JPS5941868B2 - 各種液体を収納する複数個の容器を有するオフセット機械 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は各種の液体を収納するための複数個の容器を交
換自在にオフセツト機械内に配置し、前記液体の消費位
置に至る接続、供給及び還流装置を具備する取液ヘツド
を前記容器に連結させたオフセツト機械に係わる。

オフセツト複写機は作業プロセスを遂行するのに種々の
液体を必要とする。

少くとも与圧水（洗滌水）、ゴムブランケツト浄化液及
び印版予備処理液が必要である。公知のオフセツト複写
機では使用者がこれらの液を処理容器として構成された
消費部へ直接供給しなければならない。使用者はこれら
の処理容器を常時制御し、場合によつては消費された液
を手動で補充しなければならない。このような作業はオ
フセツト複写機に関する充分な知識と相当な熟練を必要
とする。使用者の作業を容易にするため最近のオフセツ
ト複写機では処理容器の何倍もの容量を備え、多くの場
合“鳥の水飼い桶１原理に従つて作用する自動配量装置
を介して処理容器と接続する補給容器を設けている。

このような公知装置では液の補給分が使いつくされるま
で補給容器から需要量だけ補充することができる。オフ
セツト機械に於いて、ゴムブランケツトの付近に配置さ
れた処理容器へ浄化液を供給し、この容器から再び還流
させるオフセツト機械の取液ヘツドと接続する特にゴム
ブランケツト浄化液容器を使い棄て容器として構成する
ことも公知である（ドイツ国特許公開番号第２８２８４
５４号）。

しかし実用上このような容器を利用することは極めて困
難であり、煩雑であることは経験に照らして明らかであ
る。即ち、容器を位置に狂いがないようにオフセツト機
械に取付けた上で取液ヘツドを取付けねばならない。従
つて操作は使用者の熟練を前提とする煩わしいものとな
る。また、各種液体の容器が特に処理容器の付近に配置
された別々の取付け部に散在することになる。従つて、
容器の交換を行うためには多数のドアや蓋などを開ける
必要があるから、使用者は装置に関して比較的深い知識
を具えていなければならない。本発明の課題は操作し易
く、未熟な使用者でも誤操作を犯すことなく各種液体の
容器を交換できるように頭書のようなオフセツト機械を
構成することにあり、この課題を、複数の容器の収納部
としてオフセツト機械から取出し可能な抽斗を設け、可
撓部材を介して取液ヘツドをオフセツト機械と接続し、
更に抽斗と収納される容器間に特定位置決め手段を設け
ることによつて解決する。

このように構成すれば、容器を接近の容易な場所に取付
け、煩雑な操作を必要とせずに交換することができる。

取液ヘツドの取付けも抽斗を抽き出した状態で行われる
から誤操作を犯すおそれは少なくなる。本発明の好まし
い実施態様として、底のそれぞれ異なる位置に凹みを有
する複数の同じ大きさの容器を、前記各凹みと対応する
位置に突起を設けてある抽斗上に配置する。

大きさの同じ容器を採用すれば、輸送に際して比較的簡
単に梱包することができる点で好都合である。溶器に凹
みを、抽斗に突起をそれぞれ形成すれば容器の大きさが
同じであるにも拘らず混同のおそれがなく、従つて未熟
な使用者でも誤操作を犯すことはあり得ない。この場合
、各液体に連携させた容器にそれぞれ構成の異なる取液
ヘツド接続部を設け、各取液ヘツドに、接続部に対応し
てそれぞれ異なる構成の対向片を設けることが好ましい
。このようにすれば容器と取液ヘツドの間に誤つた接続
が行われることもあり得ない。容器及び取液ヘツドに同
じ識別色のマーキングを施すことで混同を未然に防ぐこ
とも可能である。本発明の別の実施態様として、各取液
ヘツドの少くとも１つの可撓部材を差込み接続部材でオ
フセツト機械と接続し、各液と連携の取液ヘツドにそれ
ぞれ構成の異なる差込み接続部材を設ける。

