JPS5931746Y2 - 刺しゆう機のボビン立て - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、多頭式刺しゅう機に装着するボビン立てに
関するものである。

近年、刺しゅう機は、多頭式で且つ高速であり、複雑な
図案模様もパンチカードによって自動的に柄出しされる
ようになっている。

ところか゛、この刺しゅう機は、長手方向に装備した糸
置き台上の多数のペッグに色糸を巻いた各種カラーのボ
ビンが頭毎の群として差されているが、柄切替え時又は
糸が無くなった時のボビンの交換は端から一個ずつ行う
ためかなり時間がかかり、さらに、多数のボビンである
ため作業者かカラーを間違えることがあるなどの欠点が
あった。

この考案の目的は、前述のような欠点を解消することに
ある。

即ちこの考案は、−頭に供給すべき所要数のボビンを差
すペッグ群を有する基板を設け、予めボビンを差して準
備しておき、短時間に交換を行い運転効率の大幅な向上
を図ることができると共に、カラーの間違いを無くする
ことができるようにした刺しゅう機のボビン立てである
。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

この考案の刺しゅう機のボビン立てＡは、第１図及び第
２図に示すように、多頭式刺しゅう機（図示省略）の類
別に沿って装備された細長い糸置き台１の上面に一頭に
対応する複数の略三角形状基板２が長手方向にスライド
自在に列設され、この基板２の上面に所要数のボビンＢ
を差すペッグ３が辺縁に沿って配設され、基板２の中央
に糸道用支柱４が直立して付設され、支柱４の頂部に放
射状に取り付けた腕５の先端に糸道６が固着されて成る
ものである。

前記支柱４には、頂部に上に向く短い丸棒状係止片７が
突設され、支柱下端の基板下面にこの係止片７が嵌合す
る凹部８（第３図参照）か′設けられている。

前記糸置き台１は、第２図及び第４図に示すように、長
手方向両側縁に断面り形状ガイドレール９が一体成形さ
れ、且つ台上面が滑らかに形成されている。

この糸置き台１の端から、ガイドレール９の溝に基板２
を挿入してスライドさせると、複数のボビン立てＡを一
列に並べ、且つ上方に抜は止め支持することがでる。

前記基板２は、二等辺三角形状の両底角部に底辺と直交
する短辺１０が形成され、−列に複数並べた際、この短
辺１０を介して隣接し、長手方向に押すとボビン立てＡ
か゛糸置き台１の上面を円滑にスライドするようになる
。

前記ペッグ３は、第１図及び第３図に示すように、内部
に貫孔１１を有する円錐形筒体であり、基板２との付は
根周囲に円形溝１２を介して環形座１３が連成されてい
る。

ボビンＢは、ペッグ３の溝１２に下端を嵌め込むと係止
されると共に、座１３の上面に糸層下端面が当接し、起
立状に安全支持され、運転中引出される糸に連れて飛び
上がるようなことがない。

前記糸道６は、糸を挿通する外輪１４と腕５に固着する
内輪１５との連結体からなり、両輪の接続部切込み１６
に糸を引き込み係止させることができる。

この糸道６は、糸を挿通する外輪１４の中心がペッグ３
の中心の直上になっている。

このため、ボビンＢから引出される糸は、常に均等な張
力を維持することができる。

また、予めボビン立てＡに装着した糸は、糸端を糸道６
の切込み１６に係止させておくと乱れず刺しゅう機上で
の交換時非常に便利である。

さらに前記支柱４には、頂部係止片７に断面り形切欠き
１７が設けられているが無くてもよい。

この切欠き１７を有するボビン立てＡは、刺しゅう機上
などに張り渡した架線（図示省略）にこの切欠き１７を
利用して吊り下げ゛ておくことができる。

前記腕５は、第３図に示すように、支柱４の頂部に水平
状に取り付けられ、係止片７に他のボビン立てＡの基板
２の凹部８を嵌めると、この基板２の下面に接触してこ
れを支持するようになる。

このため、複数のボビン立てＡを倒れないように積み重
ねることができる。

第５図は、この考案の他の実施例の使用状態を示す平面
図である。

このボビン立てＡ′は、方形状基板２′の上に所要個数
のペッグ３が長辺に沿って交互に配設されたもので、糸
置き台１の上面長手方向に隙間なく一列に押込むことが
できる。

この考案に係る刺しゅう機のボビン立てＡは、以上のよ
うな横取であり、これを使用する場合には、予め予備の
ボビン立てＡに一頭に供給すべき色糸を巻いた複数のボ
ビンＢをペッグ３に差して立て、引出した糸の糸端を糸
道６の外輪１４に挿通し切込み１６に係止させる。

このよ、うに準備した複数のボビン立てＡは、支柱４を
利用して積み重ねておくと場所をとらず有利であり、ま
た支柱４の切欠き１７を利用して架線に吊り下げること
もできる。

運転中、刺しゅう柄の切替えかボビンＢが空になれば、
例えば糸置き台１の両端に作業者を配置し、一方から準
備した新しいボビン立てＡを順次押込めると、他方から
古いボビン立てＡが押出され極めて短時間に交換をする
ことができる。

以上述べたように、この考案の刺しゅう機のボビン立て
によると、予め供給すべき糸を一頭毎に準備しておき、
機台の糸置き台上で一斉に交換ることかできるようにし
たものであって、従来のように機台上で一個ずつボビン
を交換する場合に比較して、交換に要する停台時間が非
常に短時間で済み大幅な運転効率の向上を図ることがで
きると共に、カラーを間違えるような失敗がなくなるな
どの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す斜視図、第２図は
同上の使用状態を示す平面図、第３図、は積み重ねた状
態を示す要部縦断側面図、第４図は第２図Ｉ−Ｉ線に沿
った縦断側面図、第５図はこの考案の他の実施例の使用
状態を示す平面図である。 １・・・・・・糸置き台、２・・・・・・基板、３・・
・・・・ペッグ、４・・・・・・支柱、５・・・・・・
腕、６・・・・・・糸道、７・・・・・・係止片、８・
・・・・・凹部、Ａ・・・・・・ボビン立て、Ｂ・・・
・・・ボビン。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）多頭式刺しゅう機に装備した細長い糸置き台上に
   、各類に対応する複数の基板を長手方向にスライド自在
   に列設し、前記基板には、上面にボビンを差す所要数の
   ペッグを配設し且つ中央に糸道を備えた支柱を立設し、
   この糸道は支柱頂部に取り付けた腕に固着して成る刺し
   ゅう機のボビン立て。
2. （２）前記支柱には、頂部に上に向く係止片を突設し、
   且つ支柱下端の基板下面に前記係止片が嵌合する凹部を
   設け、前記腕を水平状に取り付けた実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の刺しゅう機のボビン立て。