JPS5938068B2 - 耐摩耗性.耐食性.耐割れ性のすぐれた熱延テ−ブルロ−ラ−用複合ロ−ルの製造方法 - Google Patents

耐摩耗性.耐食性.耐割れ性のすぐれた熱延テ−ブルロ−ラ−用複合ロ−ルの製造方法

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JPS5938068B2
JPS5938068B2 JP52021002A JP2100277A JPS5938068B2 JP S5938068 B2 JPS5938068 B2 JP S5938068B2 JP 52021002 A JP52021002 A JP 52021002A JP 2100277 A JP2100277 A JP 2100277A JP S5938068 B2 JPS5938068 B2 JP S5938068B2
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resistance
composite roll
steel
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hot
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直也 伊東
耕 田島
勝 丸山
克男 山崎
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Nippon Stainless Steel Co Ltd
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Nippon Stainless Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱間圧延機用テーブルローラー(以下熱延テー
ブルローラーと称する)用複合ロールとして耐摩耗性、
耐クラツク性、耐食性に優れた性質を示すものを経済的
に製造する方法に関するものである。
周知のように熱延テーブルローラーは熱延材の高速搬送
の役割をもつと同時に通常熱延材の品質管理上使用する
冷却水により冷却されているため、一般に次の特性が要
求される。
すなわち、(1)高温の熱延材が高速で搬送されるため
高硬度を有し、耐摩耗性が維持されること。
(2)熱延材の高速搬送中に冷却水で冷却されるため、
冷却水に対し耐食性を有すること。
(3)繰返し加熱により表面に亀裂が発生しないことお
よび亀裂が生じても深く進行しないこと。
(4)上記3つの性質の劣化によってローラー表面に肌
荒れを生じ、これが焼付きの発生につながるため、この
抵抗性を有すること、などが必要である。
従来、熱延テーブルローラーとしては低合金鋼、アシキ
ュラー鋳鉄製ローラーおよびハードフェーシングローラ
ーなどが多用されているが、これらの材質にはそれぞれ
一長一短がある。
例えば低合金鋼およびアシキュラー鋳鉄製ローラーは硬
さが低いため耐摩耗性が劣り、冷却水に対する耐食性が
低い。
−力、ハードフェーシング爾−ラーは硬質部の肉厚が薄
いという不利な点がある。
このように現在実用されている熱延テーブルローラーに
は前述の必要特性を充分に満たしているものは見当らな
い。
本発明はこのような各種要求を満たし、苛酷な使用条件
に充分に耐える熱延テーブルローラーとして好適な遠心
鋳造製複合ロールを提供するものである。
本発明者らは上述のような品質が要求される熱延テーブ
ルローラーとしては外層と内層を異なる材料にて構成さ
れる複合ロールが好適であると考え、外層には高炭素ク
ロムステンレス鋼を、内層には靭性の高い炭素鋼又は合
金鋼を選び、両層の境界面を冶金学的に溶融結合させた
複合ロールを試作し熱延テーブルローラーとしての適性
を調査したが、その結果、外層としては耐食性、耐摩耗
性および加熱、冷却繰返しによる亀裂発生に対する抵抗
性の優れている化学組成としてC0,60〜1.20係
、Cr ] 4.0〜18.0%、Mo 0.2〜1.
0係、Niく0.40%、Co O,5〜2.0 %を
含有する合金鋼が好適であり、また内層としては焼入れ
処理で硬化しないか又は焼入硬化性が低く、かつ靭性、
切削性を有し、低価格であり、而も外層の合金と界面で
冶金学的に融合してもその部分で硬さ、靭性などに著し
い性質変化を起しにくい性質を有するものとして低炭素
普通鋼又は低合金鋼、例えばC0,09〜0.20%、
Si0.35%以下、Mn0.5係以下、Po、035
%以下、80.035係以下、Cr O,55〜1.5
0 %、残部Feより成るりtjム鋼又LtCo、o
8〜0.16%、S i 0.35 %以下、Mn 0
.6〜0.9 %、Po、06%以下、80.05%以
下、残部Feより成るマンガン鋼が好適であることを見
い出しかつこれが製造に当っては遠心鋳造によるのが簡
単かつ廉価であり、而も両層の境界面の冶金学的結合を
良好ならしめ得ることを知見した。
以下、複合ロール外層の化学成分として上述の範囲のも
のが熱延テーブルローラーとして要求される諸性質を最
もよべ満たしていることを確めた試験結果について述べ
る。
試験に用いた鋳鋼試料の化学成分は第1表に示す通りで
ある。
これらの鋳造供試材の硬化熱処理後の硬さを上記第2−
表に示す。
比較材//6.2を除けば、全鋼種ともHV600以上
の硬さを示しており、熱延テーブルローラーとして必要
な硬さを有しているということができる。
次に上記合金鋼と軟鋼とを一定条件で動的に接触させた
ときの摩耗減量を求めた結果を下記第3表に示す。
