JPS5935016B2 - 強磁性体粒子分散型樹脂キャリヤ及びその製造方法 - Google Patents

強磁性体粒子分散型樹脂キャリヤ及びその製造方法

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JPS5935016B2
JPS5935016B2 JP56120198A JP12019881A JPS5935016B2 JP S5935016 B2 JPS5935016 B2 JP S5935016B2 JP 56120198 A JP56120198 A JP 56120198A JP 12019881 A JP12019881 A JP 12019881A JP S5935016 B2 JPS5935016 B2 JP S5935016B2
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誠二 岡田
和正 斉藤
紀男 猿渡
俊明 成沢
弘文 奥山
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁気ブラシ現像剤に係るもので、特にキャリヤ
の軽量化トナー粒子への非粘着性を実現することによつ
て現像剤の長寿命化を図る。
従来、現像剤の長寿命化の一つとして、キャリヤ基材の
表面にテフロン等トナー粒子に対し非粘着性を有する樹
脂をコーティングしてトナーフイルミングの防止による
長寿命化を図ることが行われている。しかし、キャリヤ
基材として鉄粉粒子を用いることが多いので現像機中で
の現像剤の攪拌においてキャリヤおよびトナーの間に攪
拌の衝撃が加えられ、このため、基材表面のテフロン等
のコーティング層がはがれ、またこれに帰因してフイル
ミングが生じてしまう。またFe3o4等強磁性酸化物
をキャリヤ基材に選択すると、密度が鉄の約半分程度で
あるため効果は多少得られるが、基材に弾力性が乏しい
ため、現像剤の攪拌中にキャリヤが破砕する可能性があ
る。したがつて、Fe3o4等の強磁性酸化物から成る
キャリヤ基材表面をいかに非粘着性樹脂で被覆しても、
破砕面でのフイルミングが生じ、現像能力は低下してし
まう。以上のように従来のキャリヤでは飛躍的な長寿命
化は期待できないと云う問題があつた。本発明は上述の
点に鑑みみなされたもので、キヤリヤの軽量化とトナー
に対する非粘着性を実現し、長寿命化を図る目的から、
以下のような構造を有するキヤリヤを提供するものであ
る。基材として樹脂に鉄或いは強磁性体材料の微粉末を
分散させたものである。
樹脂としてハイインパクトポリスチレンやブタジエン等
弾力性のある樹脂を用い、これら結着樹脂中に鉄や強磁
性の他の微粉末を混入する。つぎにこれらの混練物を粉
砕、分級し、従来用いられてきた鉄粉を主体とするキヤ
リヤと同程度の粒径粒子を形成する。さらに表面トナー
に対して非粘着化し、さらに基材樹脂として弾力性を有
するものを選び鉄粉キヤリヤの1/4以下、Fe3O4
等酸化物キヤリヤの1/2以下のキヤリヤとする。この
ようにして動作寿命の飛躍的な向上を図ることができる
。キヤリヤ粒子の形伏および粒径は印字特性の上に大き
な影響を与えている。球形粒子からなるキヤリヤでは黒
ベタ印字において中ヌケと呼ばれる印字欠陥を生じるが
、一方では解像の良好な印字を行なえる特長を持つてい
る。板伏もしくは不定形伏の粒子から成るキヤリヤでは
黒ベタ印字を可能とする反面、高い解像性が得にくくさ
らに現像機駆動に多大のパワーを要すなどの欠点を持つ
ている。したがつて、一般にキヤリヤ粒子の形伏は、そ
れが採用されるシステムの機能を応じて用い別けられて
いる。その他に球形のものと板伏もしくは不定形伏のも
のを混合して両キヤリヤの特長を引き出そうとした試み
や、また丸味を帯びた不定形伏のキヤリヤ粒子を形成し
てこれによつて両キヤリヤの特長を引き出そうとした試
みもある。しかし、混合キヤリヤの場合、現像機中での
現像剤の流れた不均一性が生じ、球形キヤリヤと板伏も
しくは不定形伏キヤリヤが分離する。また丸味を帯びた
不定形伏キヤリヤを鉄粉粒子で作成することは固難であ
る。2の点から、本発明になる磁性体粒子分散型キヤリ
ヤでは丸味を帯びた不定形伏キヤリヤを作成することが
