JPS5950910B2 - 直焚吸収式高温再生器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は直焚吸収式高温再生器（以下再生器と称する
。

）の構造に関する。再生器を一つの機器としてもつ直焚
式冷温水発生装置においてはその性能を満足するために
高純度の蒸気を必要とする。

従って気液分離のため再生器には従来バッフルプレート
型とエリミネータ型もしくはこの二つ型を混合したバッ
フル・エリミネータ型の何れかの型が採用されている。

バッフルプレート型の再生器を第１図第２図により説明
すると、再生器１ａ内の液面６ａより蒸発する液滴を含
む気液混合流７ａは気液分離装置２ａ内に設けたバッフ
ルプレート３で形成される屈曲した通路を通り液滴をバ
ッフルプレート３により分離して蒸気出口４ａより蒸気
を排出するものである。

この場合気液混合流７ａの速度は一定値以上に保たねば
ならないことと、屈曲通路の屈曲数を多くして気液分離
効率の向上をはかるため気液分離装置２ａの寸法は図示
のように再生器本体に対して大きなものとなってしまう
という問題がある。

エリミネータ型の再生器は第３図第４図に示すような構
造をもち、この型式の再生器には波板を複数枚重ね合せ
てなるエリミネータ８が複数個気液分装蓋２ｂの室内を
仕切る隔壁に装着されるものである。

従ってエリミネータ８は液面６ｂから一定距離以上離れ
たところに位置しないときは液面からの液滴を多く含む
蒸気の液滴分離をせねば液滴分離効率は低いものとなっ
てしまう。

またエリミネータ８における蒸気圧力の降下を少くする
ため図示のごとく複数個のエリミネータ８を設けること
となり気液分離装置２ｂの寸法は再生器本体１に対して
大きなものとなる欠点を有する。

バッフル・エリミネータ併用型の再生器の構造は第５図
、第６図に示すようなものである。

バッフルプレート型とエリミネータの特質を併用しよう
とするものであるが、基本的にバツフルプレート及びエ
リミネータに要求される蒸気流速の条件とその条件を満
たす混合配置よりして同様にして気液分離装置２Ｃの寸
法は再生器本体１Ｃの寸法に対し大きなものとなってし
まう欠点をもっている。

この発明は気液分離装置にサイクロンを内在させた気液
分離塔を設は装置の小型化をはかり、かつこのサイクロ
ンを蒸発管群から離隔して位置させ液滴の分離効果の向
上をはかり高純度の蒸気を得ることにより直焚式冷温水
発生装置の効率を向上させることを目的とするものであ
る。

この発明の一実施例を示す装置の構造を第７図乃至第９
図に示す。

燃焼装置１３がら供給される燃料は炉筒１４内燃焼し高
温の燃焼ガスとなり蒸発管群部１５を通り再生器本体１
内に収容する吸収液（ＬｉＢｒ溶液）と熱交換し再生器
本体１の外に排出される。

炉筒の軸心と再生器本体１の軸心とは第８図に示すごと
く吸収液の循環を助けるため偏心して位置するもので吸
収液の循環は充分に行なわれ、蒸発管群部１５において
は激しい蒸発が行なわれる。

しかし蒸発管群部１５の上方の液面上部たる液面６と再
生器本体１との間には水平にのびる狭隘な蒸気通路１６
を形成するので液滴を含む蒸気流、即ち気液混合流は再
生器本体１の内面と衝突し、ここで第一次の液滴分離が
行われる。

この発明においてはさらに前記狭隘な通路１６に接続し
、かつ蒸発管群部１５から離隔して第７図に示すごとく
気液分離塔２を設け、この気液分離塔２内にサイクロン
１７を位置させるものである。

