JPS593277B2 - ゼツエンブツヘノ インサツホウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は絶縁性被印刷物に湿気を与えた後静電力を利用
して荷電性粉末粒子を被印刷物に付着させることを特徴
とする静電印刷方法に関する。

一般に煎餅やビスゲットの様な電気的に絶縁性の高い菓
子類、或いはレンガ等の被印刷物に静電印刷を行う場合
、これらを乾燥させたままの状態で静電印刷を行つてい
た。しかし斯かる方法では被印刷物体上に荷電性粉末粒
子を所望の印刷形状に十分に厚盛りして立体間を出すこ
とが出来ず、或る程度厚盛り出来ても定着前に被印刷物
を振動させたりすると崩れてしまう。又印刷形状が広が
つて不鮮明になる傾向がある。従つて必らずしも良好な
印刷結果が得られなかつた。この発明はこのような従来
方法の欠点を除去し得る方法に関する。

以下第１図、第２図に従つてこの発明の一実施例を説明
する。

この実施例における被印刷物１は５ 煎餅、ビスゲット
のような菓子である。第２図のように印刷されるべき菓
子１は、先ずベルトコンベア２によつて矢印方向に移動
させられ、加湿器３の下を通過するとき適当な湿気を与
えられる。この加湿器には着色料や甘味料等を含１０ん
だ水溶液或いは何も含まない水溶液が入れられており、
この水溶液を霧状或いは水蒸気にして菓子１の表面に与
える。従つて菓子１の表面に湿気を与える他に極く僅か
の着色や甘味も与えることが出来るが、通常このような
ことは目的としない。１５このように加湿された菓子１
は、乾燥されない状態で静電印刷装置の所望印刷形状を
形成する多数の透孔を有するスクリーン第１電極４と第
２電極５との間に置かれる。

これら両電極間には、直流高圧電源６によつて直流静電
界が発生している。２０従つて荷電性粉末粒子容器Ｔか
ら供給された有害でない炭酸カルシュームを主成分とす
る白色の粉末粒子は、ロール状ブラシ８の回転によつて
前記スクリーン４の多数の透孔に擦込まれ、更に両電極
間内に押出される。

この押出された粉末粒子は２５これら両電極間の静電力
によつて菓子１の方向へ移動し、菓子１の表面に所望の
印刷形状に従つて付着する。このような方法によつて菓
子面に付着せられた荷電性粉末粒子は従来方法によつて
付着された粒３０子に較べて大きな付着力を有するので
荷電性粉末粒子を厚盛り出来る。

従つて第２図に示す如く菓子１上に印刷された所望の印
刷形状“Ａ゛の印刷記号Ｐは、菓子面に対して所定の高
さだけ厚盛りされており、そして厚盛りされているにも
拘らず３５印刷記号Ｐの周縁が広がつて不鮮明になつた
りしない。このことは特に模様を印刷する場合に有効で
あつて、模様を立体的に明確に印刷出来るばか、Ｃハー
りでなく、菓子の材料としても役立たせることが出来る
。

以上のような効果は、加湿用の霧状水分が菓子１の表面
に湿気を与えることによつて、この湿気が菓子１の表面
に付着した粉末粒子の電荷の一部分を第２電極５に流す
役割を果すから生ずるものと考えられる。

以上の実施例は菓子について説明したが、レンガ、ベー
ク板、セラミツク板等の電気的絶縁物に対しても前述と
同様にして静電印刷を行つた結果、実施例と同様な効果
を得ることが出来た。

勿論この場合は不純物を添加しない水を霧状にして被印
刷物面に与えた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る静電印刷方法を実施するのに使用
される静電印刷装置の概略図、第２図は本発明方法によ
つて印刷された印刷物を示す。 １・・・・・・被印刷物、２・・・・・・ベルトコンベ
ア、３・・・・・・加湿器、４・・・・・・スクリーン
第１電極、５・・・・・・第２電極、６・・・・・・直
流高圧電源、ｒ・・・・・・荷電性粉末粒子容器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 所望の印刷形状を形成する多数の透孔を有するスク
   リーン第１電極と第２電極間の静電界を利用して、前記
   透孔を通して該静電界内に与えられる荷電性粉末粒子を
   、前記両電極間にあつて第１電極から離隔して配置され
   る被印刷物に付着させる静電印刷方法において、電気的
   絶縁物である前記被印刷物に適当な湿気を与えた後に前
   記静電界を利用して被印刷物に所望の印刷形状に従つて
   荷電性粉末粒子を付着させることを特徴とする絶縁物へ
   の印刷方法。