JPS5934835B2 - 製紙原料の摩砕法 - Google Patents

製紙原料の摩砕法

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JPS5934835B2
JPS5934835B2 JP20342881A JP20342881A JPS5934835B2 JP S5934835 B2 JPS5934835 B2 JP S5934835B2 JP 20342881 A JP20342881 A JP 20342881A JP 20342881 A JP20342881 A JP 20342881A JP S5934835 B2 JPS5934835 B2 JP S5934835B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は製紙原料を連続的に摩砕処理する方法に関し、
更に詳しくは特定した粒度の微粒子から成る平面状摩砕
部を有し且つ摩砕部・駆動軸間及び摩砕部・原料供給口
間を金属または/及び有機高分子化合物で構成した円盤
型摩砕機に結束繊維を含む製紙原料懸濁液を圧力を掛け
て供給し且つ摩砕部の周速に制限を加えて摩砕処理する
事を特徴とする製紙原料の摩砕法に係るものである。
製紙工業における紙の主要な抄造原料は、クラフトパル
プ、サルファイドパルプなどの化学パルプ及び砕木パル
プ、加圧性砕木パルプ、リファイナーメカニカルパルプ
、サーモメカニカルパルプ、ケミメカニカルパルプ、セ
ミケミカルパルプなどの所謂高収率パルプであるが、木
材資源の有効利用の観点から高収率パルプは近年跡々そ
の重要度を増している。
高収率パルプの製造工程は、植物繊維質物に直接機械力
を作用させるか、若しくは加熱及び/又は薬液前処理を
施した後に機械力を作用させる粗砕工程と、得られた粗
繊維を更に摩砕処理する精砕工程とから成っている。
如何なる高収率パルプ化法においても、粗砕工程後の粗
繊維中には常に著量の結束繊維が存在している。
抄紙原料に結束繊維が含まれていると、抄紙時に紙切れ
が発生し易く、得られる紙の外観が著しく損われ、且つ
印欄鏑性の点でも問題が多い。
また、粗繊維はリグニン含量が多いので極めて剛直であ
り、その侭では殆んど抄紙不可能であり、粗維濁を機械
的作用により所謂フィブリル化状態にし、繊維間結合能
力を高める様に努力する必要がある。
更に、広葉樹材から得た粗繊維中には多量の道管が殆ん
ど未破壊の状態で存在しているが、道管は紙のベッセル
ビックや平滑性低下の原因となるので抄紙前に予め破壊
させておく事が必要である。
前述の精砕工程は結束繊維の離解、繊維のフィブリル化
及び道管の破壊を図るためのものであって之までは専ら
刃部および溝部を有する金属製プレートを備えたディス
クリファイナ−により粗繊維をリファイニングする事で
之等の目的を達成させ様としていた。
しかし、この方法では多量のりファイニングエネルギー
が消費され、しかも結束繊維の離解、繊維のフィブリル
化及び道管の破壊は極めて不充分であった。
従って省エネルギー及び高収率パルプの用途拡大のため
に、粗繊維の精砕を少ないエネルギーで効率良く行ない
得る方法の出現が強く望まれていた。
ディスクリファイバーの上記欠点を改善する事を目的と
した公知技術には例えば、 (1)リファイナーの刃部を金属粒子の焼結多孔質体で
構成したもの(米国特許3160355号)(2)刃部
及び合成樹脂などの充填材を有する溝部より成る金属製
リファイナー素子(特開昭55−30424号) (3)刃部及び摩砕面を有する溝部より成る金属製リフ
ァイナー素子(特開昭55−30425号)(4)刃部
及び溝部から成るリファイナー素子を研摩材と有機高分
子化合物より成る組成物で形成したもの(特開昭55−
137288号)などがある。
之等の内、(1)は刃部におけるリファイニング作用の
効率向上を意図したもの、(2)〜(4)は溝部に補助
的なリファイニング作用を持たせ様としたものであり、
何れもリファイニング作用の主体は刃部であると考えら
れる。
一方、本発明者等はディスクリファイナ−の前記問題点
