JPS5937971B2 - 歯科機械のタ−ビンエルボ頭部へのタ−ビン組込具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、歯科機械のタービンエルボの頭部に挿入さ
れるタービン組込具に関するものである。

このタービン組込具は、タービンブレードを備えた回転
軸を有しており、その軸の一端は歯科工具、例えばドリ
ルが取り付けられるように形成され、他端は頭部ハウジ
ングにねじ締めされたキャップに、ベアリングによって
回転自在に支持されている。

このタイプのタービン組込具は、組込具自体あるいはそ
のコンポーネントに何か故障が生じた場合、キャップの
ねじをゆるめて、タービン組込具全体ヲタービンエルボ
の頭部ノ・ウジングから簡単に取り外すことができ、新
しいタービン組込具と取り換えることができるので、歯
科医あるいはその助手がそのような故障な稈易に修理す
ることができる。

従来よく知られているこのタイプのタービン組込具は、
頭部ハウジング内に挿入されていないときには、タービ
ンブレードはもちろんのこと、工具を駆動する軸および
その軸を支持するベアリングも露出することになるので
、そのような露出した傷つきやすい部品を頭部ノ・ウジ
ング内に組み付ける前の、例えば輸送時等における損傷
から保護するために、％別の保護キャップが必要であっ
た。

更に、露出した部品が軸の横方向に突出しているため、
頭部ハウジングへの挿入も難しく、したがってそのよう
に挿入するとき頭部ノ・ウジングの壁に衝突し損傷する
可能性もあった。

このような損傷によって、ときとしてはタービン組込具
全体が使用できないものとなることがある。

また、軸の工具取付部分を与える支持部材と頭部ノ・ウ
ジングの壁とが衝突することによって、その支持部材が
変形し、その回転軸に対する整合性が変わって整合しな
くなることがある。

その結果、タービン組込具の回転性が悪くなり、寿命が
短（なる。

オーストリア特許第２３５４６６号によるタービン組込
具は、一つの支持部材が工具取付部分から離れた位置で
軸に配置されており、タービンブレードがそれぞれのリ
ング状ハウジングに囲まれている。

しかし、この組込具においても軸の工具取付部分を支持
する支持部材、あるいは工具取付側に位置する支持部材
は露出しているので、上述と同様の欠点がある。

また、上述のようにリング状ハウジングを用いる結果と
して、タービン組込具は工具取付部分から離れた側の端
面が開口することになるので、タービン組込具を頭部ハ
ウジング内に挿入したときハウジングの頂部にねじ締め
される特別なカバーが必要となる。

したがってタービン組込具は軸方向に固定されることに
なる。

その結果、タービン組込具のコンポーネントは整合しな
（なる。

更に、特別なカバーにより閉じるので、頭部−・ウジン
グの高さが比較的大きくなり、患者の口の中で取り扱う
のが困難となる。

また、そのような特別なカバーは失ってしまう恐れがあ
る。

更に、ドイツの追加の特許（ＰｒｏｓｅｃｕｔｅｄＰａ
ｔｅｎｔ ）第１０６１０６３号によるタービン組込具
が知られている。

これは、回転軸とその支持部材とが、頭部ハウジングに
ねじ締めされるキャップ内に配置されているもので、そ
のキャップには歯科工具が通り得る開口が形成されてい
る。

このものにおいては、タービンブレードは工具から離れ
た位置の回転軸部分に設けられているが、やはり輸送時
あるいは頭部ノ・ウジング内へのタービン組込具の挿入
時に損傷を受ける恐れがある。

またタービンブレードを他物との衝突から保護するため
に、例えば実開昭４９−８８５９８号公報に示されるよ
うにタービン組込具に、タービンブレードを囲繞する保
護スリーブを設けたものが知うれているが、このもので
は、上記保護スリーブと、それをタービンエルボの頭部
ノ・ウジング内周壁に固定するためのキャップとが別部
品であり、■組立に際しては保護スリーブの上記バウシ
ング内周壁への嵌合操作と、キャップのハウジング開口
縁への螺着操作とを別々に行なわなければならず、作業
が面倒で能率が悪い、■前記キャップ及び保護スリーブ
は、それらをエルボ頭部ノ・ウジングより取外した状態
では互いに分離独立していて、それらを１個のユニット
体として取扱うことができないため、部品管理が面倒で
ある、等の欠点がある。

