JPS5953958B2 - 紙の耐油処理方法 - Google Patents

紙の耐油処理方法

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JPS5953958B2
JPS5953958B2 JP13082381A JP13082381A JPS5953958B2 JP S5953958 B2 JPS5953958 B2 JP S5953958B2 JP 13082381 A JP13082381 A JP 13082381A JP 13082381 A JP13082381 A JP 13082381A JP S5953958 B2 JPS5953958 B2 JP S5953958B2
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JP13082381A
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信之 西尾
邦正 高森
光義 加藤
典男 富永
浩一郎 谷口
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Meisei Chemical Works Ltd
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Meisei Chemical Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水溶性のフッ素系耐油剤を用いて、あらゆる
紙に優れた耐油性及びサイズ性を付与する方法に関する
ものである。
従来から、水溶性フッ素系耐油剤は、紙の耐油処理に種
々に使用されてきたが、その単独使用では高価につくば
かりか、ロジンサイズ剤や硫酸バンドが内添されている
通常の板紙や上質紙への適用では、これら内添された薬
剤の悪影響で耐油性が著しく低下する欠点があつた。
また、特に、従来の方法では紙層内部まで耐油性を付与
することができず、紙コップ等に使用した場合、その貼
合せ部分に露出した切断面や折り目から油が浸透するこ
ととなり、十分な耐油性ある製品を得ることができなか
つた。本発明は、このような欠点をすべて解消し、板紙
及び上質紙を含むあらゆる紙に、優れた耐油性を付与す
る方法を提供する。
本発明はアセチレンアルコール及びそのエチレンオキシ
ド及び/又はプロピレンオキシド付加物からなる群から
選ばれる少なくとも1種の化合物を水溶性フッ素系耐油
剤とともに含む薬液を耐油剤として紙に塗布又は含浸す
ることを特徴とするもので、紙層内部にまで有効に耐油
性を付与するものである。
すなわち、本発明者等は、水溶性フッ素系耐油剤と分子
内に三重結合を有するアルコール、すなわちアセチレン
アルコールやそのエチレンオキシド及び/又はプロピレ
ンオキシド付加物を組合わ・せて使用すると、耐油性を
低下せしめることな<、良好な耐油性サイズ性を紙に付
与し得るという新規な知見を得たものである。
従来から、ロジン系サイズ剤や石油樹脂系サイズ剤を含
有する一般紙に水溶性フッ素系耐油剤をフ塗布しても、
耐油性が全く得られないことが知られている。
そこでこの改良法として水溶性フッ素系耐油剤水溶液で
は充分に湿潤しない紙の表面加工を行う場合、イソプロ
パノール等を添加することが試みられている。5 しか
しこの方法では、イソプロパノールの添加濃度を塗布液
に対し20〜30%と非常に高くする必要があり、塗布
液は臭気が強く引火点を有し作業上、非常に危険である
また、耐油効果の向上と均質化を狙つて、フツ素系耐油
剤にポリビニルアルコール、酸化デンプン、カチオン・
デンプン、カノレボキシメチノレセノレロース(CMC
)、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル酸エステル系エマ
ルジヨン、ポリ塩化ビニリデン系エマルジヨンなどの皮
膜形成性物質を併用したり、EDTA、トリポリリン酸
ソーダなどのキレート剤を併用するなどの方法が試みら
れるが、この場合やはり湿潤性の問題から原紙は無サイ
ズ紙に限定され、一般サイズ紙への適用は望めなかつた
従つて、当業界ではフツ素系耐油剤をロジンサイズ剤、
石油樹脂サイズ剤などを含有した一般サイズ紙に実用的
に適用することは不可能であるとするのが常識であつた
本発明は、このような常識に反して、水溶性フツ素系耐
