JPS5937013B2 - マレイン化ポリブタジエン変性アルキド樹脂の製造法 - Google Patents

マレイン化ポリブタジエン変性アルキド樹脂の製造法

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JPS5937013B2
JPS5937013B2 JP13393579A JP13393579A JPS5937013B2 JP S5937013 B2 JPS5937013 B2 JP S5937013B2 JP 13393579 A JP13393579 A JP 13393579A JP 13393579 A JP13393579 A JP 13393579A JP S5937013 B2 JPS5937013 B2 JP S5937013B2
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oil
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alkyd resin
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稔 藤島
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐食性、耐薬品性、耐水性および付着性のすぐ
れた塗膜性能を示し、さらに乾燥性の良好な高固形分で
、低粘度化が可能な酸化重合型ポリブタジエン変性アル
キド樹脂の製造法に関する。
近年、大気汚染が問題化し、塗料に関しては有機溶剤量
を減少させることが重要な問題となつている。そこで無
公害化のために、粉体塗料、無溶剤塗料、水溶性塗料、
ハイソリッド化塗料等が開発されている。しかし、ハイ
ソリッド化塗料の場合、高固形分かつ低粘度化と塗膜性
能を同時に満足することは困難である。アルキド樹脂の
場合、高固形分、かつ低粘度化の方法として大別すると
1溶解性の強い溶剤を使用する方法、2樹脂を低分子量
化する方法、3樹脂の分子構造を鎖状化する方法が考え
られる。しかし1の方法は現在のところ工業用として、
常温乾燥型塗料に適した溶剤がない。すなわち、溶解性
の強い溶剤の使用は塗膜の再塗装の際、下地塗膜をおか
し、リプヤング現象を呈する。2の方法は乾燥が遅く、
また硬化後の塗膜は分子量が十分に大きくならないため
、硬さ、耐溶剤性、耐薬品性、耐水性および物性などに
おいて良好な塗膜性能は得難い。
3の方法としてはアジピン酸、エチレングリコールなど
の原料を多く使用するかまたは油成分、すなわち油長を
大きくするなど、樹脂の分子構造を直鎖状にすることに
より低粘度化は可能であるが、樹脂の2次転移点温度が
極度に低下するため、乾燥が遅く、また、硬化後の塗膜
も硬さ、耐汚染性及び耐薬品I 性、耐水性、耐溶剤性
など十分向上しないという欠点がある。
また、従来、常温乾燥形樹脂として、ポール油、ウレタ
ン化油、乾性油類からなるアマニ油変性アルキド樹脂、
大豆油変性アルキド樹脂、サフラワ、変性アルキド樹脂
、脱水ヒマシ油変性アルキド樹脂及びキリ油変性アルキ
ド樹脂など油長40〜80%のアルキド樹脂等が知られ
ており、さらに油変性アルキド樹脂にビニルモノマーの
共重合体、フエノール樹脂、エポキシ樹月臥クマロン樹
脂、ロジン等で変性された変性アルキド樹脂も塗料用ビ
ヒクルとして知られている。
しかし、これらの塗料用ビヒクル類は一般的に常温乾燥
形樹脂としての速乾性及び塗膜性能と高固形分、低粘度
化のバランスをとり難い。すなわち、樹脂の高固形分、
低粘度化に従つて、塗膜の乾燥性及び強じん性等の性能
が低下する傾向を示すようになる。主に石油のC4留分
から製造されるポリブタジエン樹脂は特有の付着力、耐
薬品性及び耐水性を有しているが、そのヨウ素価力塙い
にもかかわらず常温における酸化重合性は乾性油に比べ
はるかに劣る。
また、空乾性においては塗膜の表面は乾燥するが内部硬
化性が劣り、更に耐候性も劣るためその用途はプライマ
用塗料ビヒクルに限定されている。本発明はこのような