本発明は、従来のものの前記恐れ、欠点をすべて解消し
得る、構造簡単な歯科機械のタービンエルボ頭部へのタ
ービン組込具を提供することを目的とし、その特徴は、
タービンエルボの頭部ノ・ウジングに着脱可能に装着さ
れるタービン組込具において、一端部に歯科工具が取付
けられ、外周には多数のタービンブレードが固設される
回転軸と；前記タービンブレードを囲繞すると共に前記
頭部ハウジングの内周壁に嵌挿され、外周壁にはタービ
ンブレード駆動用圧縮空気の通路となる開孔を穿設した
保護スリーブと；この保護スリーブ内に前記回転軸の一
端部を回転自在に連結支持する第１の支持部材と；前記
頭部ハウジングの内周壁に螺合される、前記保護スリー
ブに対して相対回転可能なキャップと：このキャップ内
に前記回転軸の他端部を回転自在に連結支持する第２の
支持部材と：を少な（とも備え、前記保護スリーブと前
記頭部・・ウジング内周壁との嵌合面間には、該内周壁
に開口するタービンエルボの圧縮空気供給孔に前記開孔
が略一致するように保護スリーブの該内周壁に対する相
対回転を規制する回転規制手段が設けられる点にある。

この発明は、そのいろいろな観点から見た図である添附
図面によってよりよ（理解されよう。

第１図に示される歯科機械のタービンエルボ１は、その
左側に図示されているように、頭部ハウジング２を備え
ており、タービン組込具３がそのハウジング２内に挿入
できるようになっている。

タービン組込具３は、第４図に示されているように、回
転軸４を有し、この回転軸４は、その長さの約１／３の
幅を有する多数のタービンブレード５を備えている。

第４図に示されている回転軸４の下端部分６には、図示
されていないが例えばドリルのような歯科工具の軸を挿
入するための開孔７が形成されている。

この開孔７は、前記工具の軸を取り付けるための空所８
への挿入孔として設けられている。

空所８内には、前記工具の軸を固定するための留め金９
ａを有するコレット９が配置されている。

回転軸４は、ねじ切りされたキャップ１１内において、
支持部材２１により回転自在に支持されている。

この支持部材２１としてはボールベアリング２０が用い
られている。

ねじ切りされたキャップ１１は、頭部ハウジング２にね
じ締めできるようになっている。

キャップ１１には外側にねじ１２が形成され、頭部ハウ
ジング２には内側にねじ１３が形成されていて、第１図
および第２図からもまた理解されるように、キャップ１
１のねじ１２がハウジング２のねじ１３にねじ締めされ
るようになっている。

タービンブレード５と、それに接続する回転軸４の下方
すなわち工具駆動端部分６とは保護スリーブ１４に囲ま
れている。

回転軸４の工具駆動端部分６ば、この保護スリーブ１４
の内部で、支持部材１６として用いられているボールベ
アリング１５によって支持されている。

保護スリーブ１４には、タービンを駆動するために圧縮
空気を導入する開孔１７が形成されている。

ねじ切りされたキャップ１１のリング状端面１８と、キ
ャップ１１に面する保護スリーブ１４のリング状端面１
９とは互いに接している。

支持部材２１と回転軸４を囲む保護キャップ１１の壁と
の間および支持部材１６と保護スリーブ１４との間には
、それぞれ弾性接合部材２２が設けられている。

この接合部材２２は、それぞれゴムのような合成材料製
のＯリング２３からなっている。

更に第４図を参照すると、ねじ切りされたキャップ１１
のリング状端面１８および保護スリーブ１４の下方のリ
ング状端面２４には、それぞれ内方に向か５ ＋、１ン
グ状突出部２５，２６が設けられている。

この突出部２６は、工具側に面する端面２４からやや離
れた位置に形成されている。

それぞれのＯリング２３は、軸方向に見てタービンブレ
ード５側において、突出部２５，２６とそれぞれ接して
いる。

ねじ切りされたキャップ１１には、内方に向か５ ＋、
１ング状突出部２５からやや離れた位置に、更に第２の
内方に向かうリング状突出部２γが形成されており、Ｏ
リング２３が軸方向に見てタービンブレード５から離れ
た側においてこの突出部２７と接している。

ねじ切りされたキャップ１１の第２の突出部２７は、ま
た第５図に示されているように、キャップ１１０頂板２
８によって形成することもできる。

それぞれのボールベアリング１５，２０の外側リング２
９には、タービンブレード５に面する端部からやや離れ
た位置に、それぞれ外方に向かう突出部３１が形成され
ており、それぞれのＯリング２３が、軸方向に見てター
ビンブレード５から離れた側において、これらの突出部
３１と接している。

保護スリーブ１４には、外方突出片あるいは突出部材３
２が形成されており、この突出片あるいは突出部材３２
は、第１図に最もよく示されているような頭部ハウジン
グ２の内壁に形成された対応する溝３３に係合するよう
になっている。

