JPS5941399A - 毛皮原料の処理方法 - Google Patents
毛皮原料の処理方法Info
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- JPS5941399A JPS5941399A JP15016082A JP15016082A JPS5941399A JP S5941399 A JPS5941399 A JP S5941399A JP 15016082 A JP15016082 A JP 15016082A JP 15016082 A JP15016082 A JP 15016082A JP S5941399 A JPS5941399 A JP S5941399A
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- JP
- Japan
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- fur
- degreasing
- organic solvent
- raw material
- water
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- Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
不発明は毛皮原料の処理方法に関するものである。
さらに具体的には毛皮原料の製造工程において、なめし
処理をする前に毛皮原料の毛及び皮に含有されている油
脂分を除去し品質を損わずに水戻し性の良好な毛皮原料
を提供しようとするものである。
処理をする前に毛皮原料の毛及び皮に含有されている油
脂分を除去し品質を損わずに水戻し性の良好な毛皮原料
を提供しようとするものである。
周知の様に粗製の毛皮原料には、なめし工程前に除去し
なければならない物質として、脂肪、土砂、汗質分、血
液、肉塊、岩塩等が付着又は含有され、それ等の含有量
は動物の種類、産地等により異り一定していない。特に
脂肪の付着量は動物−頭一頭の相違が著しいと同時にそ
の分布も不均一であり、これらの原皮を均一に洗浄する
事が良い製品を作る上で最も重要な要因である。
なければならない物質として、脂肪、土砂、汗質分、血
液、肉塊、岩塩等が付着又は含有され、それ等の含有量
は動物の種類、産地等により異り一定していない。特に
脂肪の付着量は動物−頭一頭の相違が著しいと同時にそ
の分布も不均一であり、これらの原皮を均一に洗浄する
事が良い製品を作る上で最も重要な要因である。
従来の毛皮原料のなめし処理に至る迄の前処理工程を示
すと第1図の通りである。第1図に基づいて従来の方法
を説明すると、毛皮原料11を汚れ落し工程12で簡単
に落ちる汚染物を除去すると同時に水戻し13を行う、
即ち水戻し促進剤等を添加して吸水させることにより水
分が10乃至40%のも皮原本寸を元の牛皮の状態まで
戻し軟化せしめると共に、食塩等の水溶性の汚染物を除
去し1次にフレツシング14で肉塊や皮下脂肪等を機械
的に除去し、脱脂工程15において石ケン又は中性洗剤
等の水性溶液を使用して皮及び毛に含有されている脂肪
分を除去した後になめし16を行いカルボキシル基又は
アミノ基の封鎖、コラーゲンの耐熱性化等により皮を安
定化させる。
すと第1図の通りである。第1図に基づいて従来の方法
を説明すると、毛皮原料11を汚れ落し工程12で簡単
に落ちる汚染物を除去すると同時に水戻し13を行う、
即ち水戻し促進剤等を添加して吸水させることにより水
分が10乃至40%のも皮原本寸を元の牛皮の状態まで
戻し軟化せしめると共に、食塩等の水溶性の汚染物を除
去し1次にフレツシング14で肉塊や皮下脂肪等を機械
的に除去し、脱脂工程15において石ケン又は中性洗剤
等の水性溶液を使用して皮及び毛に含有されている脂肪
