JPH09117676A - 向流再生式イオン交換装置とその再生方法 - Google Patents

向流再生式イオン交換装置とその再生方法

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JPH09117676A
JPH09117676A JP7302308A JP30230895A JPH09117676A JP H09117676 A JPH09117676 A JP H09117676A JP 7302308 A JP7302308 A JP 7302308A JP 30230895 A JP30230895 A JP 30230895A JP H09117676 A JPH09117676 A JP H09117676A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強・弱型イオン交換樹脂の分離・維持が完全
で、簡単な機構・操作により下降流通水・上昇流通薬を
行うイオン交換装置とその再生方法を提供する。 【解決手段】 強型及び弱型イオン交換樹脂を充填した
樹脂塔に下降流通水・上昇流通薬を行うイオン交換装置
において、樹脂塔1の上部と下部に一対の集水装置を設
け、下部集水装置3の上には順次下から上に向って、強
型イオン交換樹脂を充填した充填部5、該樹脂層高の2
〜15%のフリーボード6を介して比重が1より小さい
不活性樹脂充填部7、中間隔壁2、弱型イオン交換樹脂
を充填した充填部8、該樹脂層高の2〜15%のフリー
ボード9を介して不活性樹脂充填部10が配備され、そ
の上に上部集水装置4が配され、前記下部集水装置には
処理水流出弁、逆洗水流入弁、再生剤流入弁及び洗浄弁
を有する集配水管が、上部集水装置には原水流入弁及び
再生排水流出弁を有する集配水管が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換装置に
係わり、特に強型イオン交換樹脂、及び弱型イオン交換
樹脂を一塔の樹脂塔内に充填し、下降流通水・上昇流通
薬を行う向流再生式イオン交換装置とその再生方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】強・弱型イオン交換樹脂を一塔内に充填
し、通水を弱→強型イオン交換樹脂、再生を強→弱型イ
オン交換樹脂で行う向流再生式イオン交換装置は再生効
率が高く、近年採用例が多い。しかし、向流再生式の特
長を発揮するには強・弱型イオン交換樹脂を2層に分離
・維持する必要がある。強・弱型イオン交換樹脂が混合
すると処理水質不良、採水量不足等のトラブルが発生す
る。一方、向流再生では通水時、及び通薬時にイオン交
換樹脂層を固定床に維持する必要も有する。特に、処理
水水質を左右する強型イオン交換樹脂を如何に固定床に
維持するかが開発の重要なポイントとなる。
【0003】向流再生式イオン交換装置は下降流通水・
上昇流通薬を行うものと、上昇流通水・下降流通薬を行
うものに大別される。弱型イオン交換樹脂と強型イオン
交換樹脂とでは、弱型イオン交換樹脂の方が比重が小さ
い。上昇流通水・下降流再生を行うには比重が小さい弱
型イオン交換樹脂を樹脂塔下部に充填するため樹脂塔内
部に物理的な仕切(中間隔壁)を設けなくては強・弱型
イオン交換樹脂を2層に分離・維持できないのに対し、
下降流通水・上昇流通薬では中間隔壁が無くても樹脂の
比重差により2層に分離・維持できる特長がある。しか
し強・弱型イオン交換樹脂の比重差は常に完全な分離が
可能となるほど十分なものではない。両樹脂とも通水に
より負荷形となった場合、あるいは弱型アニオン交換樹
脂が有機物を吸着して重くなった場合等では比重差がな
くなり、分離不能となる。中間隔壁が無い装置ではトラ
ブル発生の危険性を内在している。
【0004】従来の下降流通水・上昇流通薬を行う向流
再生式イオン交換装置は、中間隔壁が無くても樹脂の比
重差により2層に分離・維持できるというこの方式の特
長を生かすため、主として中間隔壁無しで強・弱型イオ
ン交換樹脂を2層に分離・維持する方向での改善がなさ
