きすの結晶が成長した。
結晶形状は尖端の切取られた八面体であった。
(111)面の他に、結晶は立方体面(100)、十二
面体面(110)および(113)面をも有していた。
実験によれば、合成雲母、白金、ニッケルおよびモリブ
デンは核生成抑制用遮断層として役立たないことが立証
されている。
各々の作業を停止してから温度および圧力を低下させて
反応容器30を取出せば、凝固後の触媒兼溶媒金属塊4
3中に埋込まれた新しいダイヤモンド成長物は種晶部位
から容易に分離する。
こうして得られたダイヤモンド製造は金属塊43をこわ
して開くことによって容易に取出される。
なお、ダイヤモンド種晶の表示は模型的であって、好適
な配置を示そうという努力はなされていない。
本発明の実施によって得られる結晶は、原型として選ば
れた種晶の面に応じた対称形を成して成長する。
たとえば、種晶の立方体面(100)から成長したダイ
ヤモンド結晶は立方体軸に関して対称的であって、ほと
んど無色のダイヤモンドの場合ならばかかる結晶は前記
のごとき特異なリン光特性を示す。
成長パターンを規定するために種晶のその他の面たとえ
ば(110) , (111)または(113)面を使
用すれば、その他の軸に関して対称的な結晶を得るこ々
もできる。
しかしながら、反応容器の容積および成長時間を一定と
すれば、立方体軸に関して対称的なダイヤモンド結晶こ
そ最大量かつ最高品質のものである。
このように種晶は新しいダイヤモンド成長物の成長パタ
ーンを規定するがその一部とはならず、従って種晶の存
在などによって内部を曇らせることなしに対称的な成長
が保証される点が本発明の重要な特徴の1つである。
下記の実施例25〜29の各々においては、反応容器は
20〜30゜Cの範囲内の温度差を与えるような構造を
有し、炭素源は1(重量)部のSP一1黒鉛および薄膜
法によって製造された3(重量)部の325メッシュダ
イヤモンドから成り、使用された種晶は1/4〜1/2
7n’ffLのものであり、そして温度はPt/Pt−
10Rh熱電対を用いて測定された。
実施例 25 圧力・・・・・・5 6 kb 温度(13.2〜13.3mV)・曲・1340〜13
70°C 触媒兼溶媒金属・・・・・・Fe+3(重量)係のAl
炭素源・・・・・・500■+0.05〜のB,C結晶
核生成抑制用遮断層・叩・なし 隔離用遮断層・・・・・・(第19図のごとき)厚さ1
ミルのPt円板 種晶配置・・・・・・第19図の通り 時間・・・・・・165時間 ダイヤモンド成長物の重量・川・・287.5m9種晶
からのダイヤモンド成長物は濃青色であって、その中に
前記のごとき特異な直交した筋が見られた。
かかる高品質の結晶は内部きずをほとんど含有せず、2
537人の光の照射後に多少のリン光を発し、しかも高
度の半導性を示した。
種晶からの大きな結晶の成長領域外において第2の小さ
な結晶が成長した。
大きな結晶の形状は立方体面に沿って尖端の切取られた
八面体であり、しかも反応容器30の縦軸と平行に伸び
た立方体軸に関して対称的であった。
実施例 26 圧力・・・・・・実施例25の通り 温度(13.2〜1 3. 3 mV )・・・・・・
実施例25の通り 触媒兼溶媒金属・・・・・・実施例25の通り炭素源−
−−−−− 5 0 0 mty+ 0. 0 5 m
I?のB 1 0核生成抑制用遮断層・・・・・・なし 隔離用遮断層・・・・・・(第19図のごとき)厚さ1
ミルのpt円板 種晶配置・・・・・・第19図の通り 時間・・・・・・163s時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・194.7m9
15×の倍率下では比較的きずが少ないように見えるた