このように突出部材３２が溝３３に係合した場合には、
エルボ１の圧縮空気供給孔３５のオリフィス３４が保護
スリーブ１４の開孔１７と整合するようになっている。

而して前記突出部材３２及び溝３３は、本発明の回転規
制手段を構成している。

保護スリーブ１４には、図示されていないが、更にター
ビン排気を排出するための開孔が形成されている。

この開孔は、開孔１７に対して例えば１２０°の角度だ
け離して設けられる。

タービン排気は、また、ボールベアリング１５，２０お
よびねじ切りされたキャップ１１０頂板２８に形成され
た開孔３６を通して排出させることもできる。

この開孔３６は工具を押し出すためのピンを挿入するた
めに形成されているものである。

第１図に最もよく示されているように、頭部ハウジング
２の底板３７には開孔３８が形成されていて、回転軸４
の下端部分６の工具駆動端３９が通るようになっている
。

以上、この発明の最適の実施例と考えるものを示したが
、特許請求の範囲内で修正し得ることは明らかである。

以上のように本発明によれば、タービンエルボの頭部ハ
ウジングに着脱可能に装着されるタービン組込具におい
て、一端部に歯科工具が取付けられ、外周には多数のタ
ービンブレードが固設される回転軸と、前記タービンブ
レードを囲繞すると共に前記頭部ハウジングの内周壁に
嵌挿され、外周壁にはタービンブレード駆動用圧縮空気
の通路となる開孔を穿設した保護スリーブと；この保護
スリーブ内に前記回転軸の一端部を回転自在に連結支持
する第１の支持部材と：前記頭部ハウジングの内周壁に
螺合される、前記保護スリーブに対して相対回転可能な
キャップと；このキャップ内に前記回転軸の他端部を回
転自在に連結支持する第２の支持部材と；を少な（とも
備え、前記保護スリーブと前記頭部ハウジング内周壁と
の嵌合面間には、該内周壁に開口するタービンエルボの
圧縮空気供給孔に前記開孔が略一致するように保護スリ
ーブの該内周壁に対する相対回転を規制する回転規制手
段が設けられるので、タービン組付具を頭部ハウジング
より分離した状態でも、タービンブレードを保護スリー
ブによって常に確実に保護することができ、従ってター
ビン取付具の単独輸送時や、頭部ハウジング内への挿入
時に該タービンブレードが他物と衝突して破損、変形す
る不具合を回避することができる。

しかもタービン組付具の頭部ハウジングへの組付けに際
しては、保護スリーブの頭部ハウジング内周壁への嵌挿
操作と、キャップの該ハウジング内周壁への螺合操作を
並行して一挙に行なうことができるから、作業が簡単迅
速に遂行され能率を著しく面上し得る。

その上、タービン組付具は、これを頭部ハウジングより
分離した状態では、キャップ、保護スリーブを含む全体
を一個のユニット体として取扱うことができるから、部
品管理も容易で、キャップを紛失する危惧もない。

さらに保護スリーブと頭部ハウジング間の前記相対回転
規制手段によって保護スリーブ外周壁の開孔とタービン
エルボの圧縮空気供給孔とを常に整合させることができ
るから、タービンブレードが保護スリーブに囲繞される
も該タービンブレードへ上記供給孔から圧縮空気を常に
的確に供給することができ、また上記保護スリーブと頭
部ハウジング間の相対回転規制手段の特設によるも、キ
ャップと保護スリーブ間は相対回転可能であるのでキャ
ップの頭部ハウジングに対する標目操作を支障なく行う
ことができる。

