JPS5941719B2 - 固定化酵母を用いた連続アルコ−ル発酵方法 - Google Patents
固定化酵母を用いた連続アルコ−ル発酵方法Info
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- JPS5941719B2 JPS5941719B2 JP57019226A JP1922682A JPS5941719B2 JP S5941719 B2 JPS5941719 B2 JP S5941719B2 JP 57019226 A JP57019226 A JP 57019226A JP 1922682 A JP1922682 A JP 1922682A JP S5941719 B2 JPS5941719 B2 JP S5941719B2
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/10—Biofuels, e.g. bio-diesel
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は固定化酵母を用いた連続アルコール発酵方法に
関し、詳しくは固定化酵母を用いて基質糖液C原料糖液
)から連続的にアルコールを製造するに際して、担体に
固定化されたアルコール発酵能を有する酵母を失活させ
ない状態で保持することにより、長期間にわたり安定し
たアルコール発酵特性を接続させつつ連続的にアルコー
ルを生産せしめる方法に関する。
関し、詳しくは固定化酵母を用いて基質糖液C原料糖液
)から連続的にアルコールを製造するに際して、担体に
固定化されたアルコール発酵能を有する酵母を失活させ
ない状態で保持することにより、長期間にわたり安定し
たアルコール発酵特性を接続させつつ連続的にアルコー
ルを生産せしめる方法に関する。
アルコール(エチルアルコール)ハ飲料用アルいは工業
用として従来から各分野において使用されているが、近
時では自動車用燃料その他工業用燃料としての適用も試
みられている。
用として従来から各分野において使用されているが、近
時では自動車用燃料その他工業用燃料としての適用も試
みられている。
ところで、アルコールの工業的製造法は、(1)エチレ
ンの水利反応による合成法と、(2)バイオマスから得
られる糖液を原料とする発酵法とに大別される。
ンの水利反応による合成法と、(2)バイオマスから得
られる糖液を原料とする発酵法とに大別される。
このうち、(2)の発酵法によるアルコール製造は、一
般に、酵母菌株を懸濁状態で用いる手段が採られている
が、この手段ではより効率的に生産性を高め、しかも操
業費、装置の建設費などの低廉化を図るには限界がある
。
般に、酵母菌株を懸濁状態で用いる手段が採られている
が、この手段ではより効率的に生産性を高め、しかも操
業費、装置の建設費などの低廉化を図るには限界がある
。
そうした前記(2)の有する欠陥(技術的な諸問題)を
一挙に解消しうる新しいアルコール発酵技術の一つとし
て、最近注目されている固定化酵母を用いる発酵法があ
げられる。
一挙に解消しうる新しいアルコール発酵技術の一つとし
て、最近注目されている固定化酵母を用いる発酵法があ
げられる。
ここにいう「固定化酵母を用いる発酵法」とは、アルコ
ール生産能を有する酵母菌株を天然又は合成高分子物質
からなる担体に固定化し、酵母を所定濃度に増殖せしめ
ていわゆる固定化増殖酵母として生きた状態で原料糖液
と接触させることにより、連続的に或いは間欠的にアル
コールを生産する方法である。
ール生産能を有する酵母菌株を天然又は合成高分子物質
からなる担体に固定化し、酵母を所定濃度に増殖せしめ
ていわゆる固定化増殖酵母として生きた状態で原料糖液
と接触させることにより、連続的に或いは間欠的にアル
コールを生産する方法である。
だが、この固定化酵母を用いて連続的にアルコール生産
を行なう方法においてもやはり未解決の問題は残されて
いる。
を行なう方法においてもやはり未解決の問題は残されて
いる。
即ち、この方法では連続発酵時間の経過に伴ない特に複
数ある発酵槽の後段で、換言すれば高アルコール濃度域
で、長時間保持された固定化酵母中の酵母生菌率が漸次
減少し、遂にはほとんど死滅に至るようになるため、相
対的にアルコール生産が低下することである。
数ある発酵槽の後段で、換言すれば高アルコール濃度域
で、長時間保持された固定化酵母中の酵母生菌率が漸次
減少し、遂にはほとんど死滅に至るようになるため、相
対的にアルコール生産が低下することである。
もつとも、このような傾向は固定化酵母を用いた場合に
のみ観察される特有なものではなく、高アルコール濃度
域における酵母の増殖特性に起因するものである。
のみ観察される特有なものではなく、高アルコール濃度
域における酵母の増殖特性に起因するものである。
かかる固定化酵母を用いたときのアルコール生産の低下
を阻止する良好な対策は、本発明者らが知る限りにおい
ては、提案されていない。
を阻止する良好な対策は、本発明者らが知る限りにおい
ては、提案されていない。
従って、現在のところ、(a)生菌率の低下した固定化
酵母を発酵槽から取り出し、これと所定の生菌率を保持
している固定化酵母と交換すること、また(b)l=?
開昭56−165796号公報に記載されているごとく
、糖濃度がある程度以下となった時点で糖を含んだ培地
を数個所に追加して固定化酵母の性能(アルコール発酵
能)を維持すること、等の方法が採用されている。
酵母を発酵槽から取り出し、これと所定の生菌率を保持
している固定化酵母と交換すること、また(b)l=?
