JPS595396Y2 - ロツキングチエア−のロツキング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トーションバーを用いたロッキングチェアー
のロッキング装置に関する。

一般に、上述ロッキング装置では、第１図、第２図に示
したように、座体ａからの荷重をトーションバーｂに負
担させないよう、トーションバーｂを支え管Ｃに内装し
てその荷重を支え管Ｃに負担させると共に、座者の好み
や体重に応じて揺動状態が調節できるように、あるいは
組立が容易にできるように、といった目的により、トー
ションバーの初期ねじり力調節装置ｄを設けて構成して
いる。

しかし、上記初期ねじり力調節装置ｄは、栓体ｅを介し
て一端が支え管Ｃに固定されているトーションバーｂの
他端すなわち可動端に、調節ボルトｆ付き調節アームｇ
を固定し、かつ、上記調節ボルトｆの先端を座管りの一
側に突設したボルト受ｉと突き合わせて形成しである為
、上記調節ボルトｆにより初期ねじり力を調節する場合
、トーションバーｂをねじるだけでなく、横振れ等によ
って当該トーションバーｂに曲げ力をも与えることにな
っていた。

従って、従来では、上記トーションバーｂの曲がりを防
ぐ為に、上記支え管Ｃとトーションバーｂとが同軸心と
なるように、両者間へスペーサ（図示せず）を介在させ
るか、又は図示の如く、座管りの一側に円筒ｊを支え管
Ｃと同一軸線上に設けて、該円筒ｊのトーションバーｂ
との間に円盤ｋを介在させるといった手段が採られてい
た。

しかし、このスペーサや円盤には、上記トーションバー
ｂに与えられる曲げ力を負担していて常に支え管Ｃや円
筒ｊの内壁面に押し付けられるので、座体ａを揺動させ
たときには、上記両者の擦動により不快感を伴うきしみ
音が発生することとなり、もちろんこれを防ぐべく潤滑
油を注入しているが、この対策でも潤滑油ぎれによりき
しみ音が発生するので根本的な解決策にはなり得なかっ
た。

そこで本考案は、上述従来の事情に鑑みて検討の結果、
トーションバーを用いたこの種チェアーのロッキング装
置において、トーションバーの可動端を固定する調節ア
ームと、座管に固定される調節アーム受とを適切に形成
して組合わせ構成することにより、座体揺動時のきしみ
音が解消できるようにし、その他にも構造簡単で部材の
節約及び製作コストの低減化がはかれるようにしたもの
である。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれは゛
、第３図、第４図において、脚台（図示せず）から立設
した主柱１の上端にブラケツｌ−２を介して横向きに固
定した支え管３には、トーションバー４が同心状に内装
されていると共に同バー４の一端と支え管３の一端とは
栓体５にて相対固定され、これにより座体６からの荷重
は上記支え管３で゛負担され、したがってトーションバ
・−４には負荷がかからず、かつ、当該トーションバー
４の曲がりも阻止されるようになっている。

上記支え管３は、上記座体６が固定される座管７の左右
両側壁７ａ、７ａを貫通して回転自在なるよう、軸受８
，８を介して支持されていると共に後傾揺動する座管７
は、支え管３に固定しであるストッパー９，９の上側縁
９ ａ 、９ ａと座管７の頂壁７ｂとが互いに当接す
ることにより所定角度で停止するように設けられている
。

更に、上記支え管３の他端から突出されているトーショ
ンバー４の可動端４ａには、先端部のネジ孔１０ ａに
調節ボルト１１が螺合された調節アーム１００基端が固
定されており、そして該調節アーム１０の先端部を上方
へ、又は下方へ夫々回動することにより、トーションバ
ー４には任意所望のねじり力が与えられるようになって
いる。

更に上記座管７の一側には、調節アーム受１２が外側へ
突出する状態で設けられており、そしてその先端部１２
ａの下面に上記調節ボルト１１の先端が突き合わされ
た状態において該調節ボルト１１を任意に螺進退するこ
とにより、上記調節アーム受１２に反力をとって、調節
アーム１０は回動されるようになっている。

こ・で、上記調節アーム受１２は、平板状に形成しであ
る先端部１２ ａ側に対して、その基端部１２ｂが側面
略横向きＵ字形状に曲成されており、特にその円曲壁１
２ Ｃは、上記トーションバー４を中心とした仮想円周
に沿う曲率を有して形成されており、こうして形成され
た調節アーム受１２は上記調節アーム１０を上部から基
端部１２ｂにかけて覆っている。

一方、上記調節アーム１０の基端部１０ ｂは側面略半
円形状に形成されている他、その外曲壁１０ Ｃは上記
仮想円周に沿う曲率を有して形成されており、当該基端
部１０ ｂと上記調節アーム受１２の基端部１２ｂとは
上記ｌ・−ジョンバー４を中心として回転自在なるよう
相互に係嵌されている。

