JPS5923535B2 - 熱可塑性プラスチックシ−トの成形装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑゛性プラスチックシートの成形装置に関
するものである。

従来、熱可塑性プラスチックシートの成形に際しては、
シートを成形型に通す前に加熱炉で加熱軟化しており、
特に、ポリプロピレンシート、塩化ビニールシート、ポ
リスチレンペーパ等のように加熱軟化すると第９図に示
すように伸びてたるみを生ずるシートの成形に際しては
、土下成形型間にシートを送入する際にたるんだシート
部分が下型と干渉しないようにするために下型を相当量
下降させることが必要であるばかりでな＜、下型の上昇
時に下型表面によつて支持されたシートにしわが生じて
成形不良品が生じたり、下型の両側に位置するシート部
分が多くなるためにシート屑の発生量が多くて不経済と
なる欠点があつた。

本発明は上述した点に鑑み、成形をしやすくするばかり
でなく、石油原価の値上りの激しい時の問題として熱可
塑性プラスチックシート材料の合理的かつ経済的利用を
目的とするものである。これがため、本発明によれば、
加熱炉内で加熱軟化したシートを幅方向に引張ることを
特徴とし、これによつて加熱炉円での加熱軟化により伸
長してたるみを生ずるポリプロピレンシート等のシート
材料ぱかりでな＜、加熱軟化しても伸びないシート材料
または逆に収縮するシート材料をも強制的に幅方向に伸
長させて成形面積を増大させると同時にこの拡張された
成形面積のほぼ全体を下型によつて支持することを可能
とし、これにより、シート材料の両耳部から発生するシ
ート屑を減じて材料ロスをなくし、経済性を向上させる
ことができる。以下、本発明を図面につき説明する。

第１図卦よび第２図に卦いて、１は成形機で、上型２お
よび下型３を具え、これらの上下型２，３をそれぞれシ
リンダ装置４，５によつて上下動して型を開閉するよう
構成されている。

６は成形機１の手前に設けられた加熱炉、７は成形機１
の後方に設けられたカツタ一、８はシート送り装置、９
はシート供給ロールで、このロール９から例えば発泡ポ
リスチレンペーパ（Ｐ．Ｓ．Ｐ．）のような熱可塑性ブ
ラスチツクシート１０をシート送り装置８によつて加熱
炉６に送入し、この加熱炉６内で所要の温度に加熱して
軟化した後、成形機１の上下型２，３間で成形し、カツ
ター７により所定長さに切断する。

本発明によれば、第２図に示すように加熱炉６内に訃い
て加熱軟化されたシート１０の最初の幅Ｗ１を最終目的
幅Ｗ２に拡げるもので、これがためシート１０の両側縁
に突剌してシート側縁を両側から保持するクランプ針１
１（第１０図参照）を各チエーンプロツク１２に設けた
クランプチエーン１３，１３の間隔を加熱炉６のほぼ中
央部から順次に拡げ、これにより加熱軟化されたシート
１０を幅方向に引張つてシート幅を最初の幅Ｗ，力・ら
次第に拡げて最終的に成形型２，３０陥にほぼ対応する
幅Ｗ２にするよう構成する。

上述したようにクランプチエーン１３，１３の間隔を次
第に拡げるため、シート供給ロール９に隣接する位置か
ら成形機出口端に延在するシート送り装置８に入口部分
８ａと中間部分８ｂと出口部分８ｃとを設け、入口部分
８ａでクランプチエーン１３，１３をそれぞれ案内支持
するクランプチエーンレール１４，１４を最初のシート
幅Ｗ，に対応する間隔にシート幅調整装置１５，１５，
１６，１６により調整可能に平行に延長して設け、出口
部分８ｃにおいてクランプチエーン１３，１３をそれぞ
れ案内支持するクランプチエーンレール１７，１７を最
終目的幅Ｗ２に対応する間隔にシート幅調整装置１８，
１８，１９，１９により調整可能に平行に延長して設け
る。

上述した人口部分８ａおよび出口部分８ｃのクランプチ
エーンレール１４，１７の両端部にチエーンスプロケツ
ト２０，２１，２２，２３がそれぞれ設け、これらのス
プロケツトにクランプチエーン１３を掛け渡して無終端
チエーンを構成する。中間部分８ｂ１１Ｃ＄：？いてク
ランプチエーン１３，１３をそれぞれ案内支持するクラ
ンプチエーンレール２４，２４の両端を人口部分クラン
プチエーンレール１４，１４および出口部分クランプチ
エーンレール１７，１７の隣接端のそれぞれに例えば後
述するようにピン連結して入口部分８ａおよび出口部分
８ｃのクランプチエーンレール１４，１ｒの間隔調整に
追従して間隔が変わるようにし、これにより、中間クラ
ンプチエーンレール２４，２４は、その間隔が入口部分
力・ら出口部分に向けて次第に増大するよう傾斜して位
置するようにする。

