JPS5933290Y2 - 熱風循環式オ−ブン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、回転棚を加熱室内に備え熱風を加熱室内に
循環させて棚にのせた食品を加熱する熱風循環式オーブ
ンに関する。

従来、食品を円形の回転棚にのせてゆっくり回転させ、
加熱空気をこの加熱室に循環させながら、加熱室内の食
品を能率良く焼き上げたり煮たりすることができる熱風
循環式オーブンが提供されているが、この種のオーブン
では四角の箱形の加熱室内に加熱空気をその側壁部から
真直ぐに出す構造をもつことから、加熱室内で加熱空気
が散乱してしまい、加熱室の内部において温度分布の均
一性が損われ、食品に加熱むらが生ずる問題があった。

この考案は、上記の欠点を解消するためになされたもの
で、加熱室内に加熱空気を一定の空気流をつくりながら
循環させて室内の温度分布を均一にし食品を棚の置き場
所にかかわらず均一に加熱することができると共に、加
熱室内を有効に利用して全体を合理的な構造にまとめる
ことができる熱風循環式オーブンを提供することを目的
とするものである。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は熱風循環式オーブンの横断面図を、第２図は同
オーブンの縦断面図を示し、オーブンの加熱室１は周囲
を断熱壁で包囲され箱形に形成されている。

加熱室１の背面部には隔壁３により熱風路２が形成され
、加熱室１に隣接して設けた機械室４内の送風ダクト５
にこの熱風路２は接続されている。

送風ダクト５にはモータ駆動のシロッコファンを備えた
送風機６が設置され、加熱室１内の空気を吸引口１から
吸引して熱風路２内に送気するように構成されている。

一方、熱風路２の先端側、つまり、加熱室１の右側奥の
隅部にはこの部分を断面三角形形状に覆って隔室を形成
するように穿孔板８が取付けられ、穿孔板８の孔が吐出
孔８ａを形成し、反対側の隅部には吸引ロアを含む隅を
断面三角形形状に覆って隔室を形成するように穿孔板９
が取付けられ、穿孔板９の孔が吸入孔９ａを形成してい
る。

そして、穿孔板８によって囲まれた隅部隔室には電気ヒ
ータ１０が配設され、熱風路２から送風された空気はこ
の電気ヒータ１０により加熱されて吐出孔８ａから加熱
室１内に水平に吐出される構造である。

さらに、吐出孔側の穿孔板８にはこれと同様な形状の孔
径調整用穿孔板１１が重合して摺動調整可能に取付けら
れ、吐出風量をこの孔径調整用穿孔板１１を動かすこと
により調整することができる。

なお、穿孔板８，９に設けた吐出孔８ａと吸入孔９ａの
径は、縦方向において中央部を小さくし、上下部に行く
程大きくするようにして上下方向における熱風の風量の
バランスをとるように調整することもできる。

１２は、加熱室１内の中央に配設された回転棚であり、
円形のトレイ又は金網等を各段の棚部にのせて回転し、
図示しないのせ換え用棚付合車を加熱室１内に搬入して
棚にのせられたトレイ等を持上げて取出し又は搬入が可
能なように、前部を切欠いた円形フレームの棚が縦に配
置された柱に一定の間隔で固定されている。

この回転棚１２の回転軸は、加熱室１の上下の壁に支持
され、下方の回転軸が歯車を介してギャードモータ１３
に連結され、ゆっくり回転駆動される。

次に、上記構成の熱風循環式オーブンの動作を説明する
。

先ず、食品をのせたトレイが回転棚１２の各段にのせら
れ、扉が閉鎖されて送風機６、電気ヒータ１０、及び回
転棚１２のギャードモータ１３が起動される。

すると、回転棚１２がゆっくり回転を始め、送風機６に
・より加熱室１内の空気が吸入孔９ａから吸引口Ｔを経
て送風機６に入り、ここから送風ダクト５を通って吐出
空気は熱風路２に入り電気ヒータ１０の配設された箇所
に達する。

ここで空気は電気ヒータ１０により加熱され吐出孔８ａ
から再び加熱室１内に戻る。

このような空気循環の動作が繰り返えされることにより
、例えば約２５０℃の熱風が形成され、吐出孔８ａから
回転棚１２の中央に向けて吐出された熱風は棚（このせ
られたトレイ上で左奥の方に曲げられ吸入孔９ａに吸入
されるように熱風の循環路が形成される。

この熱風の循環路は加熱室１内において、第２図に示す
ように各段の棚を水平に通るように整然と形成され、熱
風は加熱室１内で散乱されることなく各段について均一
にトレイ上の食品の周囲を通り、食品は焼きむらなどを
つくることなく加熱されることができる。

また、加熱室１の奥の隅部が穿孔板により包囲され、熱
風の吐出孔８ａと吸入孔９ａが形成されているから、加
熱室１は円形の回転棚１２に合わせて有効的に狭められ
、加熱室１内で熱風が停滞したすせず、棚上の食品を均
一にむらなく加熱できる。

なお、上記の実施例では加熱用のヒータを隅部の隔室内
に設けたが、ヒータはこの場所に限定されるものではな
く、また、ガスバーナを使用した加熱器を機械室４内に
設置することもできる。

以上のように、この考案の熱風循環式オーブンによれば
、上記のように加熱室の背面に熱風路を形威し、背面の
両隅部を囲って熱風の吐出部と吸入部を形成したから、
加熱室内において熱風を散乱させたり停滞させたすせず
に円滑に流すことができ、温度分布を均一にして棚上の
食品をむらなく焼き上げることができる。

また、加熱室内を有効に利用してオーブン全体を小形に
まとめることができる等の効果をもつものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は熱風循環式オー
ブンの横断面図、第２図は同オーブンの縦断面図である
。 １・・・・・・加熱室、２・・・・・・熱風路、３・・
・・・・隔壁、５・・・・・・送風ダクト、６・・・・
・・送風機、８，９・・・・・・穿孔板、８ａ・・・・
・・吐出孔、９ａ・・・・・・吸入孔、１２・・・・・
・回転棚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱形に形成された加熱室の中央に回転棚が配設され、該
   加熱室の背面には隔壁により熱風路が形成されると共に
   該背面の両隅部には断面三角形の隔室を形成するように
   穿孔板が取付けられ、該熱風路の一端に送風機を設けた
   送風ダクトを接続すると共（こ送風ダクトを一力の隅部
   の前記隔室に連通接続し、該熱風路の他端を他力の隅部
   の該隔室Ｑこ連通接続し、前記各隅部の穿孔板に吐出孔
   又は吸入孔を設けたことを特徴とする熱風循環式オーブ
   ン。