JPS5924167B2 - バツチ型焼鈍炉の焼鈍温度制御方法 - Google Patents

バツチ型焼鈍炉の焼鈍温度制御方法

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JPS5924167B2
JPS5924167B2 JP7734277A JP7734277A JPS5924167B2 JP S5924167 B2 JPS5924167 B2 JP S5924167B2 JP 7734277 A JP7734277 A JP 7734277A JP 7734277 A JP7734277 A JP 7734277A JP S5924167 B2 JPS5924167 B2 JP S5924167B2
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annealing
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D11/00Process control or regulation for heat treatments
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/52Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for wires; for strips ; for rods of unlimited length
    • C21D9/54Furnaces for treating strips or wire

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  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、バッチ型の冷延タイト焼鈍炉における焼鈍温
度制御方法に関し、さらに、詳しくは、炉内のタイトコ
イルの温度分布までを考慮した新規な焼鈍温度制御方法
に関する。
バッチ型冷延タイト焼鈍炉は、第1図に示すように、数
段に積重ねた冷間圧延後のタイトコイル5にインナーカ
バー6をかぶせて外気と遮断して、そのインナーカバー
の内部に保護ガスを充満させた後、さらに炉7をかぶせ
、適当な加熱装置4によってインナーカバーを加熱する
ことによって、インナーカバー内のコイルを焼鈍するも
のである。
この場合、従来からの焼鈍炉は、第1図な示すように、
コイルが積載されているベースプレート9を通って最下
段コイルに接触された熱電対3によって検知されるベー
ス温度、および、炉壁に配備された熱電対2(通常は、
ベースプレートからインナーカバー全長に対して約2/
3の所)によって検知される炉温によってのみ、焼鈍温
度の制御を行なっている。
この従来炉における制御方式による典型的な様子を第2
図に示す。
すなわち、加熱を始めてからベース温度TBが所定の温
度(S2)に達するまでは炉温TFを一定温度(Sl)
に保つように加熱装置を制御し、ベース温度が所定の均
熱域温度(S2)に達してからはベース温度を該均熱域
温度に保持すべく加熱装置が制御される。
しかして、一定時間にわたる均熱処理後、加熱装置が停
止され、ベース温度が一定の値(S3)になるまで自然
冷却された後、さらに冷却水チューブに導水が行なわれ
てインナーカバーが強制的に冷却され、ベース温度が充
分な低温度(S4)に達すればコイルが取出される。
しかしながら、上記のごとき方法は、ベース温度(最下
段コイルの下端部の温度)および炉温のみに基づいて焼
鈍温度を制御している点において、製品の品質管理ある
いは操業効率の面において著しく不利であったっすなわ
ち、炉内のコイルには極めて大きな温度分布が存するに
もかかわらず、炉内コイルの実測値としては最下段コイ
ルの下部がベース温度として検知されているにすぎず、
炉内コイルの最高温度や最冷温度が不明のまま焼鈍が実
施されていた。
かくして、この従来の方法においては、高温による焼付
き、あるいはその反対に焼鈍不足を恐れて常に安全サイ
ドで操業が行なわれていた。
上記の従来からの焼鈍温度制御方法における欠点は、炉
内コイルの温度分布に関する第3図および第4図を参照
すれば、さらに明らかになるであろう。
炉内コイルの最も高い温度は、第3図に示すように最上
段コイルの上端部■の所に存する。
また、最も温度の低い所は、多段に積重ねたコイルの幅
方向中央部、すなわち、第3図のようにコイルを3段に
