JPS593769Y2

JPS593769Y2 - 構造物等解体用油圧式切断機

Info

Publication number: JPS593769Y2
Application number: JP11023781U
Authority: JP
Inventors: 昭彦重水
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1981-07-27
Filing date: 1981-07-27
Publication date: 1984-02-02
Also published as: JPS5817921U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、鉄骨鉄筋建造物、化学プラントの配管、タ
ンク、反応塔類、船体、電車、自動車、コンテナ等、金
属質、木質の物体その他を機械的に解体し、撤去のため
の荷役を行なう構造物等解体等用油圧式切断機に関する
ものである。

鉄骨鉄筋建造物等の解体には、通常、ガス溶断作業を不
可欠とするが、大形の建造物あるいは複雑な配管、配筋
等のある建造物となると、溶断に使用するガス量も美大
となり、多くの専門技能者を必要とするなど、著しく不
経済である上に、屋外作業の場合、降雨、降雪時には溶
断不能で作業できないなどの問題があった。

また、化学プラント等の配管で、可燃性流体や爆発性流
体が残留しているおそれのある場合には、残留流体が皆
無となったことを確認できない限り溶断作業に入れない
ため、工期、工費の増大をまぬがれなかった。

この考案は、上述の観点に基き、安全かつ、高能率、経
済的に、ガス溶断作業によらずに構造物等を解体し、か
つ撤去のための荷役も行なう構造物等解体用油圧式切断
機を提供するもので、（ａ）パワーショベル等への取付けを自在とした剛性に
富むフレームを形成している一対の平行側板と、（ｂ）前記一対の平行側板間に基部を固着した固定切断
類と、（Ｃ）前記一対の平行側板間に回動自在に基部を支持し
、前記固定切断類と対をなす苛動切断顎と、（ｄ）前記
固定切断類の先端部に交換自在に取付けた噛合凹凸面を
もつ圧潰兼把持：用固定側歯片と、（ｅ）前記可動切断類の先端部に交換自在に取付け、前
記固定側歯片との相互噛合いを自在とした凹凸面をもつ
圧潰兼把持用可動側歯片と、（ｆ）前記固定切断類にお
ける前記固定側歯片の取付部である切欠部に続く切欠段
部に取付け、かつ刃先線を間管曲形状とした固定側切断
刃と、（ｇ）前記可動切断類における前記可動側歯片の
取付部である切欠部に続く切欠段部に取付け、かつ刃先
線を間管曲形状とした前記固定側切断刃と対をなす可動
側切断刃と、（ｈ）前記一対の平行側板の両側内面と、前記可動切断
類の中央部両側面との間にそれぞれ位置し、調整用ボル
トの螺合深さの調整による前記可動切断類両側面への当
接調整を自在とした一対の切断刃噛合い調整用プレート
と、を具備してなる構造物等解体用油圧式切断機に特徴を有
するものである。

ついで、この考案の切断機を実施例により図面を参照し
ながら説明する。

第１図にはこの考案の切断機をＨ形鋼の切断に使用した
状態の側面図で示しである。

また、第２図にはこの考案の切断機の実施例を外観側面
図で、第３図には、同じく縦断側面図で、第４図には固
定切断類を側面図で、第５図には可動切断類を側面図で
、第６図には第３図ＶＩ−ＶＩ線視拡大断面図で、さら
に第７図には可動切断類の位置調整機構を拡大縦断正面
図で示し、第８図には切断刃噛合い調整用プレートを正
面図で、また、第９図には同じく切断刃噛合い調整用プ
レートを背面図で示し、第１０図には切断類先端部分を
拡大斜視図で、さらに第１１図には切断類先端部分を分
解斜視図で示しである。

第１図に示したように、この考案の切断機１はパワーシ
ョベル２のブーム３の先端に取付けであるアーム４にピ
ン５を介して連結するとともに、アーム４に基部を支持
した油圧シリンダ６のロッド６Ａに連結しであるリンク
７．８のうち、一方のリンク７とピン９を介して連結し
、使用する。

なお、リンク８は他端をアーム４に連結しである。

このように、パワーショベル２に取付けて使用するこの
考案の切断機１は、第２図および第３図に示したように
、剛性に富むフレーム１０を形成している一対の平行側
板１０Ａ、１０Ａ（第７図参照）に、固定切断類１１と
可動切断類１２とを取付けてなり、固定切断類の基部に
ピン１３を介して基部を支持した油圧シリンダ１４のロ
ッド１４Ａの先端を、可動切断類１２の基部にピン１５
を介して連結してあり、油圧シリンダ１４を作動するこ
とによって、固定切断類１１との相互開閉動作を可動切
断類１２に生じさせる。

