JPS59307B2 - 金属線の噴射製造装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は冷媒の中に液体金属噴流を噴射する事により金
属線を製造するための装置の改良に関する。

この種の装置は主として下記の要素から成る。

←加熱素子によって溶融された金属または合金を収容す
るルツボ。

一冷媒の中にノズルを通して噴流の形で溶融金属または
溶融合金を噴射するのに必要な圧力をこの金属または合
金に対して加えるための加圧装置手段。

一ルツボの壁の中に配置され噴流を噴射するための少な
くとも１個のノズル。

一前記ノズルの延長線上に配置され、液状噴流を固体金
属線に変態させるガス冷媒を含む所謂冷却ケーシング、
および 一固体金属線を受ける為の軌道長さ制限装置。

この種の装置においては、噴流は通常、垂直下降線に沿
って噴射され、鋼線の場合にはケイ素の如き少なくとも
１種の安定化剤（フランス特許第２．１３６．９３６号
）をルツボ中の溶融金属に対して加える事によってのみ
、連続金属線をうる事ができる。

この様に安定剤を加えるのは、噴流が滴状に分解する前
に金属線が得られる程度に噴流を引き延ばすためである
。

３ しかし、この様な装置においては、司ｍｍ−買ｍｍ以上
の直径を有する連続金属線を工業的条件で製造する事は
困難である。

これは、冷媒との接触に際して安定剤が噴流の外周に形
成する被覆層の牽引抵抗にもかかわらず、金属線の重量
の為、噴流が過早に破断されるからである。

また他方、ノズルのオリフィスの近傍に配置された高伝
熱性の金属から成る回転容器の中に金属噴流を斜方向に
噴射する事によってこれを冷却する方法も公知である（
米国特許第２，８２５，１０８号）。

また、ノズルオリフィスの近傍から出る冷却ガス流に対
して接線方向に溶融金属噴流を噴射する事によってこれ
を冷却する方法も公知である（米国特許第２，８７９，
５６６号）。

しかしこの装置は、一定直径の、円筒断面の連続線を工
業的に製造することはできない。

本発明の目的は、金属線の連続性を保持しながらその直
径を増大するにある。

従って、 一加熱素子と少なくとも１個のノズルを備えた溶融金属
または溶融合金を収容するためのルツボと、 一前記ノズルを通してガス状の冷媒中に前記溶融金属ま
たは合金をほぼ放物線状に飛ぶ液状噴流の形で噴射する
のに必要な圧力をこの溶融金属または合金に対して加え
る加圧装置と、 −１個または複数のノズルの延長線上に配置されるとと
もに、内部に前記液状噴流を固状金属線に変化せしめる
前記冷媒を保有する冷却ケーシングと、 一金属線の軌道長さ制限装置を有し、 前記ノズル軸線が垂直下降線に対して１００゜乃至１８
０°以下の範囲の角度を成して傾斜しており、 一前記冷却ケーシングの内面形状が前記液状噴流の放物
線とほぼ平行な放物線状に形成されている事を特徴とし
、冷媒中に金属または合金の噴流を噴射することによっ
て直径が０．３ ｍｍ以上の金属線を製造する。

噴流が垂直下降線に沿って噴射される場合、金属線の重
量全部が噴流に対して引張り力を加える。

本発明に依れば、ノズルからの液状噴流の噴出し方向が
水平線より上方に向いているので、噴流の単位質量のう
ち、噴流の接線方向分力は噴流に対して圧縮力としての
み作用する。

従って、噴流は従来のように引張切れすることがない。

垂直下降線に沿って、１５ｍ／ｓの速度で噴流を噴射す
る前記の型の装置を用いる場合、鋼ならびに冷媒の組成
を前記フランス特許第２，１３６，９７６号に記載され
たものとして、直径０．３龍以上の連続鋼線を製造する
ことは困難である。

しかし、本発明の方法により、ノズル軸線を垂直下降線
に対して、例えば約１００°のノズルの傾斜角度を用い
れば、直径０．６ ｍｍの鋼線をうろことができる。

ノズル軸線を１３５°に傾斜させた場合、直径２龍の連
続鋼線が得られる。

しかしながら本発明の基本的原理は、冷媒中に噴流の形
で噴射される溶融原料のいかんにかかわらず連続線の製
造に応用される。

本発明の好ましい変形によれば、金属線の連続性が作ら
れると同時に、はぼ放物線を成す金属線軌道に対して、
この軌道の水平長さを制限する軌道長さ制限装置を導入
する事ができる。

これは本発明による装置の寸法を増大させないためであ
る。

この種の制限装置はこれを冷却ケーシングの内部に配置
する事も、冷却ケーシングの外部に配置する事もできる
。

この噴流軌道長さの制限装置は、下記の態様のいずれか
によって構成される事が望ましい。

この装置は、平面部または、金属線の方に向けられた凹
形面部分を備える事ができる。

この面と液状の噴流が固化した状態で進行する金属線と
の接点において、金属線の軌道に対する接線は、この接
点における前記面に対する接線と例えば３０゜以下の鋭
角を成す事が望ましい。

このようにして金属線の進行軌道は偏向されるが、乱さ
れる事はない。

またこの軌道長さ制限装置は、平行な２回定軸を中心と
して、金属線の進行速度に近い速度で、進行方向と同一
方向に回転する２個の円筒部材の形とし、金属線がこれ
ら２個の円筒の中間に係合する様にする事ができる。

この型の制限装置の出口において、金属線は次の巻取装
置に円滑に巻取られるように他の軌道をとる。

従って、制限装置を金属線の軌道に対して適当に配向す
るのが好都合である。

これら２種の金属線の軌道長さ制限装置は、その類似の
要素は同一番号で示し、また図面を理解し易くする為、
ノズルの孔の直径、噴流と金属線の直径と軌道曲率は誇
張して示されている。