油剤を一般サイズ紙にも効果的に適用しうる方法を提供
するものであり、本発明では、前述の如く、水溶性フツ
素系耐油剤にアセチレンア,ルコール等を併用するため
、薬液添加量はイソプロパノールの場合に較べて約1/
5で十分の効果が得られ、経済的であり、かつ塗布液の
引火点を心配することもない。
本発明で使用するアセチレンアルコールは紙層5内部へ
の浸透力と水溶性フツ素系耐油剤の可溶化力を有する水
溶性のものが好ましく、一般に炭素数4〜15程度のモ
ノアルコール又はジアルコールが使用される。
モノアルコールの代表的なものとしては、3−メチル−
1−ブチン一3−オール、3−メチル−1−ペンチッ−
3−オール、エチルオクチノール、ヘキシノールなどが
あり、ジオールの代表的なものとしては、2,5−ジメ
チル−3−ヘキシン一2,5−ジオール、3,6−ジメ
チル−4一町オクチン一3,6−ジオール、2,4,7
,9−テトラメチル−5−デシン一4,7−ジオールな
どを挙げることができる。
更に、本発明では上述の如きアセチレンアルコールのエ
チレンオキシド及び/又はプロピレンオzキシド付加物
も使用できるが、アセチレンアルコール1モル当りのエ
チレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加モ
ル数は1〜30モル程度であるのが好ましい、これらの
付加物は、界面活性能力を有し、可溶化力に優れるので
、非常に扱い易く効果的である。
特にエチレンオキシド付加物の使用は好ましく、その代
表的なものとして2,4,7,9−テトラメチレン−5
−デシン一4,7−ジオールのエチレンオキシド付加物
が挙げられる。本発明にかかる作用機構の詳細は不明で
あるが、前記両性能が密接に関連しているものと思われ
る。
次に、このようなアセチレンアルコールやそのエチレン
オキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物とフツ素
系耐油剤の併用割合は特に限定されないが、乾燥重量比
率で300:1〜0.1:1の割合で使用するのが好ま
しく、特に5:1〜60:1の割合であるのが好ましい
水溶性フツ素系耐油剤としては例えば旭硝子株式会社製
のアサヒガードAG−530、AG−710、AG−7
30.AG−740及びAG−550、米国3M社製の
スコツチバン ペーパーサイズFC−807及びFC−
808、米国デユポン社製のゾニールRP、住友化学工
業株式会社製のスミレツツレジンFP−110など市販
のものがいずれも使用できる。
本発明で使用する耐油剤は、このようにアセチレンアル
コールやそのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオ
キシド付加物と水溶性フツ素系耐油剤を必須要素とする
ものであるが、その他一般的な添加剤、例えば顔料、澱
粉、消泡剤などを含有してもよい。また、他の樹脂成分
を併含してもよく、アクリル系ラテツクス、SBRラテ
ツクス、特にポリ塩化ビニリデン系ラテツクスの併用は
好ましい。なお、酸化デンプン、ポリビニルアルコール
、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、メチル
セルローズ、カルボキシメチルセルローズ、アルギン酸
ソーダ、酢酸ビニル・マレイン酸共重合体、植物ガムな
どの表面サイズ剤の添加も可能であるが、石油樹脂サイ
ズ剤の添加は不適当である。更に、アルキルエチレン尿
素、メチロールステアリルアミド、ステアリルアミド、
メチルピリジニウムクロライド、アルキルケテンダイマ
ー、パラフインワツクスなどの撥水剤やピロリン酸カリ
ウム、ヘキサメタリン酸ソーダ、ニトリロ3酢酸ソーダ
、EDTM、トリポリリン酸ソーダなどの無機又は有機
の金属イオンキレート剤を含有してもよく、特に金属イ
オンキレート剤の添加は硬水の使用を可能とするだけで
なく、耐油性及びサイズ度の増加と効果の均質化を促進
するので好ましい。本発明では、ロジン系サイズ剤内添
紙、石油樹脂系サイズ剤内添紙は勿論のこと、種々の原
紙が特に限定されることなく採用され、アルキルケテン
ダイマー内添紙、カチオン性サイズ剤内添紙、パラフイ
ンワツクスサイズ内添紙などが好適に採用される。
原紙に使用する素材パルプについては、特に限定する理
由がなく各種木材パルプ、麻パルプ、コツトンリンター
パルプ、竹パルプ、バカスパノレフ0、レーヨン、ピニ
ロン、アクリロニトリル繊維、ポリオレフイン系合成パ
