JPS5938939B2 - ジメチルホルムアミド脱水精製法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は重合体のアセトン又は醋酸エチル等の溶液を含
むジメチルホルムアミド水溶液の脱水精製法に関するも
のである。

従来は、斯の如きジメチルホルムアミド水溶液を第２図
に示す蒸留塔丁の中間部に管５’を経て供給し、塔底り
ボイラ３’で発生した熱量を以て操作し、精留液を管７
’により排出すると共に塔内で発生した水蒸気及び夾雑
する重合体溶液の蒸気を集め凝縮器２’で凝縮させ、そ
の一部分を６’を経て排出すると共に、残余を塔１’の
上部へ還流させたの 。

であるが、これによると原料液が塔内で熱処理される時
間が長いため、元々熱に対して不安定な原料液が熱分解
し、ギ酸を発生する欠点がある。そしてギ酸の混入量の
増加によりそれが触媒として作用し原料液の熱分解を促
進せしめるので、製品とする場合このギ酸の除去が困難
となるのみならず、製品の収量も低下し、且、蒸留塔、
りボイラ、タンク等々を腐蝕させる原因となる。更に、
塔底りボイラ３’には多量の液が導入されるので、それ
を加熱して塔に必要な蒸気を発生させるための熱量も大
とならざるを得ない。本発明はこれら従来法の欠点を除
去すべく案出されたもので、これによると重合体のアセ
トン又は醋酸エチル等の溶液を含む原料ジメチルホルム
アミド水溶液（濃度５〜５０％）を、第１図に示す蒸留
塔１に管５を経て供給し、該供給部に設けた中間りボイ
ラ４で加熱し重合体溶液の全部及び水の大部分を蒸発さ
せ、塔内に於て原料液供給部より下方の回収部に流下す
る液量を大きく減退させ、塔底りボイラ３に必要な熱量
を減少させる。

これにより明かな如く、原料液の塔内に於ける滞留時間
は大巾に短縮され、ジメチルホルムアミドの熱分解が防
止でき且製品の収量を増大させると云う大なる効果が本
発明により達成される。実験による数値を次表に示す。
第１表 本発明方法

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法、第２図は従来法のそれぞれの実施
のための概念図である。 １，１′−・・・・一蒸留塔、２，２″−・・・・・凝
縮器、３，３′・・・・・・塔底りボイラ、４・・・・
・・中間りボイラ、５，５′・・−・・・原料供給管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 重合体のアセトン又は醋酸エチル等の溶液を含むジ
   メチルホルムアミド水溶液を蒸留塔に供給し、この供給
   部に設けた中間リボイラで前記重合体溶液の全部及び大
   部分の水を蒸発させ、残余のジメチルホルムアミド水溶
   液を塔底に設けた塔底リボイラで加熱するジメチルホル
   ムアミド水溶液の脱水精製法。