JPS592339B2 - ダンベル形磁気式酸素計 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はタンペル形磁気式酸素計に関し、詳しくは零
位法のタンペル形磁気式酸素計に関する。

この種の酸素計は、光源、検出セル、差動形光電池を適
当な光学的関係位置に配した構成を採るものであるが、
この配置関係において前記３者は製作時の調整作業上及
び使用時の微調整上並びに性能上の要請から次の条件を
備えていることか必要である。１ 前記３者の光学系の
調整が容易に行なえること（ここで、調整とは粗調整と
微調整の両方を含む。

）２ 調整範囲が十分とれて、しかも微調整が可能であ
ること。

３ 光源から検出セルを経て差動形光電池に至る光路（
光軸）が温度、材料歪みの経時変化等の外乱によつで影
響を受けないこと。

ところで従来のタンペル形磁気式酸素計は第１図に示す
如き配置構成を採つている。

図中１、１’は、ボルト・ナット２、２’ により固着
、合体された取付台で、それぞれ１、１’ の対向面に
合体によつて円形となる切欠き３、４が形成してある。
この切欠き３、４には光源５、検出セル６の底部に突設
された円筒部が挿入され、前記ボルト・ナット２、２’
の締付力によつて挾持固定されている。前記一方の取
付台部分１はその−側方に円弧状に彎曲したアーム部７
が形成してあり、該アーム部Ｔ先端に差動形光電池８が
取付けてあると共に、微調整用ネジ９がその先端をアー
ム部１先端の内側面に当接した状態で螺着してある。こ
の従来構成によれば、ボルト２．２’ を緩めることに
より、光源５、検出セル６の角度変更が行なえるから粗
調整はできるものの、光源５だけ、或いは検出セル６だ
けの個別的な調整けできず、両者は同時に調整しなけれ
ばならないために高度な調整技術を必要とする。

また微調整についｊ ては微調整用ネジ９を回動するこ
とにより行なうことができるが、それとてアーム部１の
弾性限界の範囲においてであり、その限界を越えること
はできず微調の範囲はごく狭い。更に、取付台が複雑な
形状をしておわ、またアーム部Ｔが他部所に・ 比して
細いために温度変化により取付台が歪を生じ光軸のズレ
を招くことがある、等々の欠点を有するため、この従来
構成は上記諸条件を具備しているとはいい難いものであ
る。又、この従来構成は、取付台１，１′の複雑な形状
故に製作、加工が難しく、さらに、アーム部７の強い弾
性復元力により微調整用ネジ９が潰れることがあシ、し
かもアーム部７がその弾性限界を越えて使われ、塑性変
形を来した場合、取付台全体を交換レ再調整しなければ
ならない等の欠点を有する。

この発明は、上述した諸条件を全て充足し、かつ前記従
来構成の欠点を解消する新規で有用なタンペル形磁気式
酸素計を提供することを目的とする。

以下にこの発明の一実施例を第２図〜第５図に基づいて
説明する。

これらの図に｝いて、２０は上下辺に対向して永久磁石
２１，２１′を設けたヨーク、２２は該ヨーク２０の適
当位置に横架された金属製の取付台で、この取付台２２
上に、光源２３、検出セル２４、差動形光電池２５、微
調整用ネジ２６が次のように取付けてある。光源２３は
螺軸部２３ｂを有し、それを取付台２２を貫通させてナ
ツト２３ａを螺着することにより、また検出セル２４は
取付台２２下面からビス２４ａ・・・を螺入することに
よりそれぞれ取付けてあわ、微調整用ネジ２６は取付台
２２から突設した一対の支持片２７のネジ孔に螺入する
ことによつて取付けてある。更に差動形光電池２５は、
アーム２８の立上り部２８ａに支持されて｝Ｖ、該アー
ム２８広Ｐ位置においてネジ等によつて取付台２２に対
し回動自在に枢着されている。前記アーム２８は弾性体
、例えばコイルスプリング２９によつて一定方向Ｑに付
勢されていて、該アームの第２立上ｂ部２８ｂを前記微
調整用ネジ２６の先端に当接させ、該ネジ２６を回動す
ることにより差動形光電池２５の光学的位置調整が行な
えるように構成してある。前記検出セル２４は、左右両
側に試料ガスの入口３１、出口３２を有し、前面に前記
光源２３からの光が透過し、また差動形光電池２５にて
受光されるべく反射光が透過する窓３３が形成してある
と共に、内部Ｖｃは第４，５図に示すように、上下に一
対の磁極片３４，３４２、タンペル３５、ミラー３６等
が設けてある。