分を除去した後になめし16を行いカルボキシル基又は
アミノ基の封鎖、コラーゲンの耐熱性化等により皮を安
定化させる。
しかし、このような従来の方法は、脱脂工程15の前に
水戻し13を行うために次の様な問題がある。即ち、脂
肪分が毛皮原料に残っている状態で水戻しを行うため水
戻しを均一に行う事が極めて困離である。つまり脂肪分
が多く残っている部分は水戻しが不充分となる。又、そ
の部分が充分に水戻しされる迄、水戻しを行うと脂肪分
のない又は少ない部分は水戻し過剰になり、一枚の原皮
の中で均一な水戻しが出来ない事になる。
水戻し13を行うために次の様な問題がある。即ち、脂
肪分が毛皮原料に残っている状態で水戻しを行うため水
戻しを均一に行う事が極めて困離である。つまり脂肪分
が多く残っている部分は水戻しが不充分となる。又、そ
の部分が充分に水戻しされる迄、水戻しを行うと脂肪分
のない又は少ない部分は水戻し過剰になり、一枚の原皮
の中で均一な水戻しが出来ない事になる。
一般に水戻し不充分な毛皮はなめしが不充分となり、伸
びのない硬い毛皮になる。逆に水戻し過剰になると脱毛
あるいは、水戻し工程で毛皮の腐敗現象等も発生する。
びのない硬い毛皮になる。逆に水戻し過剰になると脱毛
あるいは、水戻し工程で毛皮の腐敗現象等も発生する。
この様に水戻し不充分あるいは水戻し過剰の状態で次工
程に移る事は毛皮製品の品質低下をもたらす原因の1っ
である。
程に移る事は毛皮製品の品質低下をもたらす原因の1っ
である。
さらに脱脂工程15において界面活性剤等の水溶液を用
い、しかも長時間洗浄を行うために次の様な問題が生ず
る。
い、しかも長時間洗浄を行うために次の様な問題が生ず
る。
1)脱脂力が不充分であり、又脱脂が不均一に行われる
ために、毛皮中に油脂分が多く残留し、次のなめし工程
において毛皮の内部へのなめし剤等の浸透が不充分であ
る。
ために、毛皮中に油脂分が多く残留し、次のなめし工程
において毛皮の内部へのなめし剤等の浸透が不充分であ
る。
2)脱脂の時間が長く生産性が悪い。
3)水戻し及び脱脂工程では多量の水を使用するために
排水が多く、排水処理の負担が大きい。
排水が多く、排水処理の負担が大きい。
4)石ケンや中性洗剤等を使用する工程が長時間である
ために毛の損傷、フェルト化、及び尼抜けが多く、又染
色ムラの原因にもなる。
ために毛の損傷、フェルト化、及び尼抜けが多く、又染
色ムラの原因にもなる。
本発明者等は上記の様な水戻し及び石ケン、中性bL剤
等の水溶液で脱脂するために生ずる従来技術の問題点を
克服するために鋭意研究を行った結果、毛皮原料を塩素
系有機溶剤を用いて特定条件の下で処理することにより
上記の問題点を解決することが出来ることを知見し本発
明の完成に至ったものである。このように本発明はなめ
し前の毛皮原料の脱脂処理に塩素系有機溶剤を用いるこ
とに1つの特徴がある。毛皮原料の洗浄に従来、この様
な塩素系有機溶剤が用いられていなかった理由として、 】 塩素系溶剤で脱脂を行なう歴史が浅く、特に毛皮洗
浄に良く適している溶剤の歴史が浅いため、塩素系有機
溶剤を使用することを着想することがなかった。
等の水溶液で脱脂するために生ずる従来技術の問題点を
克服するために鋭意研究を行った結果、毛皮原料を塩素
系有機溶剤を用いて特定条件の下で処理することにより
上記の問題点を解決することが出来ることを知見し本発
明の完成に至ったものである。このように本発明はなめ
し前の毛皮原料の脱脂処理に塩素系有機溶剤を用いるこ
とに1つの特徴がある。毛皮原料の洗浄に従来、この様
な塩素系有機溶剤が用いられていなかった理由として、 】 塩素系溶剤で脱脂を行なう歴史が浅く、特に毛皮洗
浄に良く適している溶剤の歴史が浅いため、塩素系有機
溶剤を使用することを着想することがなかった。
2、 塩素系有機溶剤を使用するときの最適な処理条件