気液分離塔２の横断面は小判形とし第７図、第９図に示
すサイクロン１７の外筒との間に気液混合流７のための
通路１８を形成させる。

サイクロン１７は外筒１０、内筒１１、複数個の軸流案
内の旋回羽根９、ホッパ１２、ドレン管５とよりなり、
内筒１１の上端は蒸気出口４に接続する。

旋回羽根９は外筒１０と内筒１１を接続し、かつ内筒１
１の軸心に対して傾いて取付けられ気液混合流７の軸流
方向に対して案内となり、気液混合流７を旋回流にかえ
、蒸気に比し比重の大きい液滴を遠心力による分離する
と共にバッフルプレート的効果の相乗とにより極めて効
率良く液滴を分離することができる。

蒸気はサイクロン１７内で反転し内筒１１内を通り蒸気
出口４より装置外に流出する。

分離された液滴はドレン管５から再生器本体１内の吸収
液中に戻される。

この場合ドレン管５の排出口は炉筒と再生器本体１の偏
心により生ずる大巾通路１９側に向けて設けることによ
り吸収液の循環の向上をはかるものである。

この発明は以下にのべる特徴を有する。

（１）直焚吸収式冷温水発生装置に使用する高温再生器
において、蒸発管群部上方液面上部を水平にのびる狭隘
な蒸気通路に形成し、この蒸気通路に接続しかつ前記蒸
発管群部より離隔してサイクロン型気液分離器内蔵の気
液分離塔を設けたことを特徴とする。

（２）特徴（１）に記載の装置において、サイクロン型
気液分離器に複数枚の軸流案内旋回用羽根を設けたこと
を特徴とする。

なおこの発明において気液分離塔内に設けるサイクロン
の形式は前記第７図乃至第９図を引用して説明した型式
のものに限定するものではなく、サイクロンに気液混合
流を導入する入口導管を設けたものや、その他の形式の
サイクロンであってもよい。

また要すればこの再生器本体１の蒸気出口４に波形板で
形成するエリミネータ（図示せず）の複数個を−の箱内
に収容してなるエリミネータ装置を接続することもでき
る。

この場合分離した吸収液は別に設ける導管により再生器
本体に戻し送入するものである。

要するにこの発明を実施することにより、気液分離塔の
大きさは従来の気液分離装置の２０〜３０％程度の容積
にすることができ、気液の分離を高い程度のものとし、
小形、軽量簡素な構造で装置の効率をいちぢるしく高い
ものとすることができ、装置据付容積の低減、装置価格
の低減等種々の効課を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はバッフルプレート型再生器の縦断面図、第２図
は第１図のＡ−Ａ断面視図、第３図はエリミネータ型再
生器の縦断面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ断面視図、第
５図はバッフル・プレート・エリミネータ型再生器の縦
断面図、第６図は第５図のＣ−Ｃ断面図、第７図はこの
発明にかかる装置の縦断面図、第８図は第７図のＤ−Ｄ
断面視図、第９図は第７図のＥ−Ｅ断面視図である。 １・・・・・・再生器本体、２・・・・・・気液分離塔
、３・・・・・・バッフルプレート、４・・・・・・蒸
気出口、５・・・・・・ドレン管、６・・・・・・吸収
液面、７・・・・・・気液混合流、８・・・・・・エリ
ミネータ、９・・・・・・旋回羽根、１ｏ・・・・・・
外筒、１１・・・・・・内筒、１２・・・・・・ホッパ
、１３・・間燃焼装置、１４・・・・・・炉筒、１５・
・・・・・蒸発管群部、１６・・・・・・蒸気通路、１
７・・・・・・サイクロン、１８・・・・・・通路、１
９・・・・・・大巾通路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 直焚吸収式温水発生装置に使用する高温再生器にお
   いて、蒸発管群部上方液面上部を水平にのびる狭隘な蒸
   気通路に形成しこの蒸気通路に接続しかつ前記蒸気管群
   部より離隔してサイクロン型気液分離器内蔵の気液分離
   塔を設けたことを特徴とする直焚吸収式高温再生器。 ２ サイクロン型気液分離器に複数枚の軸流案内旋回羽
   根を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の直焚吸収式高温再生器。