開昭56−165796号公報に記載されているごとく
、糖濃度がある程度以下となった時点で糖を含んだ培地
を数個所に追加して固定化酵母の性能(アルコール発酵
能)を維持すること、等の方法が採用されている。
しかしながら、前者(a)は固定化酵母の交換に多くの
時間を費やし、しかもその間のアルコール生産は中断さ
れるという不都合がある。
時間を費やし、しかもその間のアルコール生産は中断さ
れるという不都合がある。
また、後者(b)は高濃度アルコールと接触する発酵槽
の後段に存在している固定化酵母ではどうしても活性の
低下が免れ得ないので、長期間の運転に支障をきたすと
いう不都合がある。
の後段に存在している固定化酵母ではどうしても活性の
低下が免れ得ないので、長期間の運転に支障をきたすと
いう不都合がある。
このように、今のところ長期間にわたって安定した運転
(安定したアルコール生産)が望める方法は知られてい
ないのが実情である。
(安定したアルコール生産)が望める方法は知られてい
ないのが実情である。
本発明者らは、長期間の連続アルコール発酵過程におけ
る固定化酵母の挙動を注意深く観察した結果 (i) 固定化酵母を用いたアルコール発酵にあって
は、アルコール生成速度は固定化酵母中の生菌濃度に比
例している。
る固定化酵母の挙動を注意深く観察した結果 (i) 固定化酵母を用いたアルコール発酵にあって
は、アルコール生成速度は固定化酵母中の生菌濃度に比
例している。
即ち、アルコール生成速度は、固定化酵母中の酵母濃度
が一定の場合には、酵母生菌率に比例している。
が一定の場合には、酵母生菌率に比例している。
(11)長期間運転の条件下では、通常のアルコール発
酵能を有する酵母にあっては、アルコール濃度50 g
/lj程度以下のもとで生菌率70〜80%を維持しう
るが、それ以上のアルコール一度のもとでは生成された
アルコールをも含めてそれ以外の代謝生産物の影響を受
は固定化酵母中の酵母の増殖速度が極めて緩慢となり、
その結果として、酵母生菌率が著しく低下する。
酵能を有する酵母にあっては、アルコール濃度50 g
/lj程度以下のもとで生菌率70〜80%を維持しう
るが、それ以上のアルコール一度のもとでは生成された
アルコールをも含めてそれ以外の代謝生産物の影響を受
は固定化酵母中の酵母の増殖速度が極めて緩慢となり、
その結果として、酵母生菌率が著しく低下する。
しかしながら、このように生菌率が低下した固定化酵母
であっても、アルコール濃度が比較的低い環境のところ
に戻すことにより酵母の増殖が活発となり、それに連れ
て、生菌率の上昇、アルコール生産活性の復元などが期
待できる、等の知見を得た。
であっても、アルコール濃度が比較的低い環境のところ
に戻すことにより酵母の増殖が活発となり、それに連れ
て、生菌率の上昇、アルコール生産活性の復元などが期
待できる、等の知見を得た。
本発明はかかる知見に基づいて完成されたものであり、
しかして本発明の目的は、上記のごとき酵母の生理特性
を巧みに利用して、長期間にわたり連続的にアルコール
の生産を行なうことを提供するものである。
しかして本発明の目的は、上記のごとき酵母の生理特性
を巧みに利用して、長期間にわたり連続的にアルコール
の生産を行なうことを提供するものである。
即ち、本発明の固定化酵母を用いた連続アルコール発酵
方法は、アルコール発酵能を有する酵母を担体に固定し
た固定化酵母を充填したn個の発酵槽を直列に配置し、
原料糖液を第1番目の発酵槽から順次第2番目、・・・
第(n−1)番目、第n番目の発酵槽へと通過させてア
ルコール生産を行ない、次いで、原料糖液を第n番目の
発酵槽から順次第1番目、第2番目、・・・第(n
1)番目の発酵槽へと通過させてアルコール生産を行な
い、続いて、原料糖液を第(n−1)番目の発酵槽から
順次第n番目、第1番目、・・・第(n−2)番目の発
酵槽へと通過させてアルコール生産を行ない、更にこの
ような規則によって逐次原料糖液の流路を切換えながら
連続的にアルコールの生産を行なうことを特徴としてい
る。
方法は、アルコール発酵能を有する酵母を担体に固定し
た固定化酵母を充填したn個の発酵槽を直列に配置し、
原料糖液を第1番目の発酵槽から順次第2番目、・・・
第(n−1)番目、第n番目の発酵槽へと通過させてア
ルコール生産を行ない、次いで、原料糖液を第n番目の
発酵槽から順次第1番目、第2番目、・・・第(n
1)番目の発酵槽へと通過させてアルコール生産を行な
い、続いて、原料糖液を第(n−1)番目の発酵槽から
順次第n番目、第1番目、・・・第(n−2)番目の発
酵槽へと通過させてアルコール生産を行ない、更にこの
ような規則によって逐次原料糖液の流路を切換えながら
連続的にアルコールの生産を行なうことを特徴としてい
る。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明方法で使用される酵母は特に限定されるも
のではなく、その一例をあげると、サツカロミセス0フ
オルモセンシス(Saccharomyces for
−mo 5ens i s)、サツカロミセス・セルビ
ツア(Saccharomyces cerevisi
ae)、サツカロミセス・カルスベルゲンシス(Sac
charomycescarlsbergensis
)、サツカロミセス0ロブスタス(Saccharom
yces robustus )、サツカロミセス0ロ
キシイ(Saccharomyces rouxii
)、ジゴサツ力ロミセス・ジャポニカス(Zygosa
−ccharomyces japonicus )、
ジゴサツカロミセス0マジャール(Zygosacch
aromycesmajar)、ジゴサツ力ロミセス・
ツヤ(Zygo−saccharomyces 5oy
a)、チゾサツカロミセス・ポンボ(Schizosa
ccharomyces pombo)、チゾサツカロ
ミセス・オフトスポルス(Schizo−saccha
romyces octosporus)、チゾサツカ
ロミセス・メラセイ(Schizosaccharom
ycesmellacei)などがある。
のではなく、その一例をあげると、サツカロミセス0フ