れてきた。具体的な方法としては、強・弱型イオン交
換樹脂の比重差に加え、粒径差も付けて分離を良くする
方法、比重差の大きい再生形の状態で逆洗分離する方
法、弱型イオン交換樹脂のみを再生後、逆洗分離する
方法等が考案されている。しかしの方法では強・弱型
イオン交換樹脂の組み合わせが制限され、また粒径差を
付けるために大粒径となった強型イオン交換樹脂の再生
が十分とならず、再生効率が低下・処理水水質の悪化が
生じる。、の方法でも再生剤の有効利用が妨げら
れ、再生効率が低下する。
【0005】樹脂塔内に中間隔壁を設ける方法は、上昇
流通水・下降流通薬を行う向流再生式イオン交換装置の
みが実用化されている。下降流通水・上昇流通薬を行う
向流再生式イオン交換装置でも中間隔壁を設ける方法
は、若干提案されているが実用化されているものは殆ど
無い。これまでに提案された具体的な方法としては、
強・弱型イオン交換樹脂を充填した塔を単に重ねたよう
な構造で、それぞれが逆洗用の大きな空間(フリーボー
ド)を持ったものを上昇流通薬する方法、2塔を重ね
た塔構造で、強型イオン交換樹脂層上部に中間集水管を
埋設し、上昇流通薬時には上部から水を導入して中間集
水管から排水することにより、樹脂塔下部に強型イオン
交換樹脂の固定床を形成し、再生廃液は回収タンクに回
収し、回収した再生廃液をポンプを使用して弱型イオン
交換樹脂に通薬して再生する方法、樹脂塔内部に上下
に可動の中間隔壁を設置し、逆洗時には中間隔壁を上方
に移動させて逆洗し、通薬時には中間隔壁を下方に移動
させて樹脂塔下部に強型イオン交換樹脂を押しつけて固
定床を形成する方法等がある。しかしこれらの方法で
は、上下2室に逆洗用のフリーボードを持たせた場合に
は樹脂塔高が高くなり、また中間隔壁の他に固定床維持
のために複雑な機構・操作が必要となる等、実際に実用
化されているものは殆ど無いのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】中間隔壁無しで強・弱
型イオン交換樹脂を2層に分離・維持する方法では、い
ずれにしても完全な分離・維持は不可能で、従来技術
〜での改善は再生効率の低下等の問題点を伴い、また
強・弱型イオン交換樹脂の組み合わせも限られる。中間
隔壁を設けた〜では樹脂塔高が高くなり、複雑な機
構や再生操作が必要となる等の問題点を持ち、実用化さ
れたものが無い。中間隔壁を設けたものでは、上昇流通
水・下降流通薬のみが実用化されているが、この方式で
は通水時に通水の中断によりイオン交換樹脂層が乱れ、
処理水質が悪化し易い問題点を持つ。本発明は、これら
の従来技術が持つ問題点を一挙に解決し、強・弱型イオ
ン交換樹脂の分離・維持が完全で、簡単な機構・操作に
より下降流通水・上昇流通薬を行う向流再生式イオン交
換装置とその再生方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、強型イオン交換樹脂及び弱型イオン交
換樹脂を充填した樹脂塔に下降流通水・上昇流通薬を行
う向流再生式イオン交換装置において、樹脂塔の上部と
下部に一対の集水装置を設け、下部集水装置の上部には
順次下から上に向って、強型イオン交換樹脂を充填した
充填部、該イオン交換樹脂層高の2〜15%のフリーボ
ードを介して強型イオン交換樹脂より大粒径で且つ、強
型イオン交換樹脂を保持できる大きさで比重が1より小
さい不活性樹脂を充填した充填部、塔中間部に水は通す
がイオン交換樹脂は通さない中間隔壁、弱型イオン交換
樹脂を充填した充填部、該イオン交換樹脂層高の2〜1
5%のフリーボードを介して弱型イオン交換樹脂より大
粒径で且つ、弱型イオン交換樹脂を保持できる大きさで
比重が1より小さい不活性樹脂を充填した充填部が配備
され、その上部に上部集水装置が配され、前記下部集水
装置には処理水流出弁、逆洗水流入弁、再生剤流入弁及
び洗浄弁を有する集配水管が接続され、また上部集水装
置には原水流入弁及び再生排水流出弁を有する集配水管
が接続されていることとしたものである。
【0008】前記強型イオン交換樹脂は、弱型イオン交