積重ねた場合は中段コイルの内部■の所であり、次いで
最下段コイルの内部■が低くなっている。
第4図は、かかる温度分布の実測値の一例を示すもので
あり、曲線Aは■と■間の温度差、また、曲線Bは■と
■間の温度差を表わす。
読図から理解されるように、炉内コイルの最高温度と最
冷温度の差は250℃以上にも達することがある。
前述した従来からの焼鈍炉においては、かかる炉内コイ
ルの温度分布を全く無視して最下段コイルの下端の一点
における温度(ベース温度)のみから焼鈍温度の制御を
行なっていたわけである。
以上の状況に鑑み、本発明の目的は、バッチ型冷延タイ
ト焼鈍炉において炉内コイルの温度分布、すなわち、炉
内コイルの最高温度および最冷温度までを考慮した新規
な焼鈍温度制御方法を提供するにある。
本発明のこの目的は、炉内コイルの最高温度を測定し得
るトップ測温センサーの開発、及びベース温度から炉内
コイルの最冷温度を推定することによって達成された。
かくして、本発明に従えば、冷延タイトコイルを数段に
積み重ねて焼鈍を行なうバッチ型の冷延タイト焼鈍炉に
おいて:最上段コイルの上端部に炉内コイルの最高温度
を測定するためのトップ測温センサー、最下段コイルの
下端部にベース温度を測定するためのベース測温センサ
ー、および、炉壁に炉温を測定するための炉温測温セン
サーをそれぞれ取付け;炉内コイルの最高温度が所望の
値Tt(max)に達するまでは、炉温を一定の値に制
御し;次いで、炉内コイルの最高温度がTt(max)
に達した後、ベース温度から推定される炉内コイルの最
冷温度が所望の均熱区間温度Thに達するまでは、炉内
コイルの最高温度を一定の値Tt(max)に制御し;
さらに、ベース温度から推定される炉内コイルの最冷温
度がThに達した後、所望の一定期間にわたり、ベース
温度を一定の値Thに制御することを特徴とするバッチ
型冷延タイト焼鈍炉の焼鈍温度制御方法が提供される。
本発明をさらに詳述すれば、第5図は、本発明において
使用されるトップ測温センサーを概示する断面図である
読図に示すごとく、このトップ測温センサーは、シース
付熱電対15と、該シース付熱電対の先端部の周りに取
付けられた円筒形部材14から成る。
円筒形部材は、その内筒18と外筒17が摺動可能にな
っており、且つその内部に適当な断熱材16(例えば、
カオウール)が装入されている。
しかして円筒形部材の内筒および外筒は、高温に耐え得
るようにステンレス等の材料からなる。
測温に当って、上記のように構成したトップ測温センサ
ーの先端部を最上段コイル5の上端部に載置すれば、円
筒形部材の内筒が、その自重によって(熱電対と共に)
外筒内を摺動して下に落ち込み、その結果、熱電対端部
がコイル上端部に当接する。
かくすれば、熱電対の周囲は断熱材で保護されているの
で、最上段コイルの上端部付近におけるインナーカバー
からの輻射熱、あるいは雰囲気ガスからの対流熱が遮断
されて測温か正確となる。
また、第5図に示すように、コイル端部は完全にそろっ
ておらず凸凹が存しその隙間に雰囲気ガスが入り込むの
が通常であるが、上記のトップ測温センサを使用する場
合においては、そのような隙間を断熱材が占めることと
なり、この点からも正確な測温か可能となる。
第6図は、本発明において使用するトップ測温センサー
の確認実験の一例を示す。
この図から、上述のトップ測温センサーを用いて最上段
コイルの上端部を測定することによって、実質的に炉内
コイルの最高温度が検知されることが理解される。
本発明に従えば、炉内コイルの最高温度を実測するのみ
ならず、さらに、ベース温度(最下段コイルの下端部の
温度)から炉内コイルの最冷温度を精度良く推定するこ
とによって、焼鈍温度が極めて正確に制御される。
上記の推定は、炉内コイルの最冷温度と、該最冷温度が
存するコイル(すなわち、多段に積み重ねたコイルの幅
方向中央部)においてベース測1温センサーの真上の位
置の温度との差を数式化し得ることを本発明者が見出し
たことに基づくものである。
以下に、その手法を詳述する。通常、炉内コイルの最冷
温度は、多段に積み重ねたコイルの幅方向中央部におい
て、巻厚中心から僅かに内周側に寄った所に存する。
第7図は、このような多段に積み重ねたコイルの幅方向
中央部における巻厚方向の温度分布の実側例を、1段の
コイル重量が20トンで巻厚が800龍の場合について
示したものである。
最冷温度は巻厚中心から僅かに内周側に寄った所に存す
ることが理解される。
ベース測温センサーを読図に示す位置、すなわち、内周