オルモセンシス(Saccharomyces for
−mo 5ens i s)、サツカロミセス・セルビ
ツア(Saccharomyces cerevisi
ae)、サツカロミセス・カルスベルゲンシス(Sac
charomycescarlsbergensis
)、サツカロミセス0ロブスタス(Saccharom
yces robustus )、サツカロミセス0ロ
キシイ(Saccharomyces rouxii
)、ジゴサツ力ロミセス・ジャポニカス(Zygosa
−ccharomyces japonicus )、
ジゴサツカロミセス0マジャール(Zygosacch
aromycesmajar)、ジゴサツ力ロミセス・
ツヤ(Zygo−saccharomyces 5oy
a)、チゾサツカロミセス・ポンボ(Schizosa
ccharomyces pombo)、チゾサツカロ
ミセス・オフトスポルス(Schizo−saccha
romyces octosporus)、チゾサツカ
ロミセス・メラセイ(Schizosaccharom
ycesmellacei)などがある。
これらは単独で使用され又は2種以上を混合した状態で
使用したり、場合によっては、単独にして同時に用いら
れるようにしてもよい。
使用したり、場合によっては、単独にして同時に用いら
れるようにしてもよい。
次に、これらアルコール発酵能を有する酵母を固定化す
る担体について記述する。
る担体について記述する。
一般に、固定化酵母を利用したアルコール発酵法では、
少量の生きている状態の酵母を担体素材に固定化し、栄
養培地及び適当量の酸素又は空気の供給により、担体素
材の内部で増殖させたいわゆる”固定化増殖酵母″のか
たちでアルコール発酵を行なわせることが望ましい使用
形態である。
少量の生きている状態の酵母を担体素材に固定化し、栄
養培地及び適当量の酸素又は空気の供給により、担体素
材の内部で増殖させたいわゆる”固定化増殖酵母″のか
たちでアルコール発酵を行なわせることが望ましい使用
形態である。
ここでの担体素材としてはポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、寒天、カラギーナン、コラーゲンなど
が代表的なものとしてあげられる。
ニルアルコール、寒天、カラギーナン、コラーゲンなど
が代表的なものとしてあげられる。
しかしながら、これらの担体素材はいずれも成形性や機
械的強度に難点がある。
械的強度に難点がある。
従って、本発明方法の効果をより発揮させるためには、
既に特公昭56−43234号、特公昭56−4323
5号、特開昭56−131391号などの公報および特
願昭55−72586号で提案されている「光硬化性樹
脂」を用いることが望ましい。
既に特公昭56−43234号、特公昭56−4323
5号、特開昭56−131391号などの公報および特
願昭55−72586号で提案されている「光硬化性樹
脂」を用いることが望ましい。
「光硬化性樹脂」の具体例としては、無水マレイン酸な
どの不飽和多塩基酸と多価アルコールとのポリエステル
類、ポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸との
ポリエステル類、不飽和ウレタン類、非イオン性不飽和
アクリル樹脂、アニオン性不飽和アクリル樹脂、カチオ
ン性不飽和アクリル樹脂、不飽和ポリビニルアルコール
、不飽和ポリアミド類、不飽和エポキシ類などがあげら
れる。
どの不飽和多塩基酸と多価アルコールとのポリエステル
類、ポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸との
ポリエステル類、不飽和ウレタン類、非イオン性不飽和
アクリル樹脂、アニオン性不飽和アクリル樹脂、カチオ
ン性不飽和アクリル樹脂、不飽和ポリビニルアルコール
、不飽和ポリアミド類、不飽和エポキシ類などがあげら
れる。
これら光硬化性樹脂と前記酵母の水懸濁液との混合液に
波長2500〜6000人の活性光線を照射し、得られ
た固定化物を所望の形状(例えば、球状、角状、円柱状
、リング状、膜状あるいはシート状など)に成形してつ
くるのが推奨される。
波長2500〜6000人の活性光線を照射し、得られ
た固定化物を所望の形状(例えば、球状、角状、円柱状
、リング状、膜状あるいはシート状など)に成形してつ
くるのが推奨される。
本発明方法で採用される発酵槽の形式は、これも特に限
定されるものではなく、通常の固定床型反応槽にみられ
るような発酵槽内に成形された固定化酵母を充填するよ
うにしてもよいし、あるいは前記形状の固定化酵母を懸
濁状態で利用する懸濁床型反応装置の形態を採ることも
可能である。
定されるものではなく、通常の固定床型反応槽にみられ
るような発酵槽内に成形された固定化酵母を充填するよ
うにしてもよいし、あるいは前記形状の固定化酵母を懸
濁状態で利用する懸濁床型反応装置の形態を採ることも
可能である。
しかし、実際には、膜状又はシート状に成形した固定化
酵母を複数枚並列的に配置したもの或いは渦巻状に配置
したもの等が、原料糖液の流れ及びアルコール発酵の過
程で併産される炭酸ガスの除去などを考慮すれば、望ま
しい発酵槽形式である。
酵母を複数枚並列的に配置したもの或いは渦巻状に配置
したもの等が、原料糖液の流れ及びアルコール発酵の過
程で併産される炭酸ガスの除去などを考慮すれば、望ま
しい発酵槽形式である。
発酵槽全容積に占める固定化物の容積割合即ち充填率に
ついては、発酵槽内での酵母濃度が高いほど(換言すれ
ば、固定化酵母の充填率が高いほど)単位発酵槽容積当
りのアルコール生産性は向上するが、充填率が極端に高
いと発酵槽形状とも関連するが基質糖液中に共存する固
体懸濁物質の閉塞及び発生する炭酸ガスの影響等により
、基質糖液の流れに偏りが生じ、その結果として固定化
酵母と基質糖液乃至は発酵液との接触が悪くなり、固定
化酵母の作用効率が低下する。
ついては、発酵槽内での酵母濃度が高いほど(換言すれ
ば、固定化酵母の充填率が高いほど)単位発酵槽容積当
りのアルコール生産性は向上するが、充填率が極端に高
