JPS5935272Y2 - 走行玩具の一時停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車、動物、その他の乗り物等の走行玩
具の一時停止装置に関するものである。

すなわち、この考案の目的とするところは、車台上の機
枠に架設された駆動機構のゼンマイの巻込軸に、左右一
対の略扇形状のカムを機枠外側の左右に配置されるよう
相対向させて固定すると共に、各カムの真下の車台には
、上下方向へ貫通する案内筒を夫々突設させ、この各案
内筒には、上端に下方摺動規制用のストッパーが設けら
れた各ピストンの下端部に揺動板を嵌着して威る停止体
を、前記カムの回転によって揺動板が前輪及び後輪より
下方へ間欠的に押動されるよう上下摺動自在に取付ける
ことにより、走行玩具の走行中に、カムの回転に伴って
停止体の揺動板が前輪及び後輪より下方へ間欠的に押動
されて、走行玩具の一時停止が繰返され、しかも、一時
停止時に、走行中に加速された走行玩具が衝撃と揺動板
とによって前後方向へ揺動されるようなスリルと興趣と
ユーモラスとに富む走行玩具の一時停止装置を提供する
ことにある。

以下、この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

第１図及び第２図に示すように、車台１上の機枠２に、
前輪３及び後輪４のいずれか一方（図中は後輪）に連動
させた駆動機構Ａを架設し、この駆動機構Ａのゼンマイ
５の摘み片６付き巻込軸７に左右一対の略扇形状のカム
８を、内側に夫々固定片９を介して機枠２外側に配置さ
れるよう相対向させて固定する。

また、各カム８の真下の車台１上には、上下方向へ貫通
する案内筒１０を夫々突設させ、この各案内筒１０には
、下端に下方摺動規制用のストッパー１１が設けられた
各ピストン１２の下端部相互間に揺動板１３を嵌着して
成る停止体１４を、前記カム８０回転によって揺動板１
３が前輪３及び後輪４より下方へ間欠的に押動されるよ
う上下摺動自在に取付けたものである。

而して、前記停止体１４の各ピストン１２と揺動板１３
との嵌着手段は、各ピストン１２には下端周縁に突起１
５を設け、かつ、下端部に下向きの割溝１６を凹設し、
一方、揺動板１３には両端上面に設けられた各突部２０
に断面略逆Ｔ字形状の嵌合穴１７を夫々凹設することに
より、揺動板１３の各嵌合穴１７に各ピストン１２の突
起１５を、割溝１６を利用して上方から半強制的に嵌着
されている。

また、前記揺動板１３の底面形状は、第２図及び第３図
に示すように、底面前部に湾曲部１８を設け、かつ、底
面後部に傾斜部１９を設け、この湾曲部１８及び傾斜部
１９によって、一時停止時に、走行中に加速された走行
玩具が前後方向へ揺動されるよう配慮されている。

尚、２１は自動車の車体、動物、その他の乗り物に模し
たボディであり、２２は駆動機構Ａのゼンマイ５と同一
巻込軸７に取付けられた駆動歯車で、２３は制動歯車（
図示せず）の制動片である。

この考案は、前述のように構成したから、巻込軸７の摘
み片６を摘んで駆動機構Ａのゼンマイ５に歪エネルギー
を蓄積させ後、ゼンマイ５の歪エネルギーを開放して、
後輪４の駆動で走行玩具を走行させることにより、巻込
軸７に固定された各カム８が巻込軸７とともに回転され
、各カム８の先端が巻込軸７の下側に差掛かった際に停
止体１４のピストン１２上端に当接して、ピストン１２
が押下げられ、それに伴って揺動板１３が前輪３及び後
輪４より下方へ押動され、前輪３及び後輪４が浮いて走
行玩具が一時停止される。

更に、巻込軸７が回転すると、各カム８の先端が停止体
１４のピストン１２から外れて、ピストン１２が押上げ
られ、それに伴って揺動板１３が前輪３及び後輪４より
上方へ押動され、前輪３及び後輪４が接地して走行玩具
が再び走行開始する。

