JPS596685Y2 - 苗箱などの洗滌器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、苗箱などの洗滌器の改良に関する。

苗箱に付着している土を洗滌する洗滌器が開発されてい
る。

二の種のものは立方形状をなした容器の上面に細長方形
状の苗箱挿入口を設け、容器の内部上側に苗箱の周面に
摺接するブラシを対向２面あるいは４面に配設したもの
で、土の付着した苗箱を挿入口から長辺方向を垂直状態
として挿入し上下動させることにより付着土を洗い落し
、次に苗箱を抜いてから逆転して同じ操作を繰り返し行
うことにより苗箱は綺麗に洗滌されるが、洗い落された
土が次第に泥状となって容器内に蓄積し流動することか
ら比較的密植されているブラシに土が介入目詰りしたり
、洗滌苗箱に土の持ち去りがあったりして次第に洗滌効
率が悪くなり時間を要する欠点があり、また排水ホース
から泥を抜く場合にも土が容体内にエマルジョン状に散
乱しているため排泥効率もよくない欠点があった。

本考案はこのような実情に対応してなされたもので、簡
単な手段によって従来の欠点を除去し、苗箱などの土の
付着した被洗滌体の洗滌効率の向上を高めると共に作業
性及び省力化を計らんとするものである。

図面について実施例の詳細を説明すると、１は立方形状
の容器であって、該容器１の上面には中央部に細長方形
状の挿入口２を形成した蓋板３がボルトナット４などに
て着脱自在に被着されている。

該蓋板３の下面には上記挿入口２を大きく囲うようにブ
ラシ保持板５を垂設固定し、該ブラシ保持板５の上記挿
入口２の長辺即ち苗箱６の表裏板面に面する側には第１
，３図に示すように長尺のブラシ７をとりつけ、このブ
ラシン７の先端は互いに接触する程度に設ける。

また挿入口２の短辺即ち苗箱６の側縁に面する側には第
３図のように短尺のブラシ８を配設し、更にこのブラシ
８は第１，２図に示す如く上記長尺ブラシ７を挾むよう
に上下２個所に設ける。

上記ブラシ保持板５及ひブラシ７，８は蓋板３と一諸に
容器１から分離されるようにしてある。

９は一端を容器１の下部一側に設けた排水口１０に連着
し上端が容器１側壁上部に設けられた係止具１１に止着
されるようにした排水ホースである。

第１，２図に示された１２は上記挿入口２の長手軸線方
向にそって設けられ且つ容器１の内側全巾長に略等しく
形威された比較的広巾で両縁を下向きに傾斜せる規制板
であって、該規制板１２の両端には所定の高さを有し而
も容器１の内面巾と略同長の支持枠１３が直交的に設け
られ、規制板１２の両端は該支持枠１３の上辺に夫々固
定される。

そしてこの規制板１２と支持枠１３は容器１外にとり出
せるものである。

該規制板１２はこれの上面に−ヒ記挿入口２から挿入さ
れる苗箱６の短辺を当接せしめてこの苗箱６の潜入限界
を規制するもので、従って蓋板３上面と規制板１２上面
との距離は苗箱６の長辺長さより若干短かく設定し、苗
箱６が容器１内に没入しないようにすると共に規制板１
２と容器底面との間に泥沈澱部１４を形威せしめる。

この関係上上記規制板１２は第１図のように挿入口２の
真下に位置せしめられることが条件となる。

また挿入口２の長辺方向と規制板１２の長辺方向とを一
致させた理由は、苗箱の下動時に生ずる水の流れが第１
図矢印方向となり、水中の土が規制板１２の下側に形威
された泥沈澱部１４に有効に集積せしめられ且つ苗箱の
上動時に逆流出しないようにするためである。

また上記排水口１０はこの泥沈澱部１４に臨ませ、汚泥
水の優先排出をなさしめるようにしてある。

また第４，５図は上記規制板１２の別例を示しており、
規制板１２の両縁を下向きに屈折して傾斜面１２′を形
威し、該傾斜面１２′にはこれの傾斜方向にそって両側
に下向き傾斜縁１５を形或した逆流阻止作用のある細長
孔１６を多数並設し、更にこの傾斜面１２′の下辺縁を
容器１の底面に近接させ、泥沈澱部１４を囲うようにし
たものであって、上記第１〜３図の実施例に比較し更に
一層蓄積泥の逆流防止効果を増大させるものである。

