JPS5935982B2 - 高耐熱性焼結高速度鋼 - Google Patents
高耐熱性焼結高速度鋼Info
- Publication number
- JPS5935982B2 JPS5935982B2 JP12066978A JP12066978A JPS5935982B2 JP S5935982 B2 JPS5935982 B2 JP S5935982B2 JP 12066978 A JP12066978 A JP 12066978A JP 12066978 A JP12066978 A JP 12066978A JP S5935982 B2 JPS5935982 B2 JP S5935982B2
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- JP
- Japan
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- steel
- speed steel
- cutting
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は耐熱性にすぐれた焼結高速度鋼に関する。
近時、高速度鋼の製造法として、従来の溶製法に代え、
粉末冶金手法の適用が広く試みられつつある。
粉末冶金手法の適用が広く試みられつつある。
粉末冶金法によれば、溶製法で不可能であった鋼種の製
造も可能となるほか、溶製法で得られるものに比し、均
一微細な組織を持ち被剛性、切削性能、靭性等にすぐれ
た材料が得られるという利点がある。
造も可能となるほか、溶製法で得られるものに比し、均
一微細な組織を持ち被剛性、切削性能、靭性等にすぐれ
た材料が得られるという利点がある。
例えば、JIS 5KHIO種はVを約5%も含むた
め、溶製法によると鋼中の一次炭化物の粗大化を伴ない
被剛性に劣るという欠点がある。
め、溶製法によると鋼中の一次炭化物の粗大化を伴ない
被剛性に劣るという欠点がある。
このため、実用上、ホブやピニオンガータなどの精密工
具材として適用し得なかったのでろるが、粉末冶金法の
採用により、上記制約は克服され、加えて靭性等の改善
による切削寿命の向上が確認されている。
具材として適用し得なかったのでろるが、粉末冶金法の
採用により、上記制約は克服され、加えて靭性等の改善
による切削寿命の向上が確認されている。
この5KHIO種は、各種高速度鋼中、最も耐摩耗性に
すぐれた材料の1つであり、高硬度被剛材の切削工具と
して好適である。
すぐれた材料の1つであり、高硬度被剛材の切削工具と
して好適である。
しかしながら、耐熱性の点でなお不満があり、高速切削
あるいはステンレス鋼のごとき難削材の切削には適して
いない。
あるいはステンレス鋼のごとき難削材の切削には適して
いない。
本発明は、上述のごとき適用上の制約を打破すべく、高
速度鋼の化学成分組成について鋭意研究を行なった結果
、一定量のW及びMoの存在下に、CoおよびVの両元
素を特定量複合添加して成る鋼組成を構成することによ
り、耐熱性を顕著に高め高速切削や難削材の切削に好適
な特性を具備せしめ得ることを見出し、本発明を構成す
るに到った。
速度鋼の化学成分組成について鋭意研究を行なった結果
、一定量のW及びMoの存在下に、CoおよびVの両元
素を特定量複合添加して成る鋼組成を構成することによ
り、耐熱性を顕著に高め高速切削や難削材の切削に好適
な特性を具備せしめ得ることを見出し、本発明を構成す
るに到った。
すなわち、本発明は、C1,4〜1.6%、Cr3.8
〜4.5%、W3〜13.1%、M o 0.2〜4%
、V4.0〜10%、co8〜20係、残部鉄および不
可避的不純物を含み、WおよびMOの2倍量の和(W(
イ)+2M0(イ))が11〜13.5%である高耐熱
性焼結高速度鋼を提供するものである。
〜4.5%、W3〜13.1%、M o 0.2〜4%
、V4.0〜10%、co8〜20係、残部鉄および不
可避的不純物を含み、WおよびMOの2倍量の和(W(
イ)+2M0(イ))が11〜13.5%である高耐熱
性焼結高速度鋼を提供するものである。
次に本発明高速度鋼の成分限定理由について説明する。
Wは、高速度鋼としての性能を付与するための基本元素
でるり、C,N及びFeと結合してMC。
でるり、C,N及びFeと結合してMC。
M6C型炭化物、MX、1vI6X型炭窒化物を形成す
るとともに、残部は基質にとけこみ、耐摩耗性、焼もど
し硬さ、高温硬さ等を高め、切削性能な改善する。
るとともに、残部は基質にとけこみ、耐摩耗性、焼もど
し硬さ、高温硬さ等を高め、切削性能な改善する。
MoもまたWと同様の役割をはたし、Mo1%はW2%
の添加とはソ同等の効果を有する。
の添加とはソ同等の効果を有する。
このため両元素の添加量はW(イ)+2MOφ))(所
謂「W当量」と称される)にて規定される。
謂「W当量」と称される)にて規定される。
W及びMoの添加量が少ないと上記効果は十分でなく、