第１図において、ルツボ１が示されている。

このルツボは、これを包囲する加熱素子３によって溶融
された金属を収容している。

ルツボ１の壁の中にノズル４が配置されている。

圧下ガス導入口６を備えた加圧ケーシング５からなる加
圧装置がルツボ１を包囲している。

冷却ガス導入口８を備えた冷却ケーシング７の一端がノ
ズル４の延長部の中に配置されている。

冷却ケーシング１の他端近くに、軸１０を中心として回
転自在のコイル９が配置され、このコイルの周囲に金属
線１２が巻付けられている。

本実施例によれば、ノズル４の穿孔軸ｌは、垂線Ｚに対
して１００°の角度αをなしている。

加圧ケーシング５の中のガスは、溶融金属２をノズル４
を通して冷却ケーシング７の中に噴射するのに充分な圧
力にある。

冷却ケーシング７の内壁面は噴流１１の放物線軌道に対
してほぼ平行を成し、噴流の固化後は、金属線１２の軌
道に対してほぼ平行である。

この噴流１１および金属線１２の軌道はノズル４から、
金属線１２の軌道の長さを制限する軌道長さ制限装置１
４との接点１３に至るまで、大体に放物線を成している
。

この制限装置１４は冷却ケーシング７の末端部を成し、
金属線１２に向けられた凹形面をなしている。

この凹形面との接点１３における金属線１２の軌道に対
する接線Ｔ（第１Ａ図）は、同じくこの接点１３におけ
る凹形面に対する接線Ｔ′に対して、鋭角βを成してい
る。

金属線１２と凹形面との接点１３から、金属線はコイル
９に向かって集中する軌道をとり、このコイル９上に巻
取られる。

コイル９の駆動装置は図示されていない。

噴流１１の固化前および固化後の金属線１２の前部の軌
道は水平面より上向きであるから、点Ｐにおける金属線
の重量Ｇの軌道接線に沿った成分ｇは、噴流１１に対し
て引張り力を加えるのでなく、逆に軽度の圧縮作用を加
える。

従って、金属線１２の形に固化するための噴流１１の有
効長さは従来装置に比して増大される。

この様にして、角度αを１８０°まで増大すれば噴流１
１を固化するための有効長さが増大し、これにより噴流
１１の直径を増大する事ができ、従ってまた前記の語例
において述べた様に、本廃明に依る装置によって作られ
る金属線１２の直径を増大させる事ができる。

第２図は、冷却ケーシング７の外部に、金属線１２の軌
道長さを制限する軌道長さ制限装置２０を備えた装置が
見られる。

金続線１２はケーシング７の末端部から出て２個の円筒
部材２１と２２の中間に殆んど接線方向に係合する。

これらの円筒部材は相互に逆方向に、金属線１２の進行
方向に、また金属線１２の速度に近い速度を以って、そ
れぞれの固定軸−２１０と２２０を中心として回転して
いる。

これら２個の円筒部材２１．２２の駆動装置は図示され
ていない。

制限装置２０の出口において、金属線ストックコイル２
３の方に集中する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の実施態様を示す断面図、第
１Ａ図は、第１図の装置の金属線軌道長さ制限装置の拡
大説明図、第２図は金属線軌道長さ制限装置の他の実施
態様を示す説明図である。 １１・・・・・・溶融金属噴流、１２・・・・・・金属
線、１３・・・・・・接点、１４・・・・・・軌道長さ
制限装置、２０・・・・・・制限装置の他の実施例、２
１，２２・・・・・・円筒部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加熱素子と少なくとも１個のノズルを備え溶融金属
   または溶融合金を収容するルツボと、前記ノズルを通し
   てガス状の冷媒中に前記溶融金属または合金をほぼ放物
   線状に飛ぶ液状噴流の形で噴射するのに必要な圧力をこ
   の溶融金属または合金に対して加える加圧装置と、 １個または複数のノズルの延長線上に配置されるととも
   に、内部に前記液状噴流を固状金属線に変化せしめる前
   記冷媒を保有する冷却ケーシングと、 金属線の軌道長さ制限装置を有し、前記ノズル前記ノズ
   ル軸線が垂直下降線に対して１００゜乃至１８０°以下
   の範囲の角度を成して傾斜しており、 前記冷却ケーシングの内面形状が前記液状噴流の放物線
   とほぼ平行な放物線状に形成されている事を特徴とする
   、冷媒中に金属または合金の噴流を噴射することによっ
   て直径が０．３關以上の金属線を製造する金属線の噴射
   製造装置。 ２ 金属線軌道の水平長さ制限装置は冷却ケーシングの
   内部またはその外部に固定されている事を特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の装置。 ３ 前記の金属線軌道の長さ制限装置は平面または金属
   線に向けられた凹形面から成り、またこの面との金属線
   の接点における金属線軌道に対する接線は、この接点に
   おける前記面に対する接線と３０°以下の鋭角を成すこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項のい
   ずれかに記載の装置。 ４ 前記金属線軌道の長さ制限装置は、互いに平行な２
   本の固定軸を中心として金属線速度に近い速度で回転さ
   せられる２本の円筒部材によって形成され、またこの制
   限装置は金属線が前記２本の円筒間に係合される様に配
   置されている事を特徴とする特許請求の範囲第２項また
   は第３項のいずれかに記載の装置。 ５ 前記の金属線軌道の長さ制限装置は、この制限装置
   から出る金属線が金属線受器および／または変形装置に
   向かって集中する軌道をとる様に配向されている事を特
   徴とする特許請求の範囲第１項乃至第４項のいずれかに
   記載の装置。