また第６〜８図は更に規制板１２の別実施例を示してお
り、規制板１２を支持枠１３の略全巾方向即ち容器１の
内面を閉塞する程度の広巾となし、この規制板１２の中
央部に苗箱６の当接部を形或すると共にこれの両側に上
記第４，５図に示したものと同一構造の下向き傾斜縁１
５を備えた細長孔１６を形戊する。

そしてこの細長孔１６の上方から流入した泥を泥沈澱部
１４に蓄溜させると共に下向き傾斜縁１５により逆流出
を防止するようにしたものである。

また第７図の仮想線で示したようにこの規制板１２に苗
箱の当接部を残さずに規制板１２の全中方向に上記と同
様構造の両側に下向き傾斜縁１５を備えた細長孔１６を
設けてもよい。

上記実施例におけるブラシ７は平面からみてブラシの毛
先は苗箱６の板面に対して直角に接触するようになって
いるが、この場合ブラシ７の厚みが大きいとブラシの毛
先が苗箱６の上下動に追従して上または下方に彎曲する
。

従ってこの彎曲したものに逆って更に反対方向に苗箱６
を移動させるためにはかなりの力を要する。

このような欠点をなくするために第９図に示すように左
右のブラシの毛を平面形状がへ形となるように斜設した
もので、上述のように毛先が上または下向きに彎曲して
も苗箱６を第９図の紙面上下方向にツイスト的回動を加
えることにより上記毛先の彎曲方向が自動的に反対方向
に変位することができて毛先反転時の抵抗が少くなり、
苗箱の上下動が軽快に行え且つブラシ毛の摩損が防止で
きるものである。

本考案は上述のように構成したので、容器内に常時水を
注入しながら挿入口から苗箱などの被洗滌体を挿入して
これを上下方向に反復操作することによって被洗滌体に
付着せる土が洗滌除去し得られることは勿論のこと、特
に本考案においては被洗滌体の潜入限界を規制する規制
板を設けたので、乱暴な洗滌操作を行っても苗箱などを
容器内に没入させることがなく、且つこの規制板と容器
底板との間に泥沈澱部分を設けたことにより洗い落され
た土がこの泥沈澱部に蓄積され而も逆流出が少なくし得
られ、従って洗滌水を比較的清浄に保ちうろことから洗
滌効率がよいばかりでなく洗滌も短時間で行えるため省
力化が計られ、加えてブラシなどの目詰りも少ないなど
実用上の効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断正面図、第２図は同上縦断側面図、第３図
は同上横断面図、第４図は別実施例の要部の縦断正面図
、第５図は同上規制板部の一部斜視図、第６図は更に別
例の要部の縦断正面図、第７図は同上規制板部の一部斜
視図、第８図は同上一部の断面図、第９図はブラシ部の
別例を示す要部の一部切欠平面図である。 １・・・・・・容器、２・・・・・・挿入口、３・・・
・・・蓋板、５・・・・・・ブラシ保持板、７，８・・
・・・・ブラシ、９・・・・・・排水ホース、１０・・
・・・・排水口、１１・・・・・・係止具、１２・・・
・・・規制板、１３・・・・・・支持枠、１４・・・・
・・泥沈澱部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器の上面に細長方形状の苗箱などの被洗滌体挿入口を
   形戒し、更に容器の内部上側に被洗滌体の周面に摺接す
   るブラシを配設すると共に容器下部に排水ホースの一端
   を連結した洗滌器において、上記容器内の下部で而も上
   記被洗滌体の長辺長さより若干短かい位置に被洗滌体の
   潜入限界を規制する比較的広巾の規制板を容器の全中に
   亙って橋架的に設け、該規制板と容器底部との間に泥沈
   澱部を形威した苗箱などの洗滌器。