このようにすれば、取液ヘツドの取外し作業を含むこと
もある保守作業の際に誤まつた接続を行うおそれがない
。本発明の好ましい実施態様として、容器の取液口に、
この取液口の周縁から或る間隔を保つ位置にあらかじめ
切断部を形成して、破壊によつてのみ開栓できる内蓋を
設ける。

このような内蓋を採用すれば、使用者は容器がメーカー
によつて充填されたまま未使用であることを確認でき、
いつたん開栓しても容器の取扱いが多少悪くても液が外
部へ飛散しない。取液口を容器頂部の、容器底面重心の
上方に相当する位置に設けることが好ましい０即ち、こ
のように構成すれば沈積物が容器底に均等に配分され、
ことさら取液口付近に集中することがない。

容器の底面及び／または側壁の一部を吸収性の物質、特
に繊維層で被覆することが好ましい。このようにすれば
万一液が飛散しても吸収されるから、特別な配慮をしな
くても抽斗を常時清潔に保つことができると同時に、モ
ータ、特にポンプ用モータの振動が容器やオフセツト機
自体に伝わるのを防ぐことができる。以下添付図面に図
示する実施例に従つて本発明のその他の構成要件及び長
所を詳述する。

第１図に公知構成のオフセツト機を図示した。

このようなオフセツト機械では作業プロセスを遂行する
のに種々の液体、即ち、少くとも与圧水（洗滌水）、ゴ
ムブランケツト浄化液、及び印版または印刷シート予備
処理液が必要である。図示のオフセツト機械は開閉可能
なヒンジ付ドア１６で閉鎖される開口部を具備し、前記
ドアの背後にはオフセツト機械から完全に抜き取ること
ができるように公知の滑りガイドで機枠内を案内される
抽斗４が機枠に設けられている。この抽斗４は上記各種
液体の３つの容器１，２及び３を収納するためのもので
ある。これらの容器は直ちに使用できるように配合した
状態の液体を収納している大型容器である。これらの容
器は底面が矩形の平方６面体の形状を具えている。いず
れも同じサイズに形成されているから、広い場所を取ら
ずにオフセツト機械中に収納でき、運送用カートンなど
に梱包する際にもスペースが小さくてすむ。容器１，２
及び３の混同を防止するため、これらの容器には識別色
が施されているたけでなく、容器の底にはそれぞれ異な
る位置に凹み１０を設け、これに合わせて抽斗４の底に
突起またはピン１１を設けてある。凹み１０及びピン１
１は特定の、混同されることのない位置でのみ容器を抽
斗４に収納できるように作用する。個々の容器１，２及
び３には密栓部材、浸漬または汲上げポンプ、電線８、
少くとも１本の取液管９及び、場合によつては戻り管を
も含む取液へツドを設けてある。

電線８は螺線状コードとして構成し、詳しくは図示しな
いがプラグ接続部材でオフセツト機械と接続している。
この場合、取液ヘツド５，６及び７も保守作業後混同す
ることなく定められた唯１つの態様でオフセツト機械側
に接続することができるようにそれぞれのプラグ接続部
材を異なつた形に構成する。容器に接続する際に混同が
起こり得ないように、各取液ヘツド５，６及び７を連携
の容器１，２及び３と同じ識別色で着色することが好ま
しい。さらに、容器１，２及び３と取液ヘツド５，６及
び７との間にそれぞれ構成の異なる接続部を設けること
で混同を防止することも可能である。取液ヘツド５，６
及び７の接続部を連携の容器１，２及び３の上方にそれ
ぞれ位置するようにしてオフセツト機械に設けることが
好ましく、このことも混同を防止するのに効果的である
。以上のように構成することでオフセツト機械に容器を
組込み、続接する際に混同や誤謬が起こり得ない完全な
システムが得られる。

特にプラスチツクを材料とする容器１，２及び３は矩形
底面の重心点上方に面積の広い取液口１２を具備し、輸
送の際にはバヨネツト・ロツク１８によつてロツクされ
るキヤツプ１７で密栓される。

