JPS5928950B2 - 導電体、殊に導線を緊締する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、導電体、殊に導線を緊締する装置であつて、
ケーシング及び並列的に配置された緊締部を有し、これ
らの各緊締部は、案内筒部内に回動不能に固定された緊
締部材、該緊締部材のねじ孔にねじはめられているねじ
及び該ねじが通されている対応受けを有しており、該対
応受けは、案内筒部を形成する受容部と、ねじヘツドを
操作するための透し孔を有するカバー部との間に固定さ
れている形式のものに関する。

このような形式の公知の装置（ドイツ連邦共和国特許第
２４５２０９１号明細書）では、対応受けは２つの平行
な脚を有し、これらの両脚は案内筒部の側壁に沿つてそ
の底面にまで達しており、また、Ｕ字形の緊締部材の両
脚は案内筒部の他方の両側壁側にある。

対応受けは接点ばねを有し、これは例えば、差込カード
の接続電極に接続可能である。全ての案内筒部は、閉じ
た底部及び周囲を取囲む側壁を有するケーシングの一部
分である。ねじ、対応受け及び緊締部材はあらかじめ組
立てられ、次いで案内筒部内へ挿入される。これらの全
体は、後からケーシング内へ挿入されるカバー条片によ
つて不動に固定される。このような構成では、緊締部材
、対応受け及びねじから成る、あらかじめ組立てられた
構造ユニツトの案内筒部内への導入が、寸法が比較的小
さいため、ある程困難である。

これでは完全自動的な組立による製作の容易化は不可能
である。それというのは組立工具の操作がケーシングの
側壁によつて妨げられるからである。さらにカバー条片
は僅かな形状安定性乃至曲げ強度しか有していない本発
明の課題は、はじめに述べた形式の装置を改良して、組
立を容易にしかつ全体としてより大きな形状安定性を有
するようにすることにある。

この課題は本発明によれば、カバー部がケーシングと一
体に製作されており、該ケーシングは上記カバー部とは
反対の側に切欠きを有しており、かつ上記受容部が、上
記切欠きを通つてケーシング内へ押込み可能であつてか
つ該ケーシングに固定可能である挿入プロツクを形成し
ていることによつて、解決されている。このような構成
によれば、緊締部の、所属の案内筒部内における組立は
、挿入プロツクがまだケーシングの外にあるときにのみ
行なわれる。

従つて案内筒部は容易に接近可能である。ケーシング側
壁による支障は生じない。就中、完全自動組立のために
工具は容易に必要な個所に接近し作用することができる
。挿入プロツクが切欠きを通してケーシング内へ導入さ
れれば、カバー条片自体による対応受けの所期の固定が
えられる。またこの導入運動は完全自動的な製作工程ラ
インにおいて行なうことができる。また、カバー部がケ
ーシングと一体に結合されており、かつ挿入プロツクが
それ自体として十分な曲げ強度を有していることにより
、高い形状安定性がえられる。カバー部を少なくとも１
つの、該カバー部に対して垂直のウエブを介してケーシ
ング底部に結合することにより、カバー部をさらに補強
することができる。

このウエブは就中、ケーシング蓋をねじ固定するための
ねじ山を有する柱体によつて形成することができる。ケ
ーシングは従つて、カバー部の形状安定性を失なうこと
なしに、比較的大きな幅を有することができる。有利な
一実施例によれば、緊締部は、ケーシング高さ方向で互
いにずらして上下２列に配置されている。

即ち、挿入プロツクはあらゆる側から良好に接近可能で
あるから、導電体を各緊締部に供給しうるようにするた
めに第２の緊締部列は第１の緊締部列に対して高さをず
らして配置しなければならないけれども、２列、又はそ
れ以上の緊締部列を設けることが可能である。この実施
態様では、ケーシングに結合されたカバー部は、高さを
ずらした上下２段のカバー条片を有しており、これらの
カバー条片はこれらに対して垂直のウエブによつて互い
に結合されている。

このようにすることにより、カバー部及びケーシングの
極めて高い形状安定性乃至曲げ強度がえられ、その結果
比較的薄い壁厚で済み、材料節減をはかることができる
。対応受けが緊締部列の一方の側に配置された接点ばね
を有する場合には、接点ばねが、上側の緊締部列の案内
筒部の傍らに、それも該案内筒部の、下側緊締部列側と
は反対の側に、配置されており、かつ少なくとも１つの
接点ばねが、成形薄板片を介して、下側の列の緊締部の
対応受けと一体に製作されていることが望ましい。

このようにすることにより、接点ばねによる接点接触の
ために上側の緊締部列並び下側の緊締部列のいずれを用
いることも可能である。挿入プロツクがケーシングに係
止結合によつて取付け可能であるようにすることは特に
有利である。