換樹脂の粒径とほぼ同等か、それより小さいものを使用
するのが良い。また本発明では前記の向流再生式イオン
交換装置の再生方法において、下記(a)〜(e)の工
程を順次行い樹脂を再生することとしたものである。 (a)下部集水装置からの高流速逆洗により強・弱型イ
オン交換樹脂の大部分をそれぞれ不活性樹脂層に押しつ
け、通水時に蓄積した懸濁物質を不活性樹脂層を経由し
て上部集水設備から排出除去すると共に、強・弱型イオ
ン交換樹脂の固定床を形成する工程 (b)高流速逆洗に引き続き、高流速逆洗より低速で且
つ、(a)で形成された固定床を維持するに必要な流速
で再生剤を下部集水装置から通薬する工程 (c)通薬に引き続き、通薬工程(b)とほぼ同じ流速
で下部集水装置から処理水を通水し、残留する再生剤を
有効に利用する押出工程 (d)押出終了後、通水を停止し、再生された樹脂を自
由に落下させる沈整工程 (e)上部集水装置から下降流で通水して樹脂を洗浄す
る洗浄工程。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を示した
図1によって本発明の詳細を説明する。本発明では、樹
脂塔1の中間部に水は通すが、イオン交換樹脂を通さな
い中間隔壁2が設けられており、樹脂塔の上下に一対の
集水装置3、4を設け、下部集水装置3の上部に強型イ
オン交換樹脂5を充填し、更にその上部には強型イオン
交換樹脂層高の2〜15%のフリーボード6を介して強
型イオン交換樹脂より大粒径で且つ、強型イオン交換樹
脂を保持できる大きさで比重が1より小さい不活性樹脂
7を充填する。その上に中間隔壁2を設け、その上部に
は弱型イオン交換樹脂8を充填し、更にその上部には弱
型イオン交換樹脂層高の2〜15%のフリーボード9を
介して弱型イオン交換樹脂より大粒径で且つ、弱型イオ
ン交換樹脂を保持できる大きさで比重が1より小さい不
活性樹脂10が充填され、その上に上部集水装置4が設
けられている。そして下部集水装置には処理水流出弁1
3、逆洗水流入弁14、再生剤流入弁15、洗浄弁16
を有する集配水管が接続されており、上部集水装置4に
は原水流入弁11、再生排水流出弁12を有する集配水
管が接続されている。
【0010】再生に際しては (a)逆洗水流入弁14、再生排水流出弁12を開き、
下部集水装置3からの高流速逆洗により強型イオン交換
樹脂5の大部分を不活性樹脂層7に、弱型イオン交換樹
脂8の大部分が不活性樹脂層10に押しつけ、通水時に
蓄積した懸濁物質を不活性樹脂層10を経由して上部集
水装置4から排出除去すると共に、強型イオン交換樹脂
5、弱型イオン交換樹脂8の固定床を形成する高流速逆
洗工程 (b)高流速逆洗に引き続き、逆洗水流入弁14を閉
じ、再生剤流入弁15を開くことにより高流速逆洗より
低速で且つ、(a)で形成された固定床を維持するに必
要な流速で再生剤を下部集水装置3から通薬する工程 (c)通薬に引き続き、通薬工程とほぼ同じ流速で下部
集水装置3から処理水を通水し、残留する再生剤を有効
に利用する押出工程 (d)押出終了後、再生剤流入弁15、再生排水流出弁
12に閉じ、押出を停止し、再生された樹脂を自由に落
下させる沈整工程 (e)原水流入弁11、洗浄弁16を開き、上部集水装
置4から下降流で原水を通水して樹脂を洗浄する洗浄工
程 の5工程により樹脂を再生する。
【0011】工程(a)の高流速逆洗は本発明独自のも
ので、イオン交換樹脂の固定床を実質的に維持したま
ま、短時間の内に上部に移動させる。この時に必要な逆
洗流速はイオン交換樹脂の種類、フリーボードの割合等
により異なる。一例を挙げるとフリーボード10%の場
合強型カチオン交換樹脂でLV20〜26m/h程度以
上、強型アニオン交換樹脂でLV14〜20m/h程度
以上が必要である。これ以下の逆洗流速ではイオン交換
樹脂層の下部が流動層となる割合が増加する。固定床と
して維持される割合が減じると向流再生の効果が充分に
発揮されず、処理水質が悪化する。本発明においてフリ
ーボードの割合の選択は重要で、小さ過ぎると樹脂の膨
潤を吸収しきれない場合が生じる可能性が有り、大き過