取液ヘツド５，６，７はキヤツプ１７と同様に取付ける
ことができるように構成された接続部を具備する。取液
口１２は周縁部を内壁に圧接させ、必要に応じて溶着ま
たは接着した内蓋１３で密栓する。この内蓋にはその周
縁部から外径の約２／３に相当する距離にあらかじめ切
断線１４を形成してある。従つて開栓すると取液口にむ
かつて突出する周縁片が残り、容器の不注意な取扱いに
際しても前記周縁片が液の飛散を防止する。第４図から
明らかなように、容器１，２及び３の底部及び側壁を吸
収性の繊維層１５で囲んであるから、万一液が飛び散つ
てもこれによつて吸収され、抽斗に溜まることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のオフセツト機を極端に簡略化して示す
説明図、第２図は第１図の細部を示す平面図、第３図は
第２図に対応する一部切欠いて示す側面図、第４図は第
１図に簡略化して示したオフセツト機械内の容器の１つ
を示す断面図である。 １，２，３・・・・・・容器、４・・・・・・抽斗、５
，６，７・・・・・・取液ヘツド、８・・・・・・電線
、９・・・・・・取液管、１０・・・・・・凹み、１１
・・・・・・突起またはピン、１２・・・・・・取液口
、１３・・・・・・内蓋、１４・・・・・・切断線、１
５・・・・・・繊維層、１６・・・・・・ドア、１７・
・・・・・キヤツプ、１８・・・・・・バヨネツト・ロ
ツク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ オフセット機械の稼動時に使用された各種の液体を
   それぞれ収納する複数個の交換可能な容器と、該容器各
   々に装着されて該各容器から液体を取り出すと共に該液
   体をその各消費部に供給せしめる装置を備えた取液手段
   とを具備するオフセット機械において、前記複数個の容
   器の収納部としてオフセット機械から出し入れ可能な抽
   斗を該機械内に設け、前記各取液手段は前記それぞれの
   容器の液体をそれぞれの消費部に供給するための装置と
   、消費されなかつた液体を前記それぞれの容器に戻すた
   めの還流装置とを含んで設けられ、前記抽斗上の各特定
   位置に対してのみに前記それぞれの容器を位置決めせし
   める位置決め手段を前記各容器と抽斗とに設けたことを
   特徴とする各種液体を収納する複数個の容器を有するオ
   フセット機械。 ２ 底面のそれぞれ異なる位置に凹み１０を有する複数
   個の同じ大きさの容器１、２、３を、前記各凹みと対応
   する位置に突起１１を設けてある抽斗４上に配置したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の各種液体
   を収納する複数個の容器を有するオフセット機械。 ３ 各種液体に連携させた容器１、２、３にそれぞれ構
   成の異なる取液ヘッド５、６、７接続部を設け、各取液
   ヘッドに、前記各接続部に対応してそれぞれ異なる構成
   の対向片を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項または第２項のいずれかに記載の各種液体を収納する
   複数個の容器を有するオフセット機械。 ４ 各取液ヘッド５、６、７の少くとも１つの可撓部材
   ８、９を差込み接続部材でオフセット機械と接続し、各
   液体と連携の取液ヘッドにそれぞれ構成の異なる差込み
   接続部材を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項から第３項までのいずれかに記載の各種液体を収納す
   る複数個の容器を有するオフセット機械。 ５ 容器１、２、３の取液口１２に、取液口１２の周縁
   から或る間隔を保つ位置にあらかじめ切断部１４を形成
   し、破壊によつてのみ開栓できる内蓋１３を設けたこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項から第４項までのい
   ずれかに記載の各種液体を収納する複数個の容器を有す
   るオフセット機械。 ６ 取液口１２を容器１、２、３頂部の、容器底面重心
   の上方に相当する位置に設けたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項から第５項までのいずれかに記載のオフ
   セット機械。 ７ 容器１、２、３の底面及び／または側壁の一部を吸
   収性の物質、特に繊維層で被覆したことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項から第６項までのいずれかに記載の
   各種液体を収納する複数個の容器を有するオフセット機
   械。