一方多く添加しても効果はそれほど増大せず、コスト的
に不利である。
一方多く添加しても効果はそれほど増大せず、コスト的
に不利である。
よって本発明では、W当量の下限を約10係、上限を約
15%とし、好ましくは約11〜13.5%の範囲に調
整する。
15%とし、好ましくは約11〜13.5%の範囲に調
整する。
なお、WとMoの各々の添加量については特別の制限は
なく、上記W当量範囲内であればよいが、耐熱性の低下
を回避するには、Moを約4.0%以下の範囲で含有す
ることが望ましい。
なく、上記W当量範囲内であればよいが、耐熱性の低下
を回避するには、Moを約4.0%以下の範囲で含有す
ることが望ましい。
COは、W、Mo及び後記Vとの共存下に、基質の耐熱
性を高め、高温硬さを改善する。
性を高め、高温硬さを改善する。
本発明は特に耐熱性向上の見地から、約8〜20%添加
する。
する。
約8係に満たないと高耐熱性が得られず、一方約20係
を越えると効果はほぼ飽和に達し、コスト的に不利であ
る。
を越えると効果はほぼ飽和に達し、コスト的に不利であ
る。
本発明はCOを上記の如く富化することにより耐熱性を
飛躍的に高めるとともに、後記Vとの併用により耐摩耗
性を改良し、高速切削等の過酷な切削条件に耐える切削
工具特性を保証した点に一特徴を有するものである。
飛躍的に高めるとともに、後記Vとの併用により耐摩耗
性を改良し、高速切削等の過酷な切削条件に耐える切削
工具特性を保証した点に一特徴を有するものである。
■は、靭性の改善に寄与するほか、炭窒化物を形成して
硬度を高め耐摩耗性を向上させる。
硬度を高め耐摩耗性を向上させる。
その添加量が約4係に満たないと効果は十分でなく、一
方約10係を超えると効果の増加は緩慢化する。
方約10係を超えると効果の増加は緩慢化する。
よって本発明では約4〜10%の範囲で加えられる。
上記以外の成分原素及び添加量については、高速度鋼と
して一般に採用される成分組成の規定に従えばよいが、
特に5KHIO種相当鋼またはAl5I Ml S相当
鋼に準することにより好結果を得ることができ、好まし
くは以下の如き成分が含有される。
して一般に採用される成分組成の規定に従えばよいが、
特に5KHIO種相当鋼またはAl5I Ml S相当
鋼に準することにより好結果を得ることができ、好まし
くは以下の如き成分が含有される。
Crは、基質及び炭窒化物中に存在して焼入性を与える
と同時に、焼もどし硬化、高温硬さ、熱処理時の耐酸化
性等を高める効果を有する。
と同時に、焼もどし硬化、高温硬さ、熱処理時の耐酸化
性等を高める効果を有する。
但し、添加量が約3.8%に満たないと、効果は十分で
なく、一方約4.5係を越えても効果の増加はそれほど
期待できない。
なく、一方約4.5係を越えても効果の増加はそれほど
期待できない。
よって、約3.8〜4.5%の範囲内で添加される。
Cは、基質に溶込んで強化に寄与するほか、特に前記W
、Mo、Cr等と結合して炭化物や炭窒化物の形成に必
要な元素でめる。
、Mo、Cr等と結合して炭化物や炭窒化物の形成に必
要な元素でめる。
その添加量は、炭化物等の形成元素含有量によって異な
り、本発明では約1.4〜1.6係の範囲で加えられる
。
り、本発明では約1.4〜1.6係の範囲で加えられる
。
本発明高速度鋼は、粉末冶金手法により製造される。
その製造条件には特別の制約はなく、原料鋼粉末のキャ
ニング、脱気、熱間静水圧試験機(HIP)による成形
・焼結等通常の手法及び条件に従って製造することがで
きる。
ニング、脱気、熱間静水圧試験機(HIP)による成形
・焼結等通常の手法及び条件に従って製造することがで
きる。
次に実施例を挙げて本発明鋼の緒特性について具体的に
説明する。
説明する。
実施例
アトマイズ合金鋼粉末(粒度80メツシユより細粒)を
原料鋼粉末とし、軟鋼性容器へのキャニング、脱気及び
HIPによる圧縮成形・焼成の各工程から成る通常の粉
末冶金手法に従って第1表掲示の各成分組成を有する供
試材を製し、第2表掲示の熱処理を施すことにより、各
高速度鋼を得た。
原料鋼粉末とし、軟鋼性容器へのキャニング、脱気及び
HIPによる圧縮成形・焼成の各工程から成る通常の粉
末冶金手法に従って第1表掲示の各成分組成を有する供
試材を製し、第2表掲示の熱処理を施すことにより、各
高速度鋼を得た。
なお、供試材A1は比較材(SKHIO種相当材)、供
試材五2〜5は本発明材である。
試材五2〜5は本発明材である。
上記各供試材の諸行性測定結果を第3表に示す。
但し、赤熱硬さは、600℃X8Hrの加熱後金した室
温における硬度である。
温における硬度である。
また、耐摩耗性及び切削性能の測定条件は次のとおりで
ろる。
ろる。
(N 耐摩耗性
大違式試験機による比摩耗量(mA/ ky )にて耐
摩耗性を評価。
摩耗性を評価。
今(1)相手材: S
NCM8(焼入れ焼もどし材、HRC30) (ii)摩擦速度:2.86m/分 (′l[D最終荷重: 6.3 kg OV摩擦距離:400m (6)切削性能 昌運カズヌーブ旋盤を用いた連続切削試験により、「白