から500mmの所(600mmの内径を成すように巻
いたコイルを炉の中心に載置したとすれば、600/2
+500龍、つまり炉中心軸から800龍の所)に配置
した場合、例えば、均熱域近傍(点火後38時間)にお
いては、最冷温度は、ベース測温センサーの真上の位置
の温度よりも10℃低いことが観測される。
同様の測定をコイル重量40トンの場合についても行な
った。
この場合、コイルの幅および内径を20トンの場合と同
じにすれば、コイルの巻厚は当然大きくなり、1150
mmとなる。
したがって、ベース測温センサーの位置を不変(すなわ
ち、炉中心軸から800mmの所)にすれば、最冷温度
は、20トンの場合とは逆にベース測温センサーの真上
の位置よりも外周側に存在することになる。
か(して、最冷温度がベース測温センサーの真上の位置
に存するのはコイル重量が約32トンの場合である。
しかして、実測温度からコイル重量が40トンの場合、
均熱域近傍における最冷温度は、ベース測温センサーの
真上の位置における温度よりも7〜8°C低いことが観
測された。
以上の事実から、例えば、均熱域近傍における最冷温度
と、ベース測温センサーの真上の位置における温度との
差は、コイル重量を関数として、次のように一般的に数
式化される。
△’l’ −−0,83W+26.6 (W≦32トン
)・・・・・・(1)または △T=W−32,0(”W〉32)ン)・・・・・・(
2)但しWはコイルの重量(トン)である。
第8図は、上記(1)および(2)式の関係をグラフで
示したものである。
他の加熱時間についても(1)および(2)式と同様の
式が導出される。
式の精度を高めるためには、できるだけ多くのコイル重
量に対して実測温度を求めてお匂また、コイルの幅、内
径、あるいはベース測温センサーの設定位置を変えた場
合においても、(1)および(2)式と同様の式を導出
することができる。
かくして、本発明に従えば、上述の(1)または(2)
のごとき推算式を予め求めておき、さらに、実測ベース
温度からコイルの幅方向中央部(すなわち最冷温度が存
するコイル)におけるベース測温センサーの真上の位置
の温度を推定することによって、ベース温度から最冷温
度が推定される。
次に、コイルの幅方向中央部におけるベース測温センサ
ーの真上の位置の温度を実測ベース温度から推定する手
法を説明する。
冷延鋼板コイルは巻厚方向(第9図の矢印yの方向)で
みるなら板と板の間には空気層があり、巻厚方向の熱伝
導を悪くしている。
したがって、巻厚方向と幅方向(第9図の矢印Xの方向
)を比較した場合、巻厚方向の熱伝導率は幅方向の約1
150〜1/100で非常に小さい。
そこで巻厚方向の伝熱を無視すればベース測温センサー
の真上幅方向中央部の温度は、ベース温度からの1次伝
熱方程式として解(事ができる。
コイル端部から入る熱はベース測温センサー近傍では、
巻厚方向のいずれも同一であり、半無限固体と考えれば
よい。
この場合、現象は非定常である為、この様な一次元の場
合でも厳密な数式による解はほとんど不可能であり、適
当な近似計算法を用いることが必要である。
以下、Shimitの方法を用いた場合を例にとって説
明する。
今、X方向のみに熱が伝わる一次元の伝熱方程式は、温
度をθ°C1時間をt(h)、温度伝ばん率をαCm2
/ h :]とすれば次式で与えられる。
aθ a2θ at at・ (3) 板幅方向(X方向)に厚さ△Xに等分し、各区間の中心
線上の値でその区間の温度を代表させ、それらの値に・
・・・・・、n−1、nSn+1、・・・・・・・・・
の添字をつげる。
又、時間も△を時間間隔に等分し、1=0から・・・・
・・、(k−1)△t1に△t1(k+1)△t1・・
・・・・の値にそれぞれ・・・・・・、1(−1、k、
k+1、・・・・・・の添字をつげる(第10図参照
)。
t=に△t(点火開始からの経過時間)の時刻について
考えると、 △θ θn+1.に一θn、k(−) n
+ 1 、 k −(4) △X △X △θ θn、に一θn−1.k ()n、に−(4’) △X △X δ2θ 1 △θ △θ、°、−→−
C()n’+1 、に−←−)n、に:]aX2 △
X △X △Xθn+1.に+θn−1、
に−θθn、に=
(5)Δノ aθ △θ θn、に+1−θn、に 一→−一(6) θt △t △を 故に、(3)式は次式で表わされる。
2酔tθn+1.knn−1,に θn、に+1−θn、に=、、、(2θn、k)(7) ここで、△tと△Xの関係は2α△t−ムX2で表わさ
