JPS5941494Y2

JPS5941494Y2 - 太陽熱集熱器

Info

Publication number: JPS5941494Y2
Application number: JP1979177234U
Authority: JP
Inventors: 啓葉山
Original assignee: 三洋電機株式会社
Priority date: 1979-12-20
Filing date: 1979-12-20
Publication date: 1984-11-30
Also published as: JPS5694444U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、ヒートパイプ式太陽熱集熱器において、外
管内に、外管の内壁に平行に複数本のヒートパイプの各
蒸発部を並設し、太陽の時間的変位に応じて各ヒートパ
イプが順次太陽熱を集熱できるようにし、集熱能力を向
上するようにした太陽熱集熱器に関する。

従来、ヒートパイプ式太陽熱集熱器は、第１図に示すよ
うに、一端が封止された筒形の透光性の外管１内に、内
部に作動液が封入されたヒートパイプ２の蒸発部３が、
外管１に同軸的に内装され、該蒸発部３に熱漬的にフラ
ット状の集熱板４が接合されるとともに、外管１の端部
に外管１とヒートパイプ２との間を封塞するステム５が
嵌装され、ヒートパイプ２の凝縮部６がステム５より外
部に導出されるとともに、外管１内が真空密閉されてい
る。

なお、７は外管１内の空気を排気する排気口である。

そして、外管１を透過して集熱板４に太陽光が照射され
ると、ヒートパイプ２内の作動液は、蒸発部３において
太陽熱を吸収して蒸発し、凝縮部６において凝縮して蒸
発潜熱を放出し、水等の熱媒体に伝熱して集熱されてい
る。

ところで、本邦においては、太陽の南中時に太陽より最
大の熱エネルギが得られるため、従来のこの種集熱器で
は、第２図に示すように、太陽Ｓの南中時、すなわち正
午に、集熱板４が太陽Ｓに正対するように配置されてい
る。

しかし、この種集熱器では、正午以前および正午以後、
太陽光の捕捉量が減少され、集熱能力が低下される欠点
があり、太陽Ｓの時間的変位に応じて前記集熱板４を追
尾せぬかぎり、良好な集熱が行なえない欠点がある。

この考案は、前記の欠点に留意してなされたものであり
、つぎにこの考案を、その１実施例を示した第３図以下
の図面とともに詳細に説明する。

これらの図面において、８は一端が封止された筒形の透
光性外管、９ａ、９ｂ、９ｃは内部に水、フロン等の作
動液が封入された３本のヒートパイプであり、該ヒート
パイプ９ａ、９ｂ、９ｃの各蒸発部１０ａ、１０
ｂ、１０ｃが、外管８内に外管８の内壁に平行
で同心状に並設され、各凝縮部１１ａ。

１１ｂ、１１ｃが外管８の他端より外部に導出されてい
る。

１２は外管８内に内設されヒートパイプ９ａ。９ｂ、９
ｃの各蒸発部１０ａ、１０ｂ、１０ｃに
熱漬的に接合された断面弧状の１個の集熱板、１３ａお
よび１３ｂは両蒸発部９ａ、９ｂ間の集熱板１２および
両蒸発部９ｂ、９ｃ間の集熱板１２のそれぞれの中央の
下面に形成され各蒸発部９ａ、９ｂ、９ｃに平行の肉薄
溝であり、両肉薄溝１３ａ、１３ｂにより集熱
板１２が３個の集熱板１２ａ、１２ｂ、１
２ｃに分割され、各隣合う集熱板１２ａ、１２ｂ、
１２ｃが熱伝導に絶縁されている。

すなわち、各蒸発部１０ａ、１０ｂ。１０ｃにそれぞれ
各集熱板１２ａ、１２ｂ、１２ｃが接合されるとと
もに、画集熱板１２ａ、１２ｂが肉薄溝１３ａにお゛
いて、画集熱板１２ｂ、１２ｃが肉薄溝１３ｂにおい
てそれぞれ熱絶縁されている。

