JPS5923507Y2 - 釣糸用ガイド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主としてイカダ釣り若しくは船釣り用の釣竿に
取付ける釣糸用ガイドに関し、詳しくは釣竿手元部の釣
用リールから延びる釣糸を、釣竿に沿うごとく案内する
釣竿の釣糸用ガイドに関するものである。

一般にイカダ釣り若しくは船釣り用の釣竿に取付けられ
る釣糸用ガイドは第２図に示す如く、線材片を適宜螺旋
状に曲成せしめて釣糸ガイド部■を形成するとともに、
このガイド部の両端に釣竿取付部ＩＩを一体的に連出形
成した所謂スネークガイドと称されるものが用いられて
いる。

ところで斯かる釣糸用ガイドにあっては釣糸を釣竿に沿
うごとく案内させるためには、前記釣糸用ガイドを複数
個、所定間隔をおいて釣竿に取りつけ必要があるが、こ
れら釣糸用ガイドを、すべて、釣竿の軸方向に対して偏
心することなく正確に取付けることは非常に困難で手間
を要するものであり、時として釣糸ガイドが相互に偏心
した状態で周定されて釣糸をスムーズに案内することが
出来なくなるものである。

また前記釣糸用ガイドの取付後においても該釣糸用ガイ
ドの一部が他物と当たるなどによって動き、この釣糸用
ガイドが他の釣糸用ガイドに対して偏心して釣糸の案内
が不可能となる等の事故もあったのである。

上記問題を解消するものとして、すでに実開昭４８−４
０３７７号公報において、以下のごとくしたも・のが提
案されている。

このものは、コイル状に巻回され、複数ピッチを有する
らせん状のガイド本体を、釣竿の外側に沿わせて取付け
、このガイド本体に釣糸を挿通してガイドさせるごとく
したものである。

ところが、前記ガイド本体によっては釣竿を補強できな
いし、また、らせん状のガイド本体を釣竿に取付けると
き、ガイド本体の全体を釣竿に予じめ保持できないため
、取付作業が困難となる問題があり、しかも、釣糸のガ
イド個所が多いため釣糸の接触抵抗が多くなり、さりと
てガイド本体のピッチを大きくしてガイド個所を少くす
ると、ガイド本体の釣糸接触部附近の線方向が釣糸のガ
イド方向に対する直交方向から大きく偏角して、釣糸接
触部毎の各接触抵抗が大きく、かつ、釣糸がガイド方向
に移動されるとき、ガイド方向が偏向されやすくなり、
結局釣糸を常に接触抵抗少なく確実にガイドできない問
題があった。

本考案の目的は、釣竿の全長に亘り容易に釣糸ガイド部
を連結して形成可能なばかりでなく、釣糸のガイド本体
により釣竿を補強できると共に、ガイド本体を釣竿に取
付ける際、ガイド本体の全体を予じめ釣竿に保持でき、
取付作業の簡単化が可能で、しかも、釣糸ガイド部によ
り釣糸を接触抵抗少なく確実にガイド可能にしたことで
ある。

本考案の構成は、硬質線材をコイル状に捻回し複数ピッ
チを有する連続した所要長さのガイド本体を形成し、該
ガイド本体を、釣竿に密接して嵌合するコイル片をもつ
小径部と、前記釣竿の半径より大径な大径部とから構成
して、前記小径部を前記釣竿に挿嵌すると共に前記大径
部により前記ガイド本体の半径方向−側に複数の釣糸ガ
イド部を形成するごとくしたことを特徴とするものであ
る。

以下本案の構成を図に示す実施例に従って説明すると、
図において附号１で全体的に示すガイド本体は、適宜な
硬質線材からなるもので、該硬質線材を複数ピッチを有
するごとくコイル状に連続的に捻回せしめることにより
釣竿Ａと略々同一長さに形成したものである。

而して、前記ガイド本体１は、前記釣竿Ａに密接して嵌
合するコイル径をもつ小径部と、前記釣竿Ａの半径より
大径な大径部とから構成して、前記小径部を、前記釣竿
Ａに挿嵌すると共に、前記大径部により、ガイド本体１
の半径方向−側に複数の釣糸ガイド部２を形成すべくし
たものである。

図面に示した前記ガイド本体１は、前記小径部の２巻き
と前記大径部の１巻きとを、交互に連続形威し、かつ、
前記小径部と、前記大径部における両端部とにより、釣
竿取付部３を形成すると共に、前記大径部を、この釣竿
取付部３の配列方向に対し一側方に偏位するごとく捻回
配列させて、前記釣糸ガイド部２を形成したのである。

しかして、以上の構成において、前記ガイド本体１の小
径部を釣竿Ａに密接に挿嵌した後、取付部３，３・・・
と釣竿Ａの外面とを例えば糸Ｃで給止するとともに、任
意接着剤等で前記両部材を固定し、続いて釣竿手元部の
釣用リールがら延びる釣糸Ｂをガイド本体１の釣糸ガイ
ド部２，２・・・に挿通して、この釣糸Ｂを前記釣竿Ａ
に沿うごとく案内させるので゛ある。

以上のごとく、本考案によれば、ガイド本体の大径部に
より形成した複数の釣糸ガイド部により釣糸のガイドを
行なえると共に、前記釣糸ガイド部の間に小径部が存す
るので、釣糸ガイド部の個数を過剰に多くしなくとも、
各ガイド部における釣糸接触部付近の線方向を、釣糸の
方向に対し略直交方向に容易に形成でき、釣糸とガイド
部との接触面積を最小化できると共に釣糸がガイド方向
に移動されるとき、ガイド部において横揺れ作動しても
、該ガイド部によりガイド方向が偏向されることがなく
、釣糸を、常に接触抵抗少なく確実にガイドすることが
できるのである。

しかも、前記小径部を釣竿に密接して嵌合すべくしたの
で、釣竿の補強を行なえることになり、かつ、前記小径
部を、釣竿に対し糸で結びとめたり、接着剤で接着する
ことにより固定するに際し、各小径部がいずれも釣竿に
保持されているので、固定作業を簡単かつ確実に行なえ
るのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は本考案釣糸用ガ
イドを釣竿に取付けた状態を示す正面図、第２図は従来
の釣糸用ガイドを釣竿に取付けた状態で示す底面図であ
る。 １・・・・・・ガイド本体、２・・・・・・釣糸ガイド
部、３・・・・・・釣竿取付部、Ａ・・・・・・釣竿、
Ｂ・・・・・・釣糸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 硬質線材をコイル状に捻回し、複数ピッチを有する連続
   した所要長さのガイド本体を形威し、該ガイド本体を、
   釣竿に密接して嵌合するコイル片をもつ小径部と、前記
   釣竿の半径より大径な大径部とから構成して、前記小径
   部を前記釣笠に挿嵌すると共に前記大径部により前記ガ
   イド本体の半径方向−側に複数の釣糸ガイド部を形成す
   るごとくしたことを特徴とする釣糸用ガイド。