は製紙原料に摩砕作用を与える個所が極めて少ない事に
よるとの立場から、微小な凹凸より成る平面状摩砕部相
互の間隙でリファイニングを行なうという原理に基づい
た方法を提案しく特願昭55−71546号)、更に上
記原理によって製紙原料をリファイニングする場合には
製紙原料に作用する摩擦力の大きさが処理効率特にエネ
ルギー消費量に対して重要な因子である事を見出し、製
紙原料懸濁液を上記摩砕部相互の間隙に圧力を掛けて供
給し且つ製紙原料に作用する摩擦力の大きさを規定する
という方法を発明した(特願昭55−185121号)
第1図は本発明者等による之等の発明を実施するための
装置の一例である。
この摩砕機は、裏当板2とナツト4によって駆動軸3に
取り付けられた回転砥石1及びリング状クランプ9によ
って裏渦板8に締着され原料供給口10を備えた固定砥
石7を有しており、砥石1及び7には夫々摩砕部5及び
11が設けられている。
原料供給口10より導入された製紙原料懸濁液は摩砕部
5と駆動軸3との間の面6及び摩砕部11と原料供給口
10との間の面12より成る空間13を通過した後、摩
砕部相互の間隙14に到達しリファイニング作用を受け
る。
所で本発明者等による先きの方法(特願昭55−185
121号)では、上記の様な装置で製紙原料の処理を行
なうと処理条件または種紙原料の種類によって、摩砕部
・駆動軸間の面6及び摩砕部・原料供給口間の面12(
以下、之等の面を原料通過面と言う)より成る空間(以
下、この空間を原料通過部と言う)に製紙原料が詰まり
原料を安定して供給する事が困難な場合があった。
そのため高い供給圧力が必要となったり、原料通過面と
製紙原料との間或いは製紙原料同志の間に摩擦が生じて
エネルギー損失が起こったり、更には原料通過部が完全
に閉塞されて処理が不可能となる事が多かった。
之等の現象は製紙原料懸濁液の濃度が高いと特に顕著に
なるため、先きの発明では比較的低い濃度で処理を行な
う必要があった。
そこで本発明者等は上記問題点を解決して原料の安定供
給及び処理濃度の向上を図るため、原料通過部に原料が
詰まる事の原因を調査した。
その結果、第1図に示した装置の様に原料通過面6及び
12が砥石の粗面であると、製紙原料懸濁液の流れの摩
擦損失が大きくなるために上記の現象が起こる事を究明
した。
そして本発明者等は原料通過面を金属若しくは有機高分
子化合物より成る面として摩擦損失を小さくする事が上
記問題点の解決に役立つ事を見出した。
更に本発明者等は摩砕円盤の周速を充分に大きく保つ事
により原料通過部において製紙原料懸濁液に作用する剪
断量を高め製紙原料の分散を促進する事も上記問題点の
解決に寄与し得る事を見出した。
一方、摩砕円盤の周速が大きくなり過ぎると、摩砕部相
互の間隙にける流体摩擦損失(水の抵抗)が顕著に増大
して多量のエネルギーが浪費される事も明らかとなった
即ち本発明者等は摩砕円盤の周速に制約を設ける必要が
ある事を見出した。
本発明は以上の観点より成されたもので、摩砕部が特定
粒度の微粒子から成る平面であり且つ原料通過面が金属
または/及び有機高分子化合物である円盤型摩砕機に結
束繊維を含む製紙原料懸濁液を圧力を掛けて供給し且つ
摩砕円盤の周速に制限を加えて摩砕処理する事を特徴と
する新規な製紙原料の摩砕法を提供するものである。
以下、本発明について具体的に説明する。
まず原料通過面を金属または/及び有機高分子化合物と
する方法であるが、第1図の様な円盤型摩砕機の場合に
は原料通過面に有機高分子化合物を塗布して砥石の気孔
を充填する方法が第一に挙げられる。
また、第二の方法として有機高分子化合物または金属の
薄板或いはフィルムを原料通過面に接着させても良い。
更に第三の方法として第2図に一例を示した様に、駆動
軸3に皿状物体15を取り付は且つ固定砥石7の裏当板
8に円環状物体16を装着する事が挙げられ、之等の物
体は金属または有機高分子化合物で作製される。
なお、2等3種の方法を併用しても差支えなく、料えば
第2図の原料通過面30及び31に有機高分子化合物を
塗布しても良い。