ぎると高流速逆洗の工程でイオン交換樹脂層の下部が流
動層となる割合が増加し、処理水質悪化の危険性が増加
する。フリーボードとしてはイオン交換樹脂の最大層高
の2〜15%とするのが適切である。高流速逆洗に使用
する水は原水でも良いが、イオン交換樹脂層下部に無用
のイオン負荷を与え、処理水質悪化の原因となるので処
理水を使用するのが好ましい。
【0012】本発明において工程(a)はイオン交換樹
脂の固定床を形成する他にも重要な役割を持っている。
即ち高流速逆洗によりイオン交換樹脂層が上方に移動
し、不活性樹脂層にぶつかって止まる衝撃で、通水時に
イオン交換樹脂層表面に蓄積した懸濁物質がイオン交換
樹脂層からはずれ、不活性樹脂層を経由して上部集水装
置から高濃度で排出除去される。従来の逆洗が懸濁物質
の排出に10〜20分程度必要であるのと比較して、本
発明では従来の逆洗とは全く異なった原理で懸濁物質が
排出されるため、1〜3分程度と極めて短時間で終了す
る。また本発明では再生毎に高流速逆洗を行うため、懸
濁物質の蓄積も生じ難い。本発明において不活性樹脂の
粒径選択は重要で、細か過ぎると懸濁物質の排出除去が
不十分となり易く、大きすぎるとイオン交換樹脂のリー
ク、あるいは上部集水装置の目詰まりの危険性を生じ
る。不活性樹脂の粒径としてはイオン交換樹脂の有効径
の2〜8倍のものを使用することが必要である。不活性
樹脂層高としては100〜400mmが適切である。
【0013】工程(a)の高流速逆洗で一度形成された
固定層は、逆洗流速を下げても固定床が維持できる。本
発明では工程(b)の通薬流速を固定床が維持できる必
要最小限以上で通薬することにより、固形床の維持とイ
オン交換樹脂と再生剤の接触時間の両立を図っている。
固定床が維持できる限界の通薬流速の一例は強型カチオ
ン交換樹脂で8m/h程度以上、強型アニオン交換樹脂
で4m/h程度以上である。本発明でも通薬中にイオン
交換樹脂の収縮が起こるが、通薬流速を固定床が維持で
きる限界流速以上としているため、収縮による流動層の
発生は全く認められず、固定床下端部が収縮した分だけ
上方に移動する。即ち従来法では多大の工夫を要してい
た「通薬時のイオン交換樹脂の収縮による流動層の発生
を防止」が、本発明では工程(a)の高流速逆洗と、そ
れに引き続く工程(b)の固定床が維持できる必要最小
限以上の流速で通薬するという簡単な操作だけで達成さ
れている。
【0014】工程(c)の押出は従来法と特に変わった
点は無いが、工程(d)の沈整は本発明独自のものであ
る。即ち押出工程ではイオン交換樹脂層は不活性樹脂層
に押しつけられて固定床を形成しているが、押出停止と
共に固定床下部から順次崩壊し、下部集水装置の上に積
層する。新たに形成された固定床は再生後のイオン交換
帯をほぼ保っているため、通水時に処理水質が悪化する
ことはない。本発明ではこの工程によりイオン交換樹脂
の全層が再生毎にほぐされ、固着等が解消されるため、
イオン交換樹脂層の差圧増加が極めて生じ難い。またイ
オン交換樹脂層内に入り込んだ懸濁物質、イオン交換樹
脂の破砕によって生じた破片等がイオン交換樹脂層が順
次崩壊する過程で固定床下部から樹脂塔上方に移送さ
れ、次回の再生で塔外に排出される確率が高くなる効果
も生じる。工程(e)の洗浄は従来法と特に変わった点
は無いが、フリーボードが少ないこと及び工程(d)で
イオン交換樹脂層の固着が解消されることから、洗浄に
要する時間が短く、洗浄に要する水量も少なくなる傾向
が認められる。
【0015】本発明では中間隔壁を持つことにより、強
・弱型イオン交換樹脂の分離・維持が完全となるため、
樹脂の組み合わせの制限も無く、任意の最適な樹脂を組
み合わすことができる。特に中間隔壁を使用しない場合
には組み合わすことが不可能である比較的小粒径の強型
イオン交換樹脂が使用可能となる特徴を持つ。向流再生
では通薬時にイオン交換樹脂層を固定床に維持する必要
が有り、特に処理水水質を左右する強型イオン交換樹脂
を固定床に維持することが重要となる。本発明ではイオ
ン交換樹脂は高流速逆洗により不活性樹脂層を介して樹