だ1個の結晶が成長した。
色は濃青色であって、その中に実施例25の場合よりも
一層明瞭な白色の十字形が見られた。
この結晶も暗く見える十字形を除いた全体から多少のリ
ン光を発し、また半導性を示した。
結晶形状は立方体面に沿って尖端の切取られた八面体で
あった。
実質的にアルミニウムを含有しない系を用いて同様な実
験を行ったところ、種晶から成長した結晶は黄緑色であ
った。
実施例 27 圧力・・・・・・5 7 kb 温度(約14.1mV)・曲・1420〜14400C
触媒兼溶媒金属・・・・・・30Fe−70Ni+約1
oppmのAI 炭素源−・−・2 0 0 mg+ 2. 4 ynJ
?のB4c核生成抑制用遮断層・・・・・・直径8oミ
ルの穴を中央に有する厚さ5ミルのCo円板 隔離用遮断層・・・・・・厚さ1/2ミルのPt円板種
晶配置・・・・・・Piで被覆された種晶がCo円板の
穴の中に突き出ていた 時間・・・・・・46時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・66.5mgた
だ1個の黄緑色ダイヤモンド結晶が種晶がら成長した。
結晶形状は尖端に小さな立方体面を有する八面体であっ
た。
ホウ素含量は高いが一様でないことが判明し、また結晶
は高度の半導性を示した。
この結晶は波数2800m−1の赤外域において吸収を
示さなかったが、これはイオン化されていない(つまり
コンペンセーターとして作用していない)アルミニウム
が存在しないことを表わしている。
実施例 28 圧力・・・・・・実施例27の通り 温度(約1 4. 1 mV )・・・・・・実施例2
7の通り触媒兼溶媒金属・・・・・・実施例27の通り
炭素源・・・・・・200ml?+5m9のB 10核
生成抑制用遮断層・・・・・・直径80ミルの穴を中央
に有する厚さ5ミルのCo円板 隔離用遮断層・・・・・・厚さ1ミルのPt円板種晶配
置・・・・・・実施例27の通り 時間・・・・・・78時間 ダイヤモンド成長物の重量・・・・・・1141n9濃
青緑色の縞を有するただ1個の黄緑色ダイヤモンド結晶
が成長した。
ホウ素含量は高かった(500plllll程度)が一
様でなかった。
結晶形状、導電性およびIR吸収特性は実施例27の場
合と同様であった。
天然に見出される黄緑色のダイヤモンドは半導性を示さ
ない。
しかるに、土記のごとき結晶は大きさ、半導性、強度お
よび3.30〜3.75μC電磁波の非吸収性の点で特
異な性質を有している。
それ故、かかる結晶は高圧反応容器の直列窓として使用
することができ、それによって高い圧力および高い電圧
の下における物質の吸収バンドを監視するのに役立つ。
実施例 29 圧力・・・・・・5 6 kb 温度( 1 3.3〜1 3.4mV )”・”1 3
6 0〜1380°C 触媒兼溶媒金属・・・・・・16.7Co−41、3F
e一42Ni 炭素源・・・・・・炭素源57として120■十炭素源
44さして340yn6t ゲツター・・・・・・厚さ10ミルのZr円板核生成抑
制用遮断層・・・・・厚さ5ミルのCo円板隔離用遮断
層・・・・・・厚さ1ミルのpt円板種晶配置・・・・
・・(第21図のごとき)1/2mmの種晶 時間・・・・・・約20時間 温度が低過ぎたため、集塊状の成長物が得られた。
無色の結晶も黄色の結晶もあったが、1個の結晶だけは
黄色部分に隣接して無色部分を有していた。
初期成長物は黄色であった。全てのダイヤモンドは小さ
くて約1vtrnの大きさであった。
本発明の実施によれば、ほとんど無色、透明な淡黄色お
よび透明な濃黄色の宝石級ダイヤモンドが製造された。
なお、「無色」という術語は「白色」と同義に使用され
る。
ほとんど無色の結晶は立方体面に沿って尖端の切取られ
