JPS5929672Y2 - 乾燥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は高温多湿の排気中から除湿を行なう除湿装置を
備えた乾燥機に関する。

従来より乾燥機にお（・では、排気路中におけろ排気を
流通させろ熱交換器及びこの熱交換器の外周に送風する
送風機等からなる除湿装置を設けて、排気から除湿を行
なう構成のものが供されて（・ろが、このような構成で
は熱交換器に送風する専用の送風機を設けなければなら
ない為コスト高となり且つそれだけ余分に電力を消費す
る不具合があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は
、ケース内に融解潜熱が犬なる蓄熱材を封入してなる除
湿装置を排気中に配設する構成とすることによって、除
湿装置に専用の送風機を設けろ必要がなく、それだけ安
価になし得ろとともに余分に電力を消費することがなく
、しかも除湿作用を長時間にわたって行なうことができ
て除湿効果の向上を図り得る乾燥機を提供するにある。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

１は乾燥機本体たる外箱で、その前板部には段付筒状を
なす開口部２が形成されている。

３はこの外箱１内に配置された乾燥室たる回転ドラムで
あり、その前板部には投入口部４が形成され、背板部に
は多数の吸気孔５が形成されているとともに、該背板部
の中央部には支承軸６が突設されている。

そして、この回転ドラム３において、投入口部４は前記
開口部２に軸受１を介して支承され、支承軸６は外箱１
の背板部の中央部に取付けられた軸受８に挿通支承され
て（・ろ。

９は中央部に後方に突出する膨出部９ａを有する扉であ
り、これは前記外箱１の開口部２にこれを開閉すべく枢
設されており、その閉塞時に膨出部９ａの外周と開口部
２の内周との間に排気空間部１０を形成するようになっ
ている。

１１は前記外箱１の背板部に前記回転ドラム３の背板部
と所定の間隙部１２を有するようにして取付けられた拡
風板であり、これには該間隙部１２内に位置するように
して電気ヒータ１３が支持されている。

１４は外箱１内の前方側下部に配設された吸気ダクトで
あり、その上部開口は前記外箱１の開口部２内即ち排気
空間部１０に連通され、下部開口は外箱１内下部に配設
されたファンケーシング１５の吸入口に連通されており
、又このファンケーシング１５の吐出口には排気路たる
排気ダクト１６の一端部が連通され、該排気ダクト１６
の他端部は外箱１の背板部を貫通して外方に突出されて
（・る。

１γは外箱１内下部に配設された両軸形の駆動モータで
ありその回転軸の一方の端部はファンケーシング１５内
に配設された送風ファン１８に連結され、他方の端部に
はプーリ１９が連結されて（・て、そのプーリ１９と前
記回転ドラム３の外周とにはベルト２０が掛げ鐘されて
いる。

２１は前記吸気ダクト１４の上部開口に着脱可能に装置
されたフィルタである。

さて、２２は除湿装置であり、これは底部に脚２３ａを
有する金属製のケース２３内に融解潜熱の犬なる蓄熱材
例えばポリエチレンオキシド系のポリエチレングリコー
ル２４を封入した横取である。

２５は前記排気ダクト１６の底部壁に形成された水受凹
部であり、その底部には排出口２５ａが形成されており
、その排出口２５ａにホース２６が連結されている。

２１は排気ダクト１６の底部壁に前記水受凹部２５を被
うように取付けられた載置台で、その上面部には多数の
通水孔２７ａが形成されている。

そして、前記除湿装置２２は前記載置台２１の上面部に
Ｆ１２３ ａを介して着脱可能に載置されている。

次に上記横取の作用につ（・て説明する。

図示しないタイマー等をセントすると１．駆動モータ１
７及び電気ヒータ１３が通電され、回転ドラム３及び送
風ファン１８が回転駆動されろ。

そして送風ファン１８の作用によって、外気が外箱１の
背板部に形成された図示しない吸気口から内部に吸引さ
れ、更に空隙部１２内に吸引されてここで電気ヒータ１
３により加熱熱風化され、この熱風は吸気孔５から回転
ドラム３内に供給されて内部の被乾燥物たる衣類を乾燥
させ、その後排気として排気空間部１０、フィルタ２１
．吸気ダクト１４、ファンケーシング１５及び排気ダク
ト１６を経て外部に排出される。