問題点を解決するものであり、油変性アルキド樹脂とし
て、高油長のものを使用して、該油変性アルキド樹脂の
低粘度化を行ない、溶剤への溶解力を良好にし、更にポ
リブタジエン樹脂特有の性能である付着力、耐薬品性、
及び耐水性等を耐候性及び空乾性を低下させない限定さ
れた範囲で使用し、該油変性アルキド樹脂に付与させる
ことにより強じんな塗膜を有する高固形分の可能なポリ
ブタジエン変性アルキド樹脂の製造法に関する。
すなわち、本発明は 囚 ヨウ素価100以上の酸化重合性を有する油成分を
使用し、油長が30〜85%、好ましくは50〜75%
の範囲、粘度が3〜200ボイズ(25℃、キシロール
で固形分80±1重量%に稀釈した時)、酸価30以下
、ヒドロキシル価20〜200である油変性アルキド樹
脂98〜5σ重量%、−好ましくは93〜70重量%と
8分子量300〜6,0001好ましくは500〜3,
000、ヨウ素価400〜450を有するポリブタジエ
ン樹脂を無水マレイン酸又はマレイン酸を該ポリブタジ
エン樹脂に酸価が20〜350、好ましくは20〜20
0になるように付加反応して得られるマレイン化ポリブ
タジエン樹脂2〜50重量%、好ましくは3〜30重量
70を加熱反応させることを特徴とするマレイン化ポリ
ブタジエン変性アルキド樹脂の製造法に関する。
(4)成分の油変性アルキド樹脂は、エステル交換法、
脂肪酸法等でおこなわれる。前者の方法の一例は、油と
当量以上の多価アルコール類を水酸化リチウム、酸化鉛
、ナフテン酸リチウム等のエステル交換触媒の存在下、
2000〜260℃で約0.5〜3時間反応後、多塩基
酸、残りの多価アルコール及び必要に応じてエボキシ樹
脂、ロジン等の変性剤を加え、180℃前後の温度で約
1時間ハーフエステル化し、その後200〜240℃に
昇温して、終点まで反応させる。後者の方法の例は、脂
肪酸、多価アルコール、多塩基酸及び必要に応じて変性
剤を同時に仕込み、180℃前後の温度で約1時間反彪
させ、その後200〜240℃で加熱して反応を終らせ
る。囚成分の油変性アルキド樹脂の作製にあたつて使用
される油成分はヨウ素価100以上の炭素数が9〜23
の酸化重合性不飽和結合を含有する油成分を意味する。
ヨウ素価100未満の油成分類の使用は、とくに高固形
分で、低粘度化アルキド樹脂の場合は、その塗膜の形成
は酸化重合反応によるところが大であり、十分な硬化塗
膜を与えない。とくに硬さ、耐水性、耐溶剤性等が低下
する傾向を示す。また4成分のアルキド樹脂の油長は上
記ヨウ素価を有する油成分類により油長を30〜85%
、好ましくは50〜75%の範囲に調整される。30未
満では高固形分、低粘度化アルキド樹脂の作製が困難で
あること、さらに酸化重合効果が小さいため、再塗装の
際リフテングが生じやすい。
また、油長30%未満での低粘度化は、アジピン酸、エ
チレングリコールなどの直鎖状の分子構造を与える原料
を多く使用し、しかもアルコール過剰率を高くする必要
があり、樹脂の2次転移温度及び分子量が小さくなり、
酸化重合による乾燥が大幅に低下すると同時に、塗膜性
能が全面的に低下する傾向を示す。また、油長が85%
を越えると、高固形分、低粘度化はより顕著になりやす
いが、アルキド樹脂の構造が油成分に占められるため、
分子量が大きくならず、また、樹脂の2次転移点温度が
低くなるため指触乾燥が遅く、さらに、塗膜の表面硬化
と内部硬化とのバランスがとれず、耐水性、耐薬品性な
どが低下する。
さらに硬さ、耐汚染性なども悪くなる傾向を示す。また
、8成分のマレイン化ポリブタジエン樹脂との変性後の
樹脂特性、すなわち、十分な酸化重合反応を得、乾燥性
、硬さ、耐水性、耐薬品性等の塗膜性能を十分満足させ
、しかも、高固形分、低粘度化塗料を得るためには、油
変性アルキド樹脂の特性は粘度3〜200ポイズ(25
℃、キシロール固形分80±1重量%に稀釈した時)、
酸価30以下、かつヒドロキシル価20〜200の範囲
であることが必要である。
ここで粘度を3〜200ポイズの限定の意味は、200
ポイズを越えると(B)成分のマレイン化ポリブタジエ
ン樹脂変性後の樹脂において十分な塗装作業性を得るた