さらにこの種タービン取付具において従来普通に設けら
れる回転軸及びその軸受手段（前記第１および第２の支
持部材）が、キャップと保護スリーブ間を相対回転可能
に連結するための連結手段に兼用されるから、それだけ
構造が簡単でコストを低減し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、タービン収容部である頭部ノ・ウジング部分
を断面で示す歯科機械のタービンエルボの部分断面側面
図、第２図は、頭部・・ウジングに挿入されるこの発明
のタービン組込具の断面図、第３図は、頭部ハウジング
にタービン組込具を挿入した状態を示す部分側面図、第
４図は、第２図のタービン組込具の拡大図、第５図は、
他の実施例を示す第４図と同様の図である。 １・・・・・・タービンエルボ、２・・・・・・頭部ハ
ウジング、計−・・・・タービン組込具、４・・・・・
・回転軸、５・−・・・シービンブレード、６・・・・
・・回転軸４の端部分、７・・・・・・開孔、８・・・
・・・空所、９・・・・・・コレット、９ａ・・・・・
・留め金、１１・・・・・・キャップ、１２，１３・・
・・・・ねじ、１４・・・・・・保護スリーブ、１５・
・・・・・ボールベアリング、１６・・・・・・支持部
材、１７・・・・・・開孔、１８・・・・・・キャップ
１１の端面、１９・・・・−・保護スリーブ１４の端面
、２０・・・・・・ボールベアリング、２１・・・・・
・支持部材、２２・・・・・・弾性接合部材、２３・・
・・・・０リング、２４・・・・・・保護スリーブ１４
の下方の端面、２５．２６，２７・・・・・・リング状
突出部、２８・・・・・・頂板、２９・・・・・・外側
リング、３１・・・・・・突出部、３２．３３・・・・
−・回転規匍斥段としての突出部材、溝、３４・・・・
・・オリフィス、３５・・・・・・圧縮空気供給孔、３
６・・・・・・開−１−Ｌ３７・−・・・・底板、３８
・・・・・・開孔、３９・・・・・・工具駆動端。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ タービンエルボの頭部ハウジングに着脱可能に装着
   されるタービン組込具において、一端部に歯科工具が取
   付けられ、外周には多数のタービンブレードが固設され
   る回転軸と；前記タービンブレードを囲繞すると共に前
   記頭部・・ウジングの内周壁に嵌挿され、外周壁にはタ
   ービンブレード駆動用圧縮空気の通路となる開孔を穿設
   した保護スリーブと：この保護スリーブ内に前記回転軸
   の一端部を回転自在に連結支持する第１の支持部材と：
   前記頭部ハウジングの内周壁に螺合される、前記保護ス
   リーブに対して相対回転可能なキャップと；このキャッ
   プ内に前記回転軸の他端部を回転自在に連結支持する第
   ２の支持部材と；を少なくとも備え、前記保護スリーブ
   と前記頭部・・ウジング内周壁との嵌合面間には、該内
   周壁に開口するタービンエルボの圧縮空気供給孔に前記
   開孔が略一致するように保護スリーブの該内周壁に対す
   る相対回転を規制する回転規制手段が設けられることを
   特徴とする、歯科機械のタービンエルボ頭部へのタービ
   ン組込具。 ２ 前記キャップと前記保護スリーブとに、相対回転可
   能に当接するリング状端面が形成されている特許請求の
   範囲第１項記載のタービン組込具。 ３ 前記キャップには前記回転軸を囲む壁が形成されて
   おり、更に第１および第２の弾性接合部材が前記第２の
   支持部材と前記壁との間、および前記第１の支持部材と
   前記保護スリーブとの間にそれぞれ設けられている特許
   請求の範囲第２項記載のタービン組込具。 ４ 前記接合部材の各々が弾性材料製のＯ形のリングか
   らなる特許請求の範囲第３項記載のタービン組込具。 ５ 前記キャップおよび前記保護スリーブの各リング状
   端面にそれぞれ内方に向か５ ＋、１ング状突出部が形
   成されており、このうち前記保護スリーブの内方に向か
   うリング状突出部はそのリング状端面から離れていて、
   前記Ｏ形のリングが軸方向に見て前記タービンブレード
   側において前記内方に向かウリング状突出部にそれぞれ
   接している特許請求の範囲第４項記載のタービン組込具
   。 ６ 前記キャップに第１の内方に向かうリング状突出部
   から離れた第２の内方に向かウリング状突出部が形成さ
   れており、前記一つのＯ形のリングが前記タービンブレ
   ードから離れた側で前記第２の突出部と接している特許
   請求の範囲第５項記載のタービン組込具。 ７ 前記キャップが前記第２の突出部を形成する頂板を
   備えている特許請求の範囲第６項記載のタービン組込具
   。 ８ 前記支持部材の各々が前記タービンブレードに面す
   る端部を有し、かつそれぞれにその端部から離れた位置
   において外方に向かう突出部が形成されていて、前記０
   形のリングが軸方向に見て前記タービンブレードから離
   れた側において前記外方に向かう突出部とそれぞれ接し
   ている特許請求の範囲第５項記載のタービン組込具。 ９ 前記第１および第２の支持部材がそれぞれ第１およ
   び第２の外側リングを有する第１および第２のボールベ
   アリングからなり、前記外方に向かう突出部の各々がそ
   れぞれ前記外側リング上に設けられている特許請求の範
   囲第８項記載のタービン組込具。 １０ 前記タービンエルボの圧縮空気供給孔にはオリ
   フィスが設けられる特許請求の範囲第１項記載のタービ
   ン組込具。 １１ 前記回転規制手段は、前記頭部ノ・ウジング内
   周壁に形成される案内溝と、この案内溝に係合するよう
   前記保護スリーブの外周面に突設された案内片とより構
   成される特許請求の範囲第１項記載のタービン組込具。