輝寿命」及び「完全寿命」を測定した。
NCM8(焼入れ焼もどし材、HRC30) (ii)摩擦速度:2.86m/分 (′l[D最終荷重: 6.3 kg OV摩擦距離:400m (6)切削性能 昌運カズヌーブ旋盤を用いた連続切削試験により、「白
輝寿命」及び「完全寿命」を測定した。
(1)被削材:5US304(Hv163 )SCM2
1 (HB290〜300) (11)バイト取付角: 0−15−6−6−15−1
5−Ro、4 (iii)突出量: 34朋 fv)切込量=1.51n11L (XJ)送り : 0.2 rnrrt/ re
v榊切削速度: 28 rn15+(被削材:5US3
04)42V分(被削材:SCM21) 上記結果より、本発明材(A2〜5)は、比較甘煮1
(5KHIO種相当)に比し、摩耗量が著しく少なく、
すぐれた耐摩耗性を備えるとともに、白輝寿命及び完全
寿命に示されるように、従来材に比し格段にすぐれた切
削性能を有することが認められる。
1 (HB290〜300) (11)バイト取付角: 0−15−6−6−15−1
5−Ro、4 (iii)突出量: 34朋 fv)切込量=1.51n11L (XJ)送り : 0.2 rnrrt/ re
v榊切削速度: 28 rn15+(被削材:5US3
04)42V分(被削材:SCM21) 上記結果より、本発明材(A2〜5)は、比較甘煮1
(5KHIO種相当)に比し、摩耗量が著しく少なく、
すぐれた耐摩耗性を備えるとともに、白輝寿命及び完全
寿命に示されるように、従来材に比し格段にすぐれた切
削性能を有することが認められる。
かく、本発明粉末高速度鋼は、高速度工具材としてすぐ
れた特性を保証し、特にその高耐熱性及び高耐摩耗性に
より、従来不可能であった高速切削あるいはステンレス
鋼の如き難削材に対し好適な材料として供し得るもので
ある。
れた特性を保証し、特にその高耐熱性及び高耐摩耗性に
より、従来不可能であった高速切削あるいはステンレス
鋼の如き難削材に対し好適な材料として供し得るもので
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 I C1,4〜1.6%、Cr 3.8〜4.5%、
W3〜1311%、M o 0.2〜4%、■4.0〜
10%、Co8〜20%、残部鉄および不可避的不純物
を含み、WおよびMOの2倍量の和(W(イ)+2 M
。 (イ))が11〜13.5%であることを特徴とする高
耐熱性焼結高速度鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12066978A JPS5935982B2 (ja) | 1978-09-29 | 1978-09-29 | 高耐熱性焼結高速度鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12066978A JPS5935982B2 (ja) | 1978-09-29 | 1978-09-29 | 高耐熱性焼結高速度鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5547367A JPS5547367A (en) | 1980-04-03 |
JPS5935982B2 true JPS5935982B2 (ja) | 1984-08-31 |
Family
ID=14791978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12066978A Expired JPS5935982B2 (ja) | 1978-09-29 | 1978-09-29 | 高耐熱性焼結高速度鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5935982B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57181367A (en) * | 1981-04-08 | 1982-11-08 | Furukawa Electric Co Ltd:The | Sintered high-v high-speed steel and its production |
DE19647561B4 (de) * | 1996-11-18 | 2008-02-07 | Wetzel, Frank | Sägeblatt, insbesondere Schmelzsägeblatt |
-
1978
- 1978-09-29 JP JP12066978A patent/JPS5935982B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5547367A (en) | 1980-04-03 |
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