めには稀釈シンナを多く使用するため高固形分塗料が得
難く、また、3ポイズ未満ではポリブタジエン樹脂変性
後の低粘度化はより可能となるが、塗膜性能、とくに指
触乾燥が遅く、また、表面硬化と内部硬化のバランスが
とれず、著しく耐水性、耐薬品性、付着性等が低下する
ためである。
また、酸価が30を越えるアルキド樹脂8成分のマレイ
ン化ポリブタジエン樹脂変性後に更に酸価力塙くなるた
め、耐水性、耐アルカリ性等が著しく悪くなる傾向を示
す。
従つて(4)成分の油変性アルキド樹脂の酸価は出来る
限り小さい方が有利であるが、極度の酸価低下は粘度が
高くなる傾向を示すため注意が必要である。好ましくは
2〜15程度の酸価が樹脂粘度と塗膜性能、とくに付着
性のバランス化において有利である。また、(4)成分
の油変性アルキド樹脂中のヒドロキシル価は20〜10
0である。
200を越えるアルキド樹脂は分子量が著しく低下し、
塗膜の乾燥が悪く、また耐水性、耐アルカリ性等が低下
する傾向を示す。
上記酸価と同様にヒドロキシル価は出来る限り小さい方
が有利であるが、8成分のマレイン化ポリブタジエン樹
脂変性において、加熱クツキング処法を採用した場合に
(4)成分の油変性アルキド樹脂中に或程度の0H基を
存在させた方が有利である。すなわち、加熱クツキング
過程において付加反応もしくはエステル化反応が生じ、
(4)成分と(B)成分が結合され、その塗膜性能、と
くに耐水性、耐アルカリ性および付着性等がコールドブ
レンドに比べよりいつそう向上するためである。上記油
成分、多価アルコール、多塩基酸および必要に応じて使
用される変性剤の配合量、反応条件はこれらの条件を考
慮して適宜決定される。
上記ヨウ素が100以上の油成分類としては大豆油、サ
フラワ油、トール油、脱水ヒマシ油、キリ油、綿実油等
が使用されるが、アン油、カージユラE(シエル化学製
、合成飽和脂肪酸のグリシジルエステル)、バーサチツ
ク酸(シエル化学製、合成飽和脂肪酸)α−オレフイン
オキシド(商品名AOE、ダイセル社製)、ヒマシ油等
はヨウ素価100未満であるが、これらの低ヨウ素価油
成分類も高ヨウ素価油成分と混合して少量の使用は可能
である。また、これらの油類の脂肪酸を併用してもよい
。上記多塩基酸としては無水フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、テトラハイドロ無水フタル酸、無水マレ
イン酸、フマール酸、マロン酸、イタコン酸等が使用さ
れ、安息香酸、パラ・ターシヤリーブチル安息香酸等の
一塩基酸が併用されても良い。
上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブ
タンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール等が使用される。
上記変性剤としては、石油樹脂、ロジン、フエノール樹
脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂等が使用される。
本発明の8成分であるマレイン化ポリブタジエン樹脂は
、ポリブタジエン樹脂と無水マレイン酸またはマレイン
酸の付加反応により得られる。
その製法の一例としてポリブタジエン樹脂と無水マレイ
ン酸をナフテン酸銅及びアセチルアセトンの存在下、1
90℃で約3時間加熱かく拌することによりマレイン化
ポリブタジエン樹脂が得られる。なお製造は、これに限
定されることなく、公知の方法で付加反応させればよい
。本発明の(B)成分であるマレイン化ポリブタジエン
樹脂は、酸化重合性と十分な塗膜性能を得るために、更
に高固形分、低粘度化と(5)成分の油変性アルキド樹
脂との十分な相溶性を与えるためにその性状が制限され
る。
すなわち、本発明に使用されるポリブタジエン樹脂は分
子量300〜6,000、好ましくは500〜3,00
0である分子量が300未満の樹脂の使用は本発明が目
的としている耐薬品性、耐食性等が十分に向土しない,
また、分子量が6,000を越えるポリブタジエン樹脂
の使用はマレイン酸類との付加反応において高粘度にな
