JPS5929825B2 - 電離箱検出器の機能監視装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電離精検出器の機能監視装置、特に監視用放射
線により電離精検出器の機能を監視する機能監視装置に
関する。

背景技術 γ線の放射線線量率を測定する電離精検出器が周知であ
り、該電離精検出器において、その測定機能が異常であ
る場合には、γ線の測定値は正確な値ではなく信頼する
ことができない。

そこで、γ線とは異なる放射線であるα線あるいはβ線
を、監視用放射線として電離箱検出器内に発生させ、こ
のα線あるいはβ線を測定することにより、電離精検出
器の機能を監視する装置が提案されている。

しかしながら、従来の機能監視装置においては、電離箱
検出器内のα線あるいはβ線の発生は、γ線の測定前あ
るいは測定後に行われ、γ線の測定中に電離精検出器の
機能を監視することができないという問題があった。

そこで、従来の他の機能監視装置として、測定対象であ
るγ線の有無にかかわらず常時α線あるいはβ線を発生
させ、電離精検出器からの出力レベルがα線あるいはβ
線の照射レベル以下となった場合に、電離精検出器が異
常であると判定する機能監視装置が提案されており、こ
の装置によれば、γ線の有無にかかわらず、常時電離精
検出器の機能を監視することができる。

この機能監視装置は、故障の場合に、出力が大きくなっ
たときは正常と判定さ札また測定対象である放射線強度
が強ければ、検出感度が低下しても正常と判定されると
いう欠点があった。

発明の目的 本発明は前記従来の課題に鑑みなされたものであり、そ
の目的は、γ線の測定中に、監視信号により、電離精検
出器の機能を連続的かつ自動的に更に正確に常時監視す
ることができる電離精検出器の機能監視装置を提供する
ことにある。

発明の構成 前記目的を達成するために、本発明は、監視用放射線で
あるα線又はβ線を発生する監視線源を内部に有し監視
信号及び測定対象であるγ線の検出信号が重畳された出
力信号を出力する電離相検出器と、出力信号から監視信
号と検出信号とを弁別分離する波形弁別分離回路と、弁
別分離された監視信号の波高分析を行う波高分析回路と
、波高分析回路からの監視信号の単位時間当たりのパル
ス数を計数する計数回路と、計数回路からの計数信号と
所定の基準信号とを比較判定する判定回路と、を含み、
γ線の測定中に、監視信号により電離相検出器の機能を
常時監視することを特徴とする。

実施例 以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例を説明する
。

第１図には、本発明の実施例による機能監視装置のブロ
ック回路が示されている。

第１図において、γ線を測定するために、電離相検出器
１０が設けられ、該電離相検出器１０の内部には、監視
用放射線であるα線又はβ線を発生する監視用線源が配
設されており、実施例においては、監視用線源は、α線
を発生するα線源１２から成る。

なお実施例では、電離相検出器１０の内部に別にα線源
１２を配設したが、電離相検出器１０の壁材あるいは電
離相検出器１０内の充填気体にすでにα線源が含まれて
いる場合には、これをα線源として使用することが可能
である。

そして、電離相検出器１０の内部には、γ線の有無にか
かわらずα線が発生し、電離相検出器１０は、α線監視
信号及びγ線検出信号が重畳された出力信号１００を出
力する。

電離相検出器１０からの出力信号１００は、電流電圧変
換回路１４に供給され、該電流電圧変換回路１４は、電
圧信号に変換された出力信号１０２を出力する。

第２図ａには、この出力信号１０２の波形が示されてお
り、第２図ａから明らかなように、出力信号１０２には
、α線監視信号及びγ線検出信号が重畳されていること
が理解される。

電流電圧変換回路１４からの出力信号１０２は、波形弁
別分離回路１６に供給され、該波形弁別分離回路１６は
、出力信号１０２からα線パルス成分のみを分離抽出し
、α線監視信号１０４を減算回路１８に供給する。

