JPS593035Y2 - コンテナ固縛用支柱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンテナ固縛用支柱装置に関する。

従来のコンテナ船では、上甲板の舷側近傍の適当個所に
舷側に沿って適当間隔ごとに支柱を立設固着し、暴露ハ
ツチカバーあるいは暴露上甲板上に搭載されたコンテナ
を上記支柱を利用して固縛することが一般におこなわれ
ている。

ところでかかる構成のコンテナ船を一般貨物船として使
用する必要が生ずることがあるが、この場合に、貨物を
ハツチ内に投入しようとすると、上記各支柱が邪魔にな
って、貨物をスムーズにハツチ内に投入しにくいもので
ある。

そこで本考案はかかる問題点を解消したコンテナ固縛用
支柱装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

１はハツチ、２はハツチカバー、３は該ハツチカバー２
上に搭載されたコンテナ、４は上甲板である。

そして船体外板５の外壁面上部に、舷側に沿って適当間
隔ごとに支持体６を設けてあり、この支持体６は、外板
５から外方へ突出するブラケット６ａと、該ブラケツ）
６ａに固着されたボス６ｂと、該ボス６ｂの上端に固着
されたフランジ６Ｃとからなる。

７は上記各支持体６の下方位置において船体外板５に固
着されたソケットであって、漏斗状の受板７ａと、該受
板７ａを外板５に固着するリブ７ｂとからなる。

８は下部が上記各ボス６ｂ内にそれぞれ挿入されると共
に下端のテーパ部が前記ソケット７の受板７ａ上に載置
されたコンテナ固縛用ポスト、９は該各ポスｌ−８の前
記フランジ６Ｃよりも若干上方位置に固着された水平リ
ングであって、該リング９の外周縁は下方へ折れ曲か゛
つてフランジ６Ｃの外周縁をカバーしている。

１０は水平リング９とフランジ６Ｃとの間に挿入された
水密パツキン、１１はねじ部が水平リング９およびパツ
キン１０を周方向適当間隔ごとに貫通する貫通孔内に挿
入されると共にフランジ６Ｃのねじ孔にねじ込まれたボ
ルトであって、このボルト１１によって、ボスｌ−８が
船体に固定されている。

次にコンテナ３の固縛装置について説明する。

まず下層のコンテナ３については、第３図および第４図
に示すごとくポスト８にコンテナ３の端部を受けるレス
ト１２を固着してあり、またコンテナ３の下部に円形孔
１３と、該円形孔１３からコンテナ３を貫通する長孔１
４とを形成しである。

１５はレスト１２とコンテナ３とを連結するツイストロ
ックであって、図示の状態からこのツイストロック１５
を９０°回転させると、ツイストロック１５の上部が円
形孔１３内から長孔１４内に落ちる。

したがってこの状態においてコンテナ３を持ち上げると
、ツイストロック１５とコンテナ３との保合が解除され
る。

次に中層のコンテナ３については、水平方向にこのコン
テナ３が移動しないようにすればよいから、第５図およ
び第６図に示すごとくポスト８にレスト１６を固着し、
該レスト１６および上下両コンテナ３の隣接対向面にそ
れぞれ孔または凹部１７を形成し、コネクション１８の
本体部１８Ａを上下両コンテナ３間に挿入すると共にレ
スト１６上に載置し、かつ上記本体部１８ Ｈに突設し
た各突起１８ｂを上記基孔または凹部１７内に、それぞ
れ挿入しである。

次に上層のコンテナ３については、上方向にこのコンテ
ナ３が移動しないようにすればよいから、第７図および
第８図に示すごとく、基端部がポスト８上に載置される
と共にボルト・ナツトとからなる支軸１９を支点として
水平方向回動自在であって、かつ先端部がコンテナ３の
上方までのびるストッパー２０を設け、ねじ部が該スト
ッパー２０の先端部に形成されたねじ孔にねじ込まれる
と共にコンテナ３の上面に形成された凹部２１内に嵌入
させられたストッパーボルト２２を設けである。