と適正なプロセスの発見がなかつたこと。
と適正なプロセスの発見がなかつたこと。
3 塩素系有機溶剤を使用する為の適切な機械、装置等
が開発されていなかった。
が開発されていなかった。
4 従来、大量の水を使用し排出しても廃水規制もなく
間゛題視されなかった。
間゛題視されなかった。
等が考えられるが、あえてこの様な問題を克服し、脱脂
処理に用いることに着想したことは本発明以前には全く
他に類を見ないものである。
処理に用いることに着想したことは本発明以前には全く
他に類を見ないものである。
即ち、本発明はなめし処理する前の毛皮原料を処理温度
0℃乃至40℃において、塩素系有機溶剤で脱脂処理し
−次いで該毛皮原料より塩素系有機溶剤を除去した後、
水戻しすることを特徴とする毛皮原料の処理方法である
。
0℃乃至40℃において、塩素系有機溶剤で脱脂処理し
−次いで該毛皮原料より塩素系有機溶剤を除去した後、
水戻しすることを特徴とする毛皮原料の処理方法である
。
以下、本発明の詳細な説明する。
第2図は本発明の毛皮原料の処理方法の工程説明図であ
るが、塩素系有機溶剤洗浄工程22において原料毛皮2
1を液温が0℃乃至40’Cで脱脂能力に優れている塩
素系有機溶剤の液中に浸漬したり、スプレーした後、毛
皮原料と塩素系有機溶剤を各種の物理的方法を用いて満
遍なく接触させて、毛皮原料の毛及び皮に含有されてい
る油脂性を溶出除去すると共に、土砂、塩分等の不純物
も同時に除去する。次に脱脂洗浄した毛皮から塩素系有
機溶剤を0℃乃至40℃の範囲で乾燥して除去する。こ
の様にして脂肪分を除去した毛皮原料は水戻し工程23
において水戻しを容易にかつ均一に行うことが出来る。
るが、塩素系有機溶剤洗浄工程22において原料毛皮2
1を液温が0℃乃至40’Cで脱脂能力に優れている塩
素系有機溶剤の液中に浸漬したり、スプレーした後、毛
皮原料と塩素系有機溶剤を各種の物理的方法を用いて満
遍なく接触させて、毛皮原料の毛及び皮に含有されてい
る油脂性を溶出除去すると共に、土砂、塩分等の不純物
も同時に除去する。次に脱脂洗浄した毛皮から塩素系有
機溶剤を0℃乃至40℃の範囲で乾燥して除去する。こ
の様にして脂肪分を除去した毛皮原料は水戻し工程23
において水戻しを容易にかつ均一に行うことが出来る。
次にフレツシング24を行い毛皮に残っている肉塊を機
械的に除去した後、なめし処理を行う。さらになめし工
程25においてクロム、明ばん等のなめし剤を用いてな
めし処理を行うことにより、毛皮のタンパク質のコラー
ゲンを変性させて、柔軟性、耐熱性及び耐腐敗性の高い
安定した毛皮に改質し、なめし処理終了後は染色やつや
出し等の仕上工程を行う。
械的に除去した後、なめし処理を行う。さらになめし工
程25においてクロム、明ばん等のなめし剤を用いてな
めし処理を行うことにより、毛皮のタンパク質のコラー
ゲンを変性させて、柔軟性、耐熱性及び耐腐敗性の高い
安定した毛皮に改質し、なめし処理終了後は染色やつや
出し等の仕上工程を行う。
本発明に用いられる塩素系有機溶剤は毛及び皮への影響
(損傷)がなく、脱脂力が大きく、浸透性が高い、低毒
性で、引火点を持たない、低温での溶剤回収ができ、溶
剤ロスの低い特性を有するものが好ましく、その具体例
を示すと、l、1゜1−)!J’ロルエタン、バークロ
ルエチレン、トリクロルエチレン、塩化メチレン、I、
I、2−トリクロル−1,2,2−)!Jフロルエタン
カラなる群から選ばれた少くとも1種以上のものが挙げ
られ、これ等の中で特に高浸透力、高溶解力、低毒性及
び低沸点から1.1.]−)!Jクロルエタンと塩化メ
チレンが好ましい。
(損傷)がなく、脱脂力が大きく、浸透性が高い、低毒
性で、引火点を持たない、低温での溶剤回収ができ、溶
剤ロスの低い特性を有するものが好ましく、その具体例
を示すと、l、1゜1−)!J’ロルエタン、バークロ