第３図卦よび第４図は送り装置人口部分８ａの人口端部
の詳細構造を示し、レール支持枠２５上にシート幅調整
装置１５のブラケツト２６を固着し、クランプチエーン
レール１４に内端を連結したレール支持棒２７をその軸
線方向、すなわち、シート送り方向に対して直角方向に
前後に摺動可能でかつ自己の軸線の回りに回転しないよ
う突耳２８を掛合溝（図示せず）に掛合させて支承し、
支持棒２７の中心孔に形成した雌ねじ２９と螺合するね
じ棒３０をその一端でブラケツト２６に回転可能に支承
してカラー３１により離脱しないようにし、ブラケツト
２６から突出する端部３２に手動用ハンドル（図示せず
）を取付け、これによりねじ棒３０を回転することによ
つてレール支持棒２７を前後に動かしてクランプチエー
ンレール１４，１４の間隔をシート１０の最初の幅に合
せて調整し得るようにする。

クランプチエーンレール１４，１４の入口側端にチエー
ン緊張用流体シリンダ装置３５を固着し、このシリンダ
装置のピストンロツド３６の外端に固着したブラケツト
３７に入口端スプロケット２０の回転軸３８を回転可能
に支承し、これによりクランプチエーン１３の伸縮にか
かわらず常時引張状態に流体圧により維持し得るよう構
成している。

３９は入口シート案内板、４０はシート受け板、４１は
回動軸４２によりレール支持枠２５上に回転自在に支承
したシート押え棒を示す。

第５図卦よび第６図は送り装置の入口部分８ａの出口端
部と中間部分８ｂの入口端部卦よび出口端部と出口部分
８ｃの入口端部との詳細構造を示す。図面に卦いて、送
り装置の人口部分８ａの出口端部訃よび出口部分８ｃの
人口端部にそれぞれ設けられているシート幅調整装置１
６卦よび１８の構造は第３図卦よび第４図に示すシート
幅調整装置１５の構造と実質的に同じであるのでその同
様部分を同じ篩号で示すだけで詳細な説明は省略す ！
る。

図面に示すように、人口部分クランクチエーンレール１
４の出口端部卦よび出口部分クランプチエーンレール１
７の入口端部に卦けるチェーンスプロケット２１および
２２の各回転軸３８をレール端部にそれぞれ固着された
ブラケツト４３に回転自在に支承する。

図面に示すように、人口部分クランプチエーンレール１
４，１４の出口端延長部４４卦よび出口部分クランプチ
エーンレール１７，１７の出口端延長部４５にそれぞれ
ピン４６，４７を植設し、中間部分クランプチエーンレ
ール２４，２４の一方の端部に形成した溝孔４８にピン
４６を掛合させ、他方の端部に形成したピン孔４９にピ
ン４７を遊嵌して連結する。

刀・ように構成する場合、間隔調整後にピン４６と溝孔
４８とが動かぬよう固定する手段を設けるのが好ましい
。第１図卦よび第８図は送り装置の出口部分８ｃの出口
端部の詳細構造を示し、前述したと同様部分をそれぞれ
前述したと同じ符号で示してその詳細な説明は省略する
。

図面に卦いて、５０は出口チエーンカバ一、５１はチエ
ーンガイドスベーサ、５２は上方チエーンガイド、５３
はチエーンを支持するチエーンガイドキ一、５４は下方
チエーンガイドをそれぞれ示し、この出口端部にはブラ
ケット４３に回転自在に支持される出口端チエーンスプ
ロケツト２３の他に、ガイドレール１ｒの下側に下側ブ
ラケツト５５によつて回転軸５６を回転自在に支承され
るチェーンスプロケット５ｒをを取付け、チェーンスプ
ロケット２３７）・らチエーン１３を下方に設けた図示
せざる駆動チェーンスプロケットを経てチエーンスプロ
ケツト５７に通すことによつてチエーン１３を駆動する
よう構成している。第１１図および第１２図はシート送
り装置８の他の変形で、クランプチエーン１３を水平面
内で無終端に配置した例を示す。

