JPS5930896Y2 - 光フアイバ用コネクタの固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、光フアイバ用コネクタに関し、特に、光ファ
イバの末端部を他の光ファイバあるいは光送受信機器に
連結するのに用いられる着脱可能な光フアイバ用コネク
タの固定装置に関する。

光通信用半導体素子および光ファイバの性能の向上に伴
ない、これらを用いた光フアイバ通信システムも実用化
の段階に入っている。

この光ファイバＡ信システムの実用化に欠くことのでき
ないものとして、光ファイバどうしの接続あるいは光フ
ァイバと光送受信機器との接続に用いられる着脱可能な
光フアイバ用コネクタがある。

光フアイバ用コネクタには、光ファイバの接続損失が少
ないこと、反復着脱による接続の安定性がよいこと、小
形軽量であること、互換性があること、さらには操作性
がよく迅速かつ容易に着脱できること、などの要求を満
すことが必要である。

通常、光フアイバ用コネクタは、中心部に光ファイバの
末端部を配置したプラグピンをいわゆる外周切削法や二
重偏心法などによって製造し、このプラグを、精密スリ
ーブ法あるいはチャッキングスリーブ法などによって製
造されるアダプタに挿入しかつこの両者を適当な固定手
段によって着脱可能に固定することにより構成される。

上述形式の光フアイバ用コネクタにおいて前記プラグと
前記アダプタを固定する手段としては、従来、前記アダ
プタの外周部に形成したねじ部に、前記プラグ側に係着
させたナツトを螺合させて締付け、固定する方法がある
。

しかしこのようなねじ係合を利用した固定手段では、コ
ネクタのプラグとアダプタとの迅速な着脱がむずかしく
、部品が高価となり、筐た狭いスペースでは固定操作が
やっかいであり、さらにナツトの重みでプラグ付は根部
分で光ファイバが折れ易いという欠点があった。

本考案は、このような従来の欠点をなくすとともに、上
述した光フアイバ用コネクタに要求される諸事項を満足
させた光フアイバ用コネクタの固定装置を提供すること
を目的とするものであり、中心部に光ファイバの末端部
を配置したプラグの外周部に、環状の溝を形成し、前記
プラグを挿入するアダプタの外周部に前記環状の溝に係
着させる突起部を有する弾性部材を装着して該弾性部材
の突起部を前記プラグの前記溝に係着させたことを特徴
とする。

以下、本考案を、図面に示す実施例について説明する。

第１図および第２図は、それぞれ本考案を適用した光フ
アイバ用コネクタのプラグ２０およびアダプタ１０の斜
視図であり、第３図はこのプラグ２０をアダプタ１０に
挿入して固定した状態における縦断面図である。

プラグ２０の中心部には、連結すべき光ファイバ３０の
末端部が配置され、オた該プラグの外周部には環状の溝
２１が形成されている。

プラグの後端は光ファイバを保護するための収縮チュー
ブ３１が設けられる。

アダプタ１０は、連結すべき一対のプラグをその両側か
ら挿入するための貫通孔１０ａを有し、捷たそのほぼ中
央部分に図示のようなフランジ部１０ｂが形成されてい
る。

アダプタ１０の外周部にはその端部側へ１部分突出した
弾性部材４１、例えばある程度の弾力をもつ合成樹脂材
が装着される。

この弾性部材４１はプラグの外周に緊密に係合する孔４
１ａを有し、また該孔の内周部に環状の突起部４１ｂが
形成されている。

このような構成において、プラグ２０とアダプタ１０と
を固定するには、１ず、弾性部材４１の前記孔４１ａを
弾性的に拡開しながらプラグ２０を該孔４１ａからアダ
プタ１００貫通孔１０ａに挿入し、弾性部材４１の突起
部４１ｂをプラグ外周の溝２１に係着させる。

プラグは弾性部材４１の前記孔４１ａにその弾性力によ
って緊密に締付けられるとともにさらに突起部４１ｂと
溝２１との保合により簡単にはプラグが軸線方向に抜出
ることはなく、これによってプラグ２０とアダプタ１０
とが固定される。

プラグ２０をアダプタ１０から抜取るときには弾性部材
４１の端部を強制的におし拡げるようにして前記突起部
４１ｂと溝２１との係合を解き、プラグ２０を軸線方向
に抜取る。

本考案によれば、従来のようにプラグを剛性のナツトに
よって締付けるものではなく、アダプタに設けた弾性部
材によってプラグ外周を係着させるので、光ファイバ３
０が弾性部材４１の端部付近の位置で折損を生ずること
が少なくなる。

また、本考案ではプラグとアダプタとを固定するのに、
従来のようにねじ係合部分が１つたくなく、アダプタ１
０に取付げられた弾性部材の突起部■とプラグの溝との
単純な係合作用を利用しているので、電気コネクタのい
わゆるプラグイン形式のものと同様となう、きわめて操
作性に優れ、迅速かつ容易に着脱できる。

構成部品も簡素でかつその数も少ないので、小型軽量の
コネクタとなる。

なお、図示の実施例では、光ファイバどうしの連結、即
ちそれぞれ光ファイバの末端部を内蔵した一対のプラグ
を連結する場合を示したので、アダプタおよびその固定
装置（弾性部材）は対称形となっているが、例えば光フ
ァイバを他の送受信器に連結するような場合は、アダプ
タの片側はその送受信器の連結部に適合する形状に構成
され得る。

また、この実施例では弾性部材の突起部４１ｂおよびプ
ラグの溝２１は、Ｖ形の縦断面形状に形成しかつそれら
の突端を光ファイバの末端側へ向くように傾斜させ、こ
れによってプラグ２０をアダプタ１０に取付けるときに
その挿入が容易になるように構成しであるが、本考案で
は弾性部材の突起部およびプラグの溝はＶ形でなくとも
よく、全体として半円形またはＵ形縦断面形状の突起部
および溝溝に構成してもよい。

また弾性部材の前記突起部即ち爪状の部分は必ずしも該
部材の孔の全円周上に沿って環状に形成する必要はなく
、円周上に部分的に突起部を形成し、これによってプラ
グを固定してもよい。

その場合には弾性部材の材質として燐青銅などの金属薄
板を用いてもよい。

なお、プラグの中心部に光ファイバを配置するには、外
周切削法や二重偏心法その他の公知の方法によって行な
うことができることは前述したとおりである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を適用した光フアイバ用コネクタのプ
ラグの斜視図、第２図は本考案による光フアイバ用コネ
クタのアダプタの斜視図、第３図は第１図および第２図
に示したプラグおよびアダプタを互に固定した状態を示
す縦断面図である。 １０・・・・・・アダプタ、１０ａ・・・・・・貫通孔
、２０・・・・・・プラグ、２１・・・・・・溝、３０
・・・・・・光ファイバ、４１・・・・・・弾性部材、
４１ａ・・・・・・孔、４１ｂ・・・・・・突起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中心部に光ファイバの末端部を配置したプラグと、前記
   プラグが挿入されるアダプタとを有する光フアイバ用コ
   ネクタにおいて、前記プラグの外周部に環状の溝が形成
   され、前記アダプタに前記環状の溝に係着する突起部を
   有する弾性部材が装着されたことを特徴とする光フアイ
   バ用コネクタの固定装置。