りやすく、ゲル化する恐れと同時に(4)成分の油変性
アルキド樹脂の併用において得られる樹脂の粘度が高く
なり、本発明が目的とする高固形分、低粘度化塗料が得
難いためである。
また、ポリブタジエン樹脂のヨウ素価は400〜450
である。
このヨウ素価はマレイン酸類との付加反応において、ま
た、酸化重合性を与えるために重要である。市販のポリ
ブタジエン樹脂類の殆どは上記ヨウ素価が固有である。
ポリブタジエン樹脂単独と囚成分の油変性アルキド樹脂
類との混合で得られる変性樹脂はまず、樹脂の相溶性に
おいて制限され、長時間放置後、相分離が生じやすい傾
向を示す。更に塗膜性能においては、ポリブタジエン樹
脂層が塗膜表面に浮上し、塗膜の乾燥性及び塗膜外観を
著しく悪くなる傾向を示すためそのとりあつかいにおい
てかなり制限される。本発明者等は詳細に検討した結果
、該ポリブタジエン樹脂類をそのまま使用するに比べ、
マレイン酸変性することにより(4)成分の油変性アル
キド樹脂類との組合せにおいてはるかにそのとりあつか
いが容易であることが判明した為である。すなわち、マ
レイン酸変性によりポリブタジエン樹脂類に極性を与え
ると同時に反応点を与えることである。前者は該囚成分
との相溶性を大幅に向上させる。後者は(4)成分中の
残存ヒドロキシル基との付加反応もしくはエステル化反
応を行なうことにより、得られる変性樹脂類の塗膜性能
、特に耐水性、耐薬品性等がよりいつそう向上させるた
めである。本発明のマレイン化ポリブタジエン媚旧ま、
一酸価が20〜350J好ましくは・20〜200のも
のである。
この酸価は付加反応条件により調整できる。酸価が20
未満では囚成分の油変性アルキド樹脂類との相溶性にお
いてまた、結合において十分でなく、本発明が目的とし
ている塗膜性能が得難い。また、酸価が350を越える
と該(4)成分との相溶性は向上するが、長期貯蔵安定
性が悪く、経日毎に増粘しやすく、更に耐水性、耐アル
カリ性等が逆に悪くなる傾向を示す。また、該(4)成
分との変性において加熱クツキング法を採用する場合に
は変性樹脂の粘度を著しく上昇させ、ゲル化する恐れが
あり、本発明が目的とする高固形分、低粘度樹脂が得難
いためである。次に(日成分のマレイン化ポリブタジエ
ン樹脂の(4)成分の油変性アルキド樹脂への効果につ
いて説明する。
(4)成分の油変性アルキド樹脂は従来の樹脂に比べ、
かなり低粘度化されており、そのままの状態では金属ド
ライヤによる硬化塗膜は、硬さ及び耐汚染性等が著しく
劣り、また、塗膜の表面硬化と内部硬化のバランス化が
得難く、耐水性、耐食性、付着性等に劣り、十分な塗膜
性能が得られない。そこで、これらの欠点を補うため(
B)成分のマレイン化ポリブタジエン樹脂を(4)成分
の油変性アルキド樹脂と併用することによりポリブタジ
エン樹脂特有の強じんな塗膜性能、すなわち塗膜の付着
性、耐食性、耐薬品性等の向上をはかり、しかも高固形
分、低粘度化をはかつた点に本発明の重要な特徴がある
。すなわち、(4)成分の油変性アルキド樹脂の極度に
高固形分、低粘度化された樹脂と8成分のマレイン化ポ
リブタジエン樹脂の付着性、耐食性、耐薬品性等の両者
の有する性能を組み合わせることにより所期目的を達成
することが可能となつた。
8成分のマレイン化ポリブタジエン樹脂を併用すること
により油変性アルキド樹脂の単独による塗膜性能の調整
に比べはるかに容易である。
8成分のマレイン化ポリブタジエン樹脂と囚成分を加熱
反応させる割合は用途により適宜調整されるが、常温乾
燥形ハイソリツド塗料として十分な塗膜性能と高固形を
有するためには4成分及び8成分は重量比で(A)/0
3)−98/2〜50/50、好ましくは97/3〜7
0/30の割合で使用される。
8成分の割合が2重量%未満ではポリブタジエン樹脂特
有の付着件、耐食性、耐薬品性等が十分に発揮されず塗
膜性能は悪化する傾向を示し、また、50重量%を越え
ると常温時における乾燥性が極度に低下すると同時に、
耐紫外線、耐候性等が著しく悪化する傾向を示す。
さらに、50重量%を越えて(B)成分を使用すると塗
料の貯蔵安定性が悪くなり、経日的に粘度上昇が生じる