而して、排気が排気ダクト１６内を流通する時に除湿装
置２２を加熱するようになるが、この除湿装置２２の蓄
熱材たろポリエチレングリコール２４はエチレンオキシ
ドの三弗化ホウ素、四塩化スズ、塩化亜鉛等のフリーデ
ルクラフン形触媒や酸又はアルカリ触媒によろ開環重合
で得られたもので、特に本実施例では重合条件により分
子量の異なるものを混合し平均分子量約６００のものを
利用しており、この平均分子１６（）０のポリエチレン
グリコール２４は融点が約２０℃で第２図で示すように
加わえられろ熱量が増加するに従って温度が上昇するが
温度が融点約２０℃に達すると半固溶体状を呈してこれ
が長期間にわたって維持されて温度が約２０℃に一定に
保たれろ融解潜熱が犬なる特性を有する。

一方、回転ドラム３からの排気の温度は第３図に示すよ
うに乾燥率が小の時には次第に上昇するが乾燥率が一定
以上となると略４０°Ｃに一定に保たれるのが一般的で
あり、従って排気とポリエチレングリコール２４即ちこ
れを封入したケース２３との間には温度差が生じてその
ケース２３の外周囲に結露が生じ、以って排気から除湿
が行なわれるようになる。

しかも、前述したように熱量が増加してもポリエチレン
グリコール２４は長期間にわたって約２０８Ｃに保たれ
ろことから、長時間にわたって除湿可能となり、除湿効
果の向上を図ることができろ。

は熱エネルギを次第に蓄積することになる。

このように本実施例によれば、ケース２３内にポリエチ
レングリコール２４を封入してなる除湿装置２２を排気
ダクト１６内の載置台２γに着脱可能に載置するように
したので、排気とポリエチレングリコール２４との温度
差によって排気から除湿を行なうことができ、しかもポ
リエチレングリコール２４は融解潜熱が犬であるので長
時間にわたって除湿作用が得られろものであり、従って
従来の熱交換器の如く内部を排気で加熱し且つ外周を外
気で冷却するという加熱冷却を繰返す一般的な除湿装置
とは異なり単に排気ダクト１６内に配置されるだけでポ
リエチレングリコール２４を冷却する手段は何ら必要が
ないものであり、これによって、除湿装置２２に専用の
送風機を設けろ必要はなく、構造が極めて簡単になって
安価に製作し得るとともに余分に電力を消費する不具合
もない。

又、本実施例によれば、除湿装置２２のポリエチレング
リコール２４は排気の熱を蓄積するようになるので乾燥
運転終了後にこの除湿装置２２を排気ダクト１６内から
取出して例えばアンカとして用いろことができる等、ポ
リエチレングリコール２４の蓄積熱を暖房用として利用
することができ、従って熱エネルギの再利用を図り得て
極めて経済的である。

尚、上記実施例では蓄熱材としてポリエチレングリコー
ル２４を用いろようにしたが、これに限らず融解潜熱大
なる蓄熱材全般を用いろことができろものである。

その他、本考案は上記し且つ図面に示す実施例のみに限
定されろものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変
更して実施できろ。

本考案は以上説明したように、ケース内に融解潜熱が犬
なる蓄熱材を封入してなる除湿装置を排気中に配設する
構成としたことによって、除湿装置に専用の送風機を設
けろ必要がなく、それだけ構造が簡単になって安価にな
し得ろとともに余分に電力を消費することがなく、しか
も、ケース内の蓄熱材は融解潜熱が犬であって長時間に
わたって比較的低い湿度に維持されて排気との間に長時
間にわたって湿度差を保つことができ、従って、長時間
にわたって除湿作用が得られて除湿効果の向上を図り得
ろ乾燥機を提供し得ろ。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は縦断側面図、
第２図はポリエチレングリコールの熱量温度特性図、第
３図は排気温度−乾燥率特性図である。 図面中、１は乾燥機本体たる外箱、３は回転ドラム、１
３は電気ヒータ、１４は吸気ダクト、１６は排気ダクト
、２２は除湿装置、２３はケース、２４は蓄熱材たるポ
リエチレングリコール２５は水受凹部、２１は載置台で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高温多湿の排気中に配設されケース内に融解潜熱の犬な
   る蓄熱材を封入してなる除湿装置を具備したことを特徴
   とする乾燥機。