ルプなど広範囲にわたつて例示され得る。また、アスベ
スト、セラミツクフアイバ一、ガラス繊維などの無機繊
維からなるものであつてもよい。本発明における紙への
耐油剤の適用は水溶液の形態で、例えばサイズプレス、
カレンダー、サイズなどの各種含浸機、又はスプレー、
ロールコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、
などの塗布機により含浸もしくは塗布することで達成で
きる。
紙への耐油剤の最適付着量は紙質及び要求される耐油度
により異なるが、水溶性フツ素系耐油剤の乾燥重量で、
例えばサイズ度400秒、坪量300g/m・の板紙に
は0.1〜5g/m・またサイズ度20秒、坪量60g
/M2の上質紙には0.05〜2g/M2で十分であり
、従来法に比し著しく経済的である。
このように本発明では紙の耐油処理をアセチルアルコー
ルやそのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシ
ド付加物と水溶性フツ素系耐油剤を併含する液で実施す
るため、然述の如くあらゆる紙の耐油性を均質に内部ま
で著しく改良しうるものであり、ライナー原紙では表面
一のピツチの滲み出し防止効果もある。
本発明で得られた耐油サイズ紙は、耐油性、サイズ性を
初めとして前記の如き優れた性能を有するので、かかる
性能を利用した各種用途などに広範囲の分野で使用され
得る。
例えば、食品包装紙や飼料、肥料包装紙、ゴミ袋、パラ
フイン原紙、鉄板合紙、剥離原紙、裏カーボン紙、電子
写真用原紙、静電記録原紙、感光紙用原紙、転写原紙、
耐油剤性紙等の産業用紙材が列挙される。次に、本発明
の実施例について更に具体的に説明するが、かかる説明
によつて本発明が何ら限定されることがないことは勿論
である。
尚、以下の実施例における抄紙方法、測定法及び試験方
法は、次に規定する方法に準じて行なつた。抄紙方法.
JISP82O9 サイズ度試験:JISP8l22 耐油度試験:TAPPIRC338 実施例 (1) 坪量60g/M2、ステキヒト・サイズ度16秒の市販
の両更クラフト紙(大興製紙の「大興クラフト」)に、
組成の異なる耐油剤を、水平型サイズプレス、紋り率約
50%で適用し、ドラム・ドライヤーで100℃、10
秒の乾燥をした。
耐油剤の組成及び製品の試験結果を第1表に示す。本発
明に従つて処理した試料黒2〜7は、いずれも優れた耐
油度を示すことがわかる。
※1 各成分の割合は、耐油剤中の重量%を示す。
※2 旭硝子株式会社製のフツ素系耐油剤「アサヒガー
ドAG−550」 (固形分30%)※3 耐油併用剤
には本発明にかかるアセチレン・アルコール、(A−C
)並びに比較としての市販界面活性剤(D,E)を使用
した。A:2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン
一 4,7−ジオールB:耐油併用剤Aのエチレンオキ
シド10モル付加物(固形分100%)C:3−メチル
−1−ペンチッ−3−オールD:ラウリルアルコール・
エチレンオキシド6モル付加物(固形分100%)E:
ドデシルベンセンスルホン酸ソーダ(固形分50%)(
日産化学製ソフト王洗550A)※4 試料魔1のみ絞
り率約30%実施例 (2) 坪量316f1/ wl)コブサイズ度159/dの市
販の板紙表面に、組成の異なる耐油剤を慮10のワイヤ
ーバ一で塗布し、オープン中90℃1分間の乾燥をした

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アセチレンアルコール及びそのエチレンオキシド及
    び/又はプロピレンオキシド付加物からなる群から選ば
    れる少なくとも1種の化合物と水溶性フッ素系耐油剤を
    併含する液を紙に塗布または含浸することを特徴とする
    紙の耐油処理方法。 2 上記化合物と上記フッ素系耐油剤を乾燥重量比率3
    00:1ないし0.1:1の割合で使用することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の耐油処理方法。
JP13082381A 1981-08-18 1981-08-18 紙の耐油処理方法 Expired JPS5953958B2 (ja)

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