脂塔上部に固定床を形成するが、小粒径の強型イオン交
換樹脂を使用することにより固定床に維持するに必要な
最低流速が小さくなり、固定床の維持が容易となる。ま
たこの効果に加え、小粒径の強型イオン交換樹脂は大粒
径のものより再生し易く、低い再生剤濃度、短い再生剤
接触時間でも十分な再生が可能となるため、固定床を維
持するための通薬流速、再生剤濃度、再生剤接触時間の
全ての条件を満足することが容易となる。
【0016】本発明ではイオン交換樹脂は高流速逆洗に
より不活性樹脂層を介して樹脂塔上部に固定床を形成す
るので、樹脂塔下部に固定床を形成する従来装置の様に
複雑な装置・操作が不要となり、樹脂塔内には中間隔壁
の他には何も無く、よりシンプルな装置となっている。
また樹脂塔のフリーボードはイオン交換樹脂層高の2〜
15%と少なく、不活性樹脂を充填することを考慮に入
れても従来の中間隔壁を持つ樹脂塔より樹脂塔高を低く
でき、コンパクトな装置となっている。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 内径60mm、高さ2000mmの樹脂塔の下から12
00mmの所に多孔板にサランネットを張った中間隔壁
を設けて樹脂塔を2分割し、下室には強型カチオン樹脂
ダウエックス HGR−W2(有効径0.62mm)を
H形で層高1015mm充填し、その上に不活性樹脂ダ
ウエックスIF−62(径2.5〜3.5mm)を13
0mm充填した。フリーボードは55mmで強型カチオ
ン樹脂層高の5.4%に相当する。
【0018】上室には弱型カチオン樹脂ダウエックス
MAC−3(有効径0.53mm)をH形で層高625
mm充填し、その上に不活性樹脂ダウエックスIF−6
2(径2.5〜3.5mm)を100mm充填した。フ
リーボードは75mmで弱型カチオン樹脂層高の12%
に相当する。この樹脂塔に表1に示すイオン組成の原水
を60リットル/hでカチオンブレーク(エンドポイン
ト10μS/cm)まで通水し、通水後は表2に示す再
生条件で再生した。 強型カチオン樹脂層: 2.6リットル(基準形)、 弱型カチオン樹脂層: 1.6リットル(基準形)、 再生レベル: 81.5g−HCl/リットル−強樹
脂、
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】この条件で通水・再生を40サイクル繰り
返した結果を表3に示す。通薬時間が10分と短いため
カチオン塔の処理水質は若干悪いが、40サイクル後に
おいても採水量は800リットル前後とほぼ一定で、再
生効率はほぼ93%と良好であった。
【表3】 *処理水質はカチオンブレーク前のアニオン塔出口の値を示す。
【0022】実施例2 強型カチオン樹脂としてダウエックス HGR−W2の
替わりに0.7mm以上の大粒径を除いたダウエックス
HGR−W2(有効径0.50mm)を充填した他
は、実施例1と同一の条件で通水・再生を40サイクル
繰り返した。結果を表4に示す。通薬時間が10分と短
いにも関わらず、カチオン塔の処理水質は実施例1より
良好であった。採水量は830リットル前後とほぼ一定
で、再生効率はほぼ96%と良好であった。
【0023】
【表4】 *処理水質はカチオンブレーク前のアニオン塔出口の値を示す。
【0024】比較例1 中間隔壁を除いた内径60mm、高さ2000mmの樹
脂塔に強型カチオン樹脂として0.7mm以上の大粒径
を除いたダウエックス HGR−W2をH形で層高10
15mm充填し、その上に弱型カチオン樹脂ダウエック
ス MAC−3をH形で層高625mm充填した。この
樹脂塔に表1の原水を840リットル通水後、逆洗した
ところ、強型カチオン樹脂と弱型カチオン樹脂は完全に
混合した。混合状態の樹脂に5%HCl 6.3リット
ルを下降流で通薬して樹脂を再生後、再度逆洗したが強
型カチオン樹脂と弱型カチオン樹脂は混合したままで2
層に分離することはできなかった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば従来の強・弱型イオン交
換樹脂を1塔内に充填した向流再生式イオン交換装置の