尚、図中３７，３γは前記タンペル３５の両端に設けら
れた中空球で、既知濃度の酸素ガスが充填してある。３
８はタンペル３５の周囲に一回巻回されたフイードバツ
クコイルで、タンペル３５を適当テンシヨンで吊下げる
帯状の線材３９（例えば白金線）から延設してある。

Ｅは電源、Ｒは可変抵抗器で前記フイードバツクコイル
３８に直列に接続してある。４０は差動形光電池２５の
検出出力に基づいて前記可変抵抗器ＶＲの抵抗値を増減
制御するフイードバツクアンプで、前記抵抗器ＶＲ、フ
イードバツクコイル３８と共に負帰還回路を構成してい
る。

この負帰還回路によつて試料ガス中に含まれる酸素濃度
の分析は零位法によつて行なわれる。また４１はスリツ
トである。この発明に係るタンペル形磁気式酸素計は上
記の如く構成したため、次のような利点を有する。

１取付台上に、光源と、検出セルと、差動形光電池を設
けたアームとが夫々独立して設けられるため、個別的に
調整することができ、粗調整が容易である。

２弾性体も前記従来装置とは異な板取付台とは独立した
部品で形成するため弾性体としてコイルスプリング等伸
縮量の大きいものを使用することができ、それによつて
広範囲に亘つて微調整が行なえ、例えば製作時の調整作
業においてラフな粗調整が行なわれていてもその不足分
をカバーすることができる。

３取付台は光源等の構成部品を取付けるという機能しか
要求されないため、前記従来装置の如く複雑な形状、構
造とする必要がない。

従つて形状構造の複雑さに起因する歪み等外乱Ｑ影響を
防止でき、高精度、高信頼度の分析可能となる。４弾性
体として適当な復元力を有するものを選ぶことによつて
アームの適当個所に当接する微調整用ネジ先端の摩耗を
少なくでき長期使用が可能となる。

５ また弾性体の復元力が弱まＤ、或いは損なわれた場
合には、独立の部品である弾性体だけを交換すればよく
、補修が簡単である。

６形状構造が簡単なので組付作業を迅速且つ容易に行な
える。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のタンペル形磁気式酸素計の構成を示す平
面図、第２図は本発明の一実施例を示す全体正面図、第
３図は同上要部平面図、第４図は同上斜視図、第５図は
検出セル内及びその周辺の状態を示す電気的接級図であ
る。 ２２・・・・・・取付台、２３・・・・・・光源、２４
・・・・・・検出セル、２５・・・・・・差動形光電池
、２６・・・・・・微調整用ネジ、２８・・・・・・ア
ーム、２９・・・・・・弾性体、３４，３４′・・・・
・・磁極片、３５・・・・・・タンペル、３６・・・・
・・ミラー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 取付台上に、磁極片、タンベル、ミラーを内蔵する
   検出セルと、前記ミラーに光を照射する光源とを取付け
   ると共に、該取付台に差動形光電池を支持しているアー
   ムを回動自在に枢着し、さらに前記アームを弾性体にて
   一定方向に付勢しアームの適当個所を前記取付台に設け
   た微調整用ネジの先端に当接するよう構成したことを特
   徴とするタンベル形磁気式酸素計。