JPS5925361Y2 - 体位写込み装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はＸ線装置に於いて、その撮影体位を定量的に撮
影フィルムに写込む事のできる体位耳辺み装置に関する
。

Ｘ線装置に於て被検体のＸ線像を撮影する場合、被検体
の各種部位を撮影する為、その撮影体位を種々変える事
のできる撮影寝台装置が各種実用化されているが、この
種の寝台装置に於ける各部の移動方向及びその移動範囲
は一般に第１図ａ、 ｌ）に示す如くおこなわれてい
る。

第１図ａは正面図であり、同図すは第１図ａのＸ−Ｘ線
について断面した矢視側面図である。

ここで１はＸ線管球部、スポットショット装置であり、
これらの対でＸ線撮影系を構成する。

３は一端にＸ線管球部１を他端にスポットショット装置
２を支持するための支持腕、４は装置全体を支える支持
台、５は被検体６が載置される天板である。

而してこの種の撮影台にあって起倒動作、ローテーショ
ン及びローリングの３種の動作が可能であって、ここで
起倒動作は被検体６の体軸を含む鉛直面内に於ける被検
体６の体軸角度を決定するものであり、起倒範囲は第１
図ａに示す如く時計方向Ａ及び反時計方向Ａ′に各々最
大１８０°まで回転できるようになっている。

又ローテーションは第１図すに示すように支持腕３によ
り、被検体６の体軸と垂直な鉛直面内に於ける管球部と
スポットショット装置２との一体の回転Ｂを示し、更に
ローリングは被検体６の体軸と垂直な鉛直面内に於ける
天板５自体の回転Ｃを言うものである。

而して上述した起倒動作、ローテーション及びローリン
グの回転角度を適宜設定して被検体６の所定部位のＸ線
撮影がおこなわれる事になる。

尚前記各回転の中心軸、起倒中心軸０１、ローテーショ
ン中心軸０２及びローリング沖心軸０３にこれらの軸０
１，０２及び０３の回転角度を検出する装置例えば各々
ポテンショメータＰ１．Ｐ２．Ｐ３が設けられ、前記各
回転角の検出をおこない、前記各回転動作の制御がおこ
なわれる。

ところで前述した各回転動作により被検体６の撮影体位
を設定した場合、前記スポットショット装置２内のロー
ルスポット７が撮影位置から図示点線で示す位置に移動
する透視時に於てはその透視像に対する被検体６の体位
を目視により容易に確認する事ができるものであるが、
被検体６の所定部位をフィルム上に撮影した後、その撮
影フィルムにより診断をおこなう場合はその時の撮影体
位を判断する事は困難で゛ある。

そこで本考案は上記した事情に鑑みなされたものであり
、被検体の撮影像と同時にその時の撮影体位を定量的に
フィルムに写込む事により、後に撮影フィルムより容易
にその撮影体位を判断する事のできる体位耳辺み装置を
提供する事を目的とする。

以下図面を参照して本考案の一実施例を説明する。

第２図は前記スポットショット装置２に組込まれるロー
ルスポット装置７に装着された本考案装置の写込み装置
８を示し、第３図にその詳細構成図を示す。

ここで８１はその詳細を後述するメータパネル、８２は
前記パネル８１の目盛及び指針を背後から照射する光源
、８３は光学レンズ、８４は反射鏡である。

一方前記ロールスポット７内のフィルム収納部は外枠７
１．増感紙７２．７３及び入射Ｘ線中の散乱線除去用の
グリッド７４より成り、前記増感紙７２．７３間にはＸ
線フィルム７５が装着されていて、前記写込み装置８の
反射鏡８４に対して前記フィルム７５の端部を対向させ
てあり、このフィルム側方に配設されて前記レンズ８３
にて集光され、反射鏡８４にて、その進路を変更されて
前記メータパネル８１の目盛及び指針がフィルムに写込
まれるようになっている。

ところで前記メータ及び光源８２に対する電気的接続及
びパネル８１面の形状は第４図及び゛第５図に示す如く
構成されている。

今ここでは起倒、ローテーション及びローリングの３種
の回転角度を求める事をその目的としている事から、メ
ータは３個設けられる事になり、各メータに対して第４
図に示すように前記各回転動作の回転中心軸に設けられ
直流電源Ｅ１にて作動されるポテンショメータＰ１．Ｐ
２．Ｐ３の出力が各別に導入されている。

