JPS5929726Y2 - 発泡盤 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、浴中気泡発生装置や気泡洗顔器等に使用さ
れる発泡盤の改良された構造に関するものである。

近時、美容上や保健衛生上の見地から、一般家庭におい
て浴中気泡発生装置や気泡洗顔器が広く愛用されている
。

たとえば浴中気泡発生装置はポンプから吐出される圧縮
空気を浴中に導いて、浴槽底部に置かれた発泡盤の発泡
面から細かな気泡を放出させ、これを入浴中の体に当て
ることにより、皮膚に適度な刺激を与えようとするもの
である。

然るにこの発泡盤は上面に気泡吐出用の多数の発泡孔を
有し、内部に空気室を画定する発泡盤本体として形成さ
れているが、発泡孔の大きさはすべて同じであるために
、どの部分からも同じ大きさの気泡が放出される。

ところで浴中に放出される気泡は小粒なほど超音波洗浄
効果が大きく、またこれとは逆に気泡が大粒であればマ
ツサージ効果が大きいことが知られているが、従来の気
泡盤は、大粒気泡発生用と小粒気泡発生用に区別されて
おり、使用者は自己の好みにより上記２種のうちの１機
種を選択して購入するのが普通である。

従って異なる大きさの気泡を得たい場合には、別の発泡
盤を購入しなければならなかったし、発泡面を取り換え
ることが可能であれば交換しなければ所望の効果が得ら
れず、そのために不経済であり、使用者の金銭的負担も
大きかった。

この考案は１台の発泡盤で大粒と小粒のいずれかを使用
者が適宜選択することのできる発泡盤を提供しようとす
るものである。

即ち、この考案の要旨とするところは、通常の小気泡発
生用の発泡孔を設けた発泡盤本体の表面（即ち発泡面側
）に大気泡発生用の前記発泡盤本体の表面に設けた発泡
孔より大きい径の孔列と小気泡発生用の切欠きとが交互
に透通形成されたスライド板を用い、このスライド板を
本体表面に密着させてスライドできるように組付けたも
のである。

以下添付図面に示す実施例に基づいてこの考案の発明の
詳細な説明する。

第１図はこの考案の発泡盤に用いられる発泡盤本体１（
以下本体と言う）を示したもので、本体１は扁平であっ
て内部に空気室１１を画定し、該空気室１１にはポンプ
等から空気を供給するための導気ホース５が接続されて
いる。

本体１の発泡面には、気泡吐出用の多数の発泡孔１３が
一定間隔で列状に並び、かつ、この孔列と平行して一定
間隔に同様の孔列が多数列穿設形成されている。

第２図はこの考案の発泡盤に用いられるスライド板３を
示すものである。

このスライド板３は後述する様に摺動可能に本体１に組
付けられるものであるが、その摺動方向と直交する向き
には前記本体１に設けた発泡孔１３より大きい径の大径
孔３１の列とこの大径孔列と平行に延在する長方形の切
欠き３３とが交互に透通形成されている。

この大径孔３１はスライド板３の裏面側（即ち本体会合
面側）においては、本体１に穿設形成された発泡孔１３
と同じ径であり、スライド板表面側（即ち発泡面側）に
おいて上記発泡孔より大径の逆円錐台状をしている。

このスライド板３の裏面側を前記本体１の表面に密着さ
せ、且つ摺動するように組付けるために本体１の縁部を
上下方向から挟持するスライド組付部３５が当該スライ
ド板３の摺動方向に平行に周縁部に沿って一体形成され
ている。

更にスライド板３の隣接する大径孔３１列の間隔及び隣
接する切欠き３３の間隔は、共に本体の発泡孔１３列の
間隔に等しい。

そして各列の大径孔３１の間隔は、本体１の発泡孔１３
の各列における間隔と等しい。

発泡盤の組立てに際しては第３図に示す様に上記スライ
ド板３をその裏面側が本体１の上面側に密着する様に挿
入して摺動自在に組み付ける。

発泡盤使用時においては、切欠き３３又は大径孔３１が
本体１の発泡孔１３に上方から対向する様に位置してい
なければならない。

例えば使用者がマツサージ効果を期待する場合には、大
気泡を得る必要があるが、この場合には大径孔３１の列
を発泡（Ｌ１３の列とを上下方向に対応させる位置にお
く。

第４図Ａは大径孔３１を発泡孔１３の真上に位置させた
状態でこの場合、発泡孔１３より吐出された気泡Ｂ１は
、逆円錐台形の大径孔３１内周面により徐々に大気泡Ｂ
２に成長じて水中に放出される。