ルエチレン、トリクロルエチレン、塩化メチレン、I、
I、2−トリクロル−1,2,2−)!Jフロルエタン
カラなる群から選ばれた少くとも1種以上のものが挙げ
られ、これ等の中で特に高浸透力、高溶解力、低毒性及
び低沸点から1.1.]−)!Jクロルエタンと塩化メ
チレンが好ましい。
本発明の脱脂処理に適用される毛皮原料は屠殺した動物
の毛皮をはぎ、乾燥したり、塩漬けした毛皮であり、動
物の種類は毛皮を有する動物なら如何なるものでも良く
、通常数十種以上あるが、その具体例を示すとミンク、
羊、ラム、きつね、たぬき、イタチ、うさぎ、セーブル
、ラクーン、リス、・てん、等が挙げられ、特に高価な
毛皮原料となるミンク、セープル、キツネ、てんに適用
することができることは本発明の特徴の1つである。
の毛皮をはぎ、乾燥したり、塩漬けした毛皮であり、動
物の種類は毛皮を有する動物なら如何なるものでも良く
、通常数十種以上あるが、その具体例を示すとミンク、
羊、ラム、きつね、たぬき、イタチ、うさぎ、セーブル
、ラクーン、リス、・てん、等が挙げられ、特に高価な
毛皮原料となるミンク、セープル、キツネ、てんに適用
することができることは本発明の特徴の1つである。
本発明の塩素系有機溶剤洗浄における脱脂処理は塩素系
有機溶剤の液中で毛皮原料に繰返し圧縮作用、超音波作
用、泡の照射、或いは液流を与えて行い、毛及び皮と塩
素系有機溶剤とを物理的又は機械的に攪拌せしめ、両者
を充分に接触させることにより、脂肪分を溶出除去せし
めるのである。
有機溶剤の液中で毛皮原料に繰返し圧縮作用、超音波作
用、泡の照射、或いは液流を与えて行い、毛及び皮と塩
素系有機溶剤とを物理的又は機械的に攪拌せしめ、両者
を充分に接触させることにより、脂肪分を溶出除去せし
めるのである。
繰返し圧縮作用は多段ロールの間に毛皮を通したり、回
転ドラム中で塩素系有機溶剤と接触しなから毛皮が持エ
リ、途中で落下することによるいわゆるたたき効果を与
える処理方法であり、液流とは毛皮に塩素系有機溶剤を
噴射したり、液中で毛皮自身を動かす処理方法である。
転ドラム中で塩素系有機溶剤と接触しなから毛皮が持エ
リ、途中で落下することによるいわゆるたたき効果を与
える処理方法であり、液流とは毛皮に塩素系有機溶剤を
噴射したり、液中で毛皮自身を動かす処理方法である。
又、脱脂処理の温度は本発明の重要な条件であり、脱脂
処理、溶剤除去及び水戻しの処理温度は0℃乃至40℃
が望ましく、0℃以下であると毛皮原料中の水分等が氷
結し好ましくなく、40℃をこえると皮が硬くなり、又
水戻し性が悪くなる。
処理、溶剤除去及び水戻しの処理温度は0℃乃至40℃
が望ましく、0℃以下であると毛皮原料中の水分等が氷
結し好ましくなく、40℃をこえると皮が硬くなり、又
水戻し性が悪くなる。
さらに好ましくは溶剤の油脂性の溶解力、溶出速度を考
慮すると下限は10℃以上であり、又皮の柔軟性の点か
ら上限は35℃以下である。この様に溶剤の処理温度は
毛皮の品質に重大な影響を及ぼし、極力、低温で行うこ
とが望ましく、特に毛皮の種類により最適の処理温度範
囲があり、その具体例を動物名で示すと、ムートン20
〜35℃、ミンク20〜27℃、きつね20〜30℃、
が挙げられる。又、洗浄効果を考慮すると塩素系有機溶
剤の脱脂率は洗浄温度に比例して上Hするために毛皮に
損傷を勾えない限り比較的高温度で洗浄処理を行う方が
効率が良い。1例としてミンクの毛皮を1.1.1−)
リクロルエタンに30分間浸漬洗浄した時の脱脂率と洗
浄温度の関係を示すと第3図に示す通りである。
慮すると下限は10℃以上であり、又皮の柔軟性の点か
ら上限は35℃以下である。この様に溶剤の処理温度は
毛皮の品質に重大な影響を及ぼし、極力、低温で行うこ
とが望ましく、特に毛皮の種類により最適の処理温度範
囲があり、その具体例を動物名で示すと、ムートン20