而して上記構成において、座体６と受座７は、トーショ
ンバー４の復元力によって、第３図中実線で示した状態
に保持されるがら、が・る状態で、座者が座体６を後傾
させる方向に力を加えると、この力によって座管７は図
中矢印で示したように後傾する。

この時、座管７の後傾動により、調節アーム受１２、調
節アーム１０を介してトーションバー４はねじられて、
復元力が蓄勢される。

従って、座者が座体６を後傾する為の力を解けば、トー
ションバー４に蓄勢されている復元力によって調節アー
ム１０、調節アーム受１２を介して座管７は元位置に復
帰する。

又、座者の好みや体重に応じてトーションバー４の初期
ねじり力を適切に調節すれば、座者に対応する揺動が得
られること・なり、か・る場合の上記初期ねじり力調節
は、調節ボルト１１を適宜に螺動進退し、調節アーム１
０の先端部と、調節アーム受１２の先端部１２ ａとに
おける間隔ｌを任意に調節することで行なえる。

以上説明したように本考案に係る装置によれば、主柱１
に固定した支え管３に一端が固定されて同管内に内装さ
れたトーションバー４は、その他端に連結された座管７
の傾動に追従してねじられ、これにより該トーションバ
ー４には復元力が蓄勢されるロッキングチェアーのロッ
キング装置において、上記トーションバー４の可動端４
ａには、調節ボルト１１が先端部に螺合された調節アー
ム１０を固定すると共に、上記座管７の一側には、当該
調節アーム１０を内装可能とした調節アーム受１２を固
設し、該アーム受１２の先端部１２ ａと上記調節ボル
ト１１の先端とを突き合わせてトーションバー４の初期
ねじり力を調節自在に形成すると共に、少なくとも上記
調節アーム１０及び調節アーム受１２の夫々の基端部に
はトーションバー４を中心とした仮想円周に沿う曲率の
外曲壁１０ｃ及び円曲壁１２Ｃを形成してこれら両壁を
回転自在なるよう相互に係嵌してなるので、調節ボルト
１１によりトーションバー４の初期ねじり力を調節する
場合は、調節アーム受１２に対して調節アーム１０の回
転は円滑に行なうことができて、上記調節を容易、かつ
確実ならしめることができるのみならず、調節アーム１
０及び調節アーム受１２の夫々の基端部１０ ｂ 、１
２ ｂの外曲壁１０ Ｃ及び円曲壁１２Ｃは、トーショ
ンバー４を中心とする仮想円周に沿って形成しである為
、トーションバー４の初期ねじり力調節時に、当該トー
ションバー４に曲げ力が作用することは防止できる。

又、支え管３とトーションバー４間にスペーサや円盤等
を介在するものではなく、それらの役目を調節アーム１
０が兼用する構成としたから部品削減による簡潔化、コ
スト低減をはかりながら支え管３の中心にトーションバ
ー４が支持できるようになり、しかも座体６、座管９の
揺動時制節アーム１０と調節アーム受１２はトーション
バー４を中心として共動するようになり、夫々が相対的
摩擦回転するものではないから、座体６の傾動及び復帰
時のきしみ音発生が防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す側面図、第２図は第１図におけ
るＩＩ −ＩＩ線矢視断面図、第３図は本考案装置を示
す側面図、第４図は第３図におけるＩＶＩＶ線矢視断面
図である。 １・・・・・・主柱、３・・・・・・支え管、４・・・
・・・トーションバー、６・・・・・・座体、７・・・
・・・座管、１０・・・・・・調節アーム、１０ｂ・・
・・・・調節アームの基端部、１０ Ｃ・・・・・・外
曲壁、１１・・・・・・調節ボルト、１２・・・・・・
調節アーム受、１２ｂ・・・・・・調節アームの基端部
、１２Ｃ・・・・・・円曲壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主柱に固定した支え管に一端が固定されて同管内に内装
   されたトーションバーは、その他端に連結されて座管の
   傾動に追従してねじられ、これにより該トーションバー
   には復元力が蓄勢されるロッキングチェアーのロッキン
   グ装置において、上記トーションバーの可動端には、調
   節ボルトが先端部に螺合された調節アームを固定すると
   共に、上記座管の一側には、当該調節アームを内装可能
   とした調節アーム受を固設し、該アーム受の先端部と上
   記調節ボルトの先端とを突き合わせてトーションバーの
   初期ねじり力を調節自在に形成すると共に、少なくとも
   上記調節アーム及び調節アーム受の夫々の基端部にはト
   ーションバーを中心とした仮想円周に沿う曲率の外曲面
   壁及び円曲壁を形成してこれら両壁を回転自在なるよう
   相互に係嵌してなるロッキングチェアーのロッキング装
   置。