れ、時間分割△tを決めれば幅方向分割△Xは決まる。
θ1.kが、点火開始からt=に△を時間経過後のベー
ス温度の実測値であり、この値に基づき(7)式に基づ
いて逐次計算を行なう。
板幅をX (mrn )とすればL=X/2△x+1に
おけるθLKが、コイルの幅方向中央部におけるベース
測温センサー真上の位置における温度となる。
従って、最冷温度Tcは前記の(υまたは(2)式から
Tc−θLK−△t(8) と推定される。
第11図は、上述した最冷温度の推定式から計算される
値を実測値と比較した一例を示すものである。
読図から、本発明に従えば、ベース温度の実測値から炉
内コイルの最冷温度が精度よく推定されることが解る。
このようにして、本発明においては、従来の焼鈍炉とは
異なり、炉温およびベース温度測定用の測温センサーに
加えて、最上段コイルの上端部にトップ測温センサーを
追備させる(第12図参照)と共に、ベース温度から炉
内コイルの最冷温度を推定しつつ、焼鈍温度を制御する
第13図は、本発明の方法に従うヒートパターン(焼鈍
の時間一温度曲線)の典型例を示すグラフである。
第12図および第13図に沿って本発明を説明すれば、
本発明の焼鈍温度制御方法においては、先ず、トップ測
温センサー1によって検知される炉内コイルの最高温度
が所望の値Tt(max)に達するまでは、炉温測温セ
ンサー2によって検知炉温TFを一定の値TFtに保持
するように加熱装置4を制御するーこの加熱区間を炉温
一定区間と呼ぶ。
なお、炉温一定区間において、炉温T、を所望の一定温
度TFIまで急激に上げずに、その中間の温度において
暫時一定に保持してお(方がコイル内の温度分布の最小
にし、さらに、インナーカバー破損を防止する点から好
ましい。
次いで、トップ測温センサーによって検知される炉内コ
イルの最高温度が所望の値Tt(max)に達した後、
ベース測温センサー3によって検知されるベース温度T
Bから推定される炉内コイルの最冷温度T。
が所望の均熱区間温度Thに達するまでは、炉内コイル
の最高温度Ttを一定値Tt(max)になるように加
熱装置を制御する−この加熱区間を最高温度一定区間と
称する。
最高温度一定区間に入れば、炉温T、を炉温一定区間に
おける値から経時的に低下させてゆく。
この炉温の低下の程度は、炉内コイルの最高温度と最冷
温度の差、被焼鈍コイルの板厚、重量および幅によって
定められ、実際の操業に当ってはトップ測温センサーに
よって検知される最高温度Ttが一定の幅(例えば5℃
)以上オフセットした場合に、炉温を段階的に低下させ
てゆく。
さらに、ベース測温センサーによって検知されるベース
温度TBから推定される炉内コイルの最冷温度Tcが所
望の均熱区間温度Thに達した後、所望の定期間Ht〔
時間〕にわたり、ベース温度を該一定値Thになるよう
に加熱装置を制御する−これを均熱区間と呼ぶ。
均熱区間における均熱加熱時間Htは、焼鈍する冷延コ
イルの材質やグレードに応じて、冶金学的に必要な時間
、すなわち、被焼鈍材料の結晶が再結晶し充分成長する
のに必要な時間となるように選ばれる。
均熱区間が終了すると、加熱装置を停止し、暫時自然冷
却を行なった後、インナーカバーを強制的に冷却し充分
に低温してから該カバーをはずしてコイルを取出す。
本発明に従って焼鈍温度を制御するに当っては、計算機
を採用する。
かくして、計算機11に前述の(1)または(2)のご
とき式および(7)式の推定式を入力しておき、各実測
温度および計算機による逐次計算に従って推定された最
冷温度に応じて、調節計10に必要な指令を与えて加熱
装置を制御する。
本発明の方法に従えば、炉内コイルの最高温度と最冷温
度の双方が制御されるので、従来の焼鈍法のように焼鈍
の過不足を生じることもな(高品質の焼鈍材料が効率的
に得られる。
すなわち、従来の方法においては、ベース温度のみが制
御され、炉内コイルの最高温度と最冷温度は放置された
ままであるので、本発明の方法を用いた場合よりも、実
際の最高温度と最冷温度の差が大きくなっていた。
第14図は、この事実を明示するもので、本発明の方法
は、従来の方法に比し、炉内コイルの温度差を小さくせ
しめ、特に均熱区間近傍になると該温度差が従来法より
も著しく小さくなっている。
このことから、本発明の制御方法は、高温を抑止し品質
管理の面から極めて好ましいことが理解される。
さらに、炉内コイルの最冷温度(上述のように、本発明
に従えば、均熱区間では、最高温度との差は僅少である
)を制御する本発明は、高温下の均熱時間を短かくする