容易である。
キヤリヤおよびトナーの混合物である磁気ブラシ現像剤
では、現像機内部での現像剤の攪拌などによつて、トナ
ーとキヤリヤ間には衝撃力が作用している。
このため、トナーが軟化し、キヤリヤの表面に付着して
、所謂スペントトナーを形成するため、他のトナー粒子
の菅電特性が低下して印字不可能になる。このような、
現像剤の特性劣化を防止するため、従来からキヤリヤ表
面をトナーに対して非粘着性の強い樹脂でコーテイング
し、スペントトナーの発生を防止する方法が採用されて
きた。しかし、トナーに対して非粘着性の強い樹脂とし
てテフロンが代表的に用いられているが、これは、鉄粉
表面との接着が弱く、はがれやすい。他方、板伏もしく
は不定形伏のキヤリヤでは、粒子同志の会合のため、効
果的なコーテイングが不可能である。このため、キヤリ
ヤコーテイングを行う場合には球形粒子にほぼ限られて
いると言える。さらに磁気ブラシ現像剤用キヤリヤのも
う一つの特性としてキヤリヤの有する磁気量がある。現
像剤が磁気ロール上に静磁気的に固定される力は飽和磁
化が大きいほど強いと言える。この力が弱いとキヤリヤ
まで電像に付着するため、ある程度以上の力を必要とす
る。このことはキヤリヤの磁気量の制限のあることを示
している。本発明の結着樹脂と磁性粉の混合粒子では粒
径、粒子形伏、さらに表面のトナーに対する非粘着化さ
らに磁気量も適宜制御することは可能である。
1.粒径の制薗 混練後得られた塊を、液体窒素中で凍結固化した後、超
円心粉砕機等で粉砕し、これをブルーによつて分級して
粒径を揃える。
2.粒子形伏の制御 球形キヤリヤとする場合には、上記粉砕粒子を流動造粒
機による熱風処理して球化する。
板伏キヤリヤとする場合には混練塊をスライし、その後
粉砕して得る。また無定形伏のものは粉砕、分級したも
のをそのまま用いる。3.表面のトナーに対する非粘着
化 ハイインパクトポリスチレン、ブタジエン等はトナーに
対する非粘着性を持つているが、これをさらに強化する
ためにはテフロンワニスによる処理を行う。
特にブタジエン等熱硬化性樹脂を結着樹脂とする場合に
は効果的である。例へば、トリクロロエチレン、クロロ
ホルム中に分散させたテフロン粉を上記キヤリヤ基材で
ある混練粒子流動層中で吹き付ける。このため、表面は
溶剤によつて溶け、その部分にテフロン粉が付着し固化
される。つぎにこれを熱処理することにより表面層は硬
化し、内部は未硬化のため弾力性に富むことになる。4
.磁気量の制御 結着樹脂中に練り込む磁性粉の量が多すぎるとキヤリヤ
の磁気ロールの吸着力は強くなるが、キヤリヤ自身はも
ろくなりまた重くなり、当初の目的を達することができ
ない。
逆に磁性粉の量が少いと、磁気ブラシが形成されず、す
なわち、キヤリヤが磁気ロールに付着(磁気的に)しな
くなる。
そこで適正な磁気量と密度を有するように磁性粉を混合
する必要がある。今、結着樹脂中に金属磁性粉および酸
化物等低比重の磁性体粉を混入し、磁気量の最適化を図
ることができる。各材料における物性値を下表に示すシ
ンボルで表られすと、混練物の見掛上の密度および飽和
磁化、ρおよびσは次式で近似できる。
(1)(2)に示す二式からρ,σとも所定の値となる
ようXlX2を決定することができる。
以下本発明の結着樹脂中に鉄或いは強磁性体材料の微粉
末を一様に分散させたキヤリヤについて実強例を参照し
ながら詳細に説明する。
実施例 1 鉄粉として粒径50ttm以下のものを用いる。
次に樹脂としてハイインパクトポリスチレン(旭ダム製
スタイロン470)を採用し、ハイインパクトポリスチ
レン1kg当り、トクレン2kg、金粉3009を混入
し、ライカイ機で攪拌し、同時にトリクレンを蒸発除去
した。トリクレンの除去が進行するに従い、混練物はモ
チ伏に粘性をもつ様になる。ほぼトリクレンも除去され
混練物が硬くなつた段階で、混練物を液体窒素中に浸漬
し、内部に残存するトリクレンを凍結させ、この後超遠
心粉砕機によつて微粉化する。この微粉を流動造粒機に
よつて1300Cで処理し、残存トリクレンの除去と、
粒子形伏の調整を行つた。このようにして形成される球
伏粒子から成る樹脂一鉄粉の混練物は軽量キヤリヤその
ものである。
これらのうち、分級して粒子径100〜150μmから
