JPS5925844Y2 - 半襟 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、襦袢の襟に装着する半襟、特に、帯状の表地
とその芯になる同しく帯状の裏地とを重合止着した二重
地構造の半襟の改良に係り、表地及び裏地双方とも洗濯
してもほとんど縮まなく、また縮んでも同等に縮むこと
により皺になったり型くずれすることがなく、かつ芯に
なる裏地が、表地よりは硬いが適度の柔軟性を有するこ
とにより、襦袢の襟によくなじむように装着でき、かつ
また表地を裏地に重合縫着しているといえども、その重
合縫着状態が朴見上分からないように体裁よく装着でき
、さらに表地及び裏地の双方とも、その全周辺縁が洗濯
してもほつれなく、しかも表地と裏地の重合縫製作業が
簡単で、安価に提供できるようにしたものである。

以下には本考案を図示の実施例について詳述する。

本半襟は、伸縮率が低くかつ洗濯してもほとんど縮まな
い繊維であるアセテート製の帯状の表地１を、長さはそ
れよりも長いが幅員はそれより狭くかつ硬度はそれより
も硬い綿織地よりなる同じく帯状の裏地２に重合縫着し
て構成されている。

すなわち、表地１の左右両短辺縁ＩＣ，ｌｄを折り返し
て二重に縫合したのち、該表地１の一側長辺縁を裏地２
の一側長辺縁に一致させて表地１の一側長辺縁部（第１
〜３図において下側長辺縁部）ｌａを、裏地２の裏面（
背面）に重ねた状態で糸３により上記−測長辺縁に対し
平行に全長に亘り縫着し、次いでその縫着部において縫
目を隠すべく表地１を折り返し、さらにそれ自体の一側
長辺縁と裏地２の一側長辺縁とを覆うようにしてその表
側へと折り返して表地１の全長を、上記二重に縫合した
左右側短辺縁部ＩＣ，ｌｄを内側にして裏地２の表面（
正面）に単に添えるように重ね、さらにまた表地１の他
側長辺縁部（第１〜３図において上側長辺縁部）ｌｂを
、裏地２の他側長辺縁を覆うべくその裏側に折り返すと
ともに、さらにこの他側長辺縁部１ｂ自体を、その辺縁
を隠すべく内側に折り返して二重にし、該二重部分と裏
地２とこれに表側で重合している表地１とを、糸４で裏
地２の他側長辺縁に対し平行に重合縫着してあり、裏地
２の表面及び面長辺縁は左右両端部所要長さを残して表
地１に覆われている。

また、表地１の面長辺縁も表地１自体によって覆われて
いる。

表地１の二重に縫合した左右側短辺縁部１ｃ。

１ｄは、裏地２に縫着されないでそれに対しフッ−にな
っており、しかも誼左右両短辺縁部１ｃ。

１ｄの辺縁は、表地１と裏地２の間においてこれらに覆
われている。

裏地２は、具体的には、６本撚りの緯糸と２本撚りの経
糸とでいわゆる塩瀬織にした風合のよい綿織地でもって
構成され、しかもそれは防縮加工して、洗濯の際の縮み
を防止するとともに、伸縮率をアセテート製の表地１と
同程度に低くしである。

さらに、この裏地２の全周縁は、上記縫着前に予めかが
り縫いしである。

なお、このかがり縫いは、表地１によって覆われる部分
については必ずしも必要ではない。

しかして、本半襟の襦袢の襟への装着は、第５図に示す
ように、縫目の見えない一側長辺縁部１ａ側が襦袢の襟
Ａの外側、縫目（糸４）が見える他側長辺縁部１ｂ側が
内側に位置するように２つ折り状態にして襟Ａに被せ、
適宜な個所を襟Ａに縫着すればよいものである。

かくして、かかる装着状態において、襦袢の襟Ａの外側
に位置する部分は、縫目のない状態で裏地２が表地１に
よって完全に覆われているので体裁がよい。

また、表地１の同長辺縁部１ａ、ｌｂを裏地２の裏側に
折り返してそこに縫着し、裏地２の表面を、その両側長
辺縁も含めて表地１にて覆った状態になっているので、
表地１は裏地２の表面に密接し、」１記のように襦袢の
襟Ａに２つ折りにしかつ全長を湾曲させて装着した場合
にも、表地１が裏地２の表面より浮き上って皺になるよ
うなことがない。

さらに、表地１を、伸縮率が低くかつ洗濯してもほとん
ど縮まない繊維であるアセテート製にする一方、裏地２
を、塩瀬織にして防縮加工し伸縮率を表地１と同程度に
低くした綿織地製にしであるので、表地１及び裏地２双
方とも洗濯してもほとんど縮まなく、また縮んでも同等
に縮むので、皺になったり型くずれすることがない。

