JPS5937965B2 - 歯ブラシ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は歯ブラシに関する。

歯ブラシは歯面清掃等、日常生活における口腔衛生上、
きわめて重要な役割を果たすもので、従来から種々の歯
ブラシが市販されている。

一般に、歯ブラシは刷毛が植えられている刷毛部、細（
くびれた頚部および把持部からなり、各部の形状は使い
易さ、歯磨効果等を考慮して様々に設計されている。

しかしながら、従来の歯ブラシは必ずしも充分満足する
ものとはいいがたい。

例えば、近年普及したローリング法により臼歯舌側面を
磨く場合、咬合平面に合わせて歯ブラシを回転させると
前歯にその把持部が当って充分歯磨ができなかったり、
また、頚部の比較的太い歯ブラシや短い歯ブラシを用い
て臼歯舌側面を前後に磨（場合、前歯に歯ブラシが当っ
て上下に動き、歯磨効果（例えば、歯垢清掃効果）が悪
くなるなどの問題がある。

また、歯ブラシは、現在、その刷毛以外の部分をアクリ
ル−スチロール樹脂で製造しているものが多いが、頚部
を細長く成形したりすると破折、変形しやす（、また、
これらの歯ブラシは熱湯や煮沸による消毒ができないな
どの欠点がある。

本発明によれば、歯ブラシの形状、材質を特定のものに
することにより、かかる問題点、欠点が解消される。

すなわち、本発明は刷毛部、頚部および把持部が直線的
に延長し、刷毛部基板、頚部および把持部がポリカーボ
ネート樹脂からなり、頚部に、刷毛部材の厚さと同じ均
一な太さで連続する、断面円形の最狭部を有し、その長
さを刷毛部の長さの０．７〜１．５倍としたことを特徴
とする歯ブラシを提供するものである。

本発明の歯ブラシに用いるポリカーボネート樹脂は公知
のポリ−４・４′−ジオキシジアリールアルカンカーボ
ネートでよ（、例えば、式 で示される繰り返し単位を有する射出成形可能なホ１Ｊ
−４・４′−ジオキシジフェニール−２・２−プロパン
カーボネートが挙げられる。

このような樹脂を用いた歯ブラシはこれまで見当らず、
また、該樹脂は機械的強度が強く、耐熱性を有するので
、これを用いることにより、本発明の歯ブラシはその頚
部を、例えば、４〜５ｍｖｔの太さのごと（、きわめて
細く長く成形することができ、また、このような特異的
に細く長い頚部最狭部を有していても、歯磨時、歯ブラ
シに充分な力を加えることができ、かつ、熱湯、煮沸消
毒を施すこともできる。

さらに、頚部に特異的に長く、細い最狭部を有するので
、本発明の歯ブラシは、従来の歯ブラシでは歯磨効果の
悪い臼歯舌側面も容易に磨げ、特にローリング法による
歯磨に効果的であり、スクラッピング法やバス法などに
よってもすぐれた歯磨効果を発揮する。

また、本発明の歯ブラシは臼歯舌側面を磨くときにその
把持部が前歯に肖ったりすることがなく、歯科衛生士や
母親などの介補者が用いてもきわめて容易に歯磨ができ
る。

つぎに添付図面を用いて本発明をさらに詳しく説明する
。

図面中、第１図および第２図は、各々、本発明による歯
ブラシの好ましい具体例の模式的な側面図および平面図
、第３図および第４図は、各々、第２図■−■線および
ＴＶ−ＩＶ線における断面端面図である。

本発明の歯ブラシは刷毛部１、頚部２および把持部３か
らなり、第１図からよくわかるごとく、頚部２および把
持部３は刷毛４が植毛されている刷毛部基板５から直線
的に延長し、また、第２図からよくわかるごとく、頚部
２には均一な太さで連続する最狭部６が設けられている
。

最狭部６の太さは基板５の厚さと同じであり（第１図参
照）、その長さａは刷毛部１の長さｂ（歯ブラシの先端
部から、尾端の刷毛４′が植毛されている部位まで）の
０．７〜１．５倍、好ましくは、１〜１．５倍、さらに
好ましくは１倍である。

この長さは長すぎるとかえって使用しにくく、強度の点
やっつ込みすぎの問題が生じる。

一般に、刷毛部の長さは小児用歯ブラシで１５〜２０ｍ
ｍ、成人用歯ブラシで２５〜３０７ｎｒＩＬが適当とさ
れており、本発明の歯ブラシでは最狭部の長さを小児用
で約１５〜３０ｍｍ、成人用で約２０〜４５ｍｍとする
ことが好ましい。

第３図に示すごと（、最狭部６の断面は歯に当る感触上
の観点から円形とし、また、頚部２の肩７および把持部
３の肩７′も第２図に示すごとく、丸味を帯びさせるこ
とが好ましい。

本発明の歯ブラシの把持部３の形状、寸法割合は特に限
定するものではないが、第１図に示すごとく、把持部３
を刷毛４が植毛されている側に隆起させて太（すること
が好ましく、これにより歯ブラシが握りやす（なり、ロ
ーリング法による歯磨がより容易に行なえ、歯磨圧を加
えて歯周組織を刺激するのにも好適となる。

さらに、把持部３の頚部２に隣接する部位の両面に、第
４図に示す断面形状を有するような凹部８を設けること
により、歯磨時、この四部８に親指をかげて歯磨圧を加
えるのが容易となるので好ましい。

本発明の歯ブラシにおいては、刷面の形状、刷毛の長さ
、性状、材質は特に限定するものではない。

本発明の歯ブラシは常法によって製造することができ、
例えば、２才児以下用には刷毛部の長さ１５ｍｍ、最狭
部の長さ１５ｍｍ、２〜５才児用には刷毛部の長さ２０
ｍｍ、最狭部の長さ２０ｍｍ、５〜１０才児用には刷毛
部の長さ２５關、最狭部の長さ２５〜３０ｍｍ、１０才
以上、成人用には刷毛部の長さ２５〜３０期、最狭部の
長さ２５〜３０龍と年令別あるいは歯の萌出別に寸法割
合を設定しておけば、把持部が前歯部に当たるところま
で口内に挿入すると刷毛部が最後臼歯まで届（ような歯
ブラシが製造でき、例えば、母親が小児の歯を磨く際に
これが目安となり、歯ブラシをつつ込みすぎて小児が嘔
吐するような危険もさけられる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、各々、本発明による歯ブラシの
好ましい具体例の模式的な側面図および平面図、第３図
および第４図は、各々、第２図■−■線およびＩＶ−Ｉ
Ｖ線における断面端面図である。 図面中の主な符号はつぎのものを意味する。 １：刷毛部、２：頚部、３：把持部、４：刷毛、６：最
狭部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 刷毛部、頚部および把持部が直線的に延長し、刷毛
   部基板、頚部および把持部がポリ−４・４′−ジオキシ
   アリールアルカンカーボネートからなり、頚部に、刷毛
   部基板の厚さと同じ均一な太さで連続する、断面円形の
   最狭部を有し、その長さを刷毛部の長さの０．７〜１．
   ５倍としたことを特徴とする歯ブラシ。 ２ 該ポリ−４・４′−ジオキシアリールアルカンカー
   ボネートが射出成形可能なポリ−４・４′−ジオキシジ
   フェニール−２・２−プロバンカーホネートである前記
   第１項の歯ブラシ。 ３ 把持部が、刷毛の植毛されている側に隆起している
   前記第１項または第２項の歯ブラシ。 ４ 把持部の頚部に隣接する部位両面に凹部を有する前
   記第３項の歯ブラシ。