押込運動により挿入プロツクが自動的にケーシング内に
係止され、ケーシング内に不動に嵌込まれる。挿入プロ
ツクが、乗上げ案内斜面を有する突起を有し、該突起が
、ケーシングの切欠き開口を制限する壁の背後に係止せ
しめうれるようにすると有利である。

このためにはケーシングに何らの付加的手段も必要とし
ない。さらに別の一実施態様によれば、ケーシングが切
欠きの両端面から発する案内溝を有していて、該案内溝
内へ挿入プロツクの案内リブが係合せしめられている。

このような構成によれば、互いに結合されるべき両部分
がその終端位置に達する迄確実に案内される。このよう
な手段及び係止結合機構により、完全自動的な製造工程
ラインにおける装置構成部分相互の結合が容易になる。
次に図示の一実施例につき本発明を説明する。

ケーシング１はケーシング底部２、２つの側壁３，４、
後壁５及び、開口６を有する前壁７を有している。底部
２には、ケーブルを導入し又は接地用ねじを設けるため
、孔８，９，１０を設けることができる。ケーシング底
部２を固定するためにさらに孔１１，１２が設けられて
いる。さらにケーシング底部２には切欠き１３が設けら
れている。ケーシング１は上側に、ケーシングと一体に
製作されたカバー部１４を有しており、このカバー部１
４は２つのカバー条片１５及び１６から成り、これらは
垂直ウエブ１ｒを介して互いに結合されている。これら
のカバー条片は、その下側に位置するねじ１９に工具等
を接近させるための孔１８を有している。各ねじ１９は
それぞれ１つの緊締部２０の一部を形成する。

この緊締部２０はさらに横断面がＵ字形の緊締部材２１
を有し、この部材はねじ１９が螺合するねじ山を有して
おり、この場合Ｕ字の両脚は案内筒部２２の互いに向か
い合つた壁面によつてガイドされている。さらに、上記
緊締部２０は対応受け２３を有し、これには、ねじ１９
が通されており、この対応受け２３は接点ばね２４と一
体に製作されている。対応受け２３の高さ位置は、対応
受け２３が案内筒部２２を形成する壁２５の端面上に支
持されることによつて、又は案内筒部２２の底面２７上
に、下向きに曲げられた脚２６が当接することによつて
、規定される。個々の緊締部２０の間には隔壁２８があ
る。緊締部２０及び案内筒部２２は２列２９，３０に配
置されており、これらの列はケーシングの高さ方向で上
下にずらされている。全案内筒部はプラスチツクから成
る１つの挿入プロツク３１内に成形されている。この挿
入プロツク３１は両方の互いに反対の側に係止突起３２
及び３３を有し、これらは乗上げ案内斜面を有しかつケ
ーシング１の切欠き１３の縁部を形成する底部壁２の背
後に、即ち個所３４もしくは３５に、当接して係合する
。

段３６もしくは３７は挿入プロツク３１がケーシング１
内へさらに押込まれることを防止する。カバー部１４の
補強のために、下段のカバー条片１６は２つのウエブ３
８及び３９を介してケーシング１の底部２に結合されて
いる。

ウエブ３９は、ねじ山付きブツシユ４０が嵌込まれる柱
体によつて形成されている。ねじ山付きブツシユ４０に
は、図面には示されていないケーシング蓋をケーシング
１に不動にねじ止めするための固定ねじがねじ嵌められ
る。ケーシング１は、挿入プロツク３１を良好に案内す
るために、挿入プロツク３１の相応する案内リブ４２が
係合する２つの案内溝４１を有している。

上記の、導電体を緊締する装置が製作される場合、まず
、ねじ１９と所属の緊締部材２１と、対応受け２３とが
あらかじめ組立てられ、次いで自動的な製造工程ライン
において挿入プロツク３１内へ嵌込まれる。

次いで同製造工程ラインにおける第２の組立ステーシヨ
ンでこの挿入プロツク３１上へケーシング１が、係止突
起３２，３３が個所３４，３５上へ係止する迄、上から
押嵌められる。このような形式でねじ１９、緊締部材２
１及び対応受け２３はカバー部１４によつて確実に位置
固定される。後に導電体を装置内に導入して緊締する場
合、導電体の導入のためには、挿入プロツク３１内に形
成されているスリツト４３もしくは４４が専ら利用され
る。

