JPS5941046Y2 - 木材の皮剥装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、主としてバルブ原料に使用される丸太材で
あを木材の皮を剥ぐ装置に関する。

本考案者は、第１図に示す構造の皮剥装置を開発した。

この皮剥装置は、円筒状の収納部材１に原木２を入れ、
これを駆動軸３に固定された皮剥アーム４で擦って皮剥
するもので、これまでの装置に比べて、原木を効率よく
迅速に皮剥でき、また、木材に与える衝撃を少なく、原
木を損傷なく皮剥できる特徴を備える。

しかしながら、この構造の皮剥装置は、皮剥効果を高め
る目的で、皮剥アーム４の先端を長くして、皮剥アーム
４が収納部材１内に侵入する侵入深さを深くすると、弾
性体であるコイルスプリング５の伸縮量が大きくなり、
コイルスプリング５が破損したり、あるいは脱落する欠
点があった。

この瓢皮剥アーム４を一定以上に深く収納部材１内に侵
入できず、コイルスプリング４の衝撃を少なくして、皮
剥効果を高く設計するのが著しく困難であった。

第１図の皮剥装置に於て、皮剥効果を高めてコイルスプ
リングの衝撃を少なくする為には、皮剥アームが原木を
擦る時間を長くすると共に、コイルスプリングの最大収
縮量を少なくするという相反する特性を満足しなげれば
ならない。

この考案はこのことを実現することを目的に開発された
もので、この考案の重要な目的は、前述の皮剥装置の欠
点を除去し、コイルスプリングの破損と脱落とを防止し
て皮剥効果を向上できる皮剥装置を提供するにある。

以下・この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図および第３図に示す皮剥装置は、所要量の木材が
入れられる細長中空部を有する円筒状の収納部材１と、
この収納部材１の下方に配設されて、収納部材内の木材
の皮剥手段とを備える・皮剥手段は、収納部材と平行に
両端が軸受を介してフレームに取り付けられた駆動軸３
と、この駆動軸３に取り付げられた皮剥アーム４とを備
える。

収納部材１は、駆動軸３が回転されることにより、皮剥
アーム４が侵入路６から収納部材１内に侵入して収納部
材内の木材表面を叩くように、下部に横向きの侵入路６
が開口されており、一端から供給された木材が他端に送
り出されるように、一端開口の円筒状に形成され、かつ
、皮剥アーム４に押し上げられることによって、第２図
に示すように、木材が収納部材内面に沿って回され、こ
れによってより効果的に皮剥されるように、内面に皮剥
凸起７が固定されており、更に、収納部材内で運動され
ることによって木材が出口に送られるように、木材の移
送方向に向って、例えば数度下り勾配に傾斜されている
。

収納部材１の内側底部には、上面が中央凸の円弧状をな
す枕材８が固定され、この枕材８によって、収納部材１
底部内面の横断面形状が中央凸に形成されている。

枕材８は、第２図と第４図とに示すように、横方向に延
長して開口された、皮剥アーム４の侵入路６の中間に固
定されている。

枕材８の最も好ましい上縁の形状は、第２図に示すよう
に、皮剥アーム４先端の移動軌跡からほぼ一定の間隔を
なす円弧状に形成される。

本願考案者の実験では、円弧状の枕材８上縁と皮剥アー
ム４先端の移動軌跡との間隔は、好ましくは４０−１８
０肋枕材中央の高さは４０〜１５０藺であった。

皮剥アーム４は、駆動軸３が回転することによって・収
納部材１内に侵入して木材を擦って皮を剥ぐように、駆
動軸３と直交する面内、第２図において紙面に平行な面
内において回動自在に、端が駆動軸の中心から半径方向
に離れた個所に枢着されており、その全長は、駆動軸３
回転時に、収納部材１の底部内面から内部に突出して木
材を擦る長さに決定される。

皮剥アーム４は、自由に回動しないように＼中間に弾性
体であるコイルスプリング５が連結されて、コイルスプ
リング５の他端は駆動軸３に連結されている。

皮剥アーム４は、より効率よく木材の皮が剥げるように
、第２図に示す如く、比較的狭い間隔で駆動軸３と平行
に複数本が並設され、かつ、駆動軸３がバランスして回
転できるように、なるべ（は、第２図に示すように、駆
動軸３の中心を点対称として、その両側に２列配設され
るのがよい。