以上の方法において使用される有機高分子化合物には熱
硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、各種ゴム及び之等の混合物
などがあり、応等有機高分子化合物は必要に応じて充填
剤、町塑斎り硬化斉曵顔料、その他の添加剤を含ませる
事が出来る。
金属としては鋼、ステンレス鋼、銅、各種鋼合金、アル
ミニウム、各種アルミニウム合金などが挙げられる。
之等材料は第−及び第二の方法では主に砥石との接着性
、第三の方法では主として強度的性質の観点より選択さ
れる。
原料通過面を金属面とする他の方法として、既存のディ
スクリファイナ−に砥石摩砕部を取り付ける事が挙げら
れる。
第3図〜第5図はその一例であり、シングルディスクリ
ファイナ−の回転円盤18及び固定円盤26にホルダー
20を介して円環状砥石21を装着したものである。
ホルダー20は鋼製であり、また円盤18及び26はス
テンレス鋼で造られているので、原料通過面24及び3
2は金属面となる。
なお、原料通過面33に有機高分子化合物を塗布する事
が出来る。
以上述べた総べての方法において、原料通過面は特に精
密な加工は不要であり、従って表面粗さを厳密に規定す
る必要はないが、一応の目安としては中心線平均粗さが
50μ以下程度であれば好適である。
また、原料通過面の全体を金属または/及び有機高分子
化合物とする事が望ましいが、原料通過面の一部例えば
摩砕部の近傍などは粗面の侭でも差支えない。
更に第2図の17及び第3図と第4図の28の様に駆動
軸に撹拌羽根を取付けたり、第3図〜第5図に見られる
様にホルダー20の原料通過面24に放射状の溝29を
設けたり、また図面には示していないが原料通過面に撹
拌羽根を付けたりすると、原料通過部における製紙原料
の分散がより促進されるので好都合である。
なお原料通過面に設けられる上記の溝または撹拌羽根は
相対向する原料通過面の両方に存在する事が望ましいが
、一方のみとする事も可能である。
次に本発明では摩砕部の周速に制限を設けるが、先ずそ
の下限について説明する。
原料通過部において製紙原料懸濁液は円盤の回転により
剪断力を受けるが、この作用は繊維の絡み合い、即ちブ
ロック化を抑制して原料の汁散状態を向上させるのに重
要な作用である。
従って剪断力が小さいと原料の分散状態が不良になり原
料通過部が詰まる事の一因となる。
実験の結果、摩砕部の外周における周速が10 m/s
e以上であると製紙原料の分散状態が良好になる事が認
められた。
摩砕部の周速の上限については、周速を増すと水の粘性
に基づくエネルギー損失が増大する事は従来のディスク
リファイナ−でも周知の事実である力ζ本発明では摩砕
部の全面若しくは大部分の面が微粒子で構成された平面
であり且つ摩砕部相互の間隙を可成り狭くして(通常0
〜50μ)処理するため、水によるエネルギー損失の影
響が極めて大きい。
第6図は熊谷理機工業(株)製シングルディスクリファ
イナ−(12インチ)に本発明の摩砕部(粒度80番の
アランダム砥石)または溝付きスチールディスクプレー
ト(A:18034N)を取付は水のみを処理した場合
の実験結果であり、図中、実線は本発明の摩砕部を用い
た場合、点線は溝付きスチールディスクプレートを用い
た場合であり、■は摩砕部外用の相対周速(m/rse
c)を示す。
同−周速及び同−摩砕部間隙で比較すると、本発明で使
用される摩砕部の方が溝付きディスクプレートよりも水
による負荷が太きいが、周速を半減する事により水の負
荷を大幅に減少出来る事が判る。
従って本発明では摩砕部の周速の上限をも厳密に規定す
る必要があり、実験の結果、摩砕部の外周における周速
が4577L/secを超えるとエネルギー消費量が極
めで多くなった。
本発明では先きの発明(特願昭55−185121号)
同様、摩砕部を刃及び溝が無い平面とするが、摩砕部を
構成する粒子の粒度はエネルギー消費量、単位時間当り
の処理量、製紙原料に作用する摩擦力などと密接な関係
にある事が本発明者らのその後の研究により明らかとな
った。
