JPS5936028Y2 - タ−レツト式チユ−ナ用保持板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はチューナ、特にターレット式ＶＨＦチューナ
用保持板の改良に関するものである。

一般に、ＶＨＦチューナは機構的な選局操作方式から分
類するとターレット式のものが多く使用されている。

このターレット式チューナは各チャンネルに相応したコ
イルを有する同調ユニットニットを回転スイッチドラム
方式で回転させ、そして個々の同調ユニットをチューナ
シャーシ上での固定接点群に選択的に接触させて選局を
行うものである。

この同調ユニットの回転機構の一般例を第１図に示すと
、１は選局用のシャフト、２は保持板、３はシールド板
、４はアース板で、これら保持板２、シールド板３及び
アース板４はシャフト１の定位置に同心に固定され、そ
してその各周縁上に各チャンネル数に応じた同調ユニッ
ト５を定間隔に配置固定している。

また、同調ユニット５は第２図に示すように、ステック
６に各チャンネルに応じた同調コイル７を巻回し、そし
て所定箇所に接点８を突出形成したり、また微調ネジ９
を設けた構造からなる。

ところで、同調ユニット５の取付けであるが、これはそ
のステック６を保持板２、シールド板３及びアース板４
に手動で嵌着するようにして行っていた。

つまり、シールド板３には第３図に示すように、その周
縁にステック６を単に嵌め込むだけの溝３ａがあり、ま
たアース板４には第４図に示すようにステック６の端を
嵌めるだけの穴４ａが設けられている。

この両者はステック６の仮保持的なもので、ステック６
の最終保持は次の保持板２で行っていた。

即ち、上記保持板２は樹脂等の弾性部材からなり、その
形状は従来では第５図に示すようになしていた。

つまり、従来はその周縁にステック６を嵌着する溝２ａ
と、構２ａの両側面上端にステック６が抜けないように
するための半円突起２ｂを設けていた。

また各々の溝２ａの間の周縁部２Ｃには切欠き２ｄを設
けて、ステック６の嵌挿時での周縁部２Ｃの逃げを図っ
ている。

この構造に於けるステック６の取付けは、まずステック
６の端をアーム板４の穴４ａに嵌めた状態で、ステック
６を倒してシールド板３の溝３ａと保持板２の溝２ａに
嵌着していく。

その際、ステック６は第５図鎖線で示すように半円突起
２ｂに当って周縁部２Ｃを拡げて溝２ａに嵌まり、以後
は半円突起２ｂにて係止されて抜は出ることはない。

ところが、上記従来構成ではステック６を溝２ａに挿入
する際に、半円突起２ｂとステック６０当りに安定性が
なくて、ステック６が斜めになって押し込まれることが
多分にあった。

このようにステック６が斜めになって挿入されるとなる
と、その挿入力が大きくなって作業性を著しく損うと共
に、周縁部２Ｃに加わる変形力にバラツキが生じて、周
縁部２Ｃのネックが破損する恐れがあった。

この考案は上記従来の欠点に鑑み、これを改良・除去し
たもので、以下本考案の構成を図面を参照して説明する
と次の通りである。

本考案は上記保持板２の改良で、他のシールド板３やア
ース板４等は従来と同様でよい。

即ち、本考案は第６図に示すような保持板１０を提供す
るもので、この保持板１０はその周縁にステック６を嵌
着するための溝１１を所定個数等間隔で有する。

そして、その溝１１の両側面上端にはステック６を少し
スライドさせて嵌め込むためのガイド面１２と、ガイド
面１２より溝内方に傾斜させたテーパー面１３を有する
係止片１４とを溝１１の両側面上部に設ける。

