JPS5929703Y2 - コンド−ム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンドーム装着具に関するもので、その目的と
するところは、使用装着に際して表裏確認容易で、かつ
空気溜りを生ずることなく迅速に装着し得るようにした
コンドームを提供しようというものである。

従来品においては、例えば実開昭４７−３５２９２号の
場合コンドーム本体の外側に装着帯を添えて本体巻き込
みと同時巻き込んで、局部への装着時には当該装着帯を
手に持って巻き戻すことによって迅速確実な装着を行い
得るが、当該装着帯はツマミ化を本体上面に常時突出さ
せているので外観上、好ましいものでないばかりでなく
、現実に本体に添わせて巻き込みを行うに際して、装着
帯は完全に別体で単に本体に添接しただけであるのでこ
れを保持しつつ本体の巻き込みを行なわねばならず、操
作が極めて面倒で、装着帯がズレるおそれが残されてい
た。

又実公昭５１−１５３５８号の場合中央部に切り割を形
成した柔軟弾性を有する基板を、該切り割にコンドーム
の貯液部を侵入突出させることによって巻き込み状態の
コンドームに取付けることによって貯液部内の空気を排
出させるようになしている。

しかしながらこの場合空気排出と表裏確認以外の効果は
全くなく、シかも基体の切り割に貯液部を侵入突出させ
る作業を手作業で行わねばならずコンドームの最も重要
な部分である貯液部が被ピンホール発生等のおそれが大
となる欠点が残されていた。

本案は以上の従来品の欠点を一掃したもので以下詳説す
れば、本案の要旨とする点は、装着を容易にするための
巻き戻し片１をコンドーム本体に巻込ませた点にある。

即ち添附第１図第２図に示すように巻込んで略環状とな
した状態のコンドーム本体２の中央部に位置するように
合成樹脂薄紙等の破断し得る材質からなる長尺の巻き戻
し片１を本体２と共に巻き込みして設けられ、該巻き戻
し片１の中央部には本体２の先端貯液部３を上面側へ突
出させるためのスリット４を線状、十字状又は木彫等に
切込み形成している。

而して該巻き戻し片１の本体２への巻き込みは第３図に
示すように本体２と同型の基体５に被せた本体２に、巻
き戻し片１を、そのスリット４内に貯液部３を突出させ
た状態で密接させ、これを本体２の下方から順次巻き上
げて巻き戻し片１を巻き込んで最後に本体２を基体５か
ら外して第１図に示す状態となすものである。

以上のようになる本案のコンドームは、第２図に示すよ
うな巻込み状態の本体２を装着するに際して下側から局
部に装着すれば前記巻き戻し片１はスリット４から容易
に破断２分され、両破断片を手に持って手前方向に引き
上げることによって本体２を巻戻ししつつ装着でき、装
着完了と同時に両級断片は本体２から簡単に取り外すこ
とができる。

従って本案のコンドーム装着具によれば装着に際して、
先づ、手触り、又は目視すれば巻き戻し片１が位置して
いる側が表面側であることを容易に確認でき、次に装着
と同時に破断２分される巻き戻し片１の両級断片を局部
に沿って引き上げるだけの簡単な操作でもって本体２の
巻戻しによる装着を行い得、しかも装着前の状態では巻
き戻し片１は第１図第２図に示すように破断されていな
いので本体２の上昇前へ突出して外観を損うおそれがな
く又取扱い上邪魔になることもない。

又本体２の貯液部３は巻き戻し片１のスリット４から上
方へ突出させる際に、該スリット４が切込みによって形
成されその間隙が極狭であることから該貯液部３内の空
気は全て下方へ突出され、しかもスリット形成部付近の
巻き戻し片１には貯液部３の上向き突出によって下向き
の反発弾力が生しており、この弾力によって貯液部３の
基部が密閉されているので貯液部３内に再び空気が侵入
するのを完全に防止できる。

従って装着時に該貯液部３に空気溜りを生ずるおそれが
全くなく、又この際に貯液部３には一切手を触れないの
で該貯液部が破傷し又はピンホールを生ずる心配も全く
ない。

このように本案のコンドームは本体２の巻込み時に巻き
戻し片１を巻込むだけの構成でもって装着の迅速化及び
空気溜りの発生防止を可能にするものである。

更に付随的作用効果として、巻き戻し片１を本体２と同
時に巻き込みに際して第３図に示すように巻き戻し片１
は単に本体２に添接させるだけでなく貯液部３をスリッ
ト４から突出させた状態で本体２の外側に掛吊り若しく
は掛止垂下させているので巻込みに際して巻き戻し片１
を保持する必要もなく又ズレを生ずるおそれも全くない
。

この場合化の実施例として巻き戻し片１の両下端を本体
２の下端まで延長して当該部分に接着その他の適宜手段
によって固定しておけば巻込み時のズレ防止効果がより
完壁となるだけでなく、本案コンドームを局部に装着し
た後、巻き戻し片１の両級断片を局部根元に巻きつけて
結び止めしてコンドームの脱落防止用の結び紐として代
用でき、又使用後のコンドーム本体２の口縁部を上記同
様に結び止めして液洩れ防止したり、使用済みコンドー
ムを直に手で持つことなく該破断片をつかんで廃棄処理
することもできる取扱上の利便がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例を示し本体巻込み状態の平面図
、第２図は第１図中のＸ−Ｘ断面図、第３図は本体巻込
み前の状態を示す縦断面図である。 １・・・・・・巻き戻し片、２・・・・・・本体、３・
・・・・・貯液部、４・・・・・・スリット、５・・・
・・・基体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 線状、十字状又は本状等にスリット４を切込み形成した
   紙等の破断し易い素材からなる巻戻し片１を、貯液部３
   を先端中央に位置させたコンドーム本体２の該中央部に
   前記スリット４が位置するように巻込むとともに、前記
   コンドーム本体２の貯液部３を該スリット４から上方へ
   突出させてなるコンドーム。