したがって、走行玩具の走行中に、カム８０回転に伴っ
て停止体１４の揺動板１３が前輪３及び後輪４より下方
へ間欠的に押動されて、走行玩具の一時停止が繰返され
るため、例えば、机上等で走行玩具を走行させた際に、
走行玩具が机上等の周端から落下するのを防止できるこ
とと、走行中に加速された走行玩具が急激に一時停止さ
れる衝撃と停止体１４の揺動板１３とによって、走行玩
具が前後方向へ揺動されるため、恰も本ものの自動車等
が急ブレーキをかげて車体が前後方向へ揺動されている
ように見えることとが相俟って、スリルと興趣とユーモ
ラスとに極めて富むものである。

しかも、巻込軸７に、機枠２外側の左右に配置されるよ
う相対向させて固定された各カム８を略扇形状に形成し
て、各カム８の先端部を基端部より広くしたことによっ
て、停止体１４のピストン１２上端との当接長さが長く
なるため、走行玩具の一時停止時に一定時間保持して、
机上等での走行玩具の走行方向を逆向きにする余裕を与
えることができる。

また、停止体１４のピストン１２上端にストッパー１１
を設けたことによって、カム８当接時に案内筒１０の上
端に当たるので、停止体１４の下方摺動しすぎを確実に
規制して、停止体１４の上下摺動作用を頗る円滑にでき
る。

それに、揺動板１３の各嵌合穴１７に各ピストン１２の
突起１５を、割溝１６を利用して上方から半強制的に嵌
着することによって、揺動板１３の嵌着時にはピストン
１２の割溝１６の溝幅が小さくなって突起１５が圧縮さ
れるため、各ピストン１２と揺動板１３との嵌着手段が
容易であるばカリテなく、揺動板１３の嵌着後にはピス
トン１２の割溝１６の溝幅が元の状態に戻って、突起１
５が伸長して嵌着穴１７に食い込むため、各ピストン１
２に揺動板１３を堅固に嵌着することができるのである
。

更に、揺動板１３は底面前部に湾曲部１８が設けられ、
かつ、底面後部に傾斜部１９が設けられているため、一
時停止時に走行玩具の前後方向への揺動作用が一層円滑
になる。

以上説明したように、この考案によれば、走行玩具が間
欠的に一時停止されて机上等の周端がら落下するのを防
止できることと、一時停止時の衝撃と停止体の揺動板と
によつ工、走行玩具が前後方向へ揺動されることとが相
俟って、スリルと興趣とユーモラスとに極めて富む優れ
た諸効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図はボデ
ィを切欠いた正面図：：′：第２図は要部縦断側面図、
第３図は一時停止時の走行玩具の揺動状態を示す側面図
である。 １・・・・・・車台、２・・・・・・機枠、３・・・・
・・前輪、４・・・・・・後輪、５・・・・・・ゼンマ
イ、６・・・・・・摘み片、７・・・・・・巻込軸、８
・・・・・・カム、９・・・・・・固定片、１０・・・
・・・案内筒、１１・・・・・・ストッパー １２・・
・・・・ピストン、１３・・・・・傷動板、１４・・・
・・榔止体、１５・・・・・・突起１６・・・・・・割
溝、１７・・・・・・嵌合穴、１８・・・・・・湾曲部
、１９・・・・・・傾斜部、２０・・・・・・突部、２
１・・・・・・ボディ、２２・・・・・・駆動歯車、２
３・・・・・・制動片、Ａ・・・・・・駆動機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 車台上の機枠に架設された駆動機構のゼンマイの巻
   込軸に、左右一対の略扇形状のカムを機枠外側の左右に
   配置されるよう相対向させて固定すると共に、各カムの
   真下の車台には、上下方向へ貫通する案内筒を夫々突設
   させ、この各案内筒には、上端に下方摺動規制用のスト
   ッパーが設けられた各ピストンの下端部に揺動板を嵌着
   して戒る停止体を、前記カムの回転によって揺動板が前
   輪及び後輪より下方へ間欠的に押動されるよう上下摺動
   自在に取付けたことを特徴とする走行玩具の一時停止装
   置。 ２ 停止体の各ピストンと揺動板との嵌着手段として、
   各ピストンの下端部に突起と割溝とを設け、一方、揺動
   板の両端上面の各突部に断面略逆Ｔ字形状の嵌合穴を夫
   々凹設し、この各嵌合穴に各ピストンの突起を半強制的
   に嵌着した実用新案登録請求の範囲第１項記載の走行玩
   具の一時停止装置。