成るキヤリヤを用い、エポキシトナーを15.0wt%
混合した現像剤を用いて印字寿命試験(F−6715D
プリンタによる)を行つたところ、10万シート印字後
も初期と同等の印字性能を保持することが判つた。なお
、密度は従来のキヤリヤの約1/6である。このため現
像機内部で現像剤の飛散が見られ、又印字においても多
少のキヤリオーバ一(トナーとともにキヤリヤも紙に転
写される)を生じていた。実施例 2 実施例1と同様の製法によるが、組成をハイインパクト
ポリスチレン1k9に対し同様の鉄粉を1k9を用いる
と、密度は通常の鉄キヤリヤの約1/4となるが、この
キヤリヤでは実施例1同様の寿命を示すと同時に、現像
剤の飛散、キヤリオーバについて飛躍的な改善がされた
(ただしトナー濃度は10wt%)実施例 3 実施例1又は2と同様の製法による、組成はハイインパ
クトポリスチレンに代えてポリブタジエン(CBR−M
1又はRB−810日本合成ゴム製)を用い、ポリブタ
ジエン1kgに対し鉄粉1kgを用いる。
実施例1と同様にして100〜150μmの粒子とした
後1900C2時間の熱処理を行い、結着樹脂の熱硬化
を施した。この結果トナー濃間10wt%とした現像剤
について印字、寿命試験を行い、実施例2におけるより
もさらに良好な結果を得た。即ち、10万シート後にお
いても印字濃度1.2以上を確保しており同時にキヤリ
オーバ、現像剤の飛散は無く、トナーの帯電量も初期値
の15μCl9に対し13μCl9とほとんで変化は無
いことが判つた。実施例 4 実施例3におけるキヤリヤで熱処理を行う前に、ポリブ
タジエン(実施例3に同じ)1009に対しテフロン粉
109を混合したトリンク溶液100′を前記キヤリヤ
に吹きつける(前記流動造粒機による)。
このようにして表面をテフロン化した後、190℃、2
時間の熱処理によつて結着樹脂の熱硬化を行つた。本キ
ヤリヤではテフロンの強い正電荷付与性のため、帯電の
少いトナーに対しても十分な帯電特性を付与するため、
通常のキヤリヤでは8μCl9程度のトナーでも、実施
例3に示す結果以上の特性を得た。従来の鉄もしくは強
磁性の鉄酸化物にかわり、樹脂中にこれら強磁性体の粒
子を分散させ、さらに結着樹脂としてトナーに対する粘
着性の低い樹脂を用いることによつて、密度を従来のも
のの1/4〜1/2とし、動作寿命を飛躍的に延長でき
る。
以上の説明から明らかな如く、本発明の結着樹脂中に鉄
或いは強磁性体材料の微粉末を一様に分散させたキヤリ
ヤによりキヤリヤの軽量化を計ることができ、又キヤリ
ヤの密度を自由に制御することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉄或いは強磁性体材料の粒径50μm以下の粒子を
    ハイインパクトポリスチレンもしくはポリブタジエン樹
    脂中に分散させたことを特徴とする強磁性体粒子分散型
    樹脂キャリヤ。 2 表面にテフロン系樹脂層を有することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の強磁性体粒子分散型樹脂キ
    ャリヤ。 3 ハイインパクトポリスチレンもしくはポリブタジエ
    ン樹脂と溶媒と鉄もしくは強磁性体材料の粒径50μm
    以下の粒子とを混合攪拌・脱溶媒し、鉄もしくは強磁性
    体材料を該樹脂中に分散させた混練物を形成する工程、
    該混練物を該溶媒の凍結温度以下に冷却し、粒砕し微粉
    末を形成する工程、該微粉末を熱処理する工程を有する
    ことを特徴とする強磁性体粒子分散型樹脂キャリヤの製
    造方法。 4 上記微粉末を分級する工程、テフロン系樹脂を混合
    した溶媒を吹きつけ該微粉末表面にテフロン系、樹脂層
    を形成する工程を有することを特徴とする特許請求の範
    囲第3項記載の強磁性体粒子分散型樹脂キャリヤの製造
    方法。
JP56120198A 1981-07-31 1981-07-31 強磁性体粒子分散型樹脂キャリヤ及びその製造方法 Expired JPS5935016B2 (ja)

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