いと発酵槽形状とも関連するが基質糖液中に共存する固
体懸濁物質の閉塞及び発生する炭酸ガスの影響等により
、基質糖液の流れに偏りが生じ、その結果として固定化
酵母と基質糖液乃至は発酵液との接触が悪くなり、固定
化酵母の作用効率が低下する。
このような理由から、固定化酵母の充填率は、10〜7
0容量%好ましくは20〜60容量%の範囲である。
0容量%好ましくは20〜60容量%の範囲である。
本発明方法では、複数の発酵槽を用いて連続的にアルコ
ール発酵が行なわれる。
ール発酵が行なわれる。
通常、発酵槽の配列方法としては、Gl’)発酵槽−基
のみからなる単槽連続発酵槽と、←)複数の発酵槽を直
列に配列し、第一発酵槽に原料糖液を連続的に導入し、
第一発酵槽出口から流出するアルコール及び未反応糖液
並びに第一発酵槽内での固定化酵母の増殖に伴ない系外
に排出される製画を含む懸濁液を第二発酵槽に導入し、
同様に第二発酵槽出口から流出したものを第三発酵槽に
導入するような操作を順次繰り返して、第n発酵槽から
所定濃度のアルコールを含有する発酵液を得るいわゆる
多槽連続発酵槽、とに大別される。
のみからなる単槽連続発酵槽と、←)複数の発酵槽を直
列に配列し、第一発酵槽に原料糖液を連続的に導入し、
第一発酵槽出口から流出するアルコール及び未反応糖液
並びに第一発酵槽内での固定化酵母の増殖に伴ない系外
に排出される製画を含む懸濁液を第二発酵槽に導入し、
同様に第二発酵槽出口から流出したものを第三発酵槽に
導入するような操作を順次繰り返して、第n発酵槽から
所定濃度のアルコールを含有する発酵液を得るいわゆる
多槽連続発酵槽、とに大別される。
いま、最終的なアルコール濃度を50g/1以上目標と
する場合にあっては、少なくとも発酵槽の一部が50g
/1.以下のアルコール濃度条件下で酵母の増殖が比較
的旺盛な領域を有すること及び、発酵槽の容積効率をよ
り向上させる場合にあっては、可能な限り栓流流れを期
待する形式の採用カミましいことから、本発明方法の実
施では前述のように、(0)の多槽連続発酵形式の方が
好都合である。
する場合にあっては、少なくとも発酵槽の一部が50g
/1.以下のアルコール濃度条件下で酵母の増殖が比較
的旺盛な領域を有すること及び、発酵槽の容積効率をよ
り向上させる場合にあっては、可能な限り栓流流れを期
待する形式の採用カミましいことから、本発明方法の実
施では前述のように、(0)の多槽連続発酵形式の方が
好都合である。
しかしながら、多槽からなる発酵槽を直列に無数ないし
は数多く配置することは栓流流れに近似できるという反
応上の特長はあるものの、これを工業的規模で実用に供
せしめるためには自から制約される。
は数多く配置することは栓流流れに近似できるという反
応上の特長はあるものの、これを工業的規模で実用に供
せしめるためには自から制約される。
つまり、本発明方法においては、所望の最終アルコール
濃度及びアルコール生産装置規模を考慮すれば、はぼ2
〜5槽からなる多槽連続発酵方式の選択が望ましい。
濃度及びアルコール生産装置規模を考慮すれば、はぼ2
〜5槽からなる多槽連続発酵方式の選択が望ましい。
なお、発酵槽の大きさは一概に決められるものではなく
、装置規模によっても異なることは当然であり、各発酵
槽はそれぞれが同一の大きさであっても或いは異なる大
きさであってもかまわない。
、装置規模によっても異なることは当然であり、各発酵
槽はそれぞれが同一の大きさであっても或いは異なる大
きさであってもかまわない。
続いて、本発明方法における連続発酵の手順について記
述する。
述する。
ここでは便宜上、4個の発酵槽を用いているが、これに
よって本発明が限定的に解釈されるものでないことは勿
論である。
よって本発明が限定的に解釈されるものでないことは勿
論である。
まず、既述のアルコール発酵能を有する酵母を担体に固
定した固定化酵母を所望の形状、大きさにととのえ、こ
れを4個の発酵槽の各々に装填する。
定した固定化酵母を所望の形状、大きさにととのえ、こ
れを4個の発酵槽の各々に装填する。
一方で、原料糖液を調製する。
この調製は発酵工程からの最終アルコール濃度をどの程
度とするかによって決められる。
度とするかによって決められる。
例えば、最終アルコール濃度を12.5容量%(100
g/lりとしようとする場合にはほぼ2009/11の
糖液水溶液とし、必要に応じて、窒素、燐、カリウムな
どの栄養源を微量に添加したアルコール発酵培地として
調製する。
g/lりとしようとする場合にはほぼ2009/11の
糖液水溶液とし、必要に応じて、窒素、燐、カリウムな
どの栄養源を微量に添加したアルコール発酵培地として
調製する。
調製された原料糖液は、殺菌工程に導入して液中に共存
している微量の微生物が加熱殺菌される。
している微量の微生物が加熱殺菌される。
このようにして調製され殺菌された原料糖液は、ポンプ
をかいして第一番目の発酵槽(第一発酵槽)の下部に導
入される。
をかいして第一番目の発酵槽(第一発酵槽)の下部に導
入される。
第一発酵槽の下部には、また酵母菌の増殖に必要な速度
で常時少量の無菌空気が供給されるよう配慮がなされて
いる。
で常時少量の無菌空気が供給されるよう配慮がなされて
いる。
発酵温度は、採用する酵母の耐温度性によっても左右さ
れるが、通常は28〜35℃程度に保持し、発酵液の水
素イオン濃度(pH)は3.2〜5.0の範囲が適轟で
ある。
れるが、通常は28〜35℃程度に保持し、発酵液の水
素イオン濃度(pH)は3.2〜5.0の範囲が適轟で
ある。
第一発酵槽に導入された原料糖液は槽上部から抜き出さ
れ、連結配管を経て第二番目の発酵槽(第二発酵槽)の
下部へと導入される。
れ、連結配管を経て第二番目の発酵槽(第二発酵槽)の
下部へと導入される。
同様に、第二発酵槽の上部から抜き出された液は第三番
目の発酵槽(第三発酵槽)の下部に導入され、第三発酵
槽の上部から抜き出された液は第四番目の発酵槽(第四
発酵槽)の下部に導入さね、第四発酵槽の上部から発酵
液として系外に流出される。
目の発酵槽(第三発酵槽)の下部に導入され、第三発酵
槽の上部から抜き出された液は第四番目の発酵槽(第四
