JPS592483Y2 - レリ−ズ付ダイヤルゲ−ジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、レリーズによりスピンドルを昇降するように
したレリーズ付ダイヤルゲージの改良に関するものであ
る。

従来のレリーズ付ダイヤルゲージは、内枠本体にレリー
ズの挿入孔を穿設し、この挿入孔から内枠本体内にレリ
ーズのワイヤー先端部に取り付けたロッドを挿入し、該
ロッドの先端部を内枠本体内でスピンドルに係合させる
構成を取っているが、この保合構造の分だけ余分なスペ
ースを必要とするために、一般のダイヤルゲージに比較
すると内枠本体が大型となるものであった。

従って、レリーズ付ダイヤルゲージの場合には、汎用の
ダイヤルゲージの部品のうち使用し得ないものがあると
いう問題があった。

また、内枠本体に挿入孔を穿設するために、防塵対策も
施す必要があり、余り好ましいものではなかった。

本考案は、このような問題を解消したレリーズ付ダイヤ
ルゲージを提供することを目的とするものである。

そして、この目的を達成するために、内枠本体から突出
する、測定子とは反対側のスピンドル端部に連結板を止
メネジで着脱自在に取付け、連結板にレリーズのチュー
ブの先端部を取付け、前記チューブの中に摺動自在に保
持された、ワイヤーの先端に連設したロッドを前記チュ
ーブの先端から突出させると共にロッド先端に摩擦係合
部材を取付け、該摩擦係合部材を前記内枠本体の外周面
に当接した構成とし、この構成により、従来のダイヤル
ゲージに対し改変を加えることなく容易にレリーズを取
付けることができるものである。

以下、本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。

第１図において、１はダイヤルゲージの筒状の内枠本体
、２は内枠本体１に回転自在に取り付けられた外枠であ
る。

また、第２図において、３，４は内枠本体１に一体に取
り付けられたステム、５はステム３，４に摺動自在に保
持されたスピンドル、６はスピンドル５の一端に取り付
けられた測定子、７．８は内枠本体１内でスピンドル５
に連動している指針である。

スピンドル５の内枠本体１から突出する他端部には、止
メネジ９を介して連結板１０の一端部が取り付けられて
いる。

この連結板１０の他端部には、レリーズ１１の可撓性の
チューブ１２先端部が内枠本体１の外周に向けて螺合固
定されている。

レリーズ１１の可撓性のワイヤー（図示せず）はチュー
ブ１２内に摺動自在に保持されている。

このワイヤーの先端（一端）には当接用のロッド１３が
一体に取り付けられており、ワイヤーの他端には操作用
のロッド１４が一体に取り付けられている。

このロッド１３はチューブ１２の先端から内枠本体１外
周に向けて突出しており、ロッド１４はチューブ１２の
後端から突出している。

１５はロッド１３の先端部に取り付けられた摩擦係合部
材で、ゴム・合成樹脂等の軟質の弾性材料から形成され
ている。

なお、レリーズ１１にはロッド１４が突出する方向にば
ね付勢されている汎用のものを用いてあり、第２図の如
く装着した状態ではロッド１３先端が内枠本体１の外周
面に当接している。

図中、１６はチューブ１２後端に取り付けられたフラン
ジである。

次に、このような構成のレリーズ付ダイヤルゲージの操
作につき説明する。

このレリーズ付ダイヤルゲージを定盤上に載置した保持
器（図示せず）等に保持させた状態で、レリーズ１１の
フランジ１６に指をかけてロッド１４を押圧変位させる
ことにより、ロッド１４をチューブ１２内に侵入させる
と、ロッド１３がチューブ１２内の図示しないワイヤー
を介してチューブ１２の先端から進出する。

これによって、スピンドル５が第２図中上方に変位させ
られる。

この状態で、測定子６の下方に位置させて被測定物を図
示しない定盤上に載置する。

そして、次に、ロッド１４の押圧力を解除する。

これによって、スピンドル５は、内枠本体１内の図示し
ないリターンスプリングによって下方に変位し、測定子
６が被測定物に当接する。

本考案は、以上説明したように、ダイヤルゲージのスピ
ンドルの内枠本体から突出する部分に、レリーズのチュ
ーブとこれに保持されたワイヤーとのいずれか一方の先
端部を取り付けると共に、該チューブとワイヤーの他方
の先端部を内枠本体側に支持させたので、従来のように
レリーズの挿入孔を内枠本体１に穿設する必要がないと
同時に、レリーズとスピンドルの保合のための空間を内
枠本体内に設ける必要がない。

この結果、内枠本体に汎用のものを使用でき、すなわち
、汎用のダイヤルゲージに全く改良を加えることなしに
本考案を構成できる利点がある。

また、レリーズとダイヤルゲージとを着脱自在に取り付
けたので、レリーズを取り外すことにより通常のダイヤ
ルゲージとしても使用できる。

さらに、スピンドル測定子とは反対側の端部に連結板を
止メネジで取り付け、該連結板にチューブ先端を内枠本
体の外周面に向けて取り付けると共に、ワイヤーの先端
に一体に設けられ、且つ、前記チューブ先端から突出す
るロッド先端部に摩擦係止部材を取り付けて、該摩擦係
止部材を内枠外周面に当接させたので、レリーズの取付
部が一個所で済み、しかも、止メネジは従来からスピン
ドルの端部に取り付けられていたものを使用できるので
、取り付けのための部品を特に必要としない利点がある
。

また、レリーズの突出したロッド先端には摩擦係止部材
が取付けられているので、内枠本体の湾曲した外周面に
当接しても滑ることがなく、的確にレリーズを作動でき
る。

しかも、この構成において、摩擦係止部材を軟質の弾性
部材から形成した場合には、内枠外周面に傷がつかない
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示すレリーズ付ダイヤル
ゲージの平面図。 第２図は、第１図に示したレリーズ付ダイヤルゲージの
正面図。 １・・・・・・内枠本体、３，４・・・・・・ステム、
５・・・・・・スピンドル、６・・・・・・測定子、９
・・・・・・止メネジ、１０・・・・・・連結板、１１
・・・・・・レリーズ、１２・・・・・・チューブ、１
３・・・・・・ロッド、１５・・・・・・摩擦係止部材
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内枠本体から突出する、測定子とは反対側のスピンドル
   端部に連結板を止メネジで着脱自在に取付け、連結板に
   レリーズのチューブの先端部を取付け、前記チューブの
   中に摺動自在に保持された、ワイヤーの先端に連設した
   ロッドを前記チューブの先端部から突出させると共にロ
   ッド先端部に摩擦係合部材を取付け、該摩擦係合部材を
   前記内枠本体の外周面に当接したことを特徴とするレリ
   ーズ付ダイヤルゲージ。