従ってメータパネル８１も第５図に示すように、起倒用
、ローテーション用及びローリング用に３個存在する事
になる。

又前記パネル８１の背後に設けられる光源８２はＸ線撮
影用曝射スイッチと連動して閉放されるスイッチＳＷに
より直流電源Ｅ２が接続されて発光するものである。

而して上記構成によれば図示しない駆動源により前記各
回転軸０１，０２，０３を中心として起倒、ローテーシ
ョン及びローリングをおこないその撮影体位を決定する
と前記各回転軸に連結されているポテンショメータＰ１
〜Ｐ３の出力がその回転角度に応じて変化し、このポテ
ンショメータＰ１〜Ｐ３の出力が導入されているメータ
の各パネル８１上に前記各回転動作の回転角度が例えば
第５図に示すように９０°、１８０°、４５°と云った
具合に表示される事になる。

而して撮影準備が完了し、Ｘ線曝射スイッチが投入され
ると、前記ロールスポット７がスポットショット装置２
内で透視位置から撮影位置に移動され、Ｘ線が被検体６
に曝射されてそのＸ線像がフィルム７５上に撮影される
と共に、前記光源８２が発光して第５図に示すメータパ
ネル８１の目盛及び指針が前記光源８２により照射され
てその像がレンズ８３、反射鏡８４でフィルム７５の端
部に投影され、前記被検体６のＸ線像と共にフィルム７
５に写込まれる事になる。

即ち第６図に示すようにフィルム上には被検体６の例え
は謂と、この胃部を撮影した場合の被検体６の起倒、ロ
ーテーション及びローリング角度が写込まれる事になり
、後の診断に於て、直に被検体６の撮影体位を数値的に
促える事ができることになる。

また、本装置はフィルム面側に反射鏡８４だけは突出す
るが光学的な写込みのため、反射鏡８４の位置をフィル
ム裏面に設けることもでき、この場合、フィルム裏面（
Ｘ線の入射方向の反対側）よりフィルムに写すことがで
きるため、被検体とフィルムとの間隔をあけなくとも済
むのでＸ線像が拡大されず、そのため、像が不鮮明にな
ることもない。

また体位耳辺み装置の要部はフィルムの側方に位置する
ため、フィルム面側に対して小さな反射鏡以外の余分な
突出物が配されることはないからロールスポット装置の
Ｘ線到来方向に対する厚みの増加は抑制され大型化を防
止できる。

以上述べたように本考案によれば寝台装置の各回転の回
転軸に連結されるポテンショメータの出力をメータで回
転角度として表示するので各回転軸の回転角度を確認で
き、被検体のＸ線像の撮影と同時に、フィルムの適宜位
置に前記メータの目盛及び指針を観察者に見易い形で写
込める事により、後に撮影フィルムより診断をおこなう
際に、その撮影体位を直に知る事ができる他、フィルム
と被検体との距離を広げないようフィルム面の側方より
光学系によってメータの目盛と指針の像を導くようにし
たので被検体像の拡大やロールスポット装置の大型化を
抑制できるなど診断上有効なるＸ線装置の体位耳辺み装
置が提供できる。

向上記実施例に於ては起倒、ローテーション及びローリ
ングの３種の操作の回転角度を写込む場合を例にとって
説明したが、これは寝台装置の回転方向が２種の場合は
メータは２個設ければよく、要はその寝台装置の回転種
類数に応じた数のメータを設けて、各回転角度を表示し
写込むものであって、上記実施例に限定されるものでは
ない。

その他事考案は上記し且つ図面に示した実施例に限定さ
れる事なく、その要旨を変更しない範囲で種々変形して
実施できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、 ｌ）は起倒、ローテーション及びローノ
ング操作可能な寝台装置を示す概略構成図、第２図は本
考案装置の取着態様を示す図、第３図は本考案の一実施
例を示す構成図、第４図、第５図は同実施例の要部構成
図、第６図は同実施例を適用して得られるＸ線写真を示
す図である。 ８１・・・・・・メータパネル、８２・・・・・・光源
、８３・・・・・・光学レンズ、８４・・・・・・反射
鏡。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｘ線フィルム収納部のＸ線フィルム面端部近傍に設けら
   れこのＸ線フィルムの側方位置から与えられる光学像を
   Ｘ線フィルムの裏面に導く反射鏡と、寝台の起倒、天板
   のローリング或いはＸ線撮影系のローテーションのため
   の各回転動作を独自に、或いは互いに連動して回転させ
   る各回転軸に連動した回転角度を電気的に検出する回転
   角度検出装置と、この回転角度検出装置からの出力信号
   を受けて各軸の回転状態を数値表示する前記Ｘ線フィル
   ムの側方に設けられる表示装置と、この表示装置の表示
   像を前記反射鏡に導く光学系とを具備し、前記各回転軸
   の回転角度を被検体のＸ線像検出と同期して写込む体位
   耳辺み装置。