第４図に示したように固定切断類１１には前記ピン１３
をスリーブ（図示しない）を介して挿通するピン挿通孔
１６と、フレーム１０に対して固定切断類１１を固定す
る固定ピン１７Ａ、１７Ｂを、スリーブ（図示しない）
を介して挿通できるようにしたピン挿通孔１８Ａ、１
８Ｂとを設けである。

一方、第５図に示したように可動切断類１２には支点と
なるピン１９をスリーブ（図示しない）を介して挿通で
きるようにしたピン挿通孔２０を長さ方向のほぼ中心位
置に設け、基部にはピン１５を、スリーブ（図示しない
）を介して挿通できるようにしたピン挿通孔２１を設け
である。

前記固定切断類１１と可動切断類１２にはそれぞれ固定
側切断刃２２と可動側切断刃２３を固着しである。

両切断刃２２．２３は、ともに刃先線２２ａ、２３
ａを、それぞれ間管曲形状とした切断刃であって、両
切断顎１１．１２が完全に噛合った状態において、刃先
が互いにオーバラップし、刃先の両端は勿論回前回置深
部での切断も可能としている。

さらに、第３図および第７図に示したように、可動切断
類１２の支点位置よりも先端に寄った部分には、フレー
ム１０を形成している一対の平行側板１０Ａ、ＩＯＡの
両側内面と、可動切断類１２の両側面との間に一対の切
断刃噛合い調整用プレート２４゜２４を設けてあり、両
プレー）２４．２４の調整用ボルト２５による位置調
整によって、両切断刃２２．２３の適正な噛合状態が得
られるようにしである。

切断刃噛合い調整用プレート２４は平行側板１０Ａ、１
０Ａのそれぞれに螺合する４本の調整用ボルト２５の
螺入深さの調整により、その位置および傾きが調整され
て可動切断類１２の両側面へ当接されるものであり、こ
れによって可動切断類の位置が調整され、両切断刃２２
、２３を適正な噛合状態とするものである。

また、第８図および第９図に示しであるように、切断刃
噛合い調整用プレート２４には、平行側板１０Ａ、１
０Ａのそれぞれに螺着した注油口２６を介して圧入す
るグリース等を誘導する導油溝２７を、可動切断類１２
の側面に当接する側の面に刻設してあり、その反対側の
面には、調整用ボルト２５の先端が当接する凹部２８を
各ボルト２５に対応させて設けである。

また、第２図、第６図、および第１０図に示したように
、両切断刃２２．２３は、それぞれ固定切断類１１と可
動切断類１２の切欠段部１１Ａと１２Ａに嵌込み、背側
方から多数のビス２９により固定するようにしである。

さらに第１０図および第１１図に詳細に示したように、
固定切断類１１と可動切断類１２の先端部にはそれぞれ
交換装着を自在とした圧潰兼把持用の固定側歯片３０と
可動側素炭３１をそれぞれ複数のボルト３２により固着
しである。

前記両歯片３０，３１は、相互噛合自在の凹凸面をもち
、固定切断類１１と可動切断類１２の切欠部１１Ｂ、１
２Ｂに噛合わせ、面方向の移動を防いでいる。

上述の構成としたこの考案の切断機は、油圧シリンダ１
４の作動により可動切断類１２を開いて、切断しようと
する物体を、いずれも刃先線を凹室曲形状とした固定側
切断刃２２と可動側切断刃２３の間に抱え込むようにし
て挾んだのち、油圧シリンダ１４の作動で、強力に可動
切断類１２を閉じれば、挾んである物体は極めて簡単に
切断される。

実験の結果では固定切断類１１と可動切断類１２との最
大開口幅を３６０ｍｍ、切断開口幅を２００ｍｍ、使用
圧力を２５０ｋｇ／ｃｍ２、切断出力３２〜９２ｔと
して２５０Ｘ１５０ｍｍのＨ形鋼、１５０Ｘ
１００ｍｍノ山形鋼、２５０Ｘ１５０ｍｍ（７
）溝形鋼、２４ｍｍφの鉄筋６本、３ＱＱｍｍφの鋼管
、３Ｑｍｍφの丸鋼等を容易に切断できた。

切断し、細片とした物体は、これを固定切断類１１と可
動切断類１２の先端部の固定側歯片３０と可動側歯片３
１により把持し、荷役することによって極めて容易に整
理あるいはトラック類への積込みを行なえる。

