JPS5936107Y2 - 多心ケ−ブル離隔部材

Info

【考案の詳細な説明】本考案は多心ケーブルの接続作業等に用い多心ケーブル
離隔部材に関するものである。

多心ケーブルの接続作業は、接続すべきケーブルの相互
導体接続、絶縁処理から直線状にする曲せ取りを実施し
、次に１相ごとに端末処理を行う。

この場合、他の２相が作業に支障を来たすため、作業者
が保持したり、作業する反対側に強制的に曲げておいた
り、あるいは他の構造物にひも等で固定しておくという
ような面倒な付加的作業を行っており、更に困ることに
はこのような付加作業過程においてケーブルに外傷、損
傷等を与える危険性があることである。

従って、本考案の目的は上述したような従来技法の欠点
を解消すべく多心ケーブルの接続作業においてケーブル
に外傷を与えずに接続作業を容易にする多心ケーブル離
隔部材を提供しようとするにある。

更に、他の目的は、上記離隔部材を収納ケース内に収納
した際における当該ケースに対する機械的保持作用をよ
り高め得るものを提供しようとするにある。

本考案の特長とするところは、筒状体の側面に多心ケー
ブルのケーブル心に対応して開放四部を形成し、この凹
部の底面を厚さ方向に傾斜させ、更に上記凹部以外の外
周にヒレ状体を形成して構成したことにある。

次に本考案による三心ケーブル離隔部材を図面に示す実
施例につき詳細に説明する。

本考案の三心ケーブル離隔部材１は好筐しくは第１図に
示すように円筒状体にするのが好適であるが、他の形状
、例えば楕円筒状体、角筒状体にすることもできる。

この部材１に任意の３ケ所に、好捷しくはほぼ等間隔で
、第１図の例では１２０°の間隔でケーブル心２が挿入
される凹部３を形成する。

これらの凹部３の底部はほぼ円形にして厚味方向に傾斜
を付けるのが好ましい（第２図参照）。

これらによりケーブル心は凹部の角部により傷つけられ
ることがなくなる。

更に、離隔部材１の外周からケーブル心挿入部を除いて
ヒレ状体５を形成する。

このヒレ状体５の外径はケーブル接続用収納ケースの内
径より大きくして、この弾性により離隔部材１を収納ケ
ース内面に密着させ、機械的保持作用を一層高めるよう
構成したものである。

第３図にはこの離隔部材１を用いて二心ケーブルのケー
ブル心２を離隔固定した状態を示す。

第３図からも明らかな如く、以上の本実施例多心ケーブ
ル離隔部材によれば、ケーブルシース４から出たケーブ
ル心２は離隔部材１の凹部３にそれぞれ挿入され、凹部
底面の第２図に明瞭に示す傾斜により、ケーブル心２は
互いに離れる方向に外方に指向され、接続作業が非常に
容易になる。

この離隔部材１は剥き出されたケーブル心の所要位置に
おいて止めることができ、十分な作業空間が確保される
。

なお、離隔部材はゴム、グラスチック等の絶縁体、高抵
抗体あるいは半導電性物質で構成することができる。

特にケーブル心の当接する部分はケーブルに傷つげない
ようゴム状体とするのが好適である。

また、離隔部材を半導電性物質で構成する場合には、ケ
ーブル遮蔽層端部の電界緩和効果も期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の三心ケーブル離隔部材の平面図、第２
図は第１図のＦ１ｗｆｌ線での断面図、第３図は本考案
の離隔部材を適用した状態の斜視図である。１：離隔部材、２：ケーブル心、３：凹部、４：ケーブ
ルシース、５：ヒレ状体。

【実用新案登録請求の範囲】

（１）筒状体の側面に多心ケーブルのケーブル心に対応
して開放凹部を形成し、この凹部の底面を厚さ方向に傾
斜させ、更に上記凹部以外の外周にヒレ状体を形成して
なることを特徴とする多心ケーブル離隔部材。
（２）前記離隔部材は接続部ケース内に収納できるよう
構成してなる実用新案登録請求の範囲１記載の離隔部材
。