この場合は、発泡盤より放出される気泡が大きいのでマ
ツサージ効果が特に大きい。

次に、使用者が超音波洗浄効果を得たいと希望する場合
には、スライド板３を本体１に対して第３図左方向又は
右方向に摺動させて本体１の発泡孔１３の孔がスライド
板３に形成された切欠き３３の列と上下方向に対応する
位置に関係位置を変えればよい。

切欠き３３の巾りは発泡孔３１の径より充分に大きく形
成されているから、第４図Ｂに示す様に発泡孔１３より
放出される小気泡Ｂ□は切欠き３３によって何等の干渉
も受けないので、超音波洗浄効果を有する小気泡として
そのまま水中に放出される。

前記切欠き３３は長方形に限るものではない。以上、実
施例について説明したが、この考案は発泡盤本体１の発
泡面側には多数の発泡孔１３が列状に並び、かつ、この
孔列と同じ孔列が平行して一定のピッチ間隔で多数列形
成されており、該本体の発泡面側に対してスライド板３
の裏面が密着して摺動可能に取つけられており、該スイ
ラド板には、前記発泡盤本体１の発泡面側と接する端面
側における孔径を、前記発泡孔１３の孔径と同じとし、
表面側における孔径を前記発泡孔１３の孔径より大きく
定めた大径孔３１を上記発泡孔１３の穿孔ピッチに合わ
せて形成した孔列と該大径孔列相互間に存在し前記発泡
孔１３から放出された小気泡が接触することのない大き
めの切欠き３３とが形成されており、大径孔列ピツチ間
隔及び切欠きピッチ間隔が、共に上記本体の発泡孔列ピ
ッチ間隔に等しく設けられているから、この考案の発泡
盤によれば、１台の発泡盤で使用者の好みにより適宜大
小の気泡を使い分けることができ、別途他種の発泡盤を
購入する必要もなくなり、使用者に金銭的な負担をかけ
ることがない。

尚、上記実施例では、スライド板３が本体１を挟持する
様にしたが、この考案はこれに限定されるものでないこ
とはいうまでもなく、例えば第５図に示す様に本体の方
にスライド板を挾持するための挟持部１００を形成して
もよい。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示したもので、第１図は本体
を示す一部断面斜視図、第２図は、スライド板を示す斜
視図、第３図は、スライド板を本体に組み付けた状態を
示す縦断正面図、第４図Ａ、Ｂは、大気泡が放出される
状態と小気泡が放出される状態を個別に示す縦断面図、
第５図は、他の１実施例を一部を切断して示す斜視図で
ある。 １・・・・・・発泡盤本体（本体）、３・・・・・・ス
ライド板、１３・・・・・・発泡孔、３１・・・・・・
大径孔、３３・・・・・・切欠き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発泡盤本体１の発泡面側には多数の発泡孔１３が列状に
   並び、かつ、この孔列と同じ孔列が平行して一定のピッ
   チ間隔で多数列形成されており、該本体の発泡面側に対
   してスライド板３の裏面が密着して摺動可能に取つけら
   れており、該スライド板には、前記発泡盤本体１の発泡
   面側と接する端面側における孔径を、前記発泡孔１３の
   孔径と同じとし、表面側における孔径を前記発泡孔１３
   の孔径より大きく定めた大径孔３１を上記発泡孔１３の
   穿孔ピッチに合わせて形成した孔列と該大径孔列相互間
   に存在し前記発泡孔１３から放出された小気泡が接触す
   ることのない大きめの切欠き３３とが形成されており、
   大径孔列ピツチ間隔及び切欠きピッチ間隔が、共に上記
   本体の発泡孔列ピッチ間隔に等しく設けられていること
   を特徴とする発泡盤。