た典型的な八面体である一方、黄色の結晶は1つの尖端
が短縮しかつ残りの尖端に小さな立方体面を有する良く
発達した八面体である。
後者の形状は、丸いブIJ IJアント形に彰形する場
合、製品の重量が大きくなる点で優れている。
D(無色)からN(黄色)までの等級を有するGIA等
級スケールに基づけば、ほとんど無色の結晶はHないし
Jとして評価される。
装置から取出したままの結晶中には触媒兼溶媒金属の介
在物が見られることもあるが、それらの多くはダイヤモ
ンドの彫形時に除去することができる。
45×の倍率下では、これらの結晶は微小な白色の介在
物を示すことがある。
しかし、ダイヤモンドの等級決定に際して使用される1
0×の標準倍率下ではそれも見えない。
かかる微小な介在物は結晶の光輝には影響を与えないか
ら、きすとは見なされない。
立方体面から成長したほとんど無色のダイヤモンドは紫
外線(2537人)による励起後にリン光を発するが、
リン光を発する部分の中にリン光を発しない1対の直交
したまっすぐな筋が現われる。
しかも、リン光を発する天然ダイヤモンドと異なり、か
かるほとんど無色のダイヤモンドは極めて長い時間(た
とえば1時間程度)にわたってリン光を発する。
なお、リン光を発するダイヤモンドはいずれも窒素含量
が低い。
GIA等級スケール上でG以下の等級(つまりGからN
に向う等級)を有する全ての天然ダイヤモンドは約41
55人に大きな紫外線吸収バンドを有するのに対し、本
発明に従って製造されたほとんど無色(等級H−J)の
ダイヤモンドはいずれもかかる紫外線吸収バンドを示さ
ない。
すなわち、かかる結晶は2250〜4500人以上にわ
たって実質的に一様な応答を示すものである。
このような現象により、かかるダイヤモンドは可視域な
いし紫外域の電磁波を監視するための゛分光計結晶とし
て特に有用なものさなっている。
更にまた、痕跡量のホウ素が存在する場合、本発明に従
って製造された無色(等級H−J)のダイヤモンドは良
好な半導体である。
ホウ素が(約1 7 4 P以上に)多くなるに従って
結晶は青色に着色し始める。
かかる結晶は、天然ダイヤモンドでは見られない大きさ
(1/20カラット以上とりわけ1/5カラット以上)
、半導性およびほとんど無色の透明性を有する結果、高
い圧力および高い電圧を同時に加えられた物質の吸収バ
ンドを監視するための高圧反応容器において使用できる
すなわち、かかる大きなほとんど無色の単結晶ダイヤモ
ンドは高圧工程の実施中の観察を町能にする高圧反応容
器の直列窓として使用できるのである。
また、明らかに(a)窒素含量の差異および(b)窒素
の存在様式のため、本発明の実施によって製造されるほ
とんど無色のダイヤモンドは天然の単結晶ダイヤモンド
に比べて約10〜100°Kの範囲内の温度下で遥かに
優れた熱伝導性を示し、かつ砥石車摩耗試験においても
優れた耐摩耗性を示す。
本発明のダイヤモンド中の窒素含量が1i当り窒素原子
1016個未満(すなわち20I11)111未満)で
あることは、熱伝導性および耐摩耗性の両方を増大させ
る点で特に有効である。
すなわち、天然ダイヤモンドの熱伝導率が(800Kで
)約120W/cIrI・0Kを越えないのに対し、本
発明のほとんど無色のダイヤモンドは同じ温度下で18
0W/cm・0Kの値を示したのである。
砥石車摩耗試験の場合、耐摩耗性(研削比)は消費され
るダイヤモンド1グラムについて(60グリットのコラ
ンダム砥石車から)除去されるコランダムの立方インチ
数として定義される。
が′かる試験の際には、ダイヤモンド上で最も耐摩耗性
の大きい方向すなわち立方体面との110方向が砥石車
に当てられる。
試験中における砥石車に向っての送りは各パス当り0.