〜35℃、ミンク20〜27℃、きつね20〜30℃、
が挙げられる。又、洗浄効果を考慮すると塩素系有機溶
剤の脱脂率は洗浄温度に比例して上Hするために毛皮に
損傷を勾えない限り比較的高温度で洗浄処理を行う方が
効率が良い。1例としてミンクの毛皮を1.1.1−)
リクロルエタンに30分間浸漬洗浄した時の脱脂率と洗
浄温度の関係を示すと第3図に示す通りである。
次に、本発明において塩素系有機溶剤で毛皮原料を脱脂
した場合、組部と皮部の脱脂速度が異り、組部の脱脂は
極〈短時間で行なわれるが、皮部は、組部よりも可成の
時間を要する。1例として羊の毛皮原拐料を20℃で、
l 、 l 、 l−)リクロルエタンに浸漬して洗浄
した時の脱脂率と洗浄時間のグラフ図を示すと第4図の
通りである。このように組部吉皮部の脱脂速度が異るた
めに皮部の脱脂を充分に行う為に長時間洗浄を行うと、
組部の脱脂過剰となり、毛のフェルト化等の問題を引起
し、又皮部の脱脂不足は前述のごとく水戻し不良や、な
めし後、伸びのない硬いかわになる。さらに地部(残存
脂肪)によりかわに1シミ」ができる。
した場合、組部と皮部の脱脂速度が異り、組部の脱脂は
極〈短時間で行なわれるが、皮部は、組部よりも可成の
時間を要する。1例として羊の毛皮原拐料を20℃で、
l 、 l 、 l−)リクロルエタンに浸漬して洗浄
した時の脱脂率と洗浄時間のグラフ図を示すと第4図の
通りである。このように組部吉皮部の脱脂速度が異るた
めに皮部の脱脂を充分に行う為に長時間洗浄を行うと、
組部の脱脂過剰となり、毛のフェルト化等の問題を引起
し、又皮部の脱脂不足は前述のごとく水戻し不良や、な
めし後、伸びのない硬いかわになる。さらに地部(残存
脂肪)によりかわに1シミ」ができる。
したがって、尼部と皮部の両者の洗浄条件を同時に満足
する最適の洗浄時間を各種の毛皮について選定すること
が望ましく、洗浄温度により変化するが通常の洗浄時間
は20分〜2時間であり、その具体例を示すと羊の毛皮
原料を20℃の1゜1.1− トリクロルエタンで洗
浄する場合、約2時間が最適である。第5図に羊の毛皮
原料を20℃の1 、1 、1−)リクロルエタンで洗
浄したときの脱脂率と洗浄時間の関係を示したグラフ図
を示すO 次に、塩素系有機溶剤で脱脂処理後、毛皮1皇料から溶
剤を乾燥除去する工程において乾燥温度は本発明の重要
な条件の1つであり、o’c乃至40℃が望ましい。0
℃以下では毛皮原料中の水分が氷結し好ましくなく、又
40℃をこえると皮は親水基の破壊を起し、脱水変性し
て吸水能力がなくなる。さらに脱水が進行すると、毛皮
の種類によってはぎんわれ現象がおこる。又、40℃を
こえた急激な乾燥は皮の硬化、収縮等を起す。
する最適の洗浄時間を各種の毛皮について選定すること
が望ましく、洗浄温度により変化するが通常の洗浄時間
は20分〜2時間であり、その具体例を示すと羊の毛皮
原料を20℃の1゜1.1− トリクロルエタンで洗
浄する場合、約2時間が最適である。第5図に羊の毛皮
原料を20℃の1 、1 、1−)リクロルエタンで洗
浄したときの脱脂率と洗浄時間の関係を示したグラフ図
を示すO 次に、塩素系有機溶剤で脱脂処理後、毛皮1皇料から溶
剤を乾燥除去する工程において乾燥温度は本発明の重要
な条件の1つであり、o’c乃至40℃が望ましい。0
℃以下では毛皮原料中の水分が氷結し好ましくなく、又
40℃をこえると皮は親水基の破壊を起し、脱水変性し
て吸水能力がなくなる。さらに脱水が進行すると、毛皮
の種類によってはぎんわれ現象がおこる。又、40℃を
こえた急激な乾燥は皮の硬化、収縮等を起す。
又、さらに望ましい乾燥liu’を度は20〜40’C
である。20℃未〆萬であると乾燥速度が遅く乾燥時間
が長くなり不経済である。毛皮の種類により最適の乾燥
高度範囲があり、その具体例を示すと毛皮用動物の中で