粒度がJIS6001 (1973)に規定された粒度
の36番よりも粗いと摩擦力が充分に作用しないため処
理量が小さく多量のエネルギーが消費される。
一方、粒度が150番より細かいと原料通過部に原料が
詰まり易くなったり、高い供給圧力が必要になったり、
繊維が切断され易くなって紙力が低下したりするので好
ましくない。
なお、上述した様に粒子の粒度と摩擦力とは良好な相関
関係にあるので、本発明では先きの発明で行なった摩擦
力の規定は不必要である。
本発明では摩砕部の全面に上記粒子が存在する事が望ま
しいが、摩砕部の一部1例えば摩砕砥石を円盤に取・り
取けるためのボルトの部分などは上記粒子が存在しなく
ても差支えない。
相対向する一方の摩砕部と他方の摩砕部とは一般には同
一粒度の粒子で構成されるが、両摩砕部の粒子の粒度を
異なるものとする事も可能である。
また異なる粒度の粒子を混合したもので摩砕部を形成す
る事も出来、更に摩砕部を同心円状に分割して例えば内
周のもの程粒度を粗くする事なども可能である。
粒子の種類としては酸化アルミニウム、炭化ケイ素、炭
化ホウ素、炭化チタン、炭化タングステン、窒化ホウ素
、人造ダイヤモンドなどの人造研摩材及びザクロ石、鋼
玉、エメリー、ケイ石、ダイヤモンドなどの天然研摩材
が挙げられるが、酸化アルミニウムと炭化ケイ素が最も
一般的である。
2等粒子の結合剤としてはビトリファイド、シリケート
、オキシクロライドなどの無機質結合剤及びレジノイド
、ゴム、セラックなどの有機質結合剤が使用可能である
また金属や合成樹脂などの粒子の焼結体も摩砕部として
用い得る。
本発明の摩砕部は一般には円盤の中心軸に対して垂直な
環状平面であるが、傾斜した環状面とする事も出来、ま
た凸面或いは凹面とする事も可能である。
製紙原料懸濁液の濃度については、本発明では原料通過
部の改良及び周速の規定により先きの発明よりも高い濃
度でも処理が可能となり、一般には固形分濃度0.5〜
6.0重量%が望ましい。
この様に本発明では先きの発明よりも高い濃度で処理を
行なう場合があるので、製紙原料懸濁液の供給圧力とし
ては0.2〜10. Oky/cT11(ゲージ圧)の
圧力が必要である。
摩砕部相互の間隙はO〜50μが好適であるが、製紙原
料に著量の粗大結束繊維が含まれている場合などは予備
処理として50〜300μの間隙で処理する事もある。
本発明を実施するための円盤型摩砕機としては、シング
ルディスクリファイナ−、ダブルディスクリファイナ−
などの一般に製紙工業で使用されるディスクリファイナ
−及びコロイドミルなどの湿式微粉砕機が使用可能であ
るが、本発明の基本思想に合致するものであればその他
如何なる摩砕機でも使用出来る。
なお、上記ダブルディスクリファイナ−には1枚の回転
円盤の両側に固定円盤を設けたものと、2枚の円盤が互
いに逆方向に回転するものとがあるが、周速を考慮する
と前者の方が望ましい。
本発明によって処理される製紙原料としては、砕木法、
加圧式砕木法、リファイナー砕木法、す−セメカニカル
法、ケミメカニカル法、セミケミカル法などの高収率パ
ルプ化法によって得た粗繊維及び精砕繊維、高収率パル
プを含む古紙及びパルプ工場の精選工程で発生する粕な
どが挙げられるが、化学パルプ或いは化学パルプより成
る古紙の処理に本発明を適用する事も可能である。
以上詳述した通り、本発明方法は本発明者等による先き
の発明を改良して原料の安定供給及び処理濃度の向上を
可能としたものであり、実用的価値が一段と高まったと
言える。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本
発明は以下の実施例により何らの制約をも受けるもので
はない。
実施例 1 第1図に示した円盤型摩砕機(コロイドミル)※※の原
料通過面6及び12にエポキシ樹脂(アラルダイト接着
剤)を塗布したものに、マツ材チップを通常のディスク
リファイナ−で常圧下で処理して得た粗繊維(P水産4
30m1C,5−F−)の懸濁液を固形分濃度2.0重
量係でポンプにより供給し摩砕処理を行なった。
使用した摩砕機の回転砥石1及び固定砥石7は何れも粒