持つ欠点、即ち強・弱型イオン交換樹脂の混合による
処理水水質の悪化、及び採水量の低下、強・弱型イオ
ン交換樹脂の組み合わせの制限、通水中断による処理
水水質の悪化、装置・再生操作の複雑化等が一挙に解
決できる。その結果、シンプルでコンパクトなイオン交
換装置、及び簡単で短時間に終了する再生方法を提供で
き、良好な処理水質を安価にかつ安定的に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の1例を示すイオン交換塔の
概略図。
【符号の説明】
1:樹脂塔、2:中間隔壁、3:下部集水装置、4:上
部集水装置、5:強型イオン交換樹脂、6:フリーボー
ド、7:不活性樹脂、8:弱型イオン交換樹脂、9:フ
リーボード、10:不活性樹脂、11:原水流入弁、1
2:再生排水流出弁、13:処理水流出弁、14:逆洗
水流入弁、15:再生剤流入弁、16:洗浄弁、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強型イオン交換樹脂及び弱型イオン交換
    樹脂を充填した樹脂塔に下降流通水・上昇流通薬を行う
    向流再生式イオン交換装置において、樹脂塔の上部と下
    部に一対の集水装置を設け、下部集水装置の上部には順
    次下から上に向って、強型イオン交換樹脂を充填した充
    填部、該イオン交換樹脂層高の2〜15%のフリーボー
    ドを介して強型イオン交換樹脂より大粒径で且つ、強型
    イオン交換樹脂を保持できる大きさで比重が1より小さ
    い不活性樹脂を充填した充填部、塔中間部に水は通すが
    イオン交換樹脂は通さない中間隔壁、弱型イオン交換樹
    脂を充填した充填部、該イオン交換樹脂層高の2〜15
    %のフリーボードを介して弱型イオン交換樹脂より大粒
    径で且つ、弱型イオン交換樹脂を保持できる大きさで比
    重が1より小さい不活性樹脂を充填した充填部が配備さ
    れ、その上部に上部集水装置が配され、前記下部集水装
    置には処理水流出弁、逆洗水流入弁、再生剤流入弁及び
    洗浄弁を有する集配水管が接続され、また上部集水装置
    には原水流入弁及び再生排水流出弁を有する集配水管が
    接続されていることを特徴とする向流再生式イオン交換
    装置。
  2. 【請求項2】 前記強型イオン交換樹脂は、弱型イオン
    交換樹脂の粒径とほぼ同等か、それより小さいものを使
    用することを特徴とする請求項1記載の向流再生式イオ
    ン交換装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2記載の向流再生式イ
    オン交換装置の再生方法において、下記(a)〜(e)
    の工程を順次行い樹脂を再生することを特徴とする向流
    再生式イオン交換装置の再生方法。 (a)下部集水装置からの高流速逆洗により強・弱型イ
    オン交換樹脂の大部分を不活性樹脂層に押しつけ、通水
    時に蓄積した懸濁物質を不活性樹脂層を経由して上部集
    水装置から排出除去すると共に、強・弱型イオン交換樹
    脂の固定床を形成する工程、(b)高流速逆洗に引き続
    き、高流速逆洗より低速で且つ、上記(a)工程で形成
    された固定床を維持するに必要な流速で再生剤を下部集
    水装置から通薬する工程、(c)通薬に引き続き、通薬
    工程(b)とほぼ同じ流速で下部集水装置から処理水を
    通水し、残留する再生剤を押出す押出工程、(d)押出
    終了後、通水を停止し、再生された樹脂を自由に落下さ
    せる沈整工程、(e)上部集水装置から下降流で通水し
    て樹脂を洗浄する洗浄工程。
JP30230895A 1995-10-27 1995-10-27 向流再生式イオン交換装置とその再生方法 Expired - Lifetime JP3907012B2 (ja)

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