発酵槽)の下部に導入さね、第四発酵槽の上部から発酵
液として系外に流出される。
なお、第二発酵槽、第三発酵槽、第四発酵槽の通気量、
発酵温度及びpHは第一発酵槽のそれとほぼ同じような
条件に維持される。
発酵温度及びpHは第一発酵槽のそれとほぼ同じような
条件に維持される。
こうした原料糖液の発酵槽内への導入によって、固定化
酵母中の酵母は増殖をくり返しほぼ50〜100時間経
過するとおおよそ一定の酵母濃度に到達し、それに伴っ
て各発酵槽でのアルコール生成が活発となる。
酵母中の酵母は増殖をくり返しほぼ50〜100時間経
過するとおおよそ一定の酵母濃度に到達し、それに伴っ
て各発酵槽でのアルコール生成が活発となる。
そして、前記時間の経過後はほぼ所望のアルコール濃度
となり、それ以降は、一定のアルコール濃度で第四発酵
槽から発酵液として系外に流出されるようになる。
となり、それ以降は、一定のアルコール濃度で第四発酵
槽から発酵液として系外に流出されるようになる。
なお、この場合、固定化酵母中の酵母が増殖を完結する
までは第四発酵槽のアルコール蓄積濃度を大体509/
It以下になるようにしておく必要があり、従って通常
は第一発酵槽に導入される原料糖液中の糖濃度を100
g/l以下にすることで制御可能である。
までは第四発酵槽のアルコール蓄積濃度を大体509/
It以下になるようにしておく必要があり、従って通常
は第一発酵槽に導入される原料糖液中の糖濃度を100
g/l以下にすることで制御可能である。
その他の手段としては第一、第二、第三及び第四のすべ
ての発酵槽をまったく独立した系とし、それぞれに同一
濃度の糖液を供給し所定時間後に発酵液を抜き出し、更
に同様な操作を2回から数回性なういわゆる回分式発酵
法によって所定酵母濃度まで到達させ、その後前記のご
とく各発酵槽を直列に連結して連続発酵に移行させても
同様の成果が収められる。
ての発酵槽をまったく独立した系とし、それぞれに同一
濃度の糖液を供給し所定時間後に発酵液を抜き出し、更
に同様な操作を2回から数回性なういわゆる回分式発酵
法によって所定酵母濃度まで到達させ、その後前記のご
とく各発酵槽を直列に連結して連続発酵に移行させても
同様の成果が収められる。
各発酵槽内の固定化酵母の酵母濃度が一定になった後も
、この固定化物中の酵母の増殖は行なわれ、その増殖速
度に相当する速さで酵母は製画として固定化物内から発
酵槽内の糖溶液或いは発酵液中へと放出される。
、この固定化物中の酵母の増殖は行なわれ、その増殖速
度に相当する速さで酵母は製画として固定化物内から発
酵槽内の糖溶液或いは発酵液中へと放出される。
また、連続運転移行後の各槽でのアルコール生成速度は
、設定される諸条件によっても異なるが、一般には、第
一発酵槽よりも第二発酵槽の方が、第二発酵槽よりも第
三発酵槽の方が、第三発酵槽よりも第四発酵槽の方が低
下が犬である。
、設定される諸条件によっても異なるが、一般には、第
一発酵槽よりも第二発酵槽の方が、第二発酵槽よりも第
三発酵槽の方が、第三発酵槽よりも第四発酵槽の方が低
下が犬である。
この状態のもとでも連続発酵を継続させることは可能で
あるが、長期間の連続運転により後の方での発酵槽即ち
第四発酵槽(場合によっては、第三発酵槽及び第四発酵
槽)での失活が顕著となり、遂には、第四発酵槽出口か
ら流出する発酵液中のアルコール濃度が所望の濃度を保
持しえなくなる。
あるが、長期間の連続運転により後の方での発酵槽即ち
第四発酵槽(場合によっては、第三発酵槽及び第四発酵
槽)での失活が顕著となり、遂には、第四発酵槽出口か
ら流出する発酵液中のアルコール濃度が所望の濃度を保
持しえなくなる。
こうした点を考慮して、本発明方法では、この時点で原
料糖液の導入経路を第四発酵槽の入団こ切りかえ、第四
発酵槽上部から流出した液を第一発酵槽下部に導き、第
一発酵槽上部から流出した液を第二発酵槽下部に導き、
さらに第二発酵槽上部から流出した液を第三発酵槽下部
に導いて、第三発酵槽の上部より発酵液が得られるよう
に変更する。
料糖液の導入経路を第四発酵槽の入団こ切りかえ、第四
発酵槽上部から流出した液を第一発酵槽下部に導き、第
一発酵槽上部から流出した液を第二発酵槽下部に導き、
さらに第二発酵槽上部から流出した液を第三発酵槽下部
に導いて、第三発酵槽の上部より発酵液が得られるよう
に変更する。
なお、連続発酵の開始から流路切換えまでの所要時間は
、最終槽(発酵液が外部にとり出されるところに位置す
る発酵槽)のアルコール濃度、即ち、発酵系全体で期待
される所望のアルコール濃度、および使用される酵母の
耐アルコール特性等によっても異なるため一層にはいえ
ないが、現在工業的に実施されているアルコール発酵濃
度約12〜13容量%を基準とした場合で示せば、5〜
30日(120〜720時間)が大吉の目安となる。
、最終槽(発酵液が外部にとり出されるところに位置す
る発酵槽)のアルコール濃度、即ち、発酵系全体で期待
される所望のアルコール濃度、および使用される酵母の
耐アルコール特性等によっても異なるため一層にはいえ
ないが、現在工業的に実施されているアルコール発酵濃
度約12〜13容量%を基準とした場合で示せば、5〜
30日(120〜720時間)が大吉の目安となる。
勿論、これよ−や早い時期に原料糖液の流路切換え操作
を行なった゛とtてもアルコール発酵の特性を何等損う
ものではなく、むしろ好結果が期待されるが、その一方
で、連続発酵の特長の一つである運転操作が容易である
との特色が損われることになるため、不必要に頻度を多
くすることは避けるべきである。
を行なった゛とtてもアルコール発酵の特性を何等損う
ものではなく、むしろ好結果が期待されるが、その一方
で、連続発酵の特長の一つである運転操作が容易である
との特色が損われることになるため、不必要に頻度を多
くすることは避けるべきである。
前記の流路切換え操作が行なわれるまでの日数が30日
を越えるような場合には、その切換え操作の頻度が少な
くなるという利点はあるが、あまり長期にわたって一定
の環境下に保持することは前述のごとく、最終槽の生菌
率の著しい減少に伴なう生成アルコール濃度の低下がみ