度60番のビトリファイド砥石(アランダム)で、摩砕
部外径は254mm、同内径は192關である。
一方、比較のため上記摩砕機において原料通過面6及び
12を砥石面の侭としたもので同一粗繊維を処理した。
以上の処理における処理条件、処理後のパルプの沖水度
及びエネルギー総消費量(アイドリング損失を含む)は
第1表の通りである。
また、何れの場合も処理後のパルプ中の結束繊維は極め
て少なかった。
第1表から明らかな様に本発明によれば原料通過部に粗
繊維が詰まる事が無いので、供給圧力を低く出来、また
エネルギー消費量も少なくなる。
実施例 2 熊谷理機工業(株)製12インチシングルディスクリフ
ァイナ−の摩砕部に第3図〜第5図に示した通り鋼製ホ
ルダー20を介して粒度80番のビトリファイド砥石(
アランダム)21を取付けたものに、前記粗繊維の固形
分濃度4.2重量係懸濁液をポンプにより供給して摩砕
処理を行なった。
このシングルディスクリファイナ−の原料通過面24は
ステンレス鋼であり、摩砕部外径は300mm、同内径
204 mmである。
摩砕部の外周における周速は23.6m/secとした
が、比較のため47.1m / secでも処理を行な
った。
一方、他の比較実験として、摩砕部外径が94 myt
、同内径が68mmである第1図の円盤型摩砕機に粒度
80番のビトリファイド砥石(アランダム)1及び7を
装着し且つ原料通過面6及び12は砥石面の侭としたも
のを用い、同一粗繊維の固形分濃度2.0重量受の懸濁
液をポンプで供給して摩砕処理を行なった。
なお、この比較実験において処理濃度3.0重量係で摩
砕する事を試みたが、原料通過部13が粗繊維によって
閉塞されたため摩砕は不可能であった。
以上の処理における処理条件、処理後のパルプの枦水度
及びエネルギー消費量は第2表の通りで※ある。
また何れの処理においても得られたパルプ中の結束繊維
は僅かであった。
第2表に示されている様に本発明では原料通過面が金属
面であり、また撹拌羽根28及び溝29が設けられてい
る事もあって本発明者による先きの発明(比較実験1)
よりも高い濃度で処理する事が出来た。
一方、周速が大きくなり過ぎると水によるエネルギー損
失が激増するためエネルギー総消費量が著しく多くなる
事も明らかになった(比較実験2) 実施例 3 第1図の円盤型摩砕機に摩砕部外径254mm、同内径
154mmの粒度6o番またはI 00’番のビ゛トリ
ファイド砥石(アランダム)を取付け、前記粗繊維を固
形分濃度2.0重量%でポンプにより供給して摩砕処理
を行なった。
原料通過面は何れの場合も実施例1同様エポキシ樹脂と
した。
之等の処理における処理条件、処理後のパルプの沖水度
、エネルギー消費量、粗繊維に作用する摩擦力及びJI
S法により調製した手抄き紙の紙質は第3表の通りであ
り、又何れの手抄き紙にも結束繊維は殆んど認められな
かった。
第3表中の摩擦力は下式により算出したものである 式中、fは粗繊維と摩砕部との単位接触面積当り摩擦力
(kg/cIl! )、dは粗繊維の絶乾見掛は比重C
kg/m” )、pは粗繊維摩砕時の負荷(kpm/s
ec )、pwは粗繊維摩砕時と同一条件下で水のみを
処理した時の負荷(kfm/sec )、Cは粗繊維懸
濁液の固形分濃度(kg/m” )、ωは回転砥石の角
速度〔1/sec )、roは摩砕部の外半径〔m〕、
rlは摩砕部の内半径(m)である。
之等の実験結果より、摩砕部を構成する粒子の粒度か細
くなると大きな摩擦力が得られるので単位時間当りの処
理量が多くなり、従って主に水及びアイドリングによる
損失が減少するためエネルギー総消費量が少なくなる事
が判った。
また粒度が粗い方が供給圧力が低くて済み、更に繊維の
切断が起こり難いので紙力が向上する傾向も認められた
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明及び本発明者等による先きの発明を実施
するための円盤型摩砕機の一例を示す縦断面図、第2図
は本発明を実施するための円盤型摩砕機の他の一例を示
す縦断面図、第3図は既存のシングルディスクリファイ