尚、第６図の１５は溝１１間の周縁部、１６は周縁部１
５の中央に設けた切欠きなどである。

上記保持板１０によるステック６の取付けは従来同様に
ステック６を手動で溝１１へ押し込むだけでよい。

つまり、１端をアース板４の穴４ａに嵌めたステック６
を倒して、シールド板３の溝３ａと保持板１０の溝１１
へとステック６を押圧する。

すると、まずステック６は溝１１上端のガイド面１２に
沿って、係止片１４のテーパ面１３に当るまで嵌り込む
。

このとき、第６図実線で示すようにステック６はガイド
面１２で位置決め、且つ仮止めされた状態となり、また
周縁部１５が左右に押し拡げられることもない。

この状態に於て、ステック６を押し込めば、第６図鎖線
で示すようにまずステック６の下端が係止片１４のテー
パ面１３を滑って、周縁部１５が左右に拡げられてステ
ック６の溝１１への挿入が始まる。

そしてステック６が溝１１に完全に嵌まり込むと、係止
片１４がステツク６側面から外れて、ステック６の上面
に突出した状態で元の位置に戻る。

即ち、このときステック６は溝１１に嵌着され、係止片
１４にて抜けが防止される。

またステック６は予めガイド面１２にて位置決めされて
から押し込まれるため、ステック６が斜めになって押し
込まれることもない。

このようなステック６の取付けに際して、保持部１００
周縁部１５は左右に一時変形するわけであり、またその
変形のために切欠き１６を設けているが、その種の保持
板１０は小型化するほどに周縁部１５のネック部１５
ａの寸法が小さくなり、破損しやすくなる。

そのため、上記保持板１０の改善として、第７図に示す
ように周縁部１５のネック部１５ａを補強するようにす
ればよい。

即ち、切欠き１６の先端に更に穴１７を追加し、この穴
１７と切欠き１６の先端部の側面に沿って弾性部材１８
を嵌着して、ネック部１５ ａの補強を図るようにすれ
ばよい。

以上説明したようにこの考案は絶縁ステックにコイルを
巻回した複数個の同調ユニットを選局軸に固着した保持
板の周縁部に嵌着するターレット式チューナにおいて、
前記保持板の周縁溝部にステック受入れ用ガイド部とこ
のガイド部からテーパー面を有して突起するステック逸
脱防止用係止部とを形成し、前記同調ユニットをガイド
部で位置決めして押圧嵌着するようにしたがら、ステッ
クはガイド面にて予め位置規制され、従って斜めになっ
て溝へ嵌挿されるようなことは完全になくなり、常に正
確な状態でステックの取付けが可能となる。

従って、ステック取付けに要する挿入力は小さくて済み
、取付は作業の向上が図れると共に、保持板に加わるス
テック嵌着時での力のバラツキもなくなり、保持板の破
損防止も容易に可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はチューナの回転機構部での概略側面図、第２図
は同調ユニットの側面図、第３図は第１図シールド板３
の一部正面図、第４図は第１図アース板４の一部正面図
、第５図は第１図保持板２の従来例を示す一部正面図、
第６図は本考案に係るステック保持板の実施例を示す一
部正面図、第７図は第６図保持板１０の応用例を示す一
部正面図である。 ６・・・・・・ステック、１０・・・・・・保持板、１
１・・・・・・溝、１２・・・・・・ガイド面、１３・
・・・・・テーパ面、１４・・・・・・係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁ステックにコイルを巻回した複数個の同調ユニット
   を選局軸に固着した保持板の周縁溝部に嵌着するターレ
   ット式チューナにおいて、前記保持板には各周縁溝部間
   の周縁部の略中夫にそのネック部を補強する切欠きが形
   成され、前記周縁溝部にはその両側面上端から前記ステ
   ックを嵌め込むためのステック受入用ガイド部及びこの
   ガイド部から溝内力に傾斜させるテーパー面を有し突起
   するステック逸脱防止用係止部とを形成し、前記同調ユ
   ニットを前記ガイド部で位置決めした後、これを押圧し
   前記周縁溝部を押し拡げて所定位置に嵌着させ前記係止
   部によりその逸脱を阻止することを特徴とするタ三しッ
   ト式チューナ用保持板。