JPS5942439Y2 - 壁装用下地防水シ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 此の考案は、建造物の外壁又は内壁に、耐亀裂性に優れ
た凹凸模様、化粧、弾性、塗膜防水層を形成するために
、貼着施工する防水性を有する表面凹凸模様の壁用下地
防水シートに関する。

建築物における雨漏りの部位別実体調査によると、外壁
面からの漏水が従来より多く報告されている。

近年、建物の高層化に伴い、屋根面に比し、側壁面の面
積比が増大していることと、壁面コンクリートまたは、
モルタルのＷ／Ｃ（水セメント比）の増大、壁厚の減少
、建物の振動などのために、壁面に容易に亀裂、じやん
か、などが発生し、多くの漏水事故につながってきたた
めといわれている。

一方、これら外壁面からの漏水事故を防ぐ方法としてい
くつかの工法が生れた。

即ちシリコン撥水剤の吹き付け、スチレン又はアクリル
樹脂などクリヤー樹脂塗膜のコーティングなどがあった
がこれらは全て下地モルタルの亀裂に耐え得ず又耐候性
にも劣るなどの理由で、一部を除き消えていった工法で
ある。

その後、塩化ビニル、フタル酸樹脂などの塗料、さらに
ウレタンアクリル酸エステル（アクリルゴム）合成ゴム
などのエラストマーを使用した弾性塗膜の出現によシ、
壁面防水処理が行なわれている。

しかしこれらは未だ防水対策上は壁下地との接着が強過
ぎて、壁面の亀裂が直ちに防水塗膜に及び亀裂が発生し
たシ、現場塗布作業となるため、塗膜の厚さが不均一な
どの理由により、十分満足出来る壁面防水とは言えない
のが現状である。

又現在もつとも性能が期待されている弾性塗膜材は各種
の模様吹き付けを行ない壁装材として売られているが、
その化粧模様は単調でわずかにクレータ−、スタッコ、
砂壁、なし地など数種類のパターンがあるのみであり、
建築依頼主の選択を満足させるには種類が少くないのが
現状である。

特にいろいろな模様を現場でつくるのは難しく、手間の
かかる作業となっている。

本考案の目的は、従来の壁装材の欠点を補うため、各種
凹凸模様を予めつけた、貼着施工のため粘着剤がついた
、しかも壁下地モルタルの亀裂に追随して破断せぬ防水
シートを基材とした壁装用下地防水シートを提供するこ
とにある。

防水シートとしては、有機質、無機質の繊維よシなる織
布、不織布、フェルト紙に、アスファルト、ゴム化アス
ファルト、合成樹脂系、合成ゴム系配合物のいづれかを
含浸、塗布したものを用いる。

防水シートに凹凸模様をつける方法としては各種模様を
エンボス加工した熱ロールを適宜温度に於て通過せしめ
ると、連続的に高能率に、防水シートの塗層に凹凸模様
が形成出来る。

又は各種模様のエンボスロール、型紙を用いて、ホット
メルト接着剤、合成樹脂エマルジョン接着剤を塗布し更
にその上に砂、石粒、砕石を撒布、型押し接着させて凹
凸模様をつける。

凹凸模様は、第４図第５図に例示する如く任意の模様に
する。

かくして得られる凹凸模様をつけた防水シートの裏面に
、粘着剤を塗布し、更にその上を剥離紙で被覆して、第
１図に示す如き長尺ロール状又は（９０ＣｒｒＩＸ １
８０ｃｍ ）、（Ｉｍｘｌｍ）の寸法の板状壁装用下地
防水シートを得る。

本考案を図面により説明すると、１は長尺ロール状に巻
き取ったもので表面の凹凸模様が浮き出ている。

２は防水シートで、厚さ１關〜３ｍ＋＋に仕上げ、ゴム
、合成樹脂、アスファルトを素材として、防水性、強靭
、柔軟性、耐久性を備えたものである。

３は防水シートの裏面に塗布した粘着剤であって、施工
現場で作業員が圧着すれば簡易に貼着することが出来る
。

４は剥離紙で、在庫、運搬、の際の附着防止の役目をな
し、施工の際之を除去しつつ貼着する。

５は防水シート表面塗層の凹凸模様で多種類の模様が、
多種類のエンボスロールを準備することによう製造する
ことが出来る。

６は凹凸模様の他側で、砂、石粒、砕石を、防水シート
表面に撤着せしめて後、エンボスしたものであって、砂
壁状凹凸模様のものである。

又之は耐候性、及び外部よりの損傷を保護する効果を発
揮する７は防水シートを支持補強するための芯材である
。

此の壁装用下地防水シートを施工する方法は、壁下地面
にプライマーを塗布し乾燥後、剥離紙を除去し乍ら、貼
着してゆき、通常のシーリング材によりジヨイント処理
を行う、又は必要により更に、全面に壁用仕上げ塗料を
毛刷毛、ロール刷毛又は吹き付は塗装により塗布すると
各種の凹凸模様が浮き出て来る。

これらの作業により簡単に防水性の大きい各種凹凸模様
の壁面が得られる。

此のシートを使用した壁装工法により手軽に、壁紙を張
り替える要領により壁モルタルのクラックからの漏水を
止めることが出来る。

又壁モルタルのクラックからの漏水を各種シーリング材
を亀裂に塗り込んで防ぐといった極めて美観的に芳しく
ない方法によらず、仕上りの良い各種模様の壁面を小建
築は勿論、大きな建物にても得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案壁装用下地防水シートの斜視図である。 第２図は一部切裁断面図である。第３図変形例の一部断
面図である。 第４図第５図は凹凸模様の例である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有機質又は無機質繊維シートに、アスファルト又はゴム
   化アスファルト又は合成繊維樹脂系配合物又は合成ゴム
   系配合物の内のいづれかを含浸塗布してなる防水シート
   の表面塗層に、各種形状の凹凸模様を形成し、裏面に粘
   着剤塗層を設けたことを特徴とする壁装用下地防水シー
   ト。