JPS5928336Y2 - ブッシュ付温度センサ端子箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、熱電対等の温度センサの端子箱の配線挿入
部に使用されるブツシュに関するものである。

温度センサの端子箱には通常、導線を通挿すると共に、
配線管を取り付けることができるような内周にネジ山が
形成された配線挿入部が形成されている。

熱電対の補償導線等の導線は固いものが多く、配線挿入
部に接触して損傷しやすい。

又、端子箱等は型化されたものが多く、特にアルミダイ
キャスト製等のものは、配線挿入部の内周のネジ山がつ
ぶれやすい等の問題点があった。

この考案の目的は、温度センサの端子箱の配線挿入部に
ゴム等の材料よりなる柔軟性材料のブツシュを嵌合させ
て使用するようにし、導線の保護を図ると共に、配線挿
入部のネジ山の保護を図ることができるようにした温度
センサ端子箱を提供することである。

次に、この考案の一実施例を図面について説明する。

第１図は、この考案に係る端子箱の一実施例を示す斜視
図、第２図は蓋体を開いた状態を示す斜視図である。

図中１は温度センサ本体で、このセンサ本体１は上部に
端子箱２と下部に熱電対素線３が挿入されている保護管
４を有しており、その端子箱２は端子箱本体２ａと蓋体
２ｂとで構成されている。

上記蓋体２ｂは端子箱本体２ａに蝶番５により開閉自在
に連結されていると共に、蓋体固定螺子１５により蓋体
２ｂと端子箱本体２ａとが着脱自在に固定されており、
この端子箱本体２ａの本体内部空間６にはセラミックス
等の絶縁材で作られる端子盤７と、該端子盤７上に載置
固定される導電性の端子ブロック８，８が設けられてい
る。

又、端子箱本体２ａの上面には該本体２ａの外周に沿っ
て段部９が形成されており、この段部９により本体内部
空間６の周囲には隆起部１０が形成されている。

更に、この端子箱２における上記蝶番５の他端側には導
線引出部１１が突出形成されており、端子箱本体２ａ側
の導線引出部１１ ａの先端には配線挿入部１２が形成
されていると共に、この挿入部１２と内部空間６との間
には比較的硬質のゴム材よりなる防滴バッキング１３が
取り付けられている。

上記配線挿入部１２の内周１２ａにはネジ山が形成され
、配線管１４と着脱自在に螺合されており、この配線挿
入部１２の径の中心位置は端子箱本体２ａの上面とほぼ
一致せしめられている。

更に、この挿入部１２の上端には導線１６が通挿し得る
幅の開口溝１７が該挿入部１２の軸方向に沿って形成さ
れており、この開口溝１７と対応する蓋体２ｂ側の導線
引出部１１ ｂ側には、該開口溝１７に係脱自在として
嵌合せしめられる突出部１８が形成されている。

この突出部１８の端子箱本体２ａ側の面には挿入部１２
の内周１２ ａと同等の曲率とされているので蓋体２ｂ
が閉じた際に配線挿入部１２の内周１２ａは完全な円筒
形状となる。

又、上記本体内部空間６と対応する前記蓋体２ｂには蓋
体内部空間１９が形成されており、この蓋体内部空間１
９の周囲には比較的硬質のゴム材よりなる防滴バッキン
グ２０が取り付けられている。

一方、前記端子ブロック８，８は略直方体状とされ、上
面には導線固定螺子２５が取り付けられており、その上
面の一部が斜に切り欠かれることにより素線固定螺子装
着面が形成されネジにより熱電対素線３をブロック８，
８に固定するようになっている。

以上説明した構成による端子箱２に導線１６を接続する
には、まず固定螺子１５を緩めて端子箱本体２ａより蓋
体２ｂを開放させ、導線固定螺子２５により端子ブロッ
ク８に導線１６を固定させる。