羊は20〜35℃、ミンクは20〜27℃、キラ4.2
0〜30℃が挙げられる。
である。20℃未〆萬であると乾燥速度が遅く乾燥時間
が長くなり不経済である。毛皮の種類により最適の乾燥
高度範囲があり、その具体例を示すと毛皮用動物の中で
羊は20〜35℃、ミンクは20〜27℃、キラ4.2
0〜30℃が挙げられる。
本発明の効果を列挙すると下記の通りである。
1)脱脂力の大きい塩素系有機溶剤を用いるために短時
間に均一に脱脂を行うことができ、そのため水戻し工程
において毛皮の内部への水の浸透が早く、かつ充分に行
われるので均一で水戻し性の優れた毛皮が得られる。
間に均一に脱脂を行うことができ、そのため水戻し工程
において毛皮の内部への水の浸透が早く、かつ充分に行
われるので均一で水戻し性の優れた毛皮が得られる。
2)脱脂が充分行われているので、地浦がしみ出ること
がない。
がない。
3)毛及び皮への影響が少なく、品質の良好な毛皮が得
られる。
られる。
4)水戻し過剰によるヘヤースリップがないので、徹底
的に水戻しが出来品質が向上する。
的に水戻しが出来品質が向上する。
”)’Z1時間で脱脂及び水戻しが均−且徹底的に出来
るので生産性が高く、品質が向上する。
るので生産性が高く、品質が向上する。
6)毛の染色性が優れ、均一にそまる。
7)なめし後の水乾燥の時間が大巾に短縮化できる0
8)脱脂−[程で水を使用しないため廃水が生じない。
次に、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
実施例−1
多数の孔を有する回転ドラム(直径1’O’50M×長
さ500m)の中に皮の銀面が褐色のミンク(種類サフ
ァイヤのオス)の原料麦を90匹投入した後、回転数3
5 rpmで回転させ、ドラム中へ20℃の1 、1
、1−1リクロルエタンをシャワーし、25分後シャワ
ーをとめてドラムの回転を35 Orpmに増して、綜
料毛から1 、1 、1−)リクロルエタンを絞り、つ
いで回転数を落してから25℃の空気で循環乾燥させた
後ミンクをとり出した。脱脂乾燥後のミンクはぎん面が
白くなり、さし毛はまっすぐの状態であった。このミン
ク毛皮を27℃の水中に12時間浸漬後、とり出して硬
さを調べたところ全数が非常にやわらかく、又水を充分
含んでいた。さらに明ばんなめし工程を通し、仕上げた
結果、柔軟性が大きく、毛抜けが少なく、モ並み毛のつ
やの良いミンクのし皮が出来た。このミンクで作ったコ
ートを1年間行用ないしは保存し、又その間ドライタ9
−リングを何回か行ったが、皮の変質、腐敗、柔軟性低
下等は見られなかった。
さ500m)の中に皮の銀面が褐色のミンク(種類サフ
ァイヤのオス)の原料麦を90匹投入した後、回転数3
5 rpmで回転させ、ドラム中へ20℃の1 、1
、1−1リクロルエタンをシャワーし、25分後シャワ
ーをとめてドラムの回転を35 Orpmに増して、綜
料毛から1 、1 、1−)リクロルエタンを絞り、つ
いで回転数を落してから25℃の空気で循環乾燥させた
後ミンクをとり出した。脱脂乾燥後のミンクはぎん面が
白くなり、さし毛はまっすぐの状態であった。このミン
ク毛皮を27℃の水中に12時間浸漬後、とり出して硬
さを調べたところ全数が非常にやわらかく、又水を充分
含んでいた。さらに明ばんなめし工程を通し、仕上げた
結果、柔軟性が大きく、毛抜けが少なく、モ並み毛のつ
やの良いミンクのし皮が出来た。このミンクで作ったコ
ートを1年間行用ないしは保存し、又その間ドライタ9
−リングを何回か行ったが、皮の変質、腐敗、柔軟性低
下等は見られなかった。
比較例1
実施例−1と同種のミンク原料麦を18℃の水、界面活
性剤の入った縦2mx横1.5 m x高さ15mのハ
スペル型洗浄槽に投入し、16時間水戻ししたのち、フ
レッシングを行ない、さらに水戻しを4時間かけて行な
