JPS5931311Y2 - イオン交換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、イオン交換装置の改良に関するものである。

従来のイオン交換樹脂塔では、原水の通水を下向流で行
ない、再生剤の通薬も原水流入側から下向流で行なう場
合には、原水流出側の再生効率が悪く、また再生剤の通
薬を原水流出側から上向流で行なう場合には樹脂の流動
が生じ、再生不良が起こる。

また樹脂層内にディストリビュータを設けて行なう方法
もあるが、通水、通薬のいずれかが上向流となり前記゛
のように流動が生じる欠点があった。

本考案は、これら従来の欠点を解消し、通水、通薬にお
けるイオン交換樹脂の流動を防止し、効率よく通水、通
薬を行なう装置を提供することを目的とするものである
。

本考案は、槽内に上端が該槽頂部に接する一つ又は二つ
以上の区画壁を配設して複数の区画室を形成すると共に
、これら区画室の下部を互いに連通状態となし、これら
区画室のうちの一つ又は二つ以上の上方部に固設状態の
集液板を設け、さらに、該集液板の上方に処理水流出口
及び再生剤注入口を、前記集液板を設けない前記区画室
の上方に原水流入口及び再生剤注入口を、前記槽下部に
再生剤排出口をそれぞれ開口したことを特徴とするもの
である。

本考案の一実施例を図面について説明すれば、第１図に
おいてイオン交換樹脂を充填するための円筒状のタンク
１内に上端がタンク頂部に接し、下端がタンク底部より
離隔した円筒状の区画壁２がタンク１と同心状に配設さ
れ、上向流室となる円筒状の区画室■と下向流室となる
環状の区画室Ｈが形成されている。

この区画室Ｉの上方部には集水板３が設けられ、樹脂が
流動しないようになっている。

また区画壁２下端よりも下方にはコレクタ４が設けられ
ている。

前記区画室■頂部には原水流入管５、再生剤注入管６１
、逆洗水導出管７が、前記区画室Ｉ頂部には処理水流出
管８、再生剤注入管６□が、さらに前記コレクタ４には
逆洗水導入管９、捨水管１０がそれぞれ接続されている
。

図中１１は空気送入管、１２，１３，１４゜１５．１６
，１７及び１８はバルブを示す。

しかして、原水の通水（イオン交換）処理は第２図のよ
うにバルブ１２．１３を開、残りのバルブは閉にし原水
流入管５より区画室用に流入させる。

原水は区画室川内を下降し、次いで区画室Ｉを上昇し、
イオン交換組線されて処理水流出管８から流出される。

第３図は再生剤の通薬方法を示すもので、バルブ１４．
１５を開、残りを閉にし、再生剤を再生剤注入管６１−
６２より区画室１、区画室■を下降し充填したイオン交
換樹脂を再生し、コレクタ４から系外へ排出される。

なお、通薬の前に行なう逆洗については、第４図のよう
にタンク下部のコレクタ４から逆洗水を導入し、タンク
頂部より導出すればいい。

タンク内のイオン交換樹脂の充填方法は、第１図のよう
に区画室Ｉの樹脂層より区画室■の樹脂層を高くしても
よく、逆にしてもよく、また同一レベルとしてもよい。

この実施例では、区画壁２の直径を変えることにより区
画室Ｉ、ＩにおけるＬＶ、ＳＶを、一つのタンクで適宜
に設定することが可能となる。

上記実施例ではタンク１内に一つの円筒状区画壁２が配
設されていたが、これを複数としてもよく、平板状区画
壁を１枚又は２枚以上設けてもよい。

また、上記実施例では集水板３が区画室■の上方に設け
られていたが区画室■の上方に設けてもよい。

この場合、原水流入管５、再生剤注入管６０、処理水排
出管８などの配設場所を交換すればよい。

以上述べたように本考案によれば、通水、再生による樹
脂の流動を防止でき、再生時の通薬が原水流入側および
処理水流出側から下向流で行なうことができるうえ、原
水流入部の樹脂を選択的かつ効果的に再生及び逆洗処理
でき、また、逆洗処理時においても集液板を設けた区画
室内の樹脂は流動しないので、この部分の樹脂は安定し
た再生状態に維持することができるなどの効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案ア実施例を示し、第１図は系統説明図であ
り、第２図は通水処理時の、第３図は再生剤通薬時の、
そして第４図は逆洗処理時の操作方法を示す系統説明図
である。 １・・・・・・タンク、２・・・・・・区画壁、３・・
・・・・集水板、４・・・・・・コレクタ、５・・・・
・・原水流入管、６１，６２・・・・・・再生剤注入管
、７・・・・・・逆洗水導出管、８・・・・・・処理水
流出管、９・・・・・・逆洗水導入管、１０・・・・・
・捨水管、１１・・・・・・空気送入管、１２〜１８・
・・・・・バルブ、１、Ｉｔ・・・・・・区画室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．槽内に上端が該槽頂部に接する一つ又は二つ以上の
   区画壁を配設して複数の区画室を形成すると共に、これ
   ら区画室の下部を互いに連通状態となし、これら区画室
   のうちの一つ又は二つ以上の上方部に固設状態の集液板
   を設け、さらに、該集液板の上方に処理水流出口及び再
   生剤注入口を、前記集液板を設けない前記区画室の上方
   に原水流入口及び再生剤注入口を、前記槽下部に再生剤
   排出口をそれぞれ開口したイオン交換装置。 ２、前記槽が、イオン交換樹脂を充填した円筒状タンク
   であって、該槽と同心状に配設された一つの円筒状の前
   記区画壁により円筒状の区画室Ｉと環状の区画室■が形
   成されているものである実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の装置。 ３、前記集液板が、前記区画室Ｉの上方に配設されてい
   るものである実用新案登録請求の範囲第２項記載の装置
   。 ４、前記集液板が、前記区画室Ｈの上方に配設されてい
   るものである実用新案登録請求の範囲第２項記載の装置
   。 ５、前記槽が、前記区画室Ｉの上方に処理水流出口及び
   再生剤注入口を、前記区画室Ｈの上方に原水流入口及び
   再生剤注入口を、さらに前記区画室Ｉの下方に再生剤排
   出管を接続したコレクタをそれぞれ配設したものである
   実用新案登録請求の範囲第３項記載の装置。 ６、前記槽が、前記区画家出の上方に処理水流出口及び
   再生剤注入口を、前記区画室Ｉの上方に原水流入口及び
   再生剤注入口を、さらに前記区画室■の下方に再生剤排
   出管を接続したコレクタをそれぞれ配設したものである
   実用新案登録請求の範囲第４項記載の装置。 ７、前記コレクタが、逆洗水導入管を接続したものであ
   り、前記区画室■がその上方に逆洗水導出口を設けたも
   のである実用新案登録請求の範囲第５項記載の装置。 ８、前記コレクタが、逆洗水導入管を接続したものであ
   り、前記区画室Ｉがその上方に逆洗水導出口を設けたも
   のである実用新案登録請求の範囲第６項記載の装置。