られると同時に、切換え操作によって酵母増殖のための
好条件下に保持した際の生菌率の向上即ち活性復活(活
性の復元)にかなりの時間を必要とするようになり、全
発酵系を乱すおそれがあることからあまり得策とはいい
がたい。
を越えるような場合には、その切換え操作の頻度が少な
くなるという利点はあるが、あまり長期にわたって一定
の環境下に保持することは前述のごとく、最終槽の生菌
率の著しい減少に伴なう生成アルコール濃度の低下がみ
られると同時に、切換え操作によって酵母増殖のための
好条件下に保持した際の生菌率の向上即ち活性復活(活
性の復元)にかなりの時間を必要とするようになり、全
発酵系を乱すおそれがあることからあまり得策とはいい
がたい。
次に、本発明における原料糖液の流路切換え操作につい
て述べる。
て述べる。
既述のごとく、本発明方法は連続発酵を継続させながら
長期間にわたって安定したアルコール発酵活性を保持さ
せようとするものである。
長期間にわたって安定したアルコール発酵活性を保持さ
せようとするものである。
従って、本発明方法を実施するに際しては、少なくとも
発酵終了後の発酵液の一定量が発酵工程後段におかれて
いるアルコール分離工程に連続的に供給される必要があ
る。
発酵終了後の発酵液の一定量が発酵工程後段におかれて
いるアルコール分離工程に連続的に供給される必要があ
る。
そうした条件を満足させるために、実際の切換え操作に
おいては、まず最終発酵槽(ここでは第四発酵槽)に収
納されている発酵液の全量を瞬時に抜き出し、発酵液受
槽に移送する。
おいては、まず最終発酵槽(ここでは第四発酵槽)に収
納されている発酵液の全量を瞬時に抜き出し、発酵液受
槽に移送する。
この場合、第四発酵槽はほぼ完全混合系となっているこ
とにより(換言すれば、第四発酵槽上部から流出するア
ルコール濃度とほぼ同等のアルコール濃度に到達して発
酵が完結していることにより)とくに支障は生じない。
とにより(換言すれば、第四発酵槽上部から流出するア
ルコール濃度とほぼ同等のアルコール濃度に到達して発
酵が完結していることにより)とくに支障は生じない。
この空になった第四発酵槽の下部(入口)へ、それまで
第一発酵槽に導入していたのと同等の原料供給速度で糖
液を導入し、第四発酵槽が液で充満した時点で第一発酵
槽へ流出させる。
第一発酵槽に導入していたのと同等の原料供給速度で糖
液を導入し、第四発酵槽が液で充満した時点で第一発酵
槽へ流出させる。
この場合、第一発酵槽への第四発酵槽から以外の液の供
給は当然止められている。
給は当然止められている。
なお、他の方法例えば原料糖液を第四発酵槽に瞬時に導
入する場合であっても、通常の発酵槽における液滞留時
間相当分を保持させる方が、後段の発酵系を著しく乱す
ことがないことから有利である。
入する場合であっても、通常の発酵槽における液滞留時
間相当分を保持させる方が、後段の発酵系を著しく乱す
ことがないことから有利である。
従って、原料糖液の流路切換え操作に要する時間は、設
定される各発酵槽の液滞留時間によって決定されるもの
の、1〜10時間が適当である。
定される各発酵槽の液滞留時間によって決定されるもの
の、1〜10時間が適当である。
また、空になった第四発酵槽に原料糖液を瞬時に満し第
四発酵槽から第一発酵槽に直ちに流出させるやり方や、
第四発酵槽を空にせずに原料糖液の導入位置を第一発酵
槽から第四発酵槽に切換え第四発酵槽から第一発酵槽に
流出させるやり方も可能である。
四発酵槽から第一発酵槽に直ちに流出させるやり方や、
第四発酵槽を空にせずに原料糖液の導入位置を第一発酵
槽から第四発酵槽に切換え第四発酵槽から第一発酵槽に
流出させるやり方も可能である。
しかし、この場合、前記の方法に比較して、活性の復元
や所定のアルコール濃度への到達にはより長時間を要す
ることになる。
や所定のアルコール濃度への到達にはより長時間を要す
ることになる。
このような切換え操作を行ない第四発酵槽う第一発酵槽
→第二発酵槽→第三発酵槽というように順次液を流すこ
とにより、第四発酵槽内の固定化酵母の生菌率は急速に
回復し、比較的短時間で切換え操作を行なう以前の第一
発酵槽の水準にまで達する。
→第二発酵槽→第三発酵槽というように順次液を流すこ
とにより、第四発酵槽内の固定化酵母の生菌率は急速に
回復し、比較的短時間で切換え操作を行なう以前の第一
発酵槽の水準にまで達する。
一方、アルコール生成活性は、第四発酵槽での活性が第
一発酵槽の能力にまで復元する間は、第一発酵槽、第二
発酵槽及び第三発酵槽でその不足分を補うこととなる。
一発酵槽の能力にまで復元する間は、第一発酵槽、第二
発酵槽及び第三発酵槽でその不足分を補うこととなる。
第三発酵槽から流出するアルコール濃度は、切換え操作
を行なう以前のそれと比較すると、同等あるいは同等以
上の好成績を収めうろことができる。
を行なう以前のそれと比較すると、同等あるいは同等以
上の好成績を収めうろことができる。
このことは、後記の実施例から一層理解されることであ
るが、好環境条件下における固定化酵母中の酵母の賦活
速度が比較的厳しい環境条件下にあっての失活速度より
も著しく速いことに基づくものである。
るが、好環境条件下における固定化酵母中の酵母の賦活
速度が比較的厳しい環境条件下にあっての失活速度より
も著しく速いことに基づくものである。
上記のごとき操作により、第三発酵槽より流出する発酵
液は比較的長期間にわたり所定のアルコール濃度を保持
しうる。
液は比較的長期間にわたり所定のアルコール濃度を保持
しうる。
しかし、さきに記載した理由により、第三発酵槽内の固
定化酵母の生菌率は徐々に低下し、それに伴なって所期
のアルコール濃度を維持できなくなる。
定化酵母の生菌率は徐々に低下し、それに伴なって所期
のアルコール濃度を維持できなくなる。
従って、この時点で今度は、第三発酵槽に原料糖液を導
入する経路即ち第三発酵槽→第四発酵槽→第一発酵槽→
第二発酵槽への切換え操作を行ない、第二発酵槽の上部
から発酵液を流出させる。
入する経路即ち第三発酵槽→第四発酵槽→第一発酵槽→
第二発酵槽への切換え操作を行ない、第二発酵槽の上部
から発酵液を流出させる。