また、綿織地である裏地が、６本撚りの緯糸と２本撚り
の経糸による塩瀬織になっているので、適度の柔軟性を
有し、襦袢の襟によくなじむように装着できるとともに
、風合もよい。

さらにまた、表地１の両側長辺縁部１ａ、ｌｂを折り返
して二重状態にして裏地２の裏側に縫着し、゛表地１の
両側長辺縁を表地１自体で覆うとともに、表地１を、裏
地２の表側と裏側に折り返して裏地２の両側長辺縁も表
地１にて覆い、かつ表地１の両短辺縁部ＩＣ，ｌｄにつ
いても、折り返して二重に縫合しその辺縁を表地１と裏
地２の間においてこれらにて覆い、さらに裏地２の左右
両端部の周縁は、表地１にて覆われてはいないがかがり
縫いにより補強しであるので、表地１及び裏地２の双方
とも、その全周辺縁が洗濯してもほつれることはない。

また、表地１は、先ずその両短辺縁部１Ｃ１１ｄを折り
返して二重に縫合しておいたのち、一側長辺縁部１ａを
裏地２の裏側に縫着し、次いで裏地２の一側長辺縁を覆
うようにその表側へ折り返すとともに、さらに裏地２の
他側長辺縁を覆うようにその裏側へしかも二重にして折
り返して他側長辺縁部１ｄを裏地２の裏側に縫着するこ
とにより、裏地２に重合止着し、そして表地１の上記二
重に縫合した°両型辺縁部ＩＣ，ｌｄを裏地２に縫着す
ることなくフリーにしであるので、表地１の一側長辺縁
部１Ｃを裏地２に縫着したのち他側長辺縁部１ｄを裏地
２に縫着する２回の直線縫いで、表地１によりそれ自体
の両側長辺縁と裏地２の両側長辺縁とをともに覆うこと
ができる二重地縫台構造にでき、しかも表地１の両短辺
縁部１ｃ。

１ｄについては、表地１を上記のように裏地２に縫着す
る前に二重にして縫合しておくだけで、その短辺縁を、
表地１と裏地２との間においてこれらにて覆うことがで
きるので、表地１の両側長辺縁及び両短辺縁さらに裏地
２の両側長辺縁のほつれを防止するために、特別な縫製
をしなくともよく、従って大量生産性がよく、安価に提
供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は一部省
略正面図、第２図は一部省略背面図、第３図及び第４図
は、円形の鎖線で囲撓した部分を一層拡大して示す第１
図の■−■線拡大断面図及びＩＩ −ＩＩ線拡大断面図
、第５図は使用状態を一部分だけ表す切欠き斜視図であ
る。 １・・・・・・表地、２・・・・・・裏地、ＩＣ，ｌｄ
・・・・・・表地の左右短辺縁部、ｌａ、ｌｂ・・・・
・・表地の一側長辺縁部及び他側長辺縁部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 帯状の表地１とこれよりも硬い同じく帯状の裏地２とを
   重合止着した半襟において、 （イ）表地１をアセテート製にしたこと、（ロ）裏地２
   を、６本撚りの緯糸と２本撚りの経糸とで塩瀬縁にした
   綿織地製にしたこと、 （ハ）裏地２を防縮加工し伸縮率を表地１と同程度に低
   くしたこと、 に）裏地２の長さを表地１よりも長く、また裏地２の幅
   員を表地１よりも狭くしたこと、 （ホ）表地１の左右側短辺縁部ＩＣ，ｌｄを折り返して
   二重に縫合したこと、 （へ）表地１の一側長辺縁を裏地２の一側長辺縁に一致
   させて表地１の一側長辺縁部１ａを、裏地２の裏面に重
   ねてそれの一側長辺縁に対し平行に全長に亘り縫着した
   こと、 （ト）その縫着部において縫目を隠すべく表地１を外側
   へ折り返し、さらにそれ自体の一側長辺縁と裏地２の一
   側長辺縁とを覆うべくその表側へと折り返して表地１の
   全長を、上記二重に縫合した左右側短辺縁部ＩＣ，ｌｄ
   を内側にして裏地１の表面に単に添えるように重ね、さ
   らにまた表地１の他側長辺縁部１ｂを、裏地２の他側長
   辺縁を覆うべくその裏側へ折り返すとともに、さらにこ
   の他側長辺縁部１ｂ自体を、その辺縁を隠すべく内側に
   折り返して二重にし、該二重部分と裏地２とこれに表側
   で重合している表地１とを、裏地２の他側長辺縁に対し
   平行に表地１の全長にわたり重合縫着したこと、（力
   表地１の上記二重に縫合した左右両辺縁部１Ｃ，ｌｄを
   、裏地２に縫着することなくフリーにしたこと、 （す）裏地２の周辺縁であってその少なくとも表地１に
   て覆われていない左右両端部の周縁をかがり縫いしたこ
   と、 を特徴とする半襟。