JPS5941684Y2 - 鉤ホツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はワンピース、ブラジャー等の被服又はスライド
ファスナーの上端耳部に取付けられる鉤ホックに関する
ものである。

この種の鉤ホックは掛止め片付きの雄体（フック部材）
と掛止め孔付きの雌体（アイ部材）からなる。

従来の鉤ホックは雄、雌体が金属部材で形成されている
ため、被服やスライドファスナーへ取付ける場合、特殊
な工具を使用しないと取付は加工ができず、取付は加工
が非常に面倒であった。

又、従来のものは単に掛止め片を掛止め孔に引掛けるの
みであるから、特にワンピースのように動き易い部分に
使用した場合使用中に掛止め部分が外れ易いという欠点
があった。

本考案は上記欠点を解消したもので、取付けに特殊な工
具を必要とせず、簡単に取付は加工ができると共に、掛
止め部分をスナップ構造にすることによって使用中の外
れを防止した鉤ホックを提供することを目的とする。

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。

第１図ないし第４図は本考案の第１実施例であって、Ａ
は雄体、Ｂは雌体で、両者共に合成樹脂で形成されてい
る。

該雄体Ａ及び雌体Ｂをファスナーテーブルに取付ける以
前の状態を第１図及び第２図に示している。

第１図において前記雄体Ａは３本の係止爪１が一体に突
設された爪付き板２と、該爪付き板２の内端縁部に形成
された掛止め片３と、該掛止め片３の後部に連設され前
記係止爪１に対応する係止孔４が３個所に形成された孔
付き板５とからなる。

前記掛止め片３の内側には円弧状凹部６が形成されてい
る。

掛止め片３の先端面は外側上方に向くテーパ面γとなっ
ている。

このテーパ面７の内端部１１と、前記爪付き板２の表面
との間の間隙ｌは前記円弧状凹部６の直径より若干小さ
くなっている。

前記掛止め片３と孔付き板５との連設部は所定の曲率半
径をもった折曲部８となっている。

この折曲部８は他の部分より肉厚を薄くしておくと折曲
げが容易にでき、取付加工上好ましい。

この折曲部８から爪付き板８の裏側にかけて弧状湾曲部
９が形成されている。

第２図において、前記雌体Ｂは爪付き板γと、係止片１
０と、孔付き板５１とからなる。

爪付き板２／、孔付き板デは前記雄体Ａの爪付き板２、
孔付き板５と同一形状である。

係止片１０の中央部には掛止め孔１１が形成され、その
前端縁に断面円形の係止縁部１２が形成されている。

係止片１０と孔付き５１の連設部には雄体Ａと同様の折
曲部８′が、又この折曲部８／から爪付き板２′の裏側
にかけて弧状湾曲部γが形威されている。

第３図は、前記雄体Ａ及び雌体Ｂをファスナーテープ１
３及び１３′に取付けて互いに掛止めした状態を示す。

雄体Ａ及び雌体Ｂは、その係止爪１゜１′をファスナー
テープ１３．１３’に貫通させ、孔付き板５．５′を折
曲部８．８′を介して１８ｃｆ反転させて係止爪４，４
′に係止爪１．１′を嵌入させた後、係止爪１．１′の
先端をハンマ等でプレスして押しつぶして頭部１４．１
４’を形成することにより簡単に加締めて取付けられる
。

ファスナーテープ１３．１３’の内端縁の務歯取付縁部
１５．１５’は弧状湾曲部９．９／及び折曲部８．８１
内面に密着している。

第３図に示すように雌体Ｂの係止縁部１２の直径は、掛
止め片３の円弧状凹部６の直径と同一となっている。

したがって、係止縁部１２の直径は掛止め片３の間口部
の間隔ｌよりも若干大きい。

これによって、雄体Ａと雌体Ｂとを掛止めする際、係止
縁部１２は掛止め片３のテーパ面７に摺接し、掛止め片
３を僅かに押し上げつつスナップ作用で円弧状四部６に
嵌入する。

上記実施例では鉤ホックをファスナーテープに取付けた
例を示したが、ブラジャー、ワンピースその他の被服に
も適用できることはいうまでもない。

第５．６図は本考案第２実施例で、爪付き板２゜γと孔
付き板５．５′の後端部にカバー板１６．１６’を一体
に連設し、該カバー板１６．１６’をファスナーテープ
１３．１３’を外端縁部側において折曲部１７．１７’
を介して折り曲げ、ファスナーテープ１３．１３’の表
裏に密着させてファスナーテープの幅方向全面をカバー
し、かつファスナーテープの務歯取付縁部ｉｓ、ｉｓ’
側の折曲部８．８１に切り離し部１８．１８’を形威し
たものである。

なお、この切り離し部１８．１８’は外端縁部側の折曲
部１７．１７’に形威し、務歯取付縁部１５゜１５′側
の折曲部８．８′は連続させた構成でもよい。

必要に応じてカバー板１６．１６’の肉薄部１９゜１９
′を形成してこの部分を縫糸より縫着することも可能で
ある。

以上のように本考案によれば全体が合成樹脂製であるか
ら手で簡単に折り曲げることができ、かつ係止爪を係止
孔に嵌入した後係止爪の先端をハンマ等でプレスするの
みで簡単に固定ができ、特殊な設備や工具を全く要せず
、取付作業が迅速かつ簡単に行ない得る。

又、合成樹脂の弾性を利用して雄体と雌体をスナップ作
用で掛止めするようにしたので、掛止めが使用中に外れ
ることが防止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の第１実施例であって、第
１図は鉤ホツク雄体の縦断側面図、第２図は鉤ホツク雌
体の縦断側面図、第３図は鉤ホックをファスナーテープ
に取付けた状態の縦断側面図、第４図は同上の上面図、
第５図は第２実施例の鉤ホックの縦断側面図、第６図は
同上の上面図である。 Ａ：雄体、Ｂ：雌体、１．．１：係止爪、２．２′：爪
付き板、３：掛止め片、４．４’：係止孔、５゜５／：
孔付き板、６：円弧状凹部、１０：係止片、１１：掛止
め孔、１２：係止縁部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）円弧状凹部を備えた掛止め片に、係止爪が突設さ
   れた爪付き板と、係止孔が形成された孔付き板とを一体
   に連設し、前記係虚爪をファスナーテープ又は被服生地
   を通して係止孔に嵌入させ先端部をプレスしてなる合成
   樹脂製の雄体と：掛止め孔の前縁に前記円弧状凹部の開
   口部より若干径の大きい係止縁部を備えた係止片に、係
   止爪が突設された爪付き板と、係止孔が形成された孔付
   き板とを一体に連設し、前記係止爪をファスナーテープ
   又は被服生地を通して係止孔に嵌入させ先端部をプレス
   してなる合成樹脂製の雌体と；を備えたことを特徴とす
   る鉤ホック。
2. （２）爪付き板及び孔付き板の後端部にファスナーテー
   プの表裏でかつ幅方向全面をカバーするカバー板が一体
   に連設されている実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   鉤ホック。