傾向を示すためである。
従つて(B)成分のマレイン化ポリブタジエン樹脂の変
性量は変性後の塗料が安定で、長期の高固形、低粘度性
を与え、しかも十分な塗膜性能を有するためには上記範
囲に入るように、(4)成分の油変性アルキド樹脂の性
状により適宜決定される。
本発明により製造されるポリブタジエン変性アルキド樹
脂は例えば、触媒としてコバルト、マンガン、ジルコニ
ウム、カルシウム、鉛、亜鉛等の金属のナフテネート又
はオクテネートを添加し、高固形分塗料として使用され
る。これらの金属触媒中、コバルト、マンガン、ジルコ
ニウム等は塗膜表面の酸化重合を促進させ、カルシウム
、鉛、亜鉛等は助触媒として使用され、塗膜の内部硬化
に寄与していると言われている。一般的にこれらの金属
は塗膜の表面硬化作用の大きいものと内部硬化に寄与す
るものを併用して使用される。また、これらの金属はそ
の使用量が多くてもとくに酸化重合反応を促進するとは
かぎらない。出来る限り塗膜の表面と内部の硬化を徐々
に均一に乾燥させる方がより強じんな塗膜を作る。従つ
て、これらの金属の種類及び添加量は用途及び樹脂の性
状により異なるが、樹脂固形分に対して、金属量で0.
01〜5重量%が実用的である。すなわち、0.01重
量?未満では乾燥に長時間を要するため塗装作業性が改
善されない。
また、5重量70以上の使用しても酸化重合反応にとく
に寄与しないこと、また、塗膜の不均一な乾燥により耐
水性、付着性等がしばしば悪くなる傾向を示し、さらに
塗料の貯蔵安定性が悪くなる傾向を示す。ポリブタジエ
ン変性アルキド樹脂の稀釈及び塗装時の稀釈溶剤として
は脂肪族類、芳香族類、エステル類、ケトン類、アルコ
ール類及び鉱油などの使用が可能であるが、常温乾燥形
としての再塗装性、ハケ塗装性などの作業性を重要視す
る場合は、芳香族類、脂肪族類、鉱油などの溶剤を使用
した方が有利であり、キシロール、トルオール、スワゾ
ール200及び310(丸善石油社製)、ミネラルスピ
リツト等の単独又は混合溶剤が使用される。
また、さらに高固形分化を目的にメチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類の溶剤の溶剤の併
用も可能である。本発明のポリブタジエン変性アルキド
樹脂の更に高固形分、低粘度化をはかるため、キリ油及
びその他の酸化重合性オリゴマ一類を添加しても良八し
かし、これらの多くの使用は指触乾燥を悪くさせるため
その使用量、ポリブタジエン変性アルキド樹脂に対して
約30重量?以下であり、使用には注意を要する。
さらに本発明のポリブタジエン変性アルキド樹脂の塗膜
性能を向上させる処法として少量のアミノ樹脂を添加し
、60せ〜120℃で強制乾燥させることにより、また
、硝化綿、塩化ゴム、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリ
プロピレン等を併用することによりいつそうの速乾燥性
と塗膜性能を向上させることができる。
さらにエボキシ樹脂類、石油樹脂類、クマロン樹脂類、
ケトン樹脂類、フエノール樹脂類等との併用も可能であ
る。また、塗料化にあたつてはチタン白、黄鉛、沈降性
、硫酸バリウム、カーポンプラツク、タルク、シアニン
ブルー、シアニングリーン、カーミン等の無機及び有機
顔料、レベリング剤、皮張り防止剤、沈降防止剤等が使
用される。以上のように本発明により得られるポリブタ
ジエン変性アルキド樹脂は上記金属ドライヤ類との組み
合わせることにより、常温又は強制乾燥形ハイソリツド
塗料とすることができる。
つぎに本発明に関する製造例および実施例を示す。
以下、部とあるのは重量部を、eとあるのは重量%を意
味する。囚成分の油変性アルキド樹脂の製造 製造例 1 大豆油脂肪酸(ヨウ素価124)577部、パラターシ
ヤリブチル安息香酸56部、グリセリン220部及びイ
ソフタル酸243部を21の四つロフラスコにとり、N
2ガスを吹き込みながら180℃に昇温し、同温度で2
時間反応後、220℃に昇温し、同温度で釜内の内容物
が透明になつた時点より経時毎に酸価及び粘度(共にキ