同じような理由及び方法で、更に第二発酵槽→第三発酵
槽→第四発酵槽→第−発酵槽の切換え操作を行ない、再
び第一発酵槽→第二発酵槽→第三発酵槽→第四発酵槽の
切換え操作を行なうことにより、一連の操作が一巡する
こととなる。
槽→第四発酵槽→第−発酵槽の切換え操作を行ない、再
び第一発酵槽→第二発酵槽→第三発酵槽→第四発酵槽の
切換え操作を行なうことにより、一連の操作が一巡する
こととなる。
本発明方法は以上のような原料糖液の非常に簡単な流路
切換え操作、即ち゛サイクリック オペレーション″を
順次繰り返すだけで、長期間にわたり安定したアルコー
ル発酵特性を保持しつつ連続発酵を持続させることがで
きるという、極めて工業上有益な効果をもっている。
切換え操作、即ち゛サイクリック オペレーション″を
順次繰り返すだけで、長期間にわたり安定したアルコー
ル発酵特性を保持しつつ連続発酵を持続させることがで
きるという、極めて工業上有益な効果をもっている。
実施例
ポリエチレングリコールとインホロンジイソシアネート
及びメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルとからなるウ
レタン化プレポリマー(数平均分子量約5000)にサ
ツカロミセス・フォルモセンシスの懸濁液を加え、更に
光増感剤としてベンゾインエチルエーテルを加え、これ
らをホモジナイザーで均一に分散し、次いで、これに低
圧水銀灯(主波長3600人)を約3分間照射して膜状
の固定化酵母を製造した。
及びメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルとからなるウ
レタン化プレポリマー(数平均分子量約5000)にサ
ツカロミセス・フォルモセンシスの懸濁液を加え、更に
光増感剤としてベンゾインエチルエーテルを加え、これ
らをホモジナイザーで均一に分散し、次いで、これに低
圧水銀灯(主波長3600人)を約3分間照射して膜状
の固定化酵母を製造した。
この膜状固定化酵母を切断して肉厚約1 mm1幅約3
0mm、長さ約200龍の大きさのものを120枚用意
した。
0mm、長さ約200龍の大きさのものを120枚用意
した。
次いで、この固定化酵母を(縦)30mmX(横)30
mrILX(高さ)200mmのケースにそれぞれ10
枚、各固定化酵母シート間隔が均一になるように約2框
のスペーサーを入れて充填し、同様の形状のものを合計
12個準備した。
mrILX(高さ)200mmのケースにそれぞれ10
枚、各固定化酵母シート間隔が均一になるように約2框
のスペーサーを入れて充填し、同様の形状のものを合計
12個準備した。
(縦)32mmx(横)32m7IL×(高さ)850
mmの槽3基にこれらケースをそれぞれ4個づつ装填し
て発酵槽とし、発酵槽を直列になるように配置した。
mmの槽3基にこれらケースをそれぞれ4個づつ装填し
て発酵槽とし、発酵槽を直列になるように配置した。
一方、容量5001の原料糖液調合殺菌槽、および恒温
槽(容量2001)を設置した。
槽(容量2001)を設置した。
また、各発酵槽には下部から無菌空気が導入できるよう
にし、更に上部には試料採取口を設けた。
にし、更に上部には試料採取口を設けた。
原料糖液を前記調合殺菌槽にて最初糖濃度10wt/v
o1%になるように調製し、更に硫酸アンモニウムを糖
液に対して約0.5wt%になるように添加し、これを
120℃で30分間加熱殺菌した。
o1%になるように調製し、更に硫酸アンモニウムを糖
液に対して約0.5wt%になるように添加し、これを
120℃で30分間加熱殺菌した。
その後、この液を恒温槽に通して30℃に冷却し、原料
供給ポンプを介して前記の固定化酵母シートが装填され
ている第一発酵槽、第二発酵槽、さらに第三発酵槽を通
して発酵液受槽に貯蔵した。
供給ポンプを介して前記の固定化酵母シートが装填され
ている第一発酵槽、第二発酵槽、さらに第三発酵槽を通
して発酵液受槽に貯蔵した。
発酵開始から3日間(約70時間)は前記糖濃度の原料
を供給し第一発酵槽、第二発酵槽及び第三発酵槽でのア
ルコール発酵が活発になった時点で、即ち、固定化酵母
中の酵母がほぼ完全に増殖した段階で本来の連続発酵に
移行させた。
を供給し第一発酵槽、第二発酵槽及び第三発酵槽でのア
ルコール発酵が活発になった時点で、即ち、固定化酵母
中の酵母がほぼ完全に増殖した段階で本来の連続発酵に
移行させた。
連続発酵は、原料糖液を濃度18wt/vo1%に調製
しかつpH4,5〜5に制御した後、各々30℃の温度
に維持されている第一発酵槽から第二発酵槽さらに第三
発酵槽へと順次200 ml/ h rの速度で連続的
に供給した。
しかつpH4,5〜5に制御した後、各々30℃の温度
に維持されている第一発酵槽から第二発酵槽さらに第三
発酵槽へと順次200 ml/ h rの速度で連続的
に供給した。
運転中のアルコール発酵活性の経時変化の状況について
は、各々の発酵槽上部に付設されている試料採取口から
発酵液を採取し、それぞれのアルコール濃度を常法に従
って(ここでは液体クロマトグラフィー法によって)分
析した。
は、各々の発酵槽上部に付設されている試料採取口から
発酵液を採取し、それぞれのアルコール濃度を常法に従
って(ここでは液体クロマトグラフィー法によって)分
析した。
連続運転開始抜栓々にアルコール生成活性の低下が認め
られたため、20日(480時間)経過してから原料糖
液の導入を止め、最終発酵槽(第三発酵槽)に収納され
ている発酵液の全量を瞬時に抜き出し発酵液受槽に移し
た。
られたため、20日(480時間)経過してから原料糖
液の導入を止め、最終発酵槽(第三発酵槽)に収納され
ている発酵液の全量を瞬時に抜き出し発酵液受槽に移し
た。
次いで、原料糖液を瞬時に第三発酵槽に導入し、約2時
間の滞留・保持させた後、液流路を第三発酵槽→第一発
酵槽→第二発酵槽に変更した。
間の滞留・保持させた後、液流路を第三発酵槽→第一発
酵槽→第二発酵槽に変更した。
そして、上記と同様な運転を継続させながらアルコール
生成活性の経時変化を観測し、更に、前記と同じような
アルコール生産量に若干の低下が認められた(アルコー