った結果、全体的に実施例−1の場合よりも硬く、しか
も水の入りが悪い原料麦となって出てきた。その原料麦
を実施例−1と同じなめし工程を通し、仕上げた結果、
全体的ζこ柔軟性が劣り、又、90匹のうち11匹につ
いては若干の毛抜けが起り、又毛は顕微鏡写真でみると
いたんでいた。一方、処理後廃水が大量でてき、廃水処
理設備へ導入した。
性剤の入った縦2mx横1.5 m x高さ15mのハ
スペル型洗浄槽に投入し、16時間水戻ししたのち、フ
レッシングを行ない、さらに水戻しを4時間かけて行な
った結果、全体的に実施例−1の場合よりも硬く、しか
も水の入りが悪い原料麦となって出てきた。その原料麦
を実施例−1と同じなめし工程を通し、仕上げた結果、
全体的ζこ柔軟性が劣り、又、90匹のうち11匹につ
いては若干の毛抜けが起り、又毛は顕微鏡写真でみると
いたんでいた。一方、処理後廃水が大量でてき、廃水処
理設備へ導入した。
比較例2
実施例−1のl、 i 、 1− トリクロルエタンの
洗浄時の温度を43℃、乾燥時の温度を45“Cと変え
て同じようtこ処理し、水戻し工程を通したところ、全
体的に水の入りが悪いミンク原料麦が得られた。これを
実施例−1と同じようになめし工程及び仕上げを行なっ
たところ、硬く、伸びの少ないミンクが得られ、又さし
毛の先端がカールしていた。
洗浄時の温度を43℃、乾燥時の温度を45“Cと変え
て同じようtこ処理し、水戻し工程を通したところ、全
体的に水の入りが悪いミンク原料麦が得られた。これを
実施例−1と同じようになめし工程及び仕上げを行なっ
たところ、硬く、伸びの少ないミンクが得られ、又さし
毛の先端がカールしていた。
比較例3
実施例−1に於いて1,1.1−)!Jジクロルタンの
洗浄時の温度を一2℃にして洗浄し、又乾燥温度を一5
℃で実施したところ脱脂洗浄後ミンク毛皮が硬目になり
、又、乾燥時に溶剤を回収するコンデンサーに水が氷結
し、長時間運転が出来なかった。上記脱脂処理したミン
クを実施例−1と同じように水戻しを行ない、なめし工
程を通した結果、毛抜けがう<、又全体的に硬い上りと
なつた。
洗浄時の温度を一2℃にして洗浄し、又乾燥温度を一5
℃で実施したところ脱脂洗浄後ミンク毛皮が硬目になり
、又、乾燥時に溶剤を回収するコンデンサーに水が氷結
し、長時間運転が出来なかった。上記脱脂処理したミン
クを実施例−1と同じように水戻しを行ない、なめし工
程を通した結果、毛抜けがう<、又全体的に硬い上りと
なつた。
第1図は従来の方法の工程図、第2図は本発明の方法の
工程図、第3図はミンクの毛皮の洗浄温度と脱脂率を示
すグラフ図、第4図はムートンの上部と皮部の洗浄時間
と脱脂率を示すグラフ図、第5図はムートンの毛皮の洗
浄時間と脱脂率を示すグラフ図である。 出願人 旭ダウ株式会社 ニテロ毛皮株式会社 代 理 人 豊 1) 善 雄第3
図 箆4図
工程図、第3図はミンクの毛皮の洗浄温度と脱脂率を示
すグラフ図、第4図はムートンの上部と皮部の洗浄時間
と脱脂率を示すグラフ図、第5図はムートンの毛皮の洗
浄時間と脱脂率を示すグラフ図である。 出願人 旭ダウ株式会社 ニテロ毛皮株式会社 代 理 人 豊 1) 善 雄第3
図 箆4図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1)なめし処理する前の毛皮原料を処理温度0℃乃至4
0℃において、塩素系有機溶剤で脱脂処理し5次いで該
毛皮原料より塩素系有機溶剤を除去した後、水戻しする
ことを特徴とする毛皮原料の処理方法。 2)塩素系有機溶剤の中で毛皮原料に繰返し圧縮作用、
超音波作用、泡の照射、或いは液流を与えて脱脂処理を
行う特許請求の範囲第1項記載の毛皮原料の処理方法。 3)毛皮原料がミンク、羊、ラム、きつね、たぬき、イ
タチ、うさぎ、セープル、又はラクーンの毛皮である特