１４は外管８の他端に嵌装され外管８と各ヒートパイプ
９ａ、９ｂ。

９ｃとの間を封塞する封止板であり、該封止板１４によ
り外管８の内部が密閉される。

１５は外管８内の空気を排気する排気管であり、該排気
管１５よりの排気により外管８の内部が真空に保持され
る。

なお・、第４図中、Ｓは太陽を示し、２点鎖線に示す軌
道上を回動するものとする。

また、前記集熱板１２は、第５図に示すように、フラッ
ト状の集熱板１２′を１点鎖線矢印に示す方向に曲げて
断面弧状に形成するものであり、予め両図薄溝１３ａ’
、１３ｂ’を形成した集熱板１２′にヒートパイプ９ａ
’、９ｂ’、９ｃ’を接合させ、そののち、前記集熱板
１２′を曲げ、この状態で外管８内に挿入するものであ
る。

そして、この種集熱器を、第４図に示すように、南中時
の太陽に、凝縮部９ｂおよび集熱板１２ｂが正対するよ
う配置すれば、午前において、集熱板１２ａ、蒸発部１
０ａおよび集熱板１２ｂの一部が太陽Ｓに正対し、午後
において、集熱板１２ｂの一部、蒸発部１０ｃおよび集
熱板１２ｃが太陽Ｓに正対し、それぞれ太陽熱の集熱に
供応する。

したがって、前記実施例によると、太陽Ｓの時間的変位
に応じ、各集熱板１２ａ、１２ｂ、１２
ｃおよびヒートパイプ９ａ、９ｂ、９ｃの各蒸発部１０
ａ。

１０ｂ、１０’ｃを順次太陽に正対させることができ
るとともに、それぞれ順次に太陽熱の集熱を行なわせる
ことができ、太陽に追尾した太陽熱の集熱を行なうこと
ができ、集熱能力を向上できる。

さらに、各蒸発部１０ａ、１０ｂ、１０
ｃに接合された集熱板１２ａ、１２ｂ、１２ｃは、
１個の集熱板１２でありながら両図薄溝１３ａ、１３
ｂによりそれぞれ熱絶縁されるため、太陽光の受光集熱
板から非受光集熱板への熱伝導を防ぐことができ、しか
も、ヒートパイプは供熱端から集熱板への熱逆流がその
特質上あり得なく、一方向性であるため、高効率の集熱
が行なえる。

なお、前記実施例では、１個の集熱板１２に肉薄溝１３
ａ、１３ｂを形成して熱絶縁された３個の集熱板１２
ａ、１２ｂ、１２ｃを設けたが、各蒸発部１０ａ。

１０ｂ、１０ｃに独立した３個の集熱板をそれぞれ接
合するようにしてもよい。

また、前記実施例では、３本のビートパイプ９ａ。

９ｂ、９ｃを用いたが、これに限らず、他の複数本のヒ
ートパイプを用いてもよい。

以上のように、この考案の太陽熱集熱器によると、透光
性の外管内に、外管の内壁に平行で同心状に複数本の一
方向性のヒートパイプの各蒸発部を並設し、前記各蒸発
部にそれぞれ集熱板を同心状に接合したことにより、太
陽の時間的変位に応じ、各蒸発部のそれぞれの集熱板を
順次太陽に正対させることができるとともに、各ビート
パイプにより次々に有効に太陽熱の集熱を行なうことが
でき、太陽に追尾した集熱が可能になり、かつ、ヒート
パイプが一方向性であるため、太陽に正対していない集
熱板の蒸発部において熱の逆流がなく、集熱能力を著し
く向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図お・よび第２図は従来の太陽熱集熱器を示し、第
１図は斜視図、第２図は断面図、第３図以下の図面はこ
の考案の太陽熱集熱器の１実施例を示し、第３図は斜視
図、第４図は動作を説明する断面図、第５図はヒートパ
イプと集熱板との接合状態における斜視図である。８・・；・・・外管、９ａ、９ｂ、９ｃ・・・
・・・ヒートパイプ、１０ａ、１０ｂ、１０ｃ”−
”蒸発部、１２．１２ａ、１２ｂ。１２ｃ・・・・・・集熱板、１３ａ、１３ｂ・・・・
・・肉薄溝。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 ■ 透光性の外管内に、前記外管の内壁に平行で同心状
に複数本の一方向性のヒートパイプの各蒸発部を並設し
、前記各蒸発部にそれぞれ集熱板を同心状に接合した太
陽熱集熱器。 ■ 断面弧状の１個の集熱板を複数本のヒートパイプの
各蒸発部に接合し、前記隣合う蒸発部間の前記集熱板に
、前記蒸発部に平行に肉薄溝を形成した実用新案登録請
求の範囲第１項に記載の太陽熱集熱器。