ル生成活性の低下が認められた)流路切換え後480時
間経過の時点で、原料糖液の導入を前記と同様な操作で
第二発酵槽→第三発酵槽→第−発酵槽といった流路に変
更し、再び480時間経過した時点で原料糖液の導入を
第一発酵槽→第二発酵槽→第−発酵槽といった流路に変
更した。
生成活性の経時変化を観測し、更に、前記と同じような
アルコール生産量に若干の低下が認められた(アルコー
ル生成活性の低下が認められた)流路切換え後480時
間経過の時点で、原料糖液の導入を前記と同様な操作で
第二発酵槽→第三発酵槽→第−発酵槽といった流路に変
更し、再び480時間経過した時点で原料糖液の導入を
第一発酵槽→第二発酵槽→第−発酵槽といった流路に変
更した。
即ち、連続運転開始後60日間で上記操作が一巡したこ
とになる。
とになる。
このような操作を約3000時間継続し、そのアルコー
ル生成活性の挙動を第1図に表わ七た。
ル生成活性の挙動を第1図に表わ七た。
なお、第1図において、○は第一発酵槽出口のアルコー
ル濃度、◇は第二発酵槽出口のアルコール濃度、△は第
三発酵槽出口のアルコール濃度、・、◆及びムは最終槽
から取り出される発槽液中のアルコール濃度を示してい
る。
ル濃度、◇は第二発酵槽出口のアルコール濃度、△は第
三発酵槽出口のアルコール濃度、・、◆及びムは最終槽
から取り出される発槽液中のアルコール濃度を示してい
る。
第1図に表わした結果から明らかなように、本発明に係
る原料糖液の流路切換え操作によれば、長期間にわたっ
て安定したアルコール生成活性が維持できるようになる
。
る原料糖液の流路切換え操作によれば、長期間にわたっ
て安定したアルコール生成活性が維持できるようになる
。
比較例
原料糖液の流路切換え操作を行なわなかった以外は実施
例とまったく同様にして約3000時間の連続運転を行
なった。
例とまったく同様にして約3000時間の連続運転を行
なった。
結果は第2図に表わしたごとくであり、第三発酵槽から
取り出される発酵液の生成アルコール濃度が漸次低下し
ていくのが認められた。
取り出される発酵液の生成アルコール濃度が漸次低下し
ていくのが認められた。
第1図及び第2図は三基の発酵槽を直列に配置し、原料
糖液の流路切換え操作の有無によって長期連続運転での
生成アルコール濃度が変化してくる状態を表わしたグラ
フである。
糖液の流路切換え操作の有無によって長期連続運転での
生成アルコール濃度が変化してくる状態を表わしたグラ
フである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アルコール発酵能を有する酵母を担体に固定した固
定化酵母を充填したn個の発酵槽を直列に配置し、原料
糖液を第1番目の発酵槽から順次第2番目、・・・第(
n−1)番目、第n番目の発酵槽へと通過させてアルコ
ール生産を行ない、次いで、原料糖液を第n番目の発酵
槽から順次第1番目、第2番目、・・・第(n−1)番
目の発酵槽へと通過させてアルコール生産を行ない、続
いて、原料糖液を第(n−1)番目の発酵槽から順次第
n番目、第1番目、・・・第(n−2)番目の発酵槽へ
と通過させてアルコール生産を行ない、更にこのような
規則によって逐次原料糖液の流路を切換えながら連続的
にアルコールの生産を行なうことを特徴とする、固定化
酵母を用いた連続アルコール発酵方法。 2 直列に配置される発酵槽の数nが2〜5である特許
請求の範囲第1項に記載の方法。 3 原料糖液の流路切換え操作を行なうまでの連続発酵
時間が120〜720時間である特許請求の範囲第1項
に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57019226A JPS5941719B2 (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | 固定化酵母を用いた連続アルコ−ル発酵方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57019226A JPS5941719B2 (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | 固定化酵母を用いた連続アルコ−ル発酵方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58138384A JPS58138384A (ja) | 1983-08-17 |
JPS5941719B2 true JPS5941719B2 (ja) | 1984-10-09 |
Family
ID=11993457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57019226A Expired JPS5941719B2 (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | 固定化酵母を用いた連続アルコ−ル発酵方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5941719B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6087783A (ja) * | 1983-08-31 | 1985-05-17 | Tanabe Seiyaku Co Ltd | 固定化増殖微生物による連続発酵法 |
US4681948A (en) * | 1986-03-31 | 1987-07-21 | Ppg Industries, Inc. | N,N'dihalo-2-imidazolidinones |
-
1982
- 1982-02-09 JP JP57019226A patent/JPS5941719B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58138384A (ja) | 1983-08-17 |
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