ねじ１９の一方又は他方の側へ導入された導電体は該ね
じ１９が締込まれるさいに確実に緊締される。それとい
うのは導電体はこのねじ１９の締込みにさいして側方へ
逃げることができないからである。下側の緊締部列３０
の対応受けが接点ばね２４ａを有するようにする場合に
は、これらの両部分を、これらと一体に結合成形された
薄板片を介して一体に結合すればよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は装置の
ケーシングをケーシング蓋を取除て示した平面図、第２
図は第１図のＢ−Ｂ線による断面図、第３図は第２図の
断面図におけるケーシングだけを示した図、第４図は第
２図の断面図における挿入プロツクだけを示した図であ
る。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・ケーシング
底部、３，４・・・・・・側壁、５・・・・・・後壁、
６・・・・・・開口、７・・・・・・前壁、８，９，１
０，１１，１２・・・・・・孔、１３・・・・・・切欠
き、１４・・・・・・カバー部、１５，１６・・・・・
・カバー条片、１７・・・・・・垂直ウエブ、１８・・
・・・・孔、１９・・・・・・ねじ、２０・・・・・・
緊締部、２１・・・・・・緊締部材、２２・・・・・・
案内筒部、２３・・・・・・対応受け、２４・・・・・
・接点ばね、２５・・・・・・壁、２６・・・・・・脚
、２７・・・・・・底面、２８・・・・・・隔壁、２９
，３０・・・・・・列、３１・・・・・・挿入プロツク
、３２，３３・・・・・・係止突起、３４，３５・・・
・・・個所、３６，３７・・・・・・段、３８，３９・
・・・・・ウエブ、４０・・・・・・ねじ山付きブツシ
ユ、４１・・・・・・案内溝、４２・・・・・・案内リ
ブ、４３，４４・・・・・・スリツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 導電体を緊締する装置であつて、ケーシング及び並
   列的に配置された緊締部を有し、これらの各緊締部は、
   案内筒部内に回動不能に固定された緊締部材、該緊締部
   材のねじ孔にねじはめられているねじ及び該ねじが通さ
   れている対応受けを有しており、該対応受けは、案内筒
   部を形成する受容部と、ねじヘッドを操作するための透
   し孔を有するカバー部との間に固定されている形式のも
   のにおいて、カバー部１４がケーシング１と一体に製作
   されており、該ケーシング１は上記カバー部１４とは反
   対の側に切欠き１３を有しており、かつ上記受容部が、
   上記切欠き１３を通つてケーシング１内へ押込み可能で
   あつてかつ該ケーシング１に固定可能である挿入ブロッ
   ク３１を形成していることを特徴とする、導電体を緊締
   する装置。 ２ カバー部１４が少なくとも１つの、該カバー部１４
   に対して垂直のウェブ３８、３９を介して、ケーシング
   底部２に結合されている特許請求の範囲第１項記載の導
   電体を緊締する装置。 ３ ウェブ３９が、ケーシング蓋をねじ固定するための
   ねじ山４０を有する柱体によつて形成されている特許請
   求の範囲第２項記載の導電体を緊締する装置。 ４ 緊締部２０がケーシング内で互いに上下に位置する
   ２列２９、３０の緊締部として配置されている特許請求
   の範囲第１項乃至第３項のうちいずれか１項記載の導電
   体を緊締する装置。 ５ ケーシング１に結合されたカバー部１４が２つの、
   互いに上下に位置するカバー条片１５、１６を有し、こ
   れらのカバー条片１５、１６がこれらに対して垂直のウ
   ェブにより互いに結合されている特許請求の範囲第４項
   記載の導電体を緊締する装置。 ６ 対応受けが緊締部列の片側に配置された接点ばねを
   有しており、かつ接点ばね２４、２４ａが、上側の緊締
   部列２９の案内筒部２２の傍らに、それも該案内筒部２
   ２の、下側緊締部列３０側とは反対の側に、配置されて
   おり、かつ少なくとも１つの接点ばね２４ａが、成形薄
   板片４５を介して、下側の列の緊締部２０の対応受け２
   ３と一体に製作されている特許請求の範囲第４項又は第
   ５項のうちいずれか１項記載の導電体を緊締する装置。 ７ 挿入ブロック３１がケーシング１に係止結合により
   取付け可能である特許請求の範囲第１項乃至第６項のう
   ちいずれか１項記載の導電体を緊締する装置。 ８ 挿入ブロック３１が乗上げ案内斜面を有する突起３
   ２、３３を有していて、該突起が、ケーシング１の、切
   欠き１３を形成する壁の背後３４、３５に係止される特
   許請求の範囲第７項記載の導電体を緊締する装置。 ９ ケーシング１が、切欠き１３の両端面から発してい
   る案内溝４１を有し、該案内溝４１内へ挿入ブロック３
   １の案内リブ４２が係合せしめられる特許請求の範囲第
   １項乃至第８項のうちいずれか１項記載の導電体を緊締
   する装置。