JPS593109Y2 - 断熱・防音窓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金属製雨戸を使用することなく風雨や外部視線
を遮ぎり、又効果的な断熱を可能とする断熱・防音窓に
関するものである。

従来、断熱・防音窓として種々異なった構造の窓が開発
されているが、主として上下両横枠材の左右両端に一対
の型枠材を当てて方形状に枠組みした窓枠へ、戸框の内
側に複層ガラスを嵌込んだ断熱・防音引戸を建込むか、
或は窓枠の開口部左右に夫々二重に引戸を建込んで断熱
・防音を計ったものであるから、この種のものを建造物
へ取付けた場合、内外気の温度差による一ガラス面の結
露を防止することは出来ても、季節に対しての夫々使い
分け、即ち、例えば夏季に於いて太陽の放射熱を吸収し
て屋内側への熱透過を防止し、又赤外線や紫外線或は可
視光線を吸収してまぶしさを和らげることは出来ず、ま
た冬期に於いて逆に太陽熱を効率的に透過させて屋内の
温度上昇を計り暖房効率を高める様なことも出来ず、さ
らに又、この種の窓は金属製雨戸を用いることなしには
、風雨や外部視線を遮ることも出来ないものであった。

本考案は上記の欠点を解決することを目的とした断熱・
防音窓に関するもので、以下その一実施例を図面に付き
説明すれば下記の通りである。

図中１は金属製の枠体で、上下両横枠材２，３を所定間
隔に隔てて配列し、且両横枠材２，３の左右両端に一対
の型枠材４，５を当接して矩形状に枠組みし、その各当
接部を一体に結合させる。

上記枠体１の開口部の約半分には屋内・外側にパネル部
が二重に形成され、これらパネル部はそれぞれ枠体１の
開口部のほぼ沖間に垂設された方立材７，２２と一方の
型枠材５及び上下両横枠材２，３とにパネル６．２３を
気密材８を介して嵌着することにより構成されている。

９及び１０．１１は、枠体１の残り約半分の開口部へ建
付ける三枚の引戸で、夫々上下同根１２，１３の左右両
端に一対の短根１４，１５を当接して方形状の戸框を形
成しながら、内側にガラス１６を張設し、且各框１２，
１３，１４．１５の当接部を一体に結合する。

１７及び１８は、引戸９，１０．１１を摺動可能に支持
するレール部で、上下両横枠材２，３の一端から他端に
亙って設け、上部の横枠材２に於いては口形に、下部の
横枠材３に於いては突片状として上記引戸９，１０．１
１を枠体１の開口部は勿論、パネル６の裏側空間部１９
への収納を可能とする。

２４は建造物２１に於ける外装材である。

上記三枚の引戸９，１０．１１のうち、屋外側の二枚の
引戸９，１０には熱線反射ガラス（熱線吸収ガラス）と
熱線透過ガラスとを各別に張設する。

また、上記二重のパネル部と屋外側の二枚の引戸９，１
０とは互いに煙返し部２５と２６とによって係合し、屋
外側の引戸９，１０は枠体１に対し、短枠材４の気密材
２７．２７に当接する型板１４，１４の戸当り部と煙返
し部２６．２６とにおいて気密されている。

なお、第５図に示すように、屋外側に位置する引戸９に
網入りガラス１６′を張設してもよい。

本考案に関する断熱・防音窓の一実施例は上記の様に構
成されているから、この窓を建造物２１へ装着する場合
は、先ず、所定間隔に配列させた上下両横棒材２，３の
左右両端に一対の短枠材４，５を当てて方形に枠組みし
ながら、内側中間部に方立材７．２２を配置し、更にこ
の方立材７，２２と、一方の短枠材５及び上下両横棒材
２，３へ、気密材８を周設したパネル６．２３を嵌着さ
せて、このパネル６．２３により内部の約半分を閉塞し
た枠体１を組立てた後、この枠体１を建造物２１の開口
部へ嵌め付けてから、枠体１へ、予め組立てた引戸９，
１０．１１を建て込んで、パネル６により閉塞されない
残りの約半分の開口部を開閉可能とするものである。

上述のように、本考案にかかる断熱・防音窓は上下両横
枠材の左右両端に一対の短枠材を当接して矩形状の枠体
を形成し、該枠体内に引戸を建込む窓構成において、上
記枠体に置ける開口部の約半分にパネル部を屋内・外側
に二重に形成するとともに、残り半分に少なくとも三枚
の引戸とを建付け、しかも屋外側の二枚の引戸に熱線反
射ガラスと熱線透過ガラスとを各別に張設する一方、上
記二重のパネル部と屋外側の二枚の引戸とに互いに係合
する煙返し部を形成し、屋外側の二枚の引戸は上記枠体
に対し上記パネル部に係合する煙返し部と気密材を介し
て当接する戸当り部とにおいて気密することを特徴とす
るものであるがら、遮音性は極めて良好となり、工場の
隣接住宅とが、鉄道・高速道路等の沿線地域に於ける住
宅に使用したときは、騒音による影響を低くくすること
が出来るし、また他の地域の住宅に使用した場合にも、
季節に応じて屋外側の二枚の引戸を使い分けて屋内側の
引戸とにより二重サツシを構威し、断熱・防音効果を高
めることができる。

すなわちち、屋外側の二枚の引戸に、熱線反射ガラスと
、熱線透過ガラスとを各別に張設したものを使用してい
るから、夏期に於いて熱線反射ガラスを張設した引戸を
建付けることにより、上記ガラスで太陽の放射熱を吸収
して屋内側への熱透過を防止し、室内の冷房効率を大幅
に向上させると共に、赤外線や、紫外線あるいは可視光
線を吸収して日差しを和らげ住み心地を良好とするもの
であり、又冬期に於いては熱線透過ガラスを張設した引
戸と屋内側の引戸とを建付けることにより、太陽の放射
熱を屋内側へ受入れて屋内の保温効果を高め、屋内の暖
房と相俟って効率の良い暖房を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する断熱・防音窓の一実施例を示すも
ので、第１図は一部切欠正面図、第２図は一部切欠拡大
横断平面図、第３図は第２図に示すイーイ線の一部切欠
拡大縦断側面図、第４図は同上ローロ線の一部切欠拡大
縦断側面図、第５図は他実施例の一部切欠拡大横断平面
図である。 尚、図中 １は枠体、２，３は上下両横枠材、４，５は
短枠材、６はパネル、９及び１０．１１は引戸、１６は
網入りガラス、２３はパネルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下両横枠材の左右両端に一対の型枠材を当接して矩形
   状の枠体を形成し、該枠体内に引戸を建込む窓構成にお
   いて、上記枠体に置ける開口部の約半分にパネル部を屋
   内・外側に二重に形成するとともに、残り半分に少なく
   とも三枚の引戸とを建付け、しかも屋外側の二枚の引戸
   に熱線反射ガラスと熱線透過ガラスとを各別に張設する
   一方、上記二重のパネル部と屋外側の二枚の引戸とに互
   いに係合する煙返し部を形成し、屋外側の二枚の引戸は
   上記枠体に対し上記パネル部に係合する煙返し部と気密
   材を介して当接する戸当り部とにおいて気密することを
   特徴とする断熱・防音窓。