上述の構成としたことによつて、従米、シート成形に一
般的に用いられている熱可塑性ブラスチフソクシートの
中でポリスチレンベーパ（Ｐ．Ｓ．Ｐ）は大半の材料が
６３５ｗｒ！ｎと１０４０ｒｗｔ材料幅の発泡シートで
あるため、成形幅はクランプしろを除いたものとなり、
それ以上の成形幅はとれなかつたが、この発明により従
来以上の成形幅をとることができ、経済性が向上するば
かりでなく今迄不可能であつた成形が可能となつた。

例えば、従来は６３５？ｍ材料幅では６００ｗｒｒｎ成
形幅であり、１０４０ｒｒｒｍ材料幅では１０００ｒ！
Ｒｌｎ成形幅が一般的に最大成形幅とされていた、その
ために１３０順角のミートトレーを成形する場合、６３
５聴材料幅、６００ｗ０ｎ成形幅では幅方回に４列、１
０４０？ｍ材料幅、１０００ｒｍ成形幅では７列しかと
れず残りの材料はスクラツプにするか他の小さなものと
ヘアーで成形する力・であつた、そのため非常に大きな
材料ロスがあつた。

しかしこの発明により材料幅６３５ｒｒｔ１ｎのものは
加熱炉内で加熱軟化した所から成形幅６５０ｍｍま−ａ
広げることにより４列から５列とれ、又１０４０ｒ！！
：Ｉｎ材料幅のものも同様に成形幅を１１００ｒ！ＩＨ
ｔに拡げることにより７列力・ら８列とれるようになり
、材料ロスを防ぐことができるばかりか、従来成形可能
であつた大きな成形品の成形も可能となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すシート成形装置の線図的
側面図、第２図は第１図に示す装置の線図的平面図、第
３図卦よび第４図はシート送り装置の入口部分の入口端
部をチエーンカバ一等を取外して示す拡大部分側面図卦
よび平面図、第５図｝よび第６図はシート送り装置の人
口部分の出口端部卦よび出口部分の入口端部とこれらの
端部にそれぞれ隣接する中間部分の端部の一部を除去し
て示す拡大部分側面図卦よび平面図、第７図卦よび第８
図は出口部分の出口端部の一部を除去して示す拡大部分
側面図卦よび平面図、第９図は従来方法ｚ説明図、第１
０図は本発明方法の説明用図、第１１図卦よび第１２図
は第５図卦よび第６図に示すと同様部分におけるシート
送り装置の他の例を示す拡大部分側面図卦よび平面図で
ある。 １・・・・・・成形機、２・・・・・・上型、３・・・
・・・下型、４，５・・・・・・シリンダ装置、６・・
・・・・加熱炉、７・・・・・・カツタ一、８・・・・
・・シート送り装置、９・・・・・・シート供給ロール
、１０・・・・・・シート、１１・・・・・・クランプ
針、１２・・・・・・チェーンブロック、１３・・・・
・・クランプチエーン、１４，１？，２４・・・・・・
クランプチエーンレール、１５，１６，１８，１９・・
・・・・シート幅調整装置、２０，２１，２２，２３・
・・・・・チエーンスプロケツト、２５・・・ ・・・
レール支持忰、２Ｔ・・・・・・レール支持棒、３０・
・・・・・ねじ律、３５・・・・・・チエーン緊張用流
体シリンダ装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 熱可塑性プラスチックシートの両側縁に突剌してシ
   ート側縁を両側から保持するクランプ針をチエーンブロ
   ツクに設けた一対の離間したクランプチェーンを加熱炉
   の入口端から成形型出口端に延在して設け、前記シート
   を前記クランプ針によつて両側から保持した状態で加熱
   炉で加熱軟化した後に上下成形型間に通して所要の成形
   品を成形するシート成形装置において、前記加熱炉の入
   口側部分で対のクランプチェーン１３、１３をそれぞれ
   案内支持するクランプチェーンレール１４、１４を最初
   のシート幅に対応する間隔で平行に位置させるよう調整
   可能のシート幅調整装置１５、１６と、成形型部分で対
   のクランプチェーンをそれぞれ案内支持するクランプチ
   ェーンレール１７、１７を最終目的幅に対応する間隔で
   平行に位置させるよう調整可能のシート幅調整装置１８
   、１９とを設け、前記加熱炉入口側部分に位置するクラ
   ンプチェーンレール１４、１４と前記成形型部分に位置
   するクランプチェーンレール１７、１７との中間に位置
   して前記クランプチェーンを案内支持する加熱炉出口側
   部分のクランプチェーンレール２４、２４の両端を加熱
   炉入口側部分のクランプチェーンレール１４、１４およ
   び成形型部分のクランプチェーンレール１７、１７の隣
   接端の位置に合わせて動かすよう構成したことを特徴と
   する熱可塑性プラスチックシートの成形装置。