点において経済的にも有利である。
すなわち、本発明に従えば、最冷温度を精度良く推定す
ることができるので、最冷温度が所望の焼鈍温度に達し
てから、焼鈍材料のグレードに応じて、所望の時間(結
晶成長に必要な時間)だけ均熱操作を行なえばよいから
極めて合理的である。
従来の焼鈍制御方法においては、最冷温度が不明である
ため、必要以上の長時間にわたり均熱処理を行なってい
た。
第15図は、従来の方法と本発明の制御方法を比較した
一例を示すものである。
読図の場合、従来の方法においては、最冷温度が不明の
ため、ベース温度が一定になってから、一義的に22時
間にわたり均熱処理を行なっている。
これに対して、本発明の方法に従えば、同一グレードの
制品を得るのに約4時間程度の均一加熱を行なえばよい
ことが見出された。
以上のように本発明は、バッチ型の冷延タイト焼鈍炉に
おいて、従来の焼鈍温度制御方法に比し、品質の向上し
た焼鈍材料を経済的に提供する点において産業上極めて
利用価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来のバッチ型冷延タイト焼鈍炉を概示する
測面図、第2図は、従来の焼鈍温度制御方法におけるヒ
ートパターンを示すグラフ、第3図は、焼鈍炉の一部に
ついての概略断面図で、炉内の代表的な温度の存在位置
を示すもの、第4図は、従来からの焼鈍炉内に存在する
コイルの温度分布の一例を示すグラフ、第5図は、本発
明において使用するトップ測温センサーを概示する側部
断面図、第6図は、本発明において使用するトップ測温
センサーの性能を確認した実験結果を示すグラフ、第7
図は、コイルの幅方向中央部における巻厚方向の温度分
布の一例を示すグラフ、第8図は、本発明に従って最冷
温度を推定するに際して適用するベース温度センサーの
真上の位置における温度と最冷温度との差を求める推定
式をグラフで表わしたもの、第9図は、炉内に載置する
コイルの概略斜視図であって、本発明に従って最冷温度
を推定する手法を説明するためにコイルの形状を支配す
る2つの方向を矢印で示しており、第10図は、本発明
に従って最冷温度を推定するに際して適用する近似計算
法を図解したものであり、第11図は、本発明に従って
推定した最冷温度を実測値と比較したグラフ、第12図
は、本発明の方法を実施する焼鈍炉の概略側面図、第1
3図は、本発明の焼鈍温度制御方法によるヒートパター
ンの典型例を示すグラフ、第14図は、本発明の方法と
従来法の炉内コイルの温度分布を比較したグラフであり
、さらに、第15図は、本発明の方法と従来法による均
熱操作を比較するためのグラフである。 1・・・・・・トップ測温センサー、2・・・・・・炉
温測温センサー、3・・・・・・ベース測温センサー、
4・・・・・・加熱装置、5・・・・・・コイル、6・
・・・・・インナーカバー、7・・・・・・燃焼炉、8
・・・・・・コンベクタープレート、9・・・・・・ベ
ースプレート、10・・・・・・調節計、11・・・・
・・計算機、12・・・・・・冷却水チューブ、13・
・・・・・ベースファン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 冷延タイトコイルを数段に積み重ねて焼鈍を行なう
    バッチ型の冷延タイト焼鈍炉において:最上段コイルの
    上端部に炉内コイルの最高温度を測定するためのトップ
    測温センサー、最下段コイルの下端部にベース温度を測
    定するためのベース測温センサー、および、炉壁に炉温
    を測定するための炉温測温センサーをそれぞれ取付け;
    炉内コイルの最高温度が所望の値Tt(max)に達す
    るまでは、炉温を一定の値に制御し:次いで、炉内コイ
    ルの最高温度がTt(max)に達した後、ベース温度
    から推定される炉内コイルの最冷温度が所望の均熱区間
    温度Thに達するまでは、炉内コイルの最高温度を一定
    の値Tt(max)に制御し;さらに、ベース温度から
    推定される炉内コイルの最冷温度がThに達した後、所
    望の一定期間にわたり、ベース温度を一定の値Thに制
    御することを特徴とするバッチ型冷延タイト焼鈍炉の焼
    鈍温度制御方法。
JP7734277A 1977-06-29 1977-06-29 バツチ型焼鈍炉の焼鈍温度制御方法 Expired JPS5924167B2 (ja)

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