JPS5953647B2 - 電磁空気式しや断器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は電磁空気式しゃ断器に関し、特に不完全な消弧
により消弧室外に吹き出たアークが電磁弁の絶縁破壊を
おこすことを防止した電磁空気式しゃ断器に関する。

〔発明の背景〕

従来、電磁空気式しゃ断器は、第１図に示されるように
、電磁弁１がシリンダ２の外側面に直接締着されている
。

このシリンダ２内を滑動するピストン３と一体的に構成
されているピストンロッド４の先端にはピストン絶縁継
手５が締結されており、ピストン３は可動接触子６との
絶縁が図られている。

この可動接触子６の引きはずし操作によって開極の際発
生するアークは、直流しゃ断器の場合、磁気吹消装置に
よって消弧室７内で消弧されるが、アークが消弧室７か
ら吹き出して、しゃ断器を取付けている断流器箱８に飛
びつくことがある。

この断流器箱８は吊りカイシ９等によって外部の機器と
絶縁されているため、高電位のアークは断流器箱８から
シリンダ２に飛びつき、さらに電磁弁１の絶縁破壊をお
こ七、電磁弁１に内蔵されている低電位の機器の損消を
ひきおこす欠点がある。

〔発明の目的〕

本発明は上記従来の欠点を解消すべくなされたものであ
って、構造を複雑化することなく、消弧室から断流器箱
に吹き出てシリンダを伝わってくるアークがシリンダか
ら電磁弁を保護し得る電磁空気式しゃ断器を提供するを
目的とする。

〔発明の概要〕

本発明は高電圧電流の開閉を行なう電磁空気式しゃ断器
において、電磁弁とシリンダとの間に、前記電磁弁から
シリンダに至る気体の流路を形成した絶縁継手を挿入す
ると共に、手動用の電磁弁操作レバーを設けたものであ
る。

〔発明の実施例〕

以下本発明の実施例を図面を参照として説明する。

第２図に示すように、しゃ断器は吊りカ゛イシ１０によ
って他の機器と絶縁された断流器箱２０内に納められて
いる。

またしゃ断器は第３図に示すように、電磁弁３０とシリ
ンダ４０の間に絶縁継手５０を挿入して締結している。

この絶縁継手５０には回転支点５５を設け、この回転支
点５５を支点として回動するように点検用電磁弁操作レ
バー６０が取付けられている。

また、上記シリンダ４０内には上下方向に滑動するピス
トン７０が位置し、このピストン７０と一体ピストンロ
ッド８０の上端には絶縁継手１００を介して操作ロッド
が連結されこの操作ロッドの上下動により可動接触子９
０を動作するように構成されている。

上記可動接触子９０と対向した位置には固定接触子１１
０が設置されており、可動接触子９０は端子１２０に、
固定接触子１１０は電気的には吹消コイル１３０を経て
端子１４０にそれぞれ接続されている。

該可動および固定接触子は第２図に示すように消弧室１
５０およびカバー１６０によって周囲を囲まれている。

ところで、前記シリンダ４０の肉厚部には圧力タンク内
の圧縮空気を導入する流通路人口４１が設けられ、この
流通路人口４１から前記電磁弁３０に至る圧縮空気の流
通路１７０が絶縁継手５０を貫通して形成され、同時に
シリンダ４０内から前記電磁弁３０に至る圧縮空気の流
通路１７５が絶縁継手５０を貫通して形成されている。

次に上記実施例の作用について説明する。

端子１２０および端子１４０に連なる高電圧直流回路の
開閉は、固定接触子１１０への可動接触子９０の投入お
よび引きはずし操作によって行なわれる。

この可動接触子９０の投入の際には電磁弁３０内のコイ
ルに低電圧操作電流を流して励磁し、弁を開く。

常時タンクに蓄えられた圧縮空気は第３図に示すシリン
ダ４０の流通路人口４１から絶縁継手５０を貫ぬく流通
路１７０を通り電磁弁３０に送られているが、前記弁が
開いた瞬間前記流通路１７０はもう一方の流通路１７５
と連通するので、圧縮空気は流通路１７５を経てシリン
ダ４０内に流入する。

シリンダ４０内に流した圧縮空気はピストン７０を押上
げ、ピストンロッド８０に絶縁継手１００を介して接続
された操作ロッドを動かすことにより可動接触子９０の
投入操作を行なう。

以上のような流通路１７０，１７５を有する絶縁継手５
０が挿入された圧縮空気投入方式のしゃ断器では、電磁
弁３０がシリンダ４０との間で充分な絶縁面距離を保ち
絶縁されているため、開極の際消弧室１５０から吹き出
て断流器箱２０に飛びついたアークが断流器箱２０から
シリンダ４０を経て、低電圧機器を内蔵する電磁弁３０
に抜けることが防止できる。

尚、電磁弁とシリンダ間の気体の流路を絶縁継手５０に
設けずに別に設けることも考えられるが、この場合には
別部品を設けたり絶縁の関係上構造が複雑化するので得
策ではない。

またビスｌ〜ン絶縁継手１００が逆吹きアークを浴びる
ことにより表面の絶縁劣化、あるいは極度の汚れによる
絶縁不良を生じた場合でも、本発明に係る絶縁継手５０
を取りつけることにより電磁弁３０が高電圧にさらされ
ることを防止できる。

ところで、本実施例においては、絶縁継手５０を取付け
たことにより、従来しゃ断器の裏側から手動で電磁弁３
０を操作し、点検が行なえたものが、電磁弁３０の位置
が遠くなるため手動で容易に操作できにくくなる。

そこで絶縁継手５０に支点５５を設け、一端が電磁弁３
０の可動部に対向し他方が断流器箱２０の開口側に延在
する手動点検用電磁弁操作レバー６０を軸支させ、前記
レバー６０の端を上下させて電磁弁の開閉を行なうよう
にし、点検操作の簡易化を図っている。

〔発明の効果〕

以上のように本発明は高電圧電流回路の開閉を行なう電
磁空気式しゃ断器において、電磁弁とシリンダとの間に
、気体の流路を形成した絶縁継手を挿入したので、構造
を複雑化することなく、シリンダから伝わってくるアー
クから電磁弁を保護できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例に係る電磁空気式しゃ断器を示す一部を
断面とした正面図、第２図は本発明に係る電磁空気式し
ゃ断器の実施例を示す正面図、第３図は同一部を断面と
した要部正面図、第４図は同絶縁継手を示す要部拡大図
である。 ３０・・・・・・電磁弁、４０・・・・・・シリンダ、
５０・・・・・・絶縁継手、７０・・・・・・ピストン
、９０・・・・・・可動接触子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 低電圧操作電流により開閉する電磁弁を介してタン
   ク内の絶縁性のある気体をシリンダ内に給排させ、この
   気体の給排によりピストンを駆動し、このピストンによ
   りしゃ断器の可動接触子を連動させて高電圧電流回路の
   開閉を行なう電磁空気式しゃ断器において、前記電磁弁
   とシリンダとを絶縁継手を介して一体化し、かつ前記電
   磁弁から前記シリンダに至る前記気体の流路を前記絶縁
   継手を貫通するように形成すると共に、一端が前記電磁
   弁の可動部に対向し他端がしゃ断器外方に延在する電磁
   弁操作レバーを前記絶縁継手に回動できるように支持せ
   しめたことを特徴とする電磁空気式しゃ断器。