次に、導線１６を開口溝１７より配線挿入部１２内に通
挿し、該挿入部１２に配線管１４を螺合させる。

次に蓋体２ｂを閉じて端子箱本体２ａと蓋体２ｂとを固
定螺子１５により一体に固定すれば導線１６の接続作業
が終了する。

こうして接続された導線１６は防滴バッキング１３．２
０間に挟持され、バッキング１３．２０の弾性により導
線１６の外周には空隙なく、密閉された状態となってい
る。

この防滴バッキング１３．２０における導線通挿溝２３
はテーパーとされているので導線の径にかかわらず確実
に密閉され、導線１６には適度な圧力が加えられている
。

又、配線挿入部１２の開口溝１７は該挿入部１２の径に
比し充分小径とされているので蓋体２ｂを開放させた状
態においても挿入部１２と配線管１４とは確実に螺合さ
れた状態となっており、更に、蓋体２ｂを閉じた状態に
おいては突出部１８により開口溝１７を有していない挿
入部と略同等の強度を有している。

第３図イは、この考案のブツシュの正面図、第３図口は
断面図である。

このブツシュ３６はゴム材等の柔軟性材料よりなる円筒
形状で、一端を開口としその外周にフランジ３６ ａが
形成され、他端を閉口とし、その中央に十字の切込溝３
６ ｂが形成されている。

このブツシュ３６は、その円筒部を配線挿入部１２に着
脱自在に嵌合させ、その柔軟性を有する円筒部によりネ
ジ山１２ ａの保護を行うことができる。

又、ブツシュ３６の十字の切込溝３６ ｂは柔軟性を有
するため導線１６を容易に挿通させることができ、この
状態で端子箱本体２ａの配線挿入部１２に嵌合させるこ
とにより導線１６が直接に配線挿入部１２のネジ山１２
ａに当接することがなく、導線の保護を行うことがで
きる。

又、十字の切込溝３６ ｂの間隙は少ないので、外部と
の遮断を行うことができる。

以上、詳述したように、この考案は、開閉式の温度セン
サ端子箱の配線挿入部に着脱自在に嵌合する柔軟性材料
よりなる円筒状ブツシュとして、一端が開閉としてその
外周にフランジを形成すると共に、他端を閉口としてそ
の中央に切込溝を形成するようにしたものである。

従って、この柔軟性を有するブツシュを配線挿入部に嵌
合させることにより配線挿入部のネジ山を保護すること
ができ、又、ブツシュに通挿される導線の保護を行うこ
とができる。

又、開口端にフランジが設けであるのでブツシュの着脱
が手にてつまんで容易にできるとともに配線挿入部の先
端の保護も行うことができる。

又、ブツシュの閉口端には例えば十字の切込溝が設けで
あるので、導線の通挿を容易に行うことができ、しかも
溝の間隙は少なく、ブツシュは蓋部により押圧、密着し
て固定されるため外部との遮断効果も有する等の実用的
効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る端子箱の一実施例を示す斜視
図、第２図は蓋体を開いた状態を示す斜視図、第３図イ
は、この考案の正面図、第３図口は同断面図である。 ２・・・・・・端子箱、１２・・・・・・配線挿入部、
３６・・・・・・ブツシュ、３６ ａ・・・・・・フラ
ンジ、３６ｂ・・・・・・十字切込溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱電対等の検出素子を有する保護管が挿入される端子箱
   本体と、この端子箱本体に開閉自在に取り付けられてい
   る蓋体と、前記端子箱本体に設けられ軸方向に開口溝を
   有する配線挿入部と、この配線挿入部に着脱自在に嵌合
   する柔軟性材料よりなる円筒状ブツシュとを備え、前記
   配線挿入部にはネジ山が形成され、前記円筒状ブツシュ
   の一端は開口としてその外周にフランジを形成するとと
   もに他端を閉口としてその中央に切込溝を形成するよう
   にしたことを特徴とするブツシュ付温度センサ端子箱。