001インチである。
ソノ結果、無色の天然ダイヤモンドの研削比がダイヤモ
ンド1グラム当り12000〜64000立方インチで
あるのに対し、本発明のほとんど無色のダイヤモンド(
窒素含量20ppm未満)の研削比はダイヤモンド1グ
ラム当り32000〜200000立方インチであった
本発明のほとんど無色のダイヤモンドは長波長の紫外線
(3660人)の下ではリン光を発しないが、短波長の
紫外線(2537人)の下では黄色および緑色の強いリ
ン光を発する。
それ故、窒素含量の低い本発明のほとんど無色(GIA
等級スケール玉で等級H−J)のダイヤモンドは極低温
下における放熱体として天然ダイヤモンドよりも優れて
おり、かつ耐摩耗性(従って耐久性)の一層大きい宝石
を与えるものであるという結論を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明において有用な高温高圧装置の一例を示
す略図、第2図は開口を持った核生成抑制用遮断層が使
用されるような本発明の第1の実施態様に従って組立て
られた反応容器構造物の拡大縦断面図、第3図は第2図
に示されたダイヤモンド種晶付近の強拡大図、第4図は
第2図の実施態様の場合における新しいダイヤモンド成
長物とダイヤモンド種晶との関係を示す拡大図、第5図
は触媒兼溶媒金属塊の延長部が核生成抑制用遮断層を貫
通してダイヤモンド種晶と相互に連絡するような本発明
の第2の実施態様に従って組立てられた反応容器構造物
の拡大縦断面図、第6図は第5図に示されたダイヤモン
ド種晶付近の強拡大図、第7図はダイヤモンド製品に対
する限定された成長経路を含んだ核生成抑制用遮断層が
使用されるような本発明の第3の実施態様に従って組立
てられた反応容器構造物の拡大縦断面図、第8図は第7
図に示された本発明の実施態様に基づくダイヤモンド成
長経路付近の強拡大図、第9図は第7図に示された本発
明の実施態様の広義の解釈に基づいて針金を含まない開
口から成るダイヤモンド成長経路付近の第8図吉同様な
強拡大図、第10図はダイヤモンド種晶の早期融解を防
止するための隔離用遮断層が使用されるような本発明の
第4の実施態様に従って組立てられた反応容器構造物の
拡大縦断面図、第11図は第10図に示されたダイヤモ
ンド種晶付近の強拡大図、第12,13,14,15お
よび16図は第10図に示された構造物を様々に変形し
た実施態様の場合におけるダイヤモンド種晶付近の強拡
大図、第17図は第10〜16図の実施態様の場合にお
ける新しいダイヤモンド成長物、ダイヤモンド種晶およ
び触媒兼溶媒金属浴の関係を示す拡大図、第18図は本
発明の第5の実施態様に基づき単一の成長工程において
着色および(または)模様形成を行うための各種の装填
アセンブリを収容すべき基本的な反応容器構造物の拡大
縦断面図、第19図は「スター」ダイヤモンド宝石の製
造のため第18図の反応容器構造物内において使用すべ
き装填アセンブリの強拡大図、そして第20.21およ
び22図は本発明に従って着色帯および(または)模様
を形成させるため第18図の反応容器構造物内において
使用すべき各種の装填アセンブリの強拡大図である。 図中、10は高温高圧装置、1 1 , 1 1’はポ
ンチ、12はダイ部材、1 3 , 1 3’はガスヶ
ット/断熱剤アセンブリ、14および16はパイ口フィ
ライト部材、17は金属ガスヶット、1 9 . 1
9’は末端キャップアセンブリ、21,21′は金属端
板、22は反応容器収容空間、23はプラグ、24は導
電性リング、30は反応容器、31および32は保持リ
ング、33は外部円筒、34は抵抗加熱管、36はプラ
グ、37はスリーブ、38は包埋円板、38′は穴、3
9は種晶、39/はダイヤモンドポケット、40は装填
アセンブリ、41は開口または穴、42は核生成抑制用
遮断層、43は触媒兼溶媒金属塊または浴、44は炭素
源、46はプラグ、47および48は針金、49および
50は開口または穴、51は隔離用遮断層、52は穴、
53は針金、54は新しいダイヤモンド成長物、55は
装填アセンブリ収容空間、56は触媒兼溶媒金属塊、5
7は炭素源、58はゲックーおよび(または)コンペン
セーターの円板、そして59はホウ素の円板を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ダイヤモンド種晶物質、炭素源またはダイヤモンド
    成長物着色用の不純物を含有する炭素源から成る炭素源
    物質、および触媒兼溶媒またはダイヤモンド成長物着色
    用の不純物を含有する触媒兼溶媒から成りかつ前記ダイ
    ヤモンド種晶物質と前記炭素源物質とを分離している触
    媒兼溶媒物質塊の諸成分を収容する反応容器を炭素状態