シロールで固形分80%に稀釈して測定)を測定し、酸
価3〜12に達した点を終点と冷却する。
得られた樹脂は固形分80.2%、粘度20.5ポイズ
(25℃)、酸価6.1、ヒドロキシル価82.6を示
した。製造例 2 アマニ油(ヨウ素価172)550部、グリセリン13
3部及び水酸化リチウム0.11部を21の四つロフラ
スコにとり、N,ガスを吹き込みながら240℃に昇温
し、同温度で1.5時間反応、反応後150℃まで冷却
し、無水フタル酸239部ペンタエリスリトール37部
及び還流キシロールの少量を添加し、N2ガスの気流下
で180℃に昇温、同温度で2時間反応後、220℃に
昇温、同温度で実施例1と同様にキシロールで稀釈し、
酸価及び粘度を測定する。
酸価3〜12に達した点を終点とする。得られた樹脂は
固形分81.1%、粘度12.3ポイズ(25℃)、酸
価4.3及びヒドロキシル価79.6を示した。(日成
分のマレイン化ポリブタジエンの製造製造例 3分子量
1,600、ヨウ素価450、粘度7.50ポイズ(2
0℃)を有するポリブタジエン樹脂(日本ゼオン社製、
POlyOllllO)950部、5%ナフテン酸銅5
.4部及びアセチルアセトン0.54部を21の四つロ
フラスコにとり、N,力゛スを吹き込みながら120℃
に昇温し、無水マレイン50部を添加して再び190℃
に昇温する。
同温度で3Wf間加熱かく拌し冷却する。得られた樹脂
は酸価55.8を示した。実施例 上記(4)成分の油変性アルキド樹脂と8成分のマレイ
ン化ポリブタジエン樹脂を表1に示すように所定の割合
に混合した。
また加熱クツキング法を採用する場合は該(4)成分と
8成分を混合後、140〜190℃に昇温し、同温度で
3時間加熱かく拌し、冷却後キシロールで固形分80±
1%に調整した。こののち下記に示す配合により塗料を
作製し、三本ロールで4回混練後、キシロールでフオー
ドカツプ#4で20〜25秒(25℃)に稀釈した。
これを試料として試験した。結果を表1に示した。塗料
配合塗膜試験法 (l) 一般塗膜性能 塗料を未処理鋼板( 0.8t×70×150m77!
)上に乾燥膜厚が25〜30μになるようにスプレー塗
装し、10分放置後80℃×20分強制乾燥後、3日間
恒温室(20℃、相対湿度65%)に放置後、試験に供
した。
(2)再塗装性(リコ一□生) (1)項の一般性能試験と同様に作製した塗装板を所定
の時間毎に同じ塗料をスプレー塗装し、下地塗膜がおか
されなくなるまでの時間(再塗装不可能な時間)を測定
した。
(3)判定 ◎・・・異常なし 〇・・・極わずかに異状あり△・・
・少し異常あり ×・・・明らかに異常あり本発明によ
り製造された樹脂を用いた塗料は従来の常温乾燥形塗料
に比べ高固形分であり、しかも低粘度化に伴う他の諸特
性はいずれも従来の塗料と同等以上であり、本発明によ
り得られる樹脂を用いることにより、有機溶剤規制に関
しての対策、塗装作業性の能率化および塗膜性能の而か
らもその実用的効果が大きい。
本発明により得られるポリブタジエン変性アルキド樹脂
は高固形分、かつ低粘度化が可能であり、しかも塗膜性
能がすぐれている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1(A)ヨウ素価100以上の酸化重合性を有する油成
    分を使用し、油長が30〜85%の範囲、粘度が3〜2
    00ポイズ(25℃、キシロールで固形分80±1重量
    %に稀釈した時)、酸価30以下、かつ、ヒドロキシル
    価20〜200である油変性アルキド樹脂を固形分で9
    8〜50重量%と(B)分子量300〜6,000、ヨ
    ウ素価400〜450を有するポリブタジエン樹脂を無
    水マレイン酸またはマレイン酸の付加反応で得られる酸
    価20〜350を有するマレイン化ポリブタジエン樹脂
    、2〜50重量%を加熱反応させることを特徴とするマ
    レイン化ポリブタジエン変性アルキド樹脂の製造法。
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