駆動軸３は、一般的には３０〜２００ＲＰＭ。

好ましくは６０〜１１００ＲＰ回転される。

この回転数においては、皮剥アーム４は、木材表面を擦
る状態で木の皮を剥ぐ。

よって第２図に示すように、皮剥アーム４の木材擦り面
を、中央凸に湾曲させると共に、山形の凹凸を形成して
、皮剥効果を高めることが可能である。

コイルスプリング５は、皮剥アーム４に力が作用しない
状態、即ち、木材で押される力が作用しない状態で、皮
剥アーム４の先端部を収納部材１内に押し込み、かつ、
駆動軸３が回転して、皮剥アーム４先端部が木材を擦る
状態において、皮剥アーム４の先端部が木材の皮を最も
効果的に剥ぐ弾性係数に決定される。

コイルスプリング５の端部は、皮剥アーム４と駆動軸３
とに抜げない状態で連結固定される。

このように構成された木材の皮剥装置は、駆動軸３がモ
ータで回転されると、皮剥アーム４の先端部が侵入路６
かも収納部材１内に侵入し、ここに入れられた木材の表
面を擦って皮を剥ぐ。

皮剥アーム４を押圧するコイルスプリング５は、使用中
に外れることがある。

このことは第２図に示すように、コイルスプリング５の
中心にロット９を挿通することで解消できる。

ロッド９は、一端が皮剥アーム４に連結され、他端が基
台１０に穿設された貫通孔１１に出入自在に挿通される
。

前記の如く構成された木材の皮剥装置は、収納部材の底
部内面が中央凸に形成されると共に、皮剥アームの先端
が、この収納部材底部内面から内部に突出して原木を擦
る長さに決定されている。

即ち、従来の皮剥装置に比べて、皮剥アームの先端を長
くしてこれをより深く収納部材内に侵入でき、これによ
って原木を擦る時間が長くできて皮剥効果を向上させる
。

更に、皮剥アームが侵入する収納部材の底部は、中央臼
に形成されているので、皮剥アームが深く侵入するにも
かかわらず、皮剥アームの先端と収納部材底部内面との
距離が短かくなり、皮剥アームが原木に押されて後退す
る後退角が減少し、即ち皮剥アームを保持する弾性体の
変位量が少なくなり、弾性体への衝撃が少なくなってこ
れの搬送や離脱を防止できる卓効を実現する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の皮剥装置の断面図、第２図ないし第３図
はこの考案の一実施例を示す皮剥装置の断面図および側
面図、第４図は収納部材の水平断面図である。 １・・・・・・収納部材、２・・・・・・原木、３・・
・・・・駆動軸、４・・・・・・皮剥アーム、５・・・
・・・コイルスプリング、６・・・・・・侵入路、７・
・・・・・皮剥凸起、８・・・・・・枕材、９・・・・
・・ロッド、１０・・・・・・基台、１１・・・・・・
貫通孔。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）斬要量の木材が入れられる細長中空部を有する木
   材の収納部材と、この収納部材内の木材表面の皮を剥ぐ
   皮剥手段とを備え、皮剥手段は、収納部材の下方に並設
   された駆動軸と、この駆動軸と直交する面内で所要角回
   転自在に、駆動軸に所定の間隔で並べられて互いに並行
   に一端が枢着された複数個の皮剥アームとを有し、収納
   部材の下部には、横方向に皮剥アームの侵入路が開口さ
   れており、皮剥アームは、駆動軸が回転されることによ
   り、これが侵入路から収納部材内に侵入して収納部材内
   の木材表面に擦る長さに構成されており、駆動軸への枢
   着個所から離れた個所が弾性体を介して駆動軸に連結さ
   れており、駆動軸が回転することによって、弾性体の弾
   力性を介して皮剥アームが収納部材の木材表向に押し付
   けられ、これが木材表面を擦って木材の皮を剥ぐように
   構成された木材の皮剥装置に於いて、収納部材底部内面
   の横断面形状が、中央凸に形成されると共に、皮剥アー
   ムの先端が、この収納部材底部内面から収納部材内に突
   出する長さを有することを特徴とする木材の皮剥装置。
2. （２）収納部材が円筒形で、底部に、上面が中央凸の円
   弧状をなす枕材が固定されて底部内面が中央凸に形成さ
   れている実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の木材
   の皮剥装置。
3. （３） 弾性体力コイルスプリングで・このコイルス
   プリングは一端が皮剥アームに、他の一端が駆動軸に連
   結されている実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の
   木材の皮剥装置。
4. （４）皮剥アームの木材擦り面が中央凸に湾曲されてい
   る実用新案登録請求の範囲第＋１項記載の木材の皮剥装
   置。