    図のダイヤモンド安定領域内の圧力にまで加圧すると同
    時に、前記反応容器を加熱し、このとき、前記ダイヤモ
    ンド安定領域の最低温度付近の温度に前記ダイヤモンド
    種晶物質がなると共にダイヤモンド安定領域の最高温度
    付近の温度に前記炭素源物質がなるようにして、ダイヤ
    モンド種晶物質と炭素源物質の間の触媒兼溶媒物質塊に
    生じた温度勾配を利用してダイヤモンド製品を製造する
    方法において、前記触媒兼溶媒物質塊内においてダイヤ
    モンド種晶物質からダイヤモンドが成長するダイヤモン
    ド成長パターンが確立するまでは、(a)前記触媒兼溶
    媒物質の塊が炭素で飽和される以前の前記ダイヤモンド
    種晶物質の表面において、あるいは(b)前記ダイヤモ
    ンド種晶物質の付近において、あるいは(C)その両者
    においてダイヤモンドの成長を阻止することを特徴とす
    るダイヤモンド製品の製造方法。 2 前記ダイヤモンドの成長を阻止する段階で、前記ダ
    イヤモンド種晶物質付近の自然核生成が抑制される、特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記ダイヤモンドの成長を阻止する段階で、前記ダ
    イヤモンド種晶物質の主要部分上では自然核生成が抑制
    されるが、所定の経路に泊ったダイヤモンド成長が行わ
    れる、特許請求の範囲第2項記載の方法。 4 前記ダイヤモンドの成長を阻止する段階で、前記触
    媒兼溶媒物質塊が炭素で飽和されるまでは前記ダイヤモ
    ンド種晶物質を前記触媒兼溶媒物質塊から隔離し、それ
    によって前記ダイヤモンド種晶物質の侵食を防止する、
    特許請求の範囲第3項記載の方法。 5 前記ダイヤモンドの成長を阻止する段階で、前記触
    媒兼溶媒物質塊が炭素で飽和されるまでは前記ダイヤモ
    ンド種晶物質を前記触媒兼溶媒物質塊から隔離し、それ
    によって前記ダイヤモンド種晶物質の侵食を防止する、
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 6 前記ダイヤモンド種晶物質が1個の単結晶である、
    特許請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の方法
    。 7 前記ダイヤモンド種晶物質が複数の単結晶を含有す
    る、特許請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の
    方法。 8 前記不純物がドーパント物質、ゲツター物質、コン
    ペンセーター物質およびそれらの混合物から成る群より
    選ばれ、そして少なくとも前記ダイヤモンド製品に所定
    の色彩、色模様または着色帯を付与するに足るだけの量
    で添加されている、特許請求の範囲第1〜7項のいずれ
    か1項に記載の方法。 9 前記ダイヤモンド種晶物質、前記炭素源物質および
    前記触媒兼溶媒物質塊が前記反応容器内において上下に
    重ね合わされた状態に配置されている、特許請求の範囲
    第1〜8項のいずれか1項に記載の方法。 10前記の加圧および加熱工程に先立ち前記反応容器内
    の前記ダイヤモンド種晶物質と前記触媒兼溶媒物質塊と
    の間に反応抑制用遮断層を挿入することによって前記の
    阻止工程が達成される、特許請求の範囲第9項記載の方
    法。 11 (1)ダイヤモンド製造反応用の触媒兼溶媒物質
    塊によって分離されたダイヤモンド種晶物質および炭素
    源物質を収容している反応容器を用意し、(2)前記反
    応容器内に所定の温度勾配を生じさせるための手段を用
    意し、(3)前記反応容器に高温高圧を加えるための手
    段を用意し、(4)高温高圧を加えるための前記手段内
    に前記反応容器を挿入し、(5)炭素状態図のダイヤモ
    ンド安定領域内の温度および圧力条件に前記反応容器を
    置き、しかもそれと同時に(6)前記ダイヤモンド種晶
    物質が前記ダイヤモンド安定領域内の最低温度付近の温
    度になり、かつ前記炭素源物質が前記ダイヤモンド安定
    領域内中の最高温度付近の温度になるようにすることに
    よってダイヤモンド製品を製造するのに際し、゜高温高
    圧を加えるための前記手段内に前記反応容−器を挿入す
    るよりも前に(a)前記温度および圧力条件下において
    前記反応容器およびその内容物に対し実質的に不活性で
    ありかつ前紀温度および圧力条件下において前記ダイヤ
    モンド種晶物質と前記触媒兼溶媒物質塊との間に少なく