ナ−に摩砕砥石を取付けたものの縦断面図、第4図は第
3図のA−A線における回転円盤の正面図、第5図は第
3図のB−B線における固定円盤の正面図であり、何れ
も本発明に関連する部分のみを示す概要図である。 第6図は水による負荷と摩砕部相互の間隙との関係を示
す図である。 第1図〜第5図中、1・・・・・・回転砥石、2・・・
・・・裏当板、3・・・・・・駆動軸、4・・・・・・
ナツト、5・・・・・・摩砕部、6・・・・・・原料通
過面、7・・・・・・固定砥石、8・・・・・・裏当板
、9・・・・・・リング状りランフ; 10・・・・・
・原料供給口、11・・・・・・摩砕部、12・・・・
・・原料通過面、13・・・・・・原料通過部、14・
・・・・・摩砕部間隙、15・・・・・・皿状物体、1
6・・・・・・円環状物体、17・・・・・・撹拌羽根
、18・・・・・・回転円盤、19・・・・・・駆動軸
、20・・・・・・ホルダー、21・・・・・・砥石、
22・・・・・・摩砕部、23・・・・・・摩砕部間隙
、24・・・・・・原料通過面、25・・・・・・原料
通過部、26・・・・・・固定円盤、27・・・・・・
原料供給口、28・・・・・・撹拌羽根、29・・・・
・・溝、30.31,32,33・・・・・・原料通過
面。 (

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 相対向する円盤の向い合った夫々の面に、円周方向
    に連続し且つ刃及び溝を有しない帯状の摩砕部を有し、
    該摩砕部の全面若しくは大部分の面がJIS R60
    01(1973)に規定された36〜150番に相当す
    る粒子か、ら成る平面であり、且つ相対向する一方の摩
    砕部と駆動軸との間の面及び相対向する他方の摩砕部と
    中心周囲に設けた原料供給口との間の面全体或いは大部
    分が金属または/及び有機高分子化合物より成る摩砕機
    に、結束繊維を含む製紙原料懸濁液を0.2〜10.O
    ky/d(ゲージ圧)の圧力で供給し且つ前記両摩砕部
    の外周における相対周速を10〜45 m1secとし
    て摩砕処理する事を特徴とする製紙原料の摩砕法。 2 相対向する一方の摩砕部と駆動軸との間の面及び相
    対向する他方の摩砕部と中心周囲に設けた原料供給口と
    の間の面の両方若しくは一方に放射状の溝を有する特許
    請求の範囲第1項に記載の製紙原料の摩砕法。 3 相対向する一方の摩砕部と駆動軸との間の面及び相
    対向する他方の摩砕部と中心周囲に設けた原料供給口と
    の間の面の両方若しくは一方に撹拌羽根を有する特許請
    求の範囲第1項に記載の製紙原料の摩砕法。 4 駆動軸に撹拌羽根を取り付けた特許請求の範囲第1
    項ないし第3項中の何れか1項に記載の製紙原料の摩砕
    法。 5 製紙原料懸濁液の固形分濃度が0.5〜6.0重量
    係である特許請求の範囲第1項ないし第4項中の何れか
    1項に記載の製紙原料の摩砕法。 6 摩砕部相互の間隙が0〜300μである特許請求の
    範囲第1項ないし第5項中の倒れか1項に記載の製紙原
    料の摩砕法。
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JP20342881A Expired JPS5934835B2 (ja) 1981-12-18 1981-12-18 製紙原料の摩砕法

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JP3036354B2 (ja) * 1994-05-17 2000-04-24 特種製紙株式会社 微細フィブリル化セルロースの製造方法

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JPS58109699A (ja) 1983-06-30

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