２３はストッパー２０の先端部とコンテナ３との間の間
隙に打ち込まれた一対のウェッジである。

したがってコンテナ３を荷揚げする場合には、図示の状
態より、両ウェッジ２３を取り外し、ストッパボルト２
２をゆるめてねじ部を凹部２１内から抜き取り、ストッ
パー２０を９０°以上回動させた後、このコンテナ３を
吊り上げればよい。

また他の各コンテナ３の固縛は、上記した固縛装置に準
じた装置によりおこなえばよい。

第１図および第２図に示す状態よりポスト８を取り除く
場合には、コンテナ３を荷揚げした後、ボルト１１を取
り外し、次にボルト８を吊り上げて、ボス６ｂ内から抜
き取ればよい。

以上述べたごとく本考案のコンテナ固縛用支柱装置によ
れば、船体外板の上部に支持体を設け、その下にソケッ
トを設けてあって、そのソケットと支持体との間の間隔
を十分に大きくとることができるから、この支持体とソ
ケットとによるポストの支持がきわめて強固である。

したがってポストは航行中にコンテナの重みに十分耐え
ることができる。

またポストの下部をボスに挿入すると共に下端テーパ部
を漏斗状受板に嵌合させ、水平リングとフランジとを固
定具で固定するだけでよく、操作が容易である。

またコンテナとポストとを連結するためのレスト、下層
コンテナ連結手段、中層コンテナ連結手段、ストッパお
よび上層コンテナ連結手段を設けてあり、コンテナが荷
くずれすることはない。

またポストを船体の外に設けであるから、船体の上面、
すなわち上甲板とバッチカバーの上をほぼ完全に利用し
てコンテナを搭載することができるものであり、コンテ
ナの搭載数を増加させることができる。

またこの状態から船舶を一般貨物船として使用する場合
には、固定具による固定状態を解除した後、各ポストを
吊り上げるだけで、この各ポストを船体から取り外すこ
とができ、貨物をバッチ内にスムーズに投入することが
できるものであり、しかも、この際、上甲板の上には何
もありませんから、上甲板の上にデッドスペースがまっ
たく生じないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は概略横断面図、第２図は要部の断面図、第３図
は第１図のＩＩＩ部分の拡大断面図、第４図は第３図の
ＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図、第５図は第１図のＶ部分の
拡大断面図、第６図は第５図のＶＩ−ＶＩ線に沿う断面
図、第７図は第１図のＶ１１部分の拡大断面図、第８図
は第７図の■−■に沿う断面図である。 ３・・・・・・コンテナ、５・・・・・・船体外板、６
・・・・・・支持体、６ｂ・・・・・・ボス、６Ｃ・・
・・・・フランジ、７・・・・・・ソケット、７ａ・・
・・・・受板、８・・・・・・ポスト、１１・・・・・
・ボルト（固定具）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 船体外板の外壁面上部に、舷側に沿って適当間隔ごとに
   ボスと該ボスを船側外板に固着するブラケットとボスの
   上端に固着されたフランジとからなる支持体を設け、船
   体外板の各支持体下方位置に漏斗状受板と該受板を船体
   外板に固着するリブとからなるソケットを設け、下部が
   上記ボス内に挿入されると共に下端テーパ部が漏斗状受
   板に嵌合するコンテナ固縛用ポストを設け、該ポストの
   上記フランジよりも若干上方位置に水平リングを固着し
   、該水平リングとフランジとを固定する固定具を設け、
   上記ポストに下層コンテナの端部を受けるレストを固着
   し、該レストと下層コンテナとを連結する下層コンテナ
   連結手段を設け、中層コンテナをポストに連結する中層
   コンテナ連結手段を設け、基端部がポストの上面に水平
   方向回動自在に連結されると共に先端部が上層コンテナ
   の上方までのびるストッパーを設け、該ストッパーの先
   端部を上層コンテナに連結する上層コンテナ連結手段を
   設けたことを特徴とするコンテナ固縛用支柱装置。