摩耗試験は摩擦速度1.35m/sec摩擦距離200
m、負荷応力kg/critの条件で行なった。
上表より明らかなように、比較例/i62を除けば、い
ずれも耐摩耗性は優れている。
/if;、2鋼は析出硬化型ステンレス鋼であり、耐食
性の優れたステンレス鋼であるが、/I61鋼および本
発明に用いる鋼に比較すると摩耗量は一桁高い値を示し
ている。
テーブルローラーは熱延鋼板の搬送中、常時水冷される
場合あるいは搬送終了後に水冷される場合など種々の条
件で加熱、冷却が繰返されるが、このような使用条件下
では硬さが高く耐摩耗性の良好な鋼はど亀裂を生ずる可
能性がある。
供試材より外径30mm、内径15罷(肉厚7.5 m
rn )長さ50mmの筒状試片を削り出し、300〜
500°Cの温度で30分加熱後水冷の処理を繰返し行
なって亀裂感受性を調べた結果を下記第4表に示す。
上表より明らかなように、400℃以下の温度に加熱し
た場合には鋼種間に差は認められないが、加熱温度が5
00℃となると鋼種間に明瞭な差が現われ、比較例及び
参考例は4回以下の繰返し加熱、冷却回数で割れを生じ
たのに対し、本発明においては30回以内では割れを生
じていない。
C。約1係を含有する鋼種/164及び/I67は10
0回の加熱冷却回数でも割れを生ぜず、極めて優れた耐
割れ性を有している。
本発明におけるローラー外層の成分を限定した理由につ
いて以下に述べる。
CはCr、Moと結合して炭化物を形成し耐摩耗性に有
効であるが、0.60%未満では炭化物の量が少なく耐
摩耗性が劣り、1.20%を超えると巨大な炭化物が多
くなり、耐摩耗性の効果が減少し鋳造割れの発生につな
がるので0.60〜1.20 %とする。
Siは(1)合金溶製時の脱酸作用、(2)鋳造時の湯
流れ性、(3)耐酸化性などの事項を考慮に入れ、通常
この種合金に含有されている1、oo%未満とする。
Mnは合金溶製時の脱酸作用に重点をおいて2.00%
以下とする。
Crは表面不働態化被膜形成に有効であり、耐食性、耐
酸化性を向上し、耐摩耗性の向上に有効であるが、14
%未満ではCとの結合によりCr炭化物の生成により素
地中のCr濃度が低下し、耐食性、耐酸化性を低下させ
、1s、o%を超えると材料の脆化が著しくなるので1
4.0〜18.0%とする。
Niは合金の加熱変態点、冷却変態点ともに低下させ、
残留オーステナイトを生じ、焼鈍硬度を増大し、切削加
工性を劣化するため極力少ないことが望ましいが、この
種合金に不純物として含有される0、40係以下とする
MoはCと結合して炭化物を形成して耐摩耗性を向上し
耐食性の向上に有効であるが、1.o%以上になると高
価になるので0.2〜1.0%とする。
Coは素地を強化し、耐クラツク性の向上に有効であり
、0.5%未満では効果がなく、2係を超えるとその効
果が減少するので0.5〜2.0%とする。
また内層としては焼入れ処理でも硬化せず、靭性、切削
性を有し、かつ前記外層合金鋼と冶金的に融合しても、
その界面で硬さ、靭性に著しい変化を起し難いものが好
適であることは前述の通りであるが、これがためには下
表に示す如き炭素含有量が0.30%以下の靭性の高い
低炭素普通鋼又は合金鋼が好適である。
次に′本発明の実施例を示す。
遠心鋳造法により、先ず外層として前記第1表/I64
の成分を有する合金鋼を鋳込み、続いてその内面が凝固
する前に前記第5表/161の化学成分を有する低炭素
鋼を鋳込み、両者と冶金学的に結合させて複合ロールを
溶製した。
これ、本り00℃×4hr焼鈍炉冷した後、両端にシキ
フトを溶接により取付けた後1.010℃X2hr空冷
の焼入れ処理、250℃X4hr空冷の焼戻し処理を行
ない、内外面を所定寸法に仕上げ加工を施したものを、
熱延テーブルローラーとして約1年間使用した後の状況
を下記に示す。
(1)耐食性: 冷却水に対し耐食性は充分であり、外表面は研磨仕上げ
の光沢状態を保持していた。
一方従来の低合金鋼製ロールは短期間で全面発銹変色し
スケールにて覆われた。
(2)耐摩耗性: 摩耗量は極めて少なく、外径寸法の減少は0.01〜0
.008mm7月程度であり耐摩耗性は完全であったが
従来の低合金鋼製ロールの場合は1〜2mm1月であり
本発明ロールに比較すれば著しく劣る。
(3)焼付き: 1年後全く認められない。
以上の通りであるから、本発明により製造される複合ロ
ールの性能は極めて優れており、鋼材の熱間圧延用とし
て極めて好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 遠心鋳造により熱延テーブルローラー用複合ロール
    を製造するに当り、重量でC0,60〜1.20係、s
    il、oo%未満、Mn <2.00 %、Cr l
    4.0〜]8.0%、Mo 0.2〜1.0 %、Ni
    く0.40%、およびCo0.5〜2.0係を含有する
    合金鋼溶湯を外層として鋳込み、同外層の内面が一部未
    凝固の間に靭性の高い炭素鋼又は合金鋼を内層として鋳
    込み、この両者を一体化することを特徴とする耐摩耗性
    、耐食性及び耐割れ性のすぐれた熱延テーブルローラ用
    複合ロールの製造方法。
JP52021002A 1977-02-28 1977-02-28 耐摩耗性.耐食性.耐割れ性のすぐれた熱延テ−ブルロ−ラ−用複合ロ−ルの製造方法 Expired JPS5938068B2 (ja)

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