また、切断以外の作業、例えば圧潰作業にも前記両歯片
は極めて有効に作用する。

特に、摩損し易い両歯片３０，３１を高強度材製とし、
必要に応じて随時交換することにより、切断機としての
耐用命数の大幅な延長を図ることが可能となる。

特に、この考案の切断機においては、フレーム１０を形
成している一対の平行側板１０Ａ、ＩＯＡ間に基部を回
動自在に支持した可動切断類１２の両側面と平行側板１
０Ａ、ＩＯＡの両側内面との間にそれぞれ切断刃噛合い
調整用プレー）２４．２４を設けであるので、両切断
刃２２．２３のいずれか、または双方の摩耗で刃先の噛
合が不具合となったときには、切断刃噛合い調整用プレ
ー）２４．２４の位置を調整用ボルト２５の螺合深さ
の調整により変えて、常に最適な切断刃の噛合いを求め
ることが可能である。

以上の説明から明らかなように、この考案の切断機は、
各種構造物等の解体を、ガス溶断によらずに施工でき、
雨天にも作業できて工期の大幅な縮減と工費の削減を図
ることができ、切断刃の刃先線を凹室曲形状としである
ので、逃げ易い鉄筋等の強力、確実に捕捉して切断する
ことができ、切断刃に摩耗や狂いが生じたときには切断
刃噛合い調整用プレートによる調整で、直ちに、正確な
噛合状態に戻すことができ、また、先端の歯片により把
持、破砕作業を行なうことができるので、低騒音、無公
害的に、解体から荷役までの諸作業を、一貫して高能率
、かつ、安全に遂行でき、特に、歯片の交換及び切断刃
噛合い調整用プレートによる可動切断類の調整によって
耐用命数の延長を図ることができるなどの優れた利点を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の切断機の実施例を使用状態の一例で
示した側面図、第２図はこの考案の切断機の実施例の側
面図、第３図は同縦断側面図、第４図は固定切断類の側
面図、第５図は可動切断類の側面図、第６図は第３図ｖ
Ｉ−■■線視拡大断面図、第７図は可動切断類の位置調
整機構を示す拡大縦断正面図、第８図は切断刃噛合い調
整用プレートの正面図、第９図は切断刃噛合い調整用プ
レートの背面図、第１０図は切断顎先端部分の拡大斜視
図、第１１図は切断顎先端部分の分解斜視図である。図面において、１・・・・・・この考案の切断機、２・
・・・・・パワーショベル、３・・・・・・ブーム、４
・・・・・・アーム、１０・・・・・・フレーム、１０
Ａ・・・・・・一対の平行側板、１１・・・・・・固定
切断類、１２・・・・・・可動切断類、２２・・・・・
・固定側切断刃、２３・・・・・・可動側切断刃、２２
ａ、２３ａ・・・・・・刃先線、２４・・・・・
・切断刃噛合い調整用プレート、２５・・・・・・調整
用ボルト、２６・・・・・・注油口、２７・・・・・・
導油溝、２８・・・・・・凹部、２９・・・・・・ボル
ト、３０・・・・・・圧潰兼把持用固定側歯片、３１・
・・・・・圧潰兼把持用可動側歯片。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】パワーショベル２等への取付けを自在とした剛性に富む
フレーム１０を形成している一対の平行側板１０Ａ、Ｉ
ＯＡ、前記一対の平行側板１０Ａ、ＩＯＡ間に基部を固着した
固定切断類１１゜前記一対の平行側板１０Ａ、ＩＯＡ間に回動自在に基部
を支持し、前記固定切断類１１と対をなす可動切断類１
２、前記固定切断類１１の先端部に交換自在に取付けた噛合
凹凸面をもつ圧潰兼把持用固定側歯片３０、前記可動切断類１２の先端部に交換自在に取付け、前記
固定側歯片３０との相互噛合いを自在とした凹凸面をも
つ圧潰兼把持用可動側歯片３１．前記固定切断類１１に
おける前記固定側歯片３０の取付部である切欠部１１
Ｂに続く切欠段部１１Ａに取付け、かつ刃先線２２ａ
を回前曲形状とした固定側切断刃２２、前記可動切断類１２における前記可動側歯片３１の取付
部である切欠部１２Ｂに続く切欠段部１２Ａに取付け、
かつ刃先線２３ａを回前曲形状とした前記固定側切断
刃２２と対をなす可動側切断刃２３、前記一対の平行側
板１０Ａ、ＩＯＡの両側内面と、前記可動切断類１２の
中央部両側面との間にそれぞれ位置し、調整用ボルト２
５の螺合深さの調整による前記可動切断類両側面への当
接調整を自在とした一対の切断刃噛合い調整用プレー）
２４，２４、を具備してなる構造物等解体用油圧式切
断機。