第２図すには、この弁別分離されたα線監視信号１０４
の波形が示されており、波形弁別分離回路１６により、
α線パルス成分のみが正確に分離抽出されていることが
理解される。

減算回路１８には、上述したように、α線監視信号１０
４が供給され、更に電源電圧変換回路１４から出力信号
１０２が直接供給されており、減算回路１８は、出力信
号１０２からα線監視信号１０４を減算し、γ線パルス
成分であるγ線検出信号１０６を出力する。

第２図Ｃには、このγ線検出信号１０６が示され、γ線
検出信号１０６は、測定対象であるγ線の値を示すもの
である。

そして、γ線検出信号１０６は表示器２０に供給され、
これにより、γ線検出信号１０６の波形が表示器２０上
に画像表示されることとなる。

従って、電離相検出器１０内に監視用放射線であるα線
が常時発生しているにもかかわらず、測定対象であるγ
線の検出信号を正確に求めることができる。

一方、波形弁別分離回路１６からのα線監視信号１０４
は、波形分析回路２２を介して計数回路２４に供給され
、該計数回路２４により、α線監視信号１０４の単位時
間当たりのパルス数が計数演算される。

計数回路２４からの計数信号１０８は、測定回路２６に
供給され、該判定回路２６により、所定の比較判定が行
われる。

すなわち、判定回路２６においては、計数信号１０８と
所定の基準信号とを比較判定し、すなわち、計数信号１
０８の出力値ｆと予め設定された出力値ｆ′、ｆ“とを
比較判定し、出力値ｆがｆ’＜ ｆ ＜ ｆ“である場
合には、α線監視信号１０４が正常であると判定し、一
方、出力値ｆがｆ“くｆ又はｆ＜ｆ’である場合には、
α線監視信号１０４が異常であると判定する。

従って、実施例の機能監視装置によれば、γ線の測定中
であっても、監視信号により、電離相検出器の機能を連
続的かつ自動的に更に正確に常時監視すると七ができる
。

発明の詳細 な説明したように、本発明によれば、電離相検出器の内
部に、監視用放射線であるα線あるいはβ線を発生する
監視用線源を設け、電離相検出器の出力信号からα線あ
るいはβ線の監視信号とγ線の検出信号とを弁別分離し
、この弁別分離された監視信号に基づいて、電離相検出
器の機能を常時監視することができる。

従って、γ線の測定中に、γ線の測定値に何ら影響を与
えることなく、電離箱検出器の機能を連続的かつ自動的
に更に正確に常時監視するこ七が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例による機能監視装置のブロック
回路図、第２図ａはα線監視信号とγ線検出信号とが重
畳された出力信号を示す波形図、第２図すは弁別分離さ
れたα線監視信号を示す波形図、第２図Ｃはγ線検出信
号を示す波形図である。 １０・・・・・・電離箱検出器、１２・・・・・・α線
源、１４・・・・・・電流電圧変換回路、１６・・・・
・・波形弁別分離回路、１８・・・・・・減算回路、２
０・・・・・・表示器、２２・・・・・・波高分析回路
、２４・・・・・・計数回路、２６・・・・・・判定回
路、１００，１０２・・・・・・出力信号、１０４・・
・・・・α線監視信号、１０６・・・・・・γ線検出信
号、１０８・・・・・・計数信号。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 監視用放射線であるα線又はβ線を発生する監視用
   線源を内部に有し監視信号及び測定対象であるγ線の検
   出信号が重畳された出力信号を出力する電離精検出器と
   、出力信号から監視信号と検出信号とを弁別分離する波
   形弁別分離回路と、弁別分離された監視信号の波高分析
   を行う波高分析回路と、波高分析回路からの監視信号の
   単位時間当たりのパルス数を計数する計数回路と、計数
   回路からの計数信号と所定の基準信号とを比較判定する
   判定回路と、を含み、γ線の測定中に、監視信号により
   電離精検出器の機能を常時監視することを特徴とする電
   離精検出器の機能監視装置。