許請求の範囲第1項記載の毛皮原料の処理方法。 4)塩素系有機溶剤が’l’l’ )!Jジクロルタ
ン、パークロルエチレン、)!、1クロルエチレン、塩
化メチレン、1,1.2−)リクロルーl、2.zmト
リフロルエタンカラする群から選ばれた少くとも1種以
上からなる特許請求の範囲第1項記載の毛皮原料の′処
理方法0
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15016082A JPS5941399A (ja) | 1982-08-31 | 1982-08-31 | 毛皮原料の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15016082A JPS5941399A (ja) | 1982-08-31 | 1982-08-31 | 毛皮原料の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5941399A true JPS5941399A (ja) | 1984-03-07 |
JPS6122000B2 JPS6122000B2 (ja) | 1986-05-29 |
Family
ID=15490810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15016082A Granted JPS5941399A (ja) | 1982-08-31 | 1982-08-31 | 毛皮原料の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5941399A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514775A (ja) * | 2004-09-30 | 2008-05-08 | サントーリ,アルベルト | 動物の皮の化学的処理 |
JP2010100750A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Shoji Okuumi | 皮なめしの前処理方法及び皮なめし方法 |
CN103103296A (zh) * | 2012-11-09 | 2013-05-15 | 际华三五一五皮革皮鞋有限公司 | 提高皮革撕裂强度的方法 |
CN105648123A (zh) * | 2016-01-26 | 2016-06-08 | 浙江中辉皮草有限公司 | 一种水貂仿黄金貂的生产工艺 |
-
1982
- 1982-08-31 JP JP15016082A patent/JPS5941399A/ja active Granted
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514775A (ja) * | 2004-09-30 | 2008-05-08 | サントーリ,アルベルト | 動物の皮の化学的処理 |
JP2010100750A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Shoji Okuumi | 皮なめしの前処理方法及び皮なめし方法 |
CN103103296A (zh) * | 2012-11-09 | 2013-05-15 | 际华三五一五皮革皮鞋有限公司 | 提高皮革撕裂强度的方法 |
CN105648123A (zh) * | 2016-01-26 | 2016-06-08 | 浙江中辉皮草有限公司 | 一种水貂仿黄金貂的生产工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6122000B2 (ja) | 1986-05-29 |
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