    とも1個の開口を有する核生成抑制用遮断層、(b)前
    記触媒兼溶媒物質塊とは異なる物質から成りかつ前記触
    媒兼溶媒物質塊よりも高い温度下で融解する核生成抑制
    用遮断層および(C)ダイヤモンドと接触している場合
    には溶解炭素で飽和された前記触媒兼溶媒物質塊の融点
    よりも高い融点を示す隔離用遮断層の中から選ばれた少
    なくとも1つの遮断層を前記反応容器内の前記ダイヤモ
    ンド種晶物質と前記触媒兼溶媒物質塊との間に挿入する
    ことを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の方法。 12前記温度および圧力条件下において前記反応容器お
    よびその内容物に対し実質的に不活性でありかつ前記温
    度および圧力条件下において前記ダイヤモンド種晶物質
    と前記触媒兼溶媒物質塊との間に少なくとも1個の開口
    を有する核生成抑制用遮断層が前記遮断層として使用さ
    れる、特許請求の範囲第11項記載の方法。 13前記触媒兼溶媒物質塊が前記核生成抑制用遮断層の
    開口を貫通して伸びる少なくとも1個の小突起を有し、
    それによって前記触媒兼溶媒物質塊と前記ダイヤモンド
    種晶物質とが相互に連絡される、特許請求の範囲第12
    項記載の方法。 14少なくとも1個の前記開口が前記核生成抑制用遮断
    層を貫通しかつ前記触媒兼溶媒物質塊と前記ダイヤモン
    ド種晶物質の収容空間とを相互に連絡する限定されたダ
    イヤモンド成長経路を構成している、特許請求の範囲第
    12項記載の方法。 15 ダイヤモンド製造反応用の触媒兼溶媒物質から成
    る中実の針金が前記開口中に配置される、特許請求の範
    囲第14項記載の方法。 16前記触媒兼溶媒物質塊とは異なる物質から成りかつ
    前記触媒兼溶媒物質塊よりも高い温度下で融解する核生
    成抑制用遮断層が前記遮断層として使用される、特許請
    求の範囲第11項記載の方法。 17 ダイヤモンドと接触している場合には溶解炭素で
    飽和された前記触媒兼溶媒物質塊よりも高い融点を示す
    隔離用遮断層が前記遮断層として使用される、特許請求
    の範囲第11項記載の方法。 18 (a)前記温度および圧力条件下において前記反
    応容器およびその内容物に対し実質的に不活性でありか
    つ前記触媒兼溶媒物質塊に接触して配置された核生成抑
    制用遮断層および(b)ダイヤモンドと接触している場
    合には溶解炭素で飽和された前記触媒兼溶媒物質塊の融
    点よりも高い融点を示しかつ前記ダイヤモンド種晶物質
    と前記触媒兼溶媒物質塊との間に配置された隔離用遮断
    層の両方が併用される、特許請求の範囲第11項記載の
    方法。 19前記隔離用遮断層が前記核生成抑制用遮断層によっ
    て前記触媒兼溶媒物質塊から分離され、しかも、前記核
    生成抑制用遮断層が前記温度および圧力条件下において
    それを貫通する少なくとも1個の開口を有している、特
    許請求の範囲第18項記載の方法。 20前記隔離用遮断層が前記核生成抑制用遮断層によっ
    て前記触媒兼溶媒物質塊から分離され、しかも前記核生
    成抑制用遮断層が前記触媒兼溶媒物質塊とは異なる物質
    から成りかつ前記触媒兼溶媒物質塊よりも高い温度下で
    融解する、特許請求の範囲第19項記載の方法。 21 前記温度および圧力条件に前記反応容器を暴露す
    るのに先立ち、ドーパント物質、ゲツター物質、コンペ
    ンセーター物質およびそれらの混合物から成る群より選
    ばれた成分を用意し、そして少なくとも前記ダイヤモン
    ド製品に所定の色彩、色模様または着色帯を付与するに
    足るだけの量で前記成分を前記反応容器の内容物中に添
    加する工程が追加包含される、特許請求の範囲第11〜
    20項のいずれか1項に記載の方法。 22前記ダイヤモンド種晶物質が1個の単結晶である、
    特許請求の範囲第11〜21項のいずれか1項に記載の
    方法。 23前記遮断層または前記触媒兼溶媒物質塊に立方体面
    が接触するように前記ダイヤモンド種晶物質が配置され
    る、特許請求の範囲第22項記載の方法。
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JPH0555040A (ja) * 1991-08-23 1993-03-05 Toko Inc 複合部品のインダクタンス調整方法

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