JPS593686Y2 - 茶園用動力耕耘機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、茶園用の動力耕耘機に関するもので、フォ
ーク状の鍬刃を衝撃的に打印してそれを土中に潜入させ
、次いで把持部をもって引き倒して鍬刃前方の土塊を扛
起する構造を有し特にその把持部を、押圧時と扛起時に
前後切換えて傾倒しうるように構成して、もって潜入の
補助作業と扛起作業を軽快に行なえるようにしたことを
特徴とする。

その構造を図示のものについて説明する。

１は中央部にクランクケース２を、又下方に下部筒３を
一体形成した基杆で、上方には上部筒４を緩衝的に嵌合
連結するとともに、更にその上方には把持部５を形成す
る。

６は原動機で、クランクケース２の側方辺に装着し、そ
の回転動力は該ケース内にてクランク軸７に固着した減
速歯車８へ伝達する。

９はクランク軸７に固着した偏心輪で、ここにクランク
腕１０の一端を遊嵌し、鉄腕の他端には下部筒３内で上
下動する打印子１１を枢着する。

１２は同下部筒内を昇降する昇降杆で、下方にフォーク
状の鍬刃１３を装着し、頭部を上記打印子１１によって
打印されるものであり、該頭部辺には下部筒に穿ったガ
イド溝３′もろとも貫通する規制軸１４を装着してその
昇降を一定範囲に規制される。

１５は支点装置。一方、前記把持部５は、第４図に見る
とおり上部筒４の上辺に支杆１６を立設してその上辺に
回動軸１７を枢着し、該軸側側には該軸を挟むようにし
て回動杆１８，１８をシーソー状に装着する。

この杆１８．１８の前方片１８ ａ後方片１８ｂの夫々
の長さは、前記片の方が後方片よりも２倍程度長くする
。

そして、前方片の先端には把柄１９を左右に突設する。

更に該前方片１８ ａの中間辺りには下端に当接部材２
０を装着した押圧時係止杆２１をまた、該後方片１８
ｂの端辺りには同様の当接部材２２を装着した扛起時係
止杆２３を夫々略垂設する。

勿論それらの当接部材は支杆１６の前後周面に当接目在
となる。

しかして回動杆１８は、上記前後の係止杆２１，２３に
よって図示矢印の範囲内においてシーソー状の動作をす
る。

なお、中記当接部材２０．２２は防振ゴム等の緩衝材を
用いればよい。

次にその作用効果を説明する。

原動機６を駆動すれば、クランク腕１０がその偏心輪の
回転にしたがって上下動するから、打印子１１が昇降杆
１２の頭部を打印し、それによって昇降杆１２は鍬刃１
３もろとも衝撃的に下降する。

そこで把持部５の把柄１９をもって機を茶園の畝間に立
てれば、機体の重量によって上記衝撃的下降動作をくり
返して鍬刃は土中深く潜入してゆく。

この特上が硬くて鍬刃が速やかに潜入しないときは、把
柄を前方いっばいに回動して倒し、これを押圧すればよ
い。

こうして潜入し、支点装置１５が地表に当接した時点で
潜入動作は停止する。

ここで、作業者は把柄１９を今度は後方（手前へ向って
）へいっばいに回動してこれを一挙に引き倒せば、鍬刃
１３前方の土塊は扛起される。

なお、鍬刃が土中に潜入する際、機体に生ずるクランク
動作による振動は、フォークの稜線部に沿って周囲の土
中に伝わり、結局鍬刃の周辺の土に亀裂やゆるみを生じ
させているため、扛起作業も比較的楽に行なえる。

以上のごとくなした本考案によれば、鍬刃は動力による
機械的振動によって、かつ機体重量が加わることによっ
て自動的に土中に潜入できるから、従来のテコ鍬と称さ
れるものを使用するのに比してきわめて軽作業のうちに
潜入できる。

しかもフォーク状の鍬刃が潜入する際に、機体に生じた
振動をそのフォークの稜線を介して周囲の土へ伝え、こ
れを亀裂やゆるみを生じせしめるから、扛起すべき土塊
を周囲の土層から容易に分離できて扛起作業も比較的容
易にできる。

また、機体の把持部をシーソー状に動く前後回動自在の
回動杆およびそれの係止杆でもって構成したから、その
潜入時に補助的に押圧を加える際は、その把柄を前方い
っばいに倒して下方へ押圧すれば、把柄が下方へ位置す
るから、作業者の体重をかけやすく、又機体垂直方向に
生じる振動に対しても該把持部が大きく外れているため
に、その振動の直接的影響は少ない。

あるいは扛起の際には、該把柄を手前側上方いっばいに
回動して機体を引き倒すから、機体の支点すなわち支点
装置の接地点から把柄までの距離を長く伸ばすことがで
きるから、作業者の扛起力を増し、鍬刃前方の土塊を容
易に扛起てきる。

更に、鍬刃はそれに機体重量が加わった時以外には、上
下動を奏さないから、その扛起時や移動歩行時における
危険性もなく、一般のロータリー耕耘機と異なり、耕耘
作業時に樹の根を傷つけることもない等、茶園用の耕耘
機として適したものを提供できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は機体全体の側面図
、第２図は同正面図、第３図は駆動部を拡大した部分断
面図、第４図は把持部を拡大した一部切欠部分断面図で
ある。 １・・・・・・基杆、５・・・・・・把持部、１１・・
・・・・打印子、１２・・・・・・昇降杆、１３・・・
・・・鍬刃、１８・・・・・・回動杆、１９・・・・・
・把柄、２１・・・・・・押圧時係止杆、２３・・・・
・・扛起時係止杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クランク機構とそれに枢着した打印子１１とを内蔵した
   基杆１の上方には、機体の前後にシーソー状動作をする
   回動杆１８を軸支し、該回動杆前方端には把柄１９を突
   設するとともに、該杆１８の前後には押圧時係止杆２１
   および扛起時係止杆２３を夫々略垂設して把持部５を構
   成する一方、上記打印子によって頭部を打印される昇降
   杆１２の下方にはフォーク状の鍬刃１３を